
FUJIFILM X-S20とX-E5を徹底比較!画質・連写・動画・携帯性の違いを解説


FUJIFILM X-S20とFUJIFILM X-E5は、どちらもX-Processor 5やボディ内手ブレ補正、6.2K動画に対応するAPS-Cミラーレスです。X-S20は、写真と動画を1台で扱いやすい操作系と大容量バッテリーを備えたモデル。対してX-E5は、約4020万画素の高解像センサーと薄型ボディを組み合わせ、静止画の解像度と携帯性を重視した構成です。この記事では、画質・AFと連写・動画・携帯性・バッテリーを順に比較し、撮影スタイルに合う1台の選び方を紹介します。
この記事のサマリー

写真と動画を長時間撮るなら、大容量バッテリーやバリアングルモニターを備えるX-S20が候補です

高解像の静止画と携帯性を重視するなら、約4020万画素・撮影時約445gのX-E5が向いています

電子シャッター連写はクロップなしでX-S20が最大約20コマ/秒、X-E5が最大約13コマ/秒。最高速を使う場合はクロップ条件の確認が必要

6.2K/30pは両機とも対応するものの、X-S20は3:2オープンゲート、X-E5は16:9・1.23倍クロップという違いがあります

フィルムシミュレーションはX-S20がVer.3.00以降で20種類、X-E5も20種類に対応し、専用ダイヤルを備えるのはX-E5です
X-S20とX-E5はどちらを選ぶべきか|操作系の違いを先に確認

X-S20とX-E5は同じXマウントのAPS-Cミラーレスですが、撮影時の操作方法は大きく異なります。X-S20はモードダイヤルを中心とした構成で、静止画と動画を切り替えながら撮るスタイルに合わせやすいモデル。対してX-E5は、シャッタースピードやフィルムシミュレーションをダイヤルから操作するスタイルを採用しています。
操作のポイント | ||
|---|---|---|
基本の操作系 | モードダイヤル中心 | シャッタースピードダイヤル中心 |
フィルムシミュレーション専用ダイヤル | なし | あり |
EVFの配置 | ボディ中央寄り | ボディ左側 |
操作方法を重視する場合は、ダイヤルの配置やファインダーの位置まで実機で触り比べると選びやすいでしょう。
主要スペック比較|画質・連写・動画・バッテリーの違いを一覧で確認

Via: Digital Camera World(X-S20)

Via: Digital Camera World(X-E5)
主要スペックを一覧で見ると、差が大きいのは画素数、電子シャッター連写の条件、6.2Kの記録範囲、バッテリーです。同じ「20コマ/秒」や「6.2K」という表記でも条件が異なるため、クロップの有無や記録方式まで確認しましょう。
項目 | ||
|---|---|---|
センサー | X-Trans CMOS 4 | X-Trans CMOS 5 HR |
有効画素数 | 約2610万画素 | 約4020万画素 |
画像処理エンジン | X-Processor 5 | X-Processor 5 |
ボディ内手ブレ補正 | 5軸・最大7.0段 | 5軸・中央最大7.0段/周辺最大6.0段 |
電子シャッター連写 | 最大約20コマ/秒(クロップなし)、最大約30コマ/秒(1.25倍クロップ) | 最大約13コマ/秒(クロップなし)、最大約20コマ/秒(1.29倍クロップ) |
メカニカルシャッター連写 | 最大約8コマ/秒 | 最大約8コマ/秒 |
動画内部記録 | 6.2K/30p 3:2、4:2:2 10bit | 6.2K/30p 16:9、4:2:2 10bit、1.23倍クロップ |
4K動画 | 最大4K/60p | 最大4K/60p |
ハイスピード動画 | FHD 最大240fps | FHD 最大240fps |
HDMI RAW出力 | 最大6.2K/30p・12bit | 最大6.2K/30p・12bit |
背面モニター | 3.0型 約184万ドット、バリアングル | 3.0型 約104万ドット、チルト |
バッテリー | NP-W235 | NP-W126S |
静止画撮影可能枚数 | 約750枚(ノーマル)/約800枚(エコノミー・LCD使用時) | 約310枚(ノーマル)/約400枚(エコノミー・LCD使用時) |
記録メディア | SDカード×1、UHS-II対応 | SDカード×1、UHS-II対応 |
サイズ(幅×高さ×奥行) | 127.7×85.1×65.4mm | 124.9×72.9×39.1mm |
撮影時質量 | 約491g | 約445g |
音声端子 | 3.5mmマイク入力、3.5mmヘッドホン端子 | 3.5mmマイク入力、付属アダプターによるUSB-Cヘッドホン出力 |
フィルムシミュレーション | 20種類(Ver.3.00以降) | 20種類 |
価格 | 公式通販で新品取扱いなし | 264,000円(税込) |
※価格は、2026年10月6日時点の公式通販サイトでの販売価格です。
※比較対象はいずれもボディ単体です。X-E5はブラックの掲載価格を使用しています。
※X-S20は同日時点でフジフイルムモールの該当ページが「取扱いなし」となっているため、価格欄に販売価格を記載していません。
※手ブレ補正段数は装着レンズや測定条件によって異なります。X-S20はCIPA規格準拠のピッチ/ヨー方向で最大7.0段、X-E5はCIPA2024規格準拠のPitch/Yaw/Roll補正性能で中央最大7.0段・周辺最大6.0段です。いずれもXF35mmF1.4 Rを装着して測定しています。
なお、表にあるFHDの240fpsは通常動画ではなく、ハイスピード動画で選択できる最大値です。通常のFull HD記録は両機とも最大59.94pとなるため、動画性能を比較するときは通常記録とハイスピード記録を分けて見てください。
画質(静止画)の比較|解像度・トリミング・色づくりの違い

