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【2026年版】FUJIFILM X-S10レビュー比較まとめ IBIS搭載の小型APS-Cは今でも買いか?







FUJIFILM X-S10は、富士フイルムらしい色づくりとフィルムシミュレーションを楽しみながら、深いグリップとPASMダイヤルで他社機ユーザーにもなじみやすい操作系を採用したAPS-Cミラーレスです。小型ボディに5軸のボディ内手ブレ補正(IBIS)を搭載し、4K30pやF-Logなど動画機能も備えています。一方で、防塵防滴、デュアルカードスロット、バッテリー持ちは上位機ほど強くありません。ここでは実機レビューの評価を踏まえ、強みが活きる撮影シーンと、購入前に知っておきたい弱点を整理します。
この記事のサマリー

X-S10は、26.1MP X-Trans CMOS 4とX-Processor 4を搭載した、富士フイルムX-Sシリーズ初代のAPS-Cミラーレスです

小型ボディながら5軸のボディ内手ブレ補正(IBIS)を備え、暗所の手持ち撮影や手ブレ補正のない単焦点レンズでも使いやすいのが魅力です

4K30p、F-Log、HDMI外部10bit出力、バリアングル液晶に対応し、写真だけでなく日常動画やVlogにも使いやすい仕様です

防塵防滴なし、SDカード1スロット、NP-W126Sバッテリーの持ちは弱点で、重要な撮影では予備バッテリーやバックアップ運用を考えておきたいところです

現在は中古・流通在庫中心のモデルなので、価格を重視するならX-S10、被写体検出AFや4K60p、バッテリー持ちを重視するなら後継X-S20も比較して選ぶとよいでしょう
FUJIFILM X-S10のレビュー要点
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(Via:DPReview)
X-S10を一言でまとめるなら、「富士フイルムの画づくりを、一般的な操作感と手ブレに強いボディで楽しめるハイブリッド機」です。写真の色や階調を重視しつつ、4K動画も1台で撮りたい人に向いています。サイズも持ち歩きやすく、旅行や家族撮影、日常スナップと相性のよいカメラです。
ただし、仕事でのバックアップ記録や、雨天・砂埃の多い環境での使用を重視する場合は注意が必要です。SDカードは1枚のみで、防塵防滴にも対応していません。X-S10は公式サイト上では生産終了扱いのため、現在は中古または流通在庫を中心に検討するモデルと考えるとよいでしょう。
おすすめな人
旅行や日常スナップで「暗い室内でも手持ちで撮りたい」「動画も同じカメラで残したい」という人に、X-S10は合いやすいです。IBISがあることで、夕暮れの街並みや室内の料理、会場の装飾など、被写体が大きく動かない場面では手ブレを抑えやすくなります。
一方で、子どもやペットなど動く被写体を撮る場合は、IBISだけでは被写体ブレを防げません。手ブレ補正はカメラの揺れを抑える機能なので、動く被写体ではシャッタースピードの確保も必要です。
PASMダイヤルと深いグリップは、キヤノン・ニコン・ソニー系の操作に慣れた人が富士フイルムへ移る際の違和感を減らしてくれます。さらに、4K30p、F-Log、バリアングル液晶を活かせば、家族イベントを写真と短い動画でまとめる用途にも使いやすいです。
DPReviewはX-S10を「幅広い状況に対応できる優れた万能型」と評価しています。旅行、家族撮影、Vlogを1台でこなしたい人なら、X-S10のバランスのよさを実感しやすいでしょう。
不向きな人
結婚式や発表会など、撮り直しがきかない現場でカード同時記録を必須にしたい人には、SDカード1スロットの仕様が弱点になります。データ保全を最優先するなら、デュアルスロット機を選んだほうが安心です。
雨や砂埃にさらされる屋外撮影を頻繁に行う人も、防塵防滴ではない点を軽く見ないほうがよいでしょう。軽い小雨でもメーカーが防滴性能を保証しているわけではないため、屋外で使う場合はレインカバーなどの対策を用意しておきたいところです。
バッテリーはNP-W126Sで、丸一日のイベント撮影や長時間の動画撮影では予備バッテリーやUSB給電を前提にしたほうが安定します。また、4K60pやカメラ内10bit記録を重視する場合は、後継機や上位機のほうが適しています。X-S10は、写真機としての携帯性を保ちながら、4K30pまでの動画も扱いやすいモデルと考えると選びやすいです。
要素別レビュー早見表
X-S10の長所が合うかどうかは、撮影ジャンルと運用スタイルで変わります。迷ったときは、まず下の要素別に得意・不得意を確認すると判断しやすくなります。
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
画質(静止画) | 26.1MP X-Trans CMOS 4世代で、階調と色が魅力。JPEG撮って出しでも雰囲気を作りやすい。 |
フィルムシミュレーション | 写真も動画もルックを作りやすい。撮影後の編集時間を減らしたい人と相性がよい。 |
IBIS(手ブレ補正) | 小型ボディながら5軸補正を搭載。夜スナップや室内、手持ち動画で効果を感じやすい。 |
AF(人物) | 顔・瞳AFは実用的。最新世代の被写体認識AFほど自動で任せきれる場面は多くない。 |
連写・動体 | 数値上の連写性能は高いが、長時間の連写や競技撮影の歩留まりは設定と運用に左右される。バッファの余裕も確認したい。 |
動画 | 4K30p、F-Log、HDMI外部10bit出力に対応。カメラ内10bit記録や4K60pが必須なら別候補。 |
操作性 | PASMダイヤルと深いグリップで他社機から移りやすい。富士フイルムらしいクラシカル操作を好む人はX-T系も検討したい。 |
携帯性 | IBIS搭載機としては軽量級。旅行や日常の持ち歩きにも使いやすい。 |
信頼性(防塵防滴・スロット) | 防塵防滴なし/SDカード1枚。仕事用途のメイン機として使うなら、バックアップ運用を考えておきたい。 |
FUJIFILM X-S10の基本情報

