岡中鎮守社の槙

岡中鎮守社の槙は、社殿前に伸び上がる端正な樹形が美しい一本で、常緑の濃い緑と木肌の質感が写真映えする被写体です。幹はまっすぐ上に立ち上がり、上部で枝を放射状に広げるため、低い位置から見上げると空に向かう強いラインが画面を引き締めます。クスノキの巨木と合わせて構図を組めば、二本の対比も面白く、石段や鳥居を添えることで大阪の町の鎮守らしいスケール感も表現できます。新緑の頃や夕暮れには、光の当たり方で表情が大きく変わるので、時間帯を変えて通いたい一本です。　社殿の屋根や街並みを小さく入れれば、変わりゆく町と変わらない鎮守の木との対比も表現でき、作品性がぐっと増します。