Via: Digital Camera World 作例(X-S20)
静止画では、約2610万画素のX-S20と約4020万画素のX-E5で、トリミング時に残せる画素数やデータ量に差があります。ただし、写真の仕上がりを決める要素は画素数だけではありません。使用するレンズやピント、ISO感度、手ブレ・被写体ブレなども影響します。
比較項目 | ||
|---|---|---|
有効画素数 | 約2610万画素 | 約4020万画素 |
標準出力感度 | ISO160〜12800 | ISO125〜12800 |
大きなトリミング | X-E5より残せる画素数は少ない | より多くの画素を残しやすい |
デジタルテレコンバーター | ― | 1.4倍/2.0倍 |
フィルムシミュレーション | 20種類(Ver.3.00以降) | 20種類 |
専用フィルムシミュレーションダイヤル | なし | あり |
X-S20:約2610万画素で撮影枚数が多い用途にも合わせやすい
X-S20は約2610万画素のX-Trans CMOS 4を搭載しています。大幅なトリミングを前提としない撮影なら、風景や人物、旅行、イベントなど幅広い用途で使える画素数です。
また、約4020万画素のX-E5と比べると、同じ記録形式や画質設定では1枚あたりのデータ量を抑えやすい傾向があります。連写や旅行で撮影枚数が増える人は、保存容量まで含めて比較するとよいでしょう。
X-E5:約4020万画素でトリミングの選択肢が広い
X-E5は約4020万画素のX-Trans CMOS 5 HRを採用しています。風景や建築、商品など細部を残したい撮影に加え、撮影後に画像の一部を大きく切り出す用途にも適した構成です。
さらに、X-E5は1.4倍と2.0倍のデジタルテレコンを搭載しています。画像の一部を切り出してデジタル超解像処理を行う機能で、記録画像サイズも倍率に応じて変わる仕様です。
デジタルテレコンの設定 | 記録画像サイズ | 記録画素数 |
|---|---|---|
1.4倍 | M | 5472×3648 |
2.0倍 | S | 3888×2592 |
※上表は、画像サイズをL、アスペクト比を3:2に設定した状態から切り替えた場合の値です。
※1.29倍クロップの連写設定では、デジタルテレコンを使用できません。
フィルムシミュレーションは両機とも20種類
X-S20はファームウェアVer.3.00でREALA ACEが追加され、20種類のフィルムシミュレーションを利用できるようになりました。対してX-E5は、発売時からREALA ACEを含む20種類に対応しています。
AF・連写の比較|クロップ条件と連続記録枚数を確認

