岩谷のトチノキ

岩谷のトチノキは、谷あいの田畑を見下ろすようにそびえる巨木で、春の新緑から秋の黄葉まで変化に富んだ表情を見せます。ごつごつした幹と太い枝は広角で根元から見上げると迫力満点で、周囲の棚田や民家を少し入れると、里山の時間まで写し込めます。中望遠で葉の陰影や実を切り取れば、季節感あるディテールカットにも。霧や薄曇りの日は幹の質感がしっとり浮かびます。春の芽吹きは淡い黄緑、夏は濃い影、秋は黄金色と、訪れるたびに光と色が変わるので、同じ構図を季節ごとに撮り比べるのも楽しいテーマです。長秒露光で近くの沢の流れを絡めれば、静かな里山の時間をより濃く表現できます。