X-S20とX-E5は、どちらもX-Processor 5を搭載し、動物や鳥、クルマ、バイク・自転車、飛行機、電車などの被写体検出AFに対応しています。ただし、AFの追従結果は使用するレンズや被写体、設定、ファームウェアなどによっても変わるため、画像処理エンジンが同じという理由だけで性能を同一とは判断できません。
連写性能は、最高コマ数だけでなくクロップ条件と連続記録可能枚数まで見ると違いが分かりやすくなります。
連写項目 | ||
|---|---|---|
電子シャッター・クロップなし | 最大約20コマ/秒 | 最大約13コマ/秒 |
電子シャッター・最高速 | 最大約30コマ/秒(1.25倍クロップ) | 最大約20コマ/秒(1.29倍クロップ) |
メカニカルシャッター | 最大約8コマ/秒 | 最大約8コマ/秒 |
JPEG連続記録 | 最大256枚(約20コマ/秒・クロップなし) | 最大163枚(約13コマ/秒・クロップなし) |
圧縮RAW連続記録 | 最大79枚(約20コマ/秒・クロップなし) | 最大46枚(約13コマ/秒・クロップなし) |
JPEGの連写時間目安 | 単純計算で約12.8秒 | 単純計算で約12.5秒 |
圧縮RAWの連写時間目安 | 単純計算で約4.0秒 | 単純計算で約3.5秒 |
画角を保ったまま高速連写したい場合はX-S20が候補です。X-E5で最高速を使うと1.29倍クロップになるため、撮影位置を動かしにくい場面では必要な画角を確認してください。
ただし、両機とも電子シャッターでは、動く被写体が歪んだり、LEDや蛍光灯の照明下で帯状のムラが写ったりする場合があります。屋内スポーツなどでは試し撮りを行い、必要に応じてメカニカルシャッターに切り替えて確認しましょう。
なお、連続記録枚数はメーカー公称値で、使用するSDカードや記録形式、撮影条件によって変化します。表の秒数は公称枚数を連写速度で割った単純計算なので、実撮影では目安として見てください。
動画の比較|6.2Kの記録範囲と撮影機能の違い

Via: Digital Camera World 作例(X-E5)
X-S20とX-E5は、どちらも6.2K/30pや4K/60p、4:2:2 10bit内部記録に対応しています。さらに、対応する外部レコーダーを接続すれば、最大6.2K/30p・12bitのHDMI RAW出力も利用可能です。
ただし、6.2Kの記録範囲や4K/60p時のクロップ倍率、モニター方式、音声モニタリングの方法は異なります。違いは以下の表で確認してください。
動画項目 | ||
|---|---|---|
6.2K/30p | 6240×4160、3:2 | 6240×3510、16:9 |
6.2K時のクロップ(電子防振非対応) | 1.0倍 | 1.23倍 |
4K/60p時のクロップ(DIS OFF) | 1.18倍 | 1.14倍 |
背面モニター | バリアングル | チルト |
音声モニタリング | 3.5mmヘッドホン端子 | 付属アダプターを使いUSB-C経由 |
HDMI RAW | 最大6.2K/30p・12bit | 最大6.2K/30p・12bit |
冷却ファンFAN-001 | 別売で対応 | 非対応 |
※DISは動画の電子防振機能です。両機とも6.2KではDISを使用できません。4K/60pのクロップ倍率は、DISをOFFにした場合の値を記載しています。
X-S20の3:2オープンゲートは、1本の素材から16:9や縦長動画へ切り出す余地を残したいときに使いやすい記録方式です。4K/60pへ切り替えると画角が狭くなるため、広角撮影では使用レンズも含めて確認しましょう。
X-E5は6.2K撮影時にクロップが入るので、同じ焦点距離でもX-S20より狭い画角になります。ただし、4K/60pでは6.2Kより広い範囲を記録可能です。
音声モニタリングは両機とも利用できます。X-S20は3.5mmヘッドホン端子へ直接接続し、X-E5は付属アダプターをUSB Type-C端子に接続する方式です。
なお、両機とも温度上昇によって撮影が停止する場合があるため、長時間の動画収録ではバッテリー残量だけでなく、撮影設定と周囲の温度も確認しましょう。
携帯性・持ちやすさの比較|重量差よりボディの厚みに注目

Via: Digital Camera World(X-S20)

Via: Digital Camera World(X-E5)
X-S20の撮影時質量は約491g、X-E5は約445gで、差は約46gです。重量だけを見ると大きな差ではありませんが、奥行はX-S20が65.4mm、X-E5が39.1mmとなっており、26.3mmの差があります。
そのため、携帯性を比べるときは重量だけでなく、グリップの張り出しやバッグへ収納したときの厚みまで確認したいところです。
携帯性 | ||
|---|---|---|
サイズ(幅×高さ×奥行) | 127.7×85.1×65.4mm | 124.9×72.9×39.1mm |
撮影時質量 | 約491g | 約445g |
グリップ | 深いグリップ | 張り出しを抑えた形状 |
X-S20:深いグリップでズームレンズを支えやすい
X-S20は右手側に深いグリップがあり、右手の指を掛けながら左手でレンズを支える構え方ができます。ただし、バッグに収納する際はグリップの張り出しも含めた奥行が必要です。普段使っているバッグへ収納したい場合は、レンズを付けた状態の全長と厚みまで確認してください。
X-E5:小型レンズと組み合わせて収納しやすい
X-E5はグリップの張り出しが小さく、短い単焦点レンズと組み合わせればバッグ内の出っ張りを抑えやすい形状です。ただし、前方が重いレンズを付けたときの握り心地はX-S20と異なります。大きめのレンズを使う予定がある場合は、実際にレンズを装着した状態で握りやすさを確認しましょう。
バッテリー・メディアの比較|撮影可能枚数とSDカード仕様を確認
X-S20とX-E5では使用するバッテリーが異なり、ノーマルモードの静止画撮影可能枚数には公称値で約440枚の差があります。記録メディアについては両機とも同じ基本仕様です。
項目 | ||
|---|---|---|
バッテリー | NP-W235 | NP-W126S |
ノーマルモード(LCD/EVF) | 約750枚 | 約310枚 |
エコノミーモード(LCD) | 約800枚 | 約400枚 |
エコノミーモード(EVF) | 約750枚 | 約360枚 |
SDカードスロット | 1基 | 1基 |
SDXC | 最大2TB | 最大2TB |
UHS-II | 対応 | 対応 |
ビデオスピードクラスV90 | 対応 | 対応 |
※LCDは背面モニター、EVFは電子ビューファインダーです。
旅行やイベントなど撮影時間が長い場合は、X-S20のNP-W235ならバッテリー交換の回数を抑えやすくなります。X-E5を1日使う予定なら、撮影枚数に応じて予備のNP-W126Sも検討するとよいでしょう。
なお、撮影可能枚数はCIPA規格に基づく公称値で、気温やモニター使用時間、動画撮影、無線通信などによって変動します。
また、高ビットレート動画や長時間の連写を行う場合は、容量だけでなく撮影モードに必要な速度クラスを満たすSDカードか確認しましょう。
用途別の選び方|撮影スタイルから候補を絞る
ここまでの比較を用途別に整理すると、X-S20は動画・長時間撮影・高速連写を重視する人、X-E5は高解像の静止画・携帯性・ダイヤル操作を重視する人が検討しやすいモデルです。
主な用途 | おすすめの機材 | 選ぶ理由 |
|---|---|---|
動画・Vlog | 3:2オープンゲート、バリアングルモニター、ヘッドホン端子を利用できる | |
イベント・長時間撮影 | NP-W235を採用し、ノーマルモードで約750枚 | |
高速連写を重視するスポーツ・動物撮影 | クロップなしで電子シャッター最大約20コマ/秒 | |
風景・建築・商品撮影 | 約4020万画素で大きなトリミングにも対応しやすい | |
街歩き・スナップ | 約445g、奥行39.1mmの薄型ボディ | |
フィルムシミュレーションを頻繁に切り替える | 専用のフィルムシミュレーションダイヤルを搭載 |
X-S20とX-E5の比較まとめ
FUJIFILM X-S20とX-E5は、どちらもボディ内手ブレ補正や6.2K動画に対応していますが、得意とする撮影スタイルが異なります。X-S20はクロップなし最大約20コマ/秒の連写、3:2オープンゲート、大容量バッテリーを備え、写真と動画を長時間撮る人に向く構成です。対してX-E5は、約4020万画素の高解像センサーと約445g・奥行39.1mmの薄型ボディを組み合わせ、風景やスナップを中心に持ち歩きたい人が検討しやすいモデル。高速連写や動画撮影を重視するならX-S20、高解像の静止画と携帯性を優先するならX-E5を基準に選ぶとよいでしょう。
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