X-S10は2020年に登場したX-Sシリーズ初代のモデルです。上位機と同世代の26.1MP X-Trans CMOS 4とX-Processor 4を、比較的小さなボディに収めているのが特徴です。写真では富士フイルムらしい色づくりを楽しめ、動画も4K30pやF-Logに対応。さらに、5軸のボディ内手ブレ補正(IBIS)も搭載しています。
2026年現在は生産終了となっており、購入を検討する場合は中古または流通在庫が中心になります。いま選ぶなら、後継機X-S20との違いを確認し、AF性能、バッテリー持ち、動画機能のどこまでを求めるかで判断するとよいでしょう。
主なスペック要点
X-S10の主な仕様を、撮影時の使い勝手に関わる項目に絞ってまとめます。連写速度や動画記録方式は、設定や記録モードによって条件が変わる点には注意してください。
項目 | 値 |
|---|---|
センサー | APS-C 26.1MP X-Trans CMOS 4 |
画像処理エンジン | X-Processor 4 |
常用ISO | ISO160〜12800 |
AF | 像面位相差+コントラストのハイブリッドAF、最大425点 |
連写(メカ) | 最大約8コマ/秒 |
連写(電子) | 最大約20コマ/秒、1.25倍クロップ時は最大約30コマ/秒 |
動画 | DCI/UHD 4K 最大30p、カード内記録は8bit、HDMI外部出力は10bit対応 |
手ブレ補正 | ボディ内5軸IBIS、最大6.0段相当 |
EVF | 0.39型 OLED 約236万ドット、倍率0.62倍 |
メディア | SDカード×1、UHS-I対応 |
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発売状況と購入前に見ておきたいポイント
X-S10は生産終了のため、新品の現行主力としては後継のX-S20が候補になります。X-S10を選ぶ場合は、価格のこなれた中古・流通在庫を狙える点が魅力です。一方で、購入前にはバッテリーの状態、付属品、保証の有無、シャッター回数などを確認しておくと安心です。
仕様面では、SDカードが1枚のみでUHS-I対応、防塵防滴には非対応という点を押さえておきたいところです。旅行や日常撮影では大きな問題になりにくい一方、仕事や撮り直しがきかない撮影では、こまめなバックアップや予備機の用意も考えておく必要があります。
X-S20の詳しいレビューはこちらで紹介しています。
後継機X-S20との違い(買い分けの核心)
X-S20は、同じ26.1MP X-Trans CMOS 4センサーを使いながら、画像処理エンジンがX-Processor 5に更新されています。これにより、被写体検出AF、バッテリー持ち、動画性能が大きく強化されました。X-S20は動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、電車などの被写体検出に対応し、6.2K/30pのカメラ内10bit記録や4K60pにも対応します。
家族の行事や旅行を中心に、写真が主で動画は4K30pまでで十分という人なら、X-S10でも満足しやすいでしょう。画質の土台は近く、富士フイルムらしい色づくりやフィルムシミュレーションも楽しめます。
一方で、動物や乗り物など人物以外の被写体をカメラ任せで追いたい人、長時間撮影が多い人、4K60pやカメラ内10bit記録を使いたい人は、X-S20のほうが扱いやすくなります。X-S10は価格と基本性能のバランスを重視する人向け、X-S20はAFや動画、バッテリー面の余裕を重視する人向けと考えると選び分けやすいです。
FUJIFILM X-S10 のデザインと操作性のレビュー

(Via:Digital Camera World)
X-S10は、富士フイルムらしいデザインを残しつつ、深いグリップとPASMダイヤルを採用した扱いやすいボディです。従来のXシリーズに多いシャッタースピードダイヤル主体の操作ではなく、一般的なミラーレス一眼に近い操作感になっています。そのため、キヤノン、ニコン、ソニーなど他社機から乗り換える人でも迷いにくいのが長所です。
一方で、ダイヤルを操作しながら撮る感覚を重視するXシリーズユーザーには、ややシンプルに感じるかもしれません。X-S10はクラシカルな操作感よりも、持ちやすさと分かりやすさを優先したモデルといえます。
グリップとボタン配置:持ち歩きで差が出る
小型ボディは軽さが魅力ですが、グリップが浅いと望遠ズームや明るい単焦点レンズを付けたときに持ちにくくなります。X-S10はコンパクトながら指をしっかり掛けられるグリップ形状で、レンズを付けた状態でも安定して構えやすいです。
たとえば標準ズームを付けて観光地を歩き回る場面でも、片手で持ったときの不安が少なく、撮りたい瞬間に構えやすくなります。手ブレ補正だけに頼るのではなく、ボディをしっかり保持しやすい点も、手持ち撮影では安心材料になります。
操作系は、前後ダイヤルやFnボタンを自分の撮影スタイルに合わせて設定すると使いやすくなります。露出補正、ISO、AFモード、フィルムシミュレーションなど、よく使う項目を呼び出しやすい位置に置けば、スナップ撮影のテンポも上がります。初期設定のままでも使えますが、自分がよく触る機能を割り当てておくと、X-S10の扱いやすさをより感じやすいでしょう。
PASM採用の意味:他社ユーザーにも入りやすい操作系
Digital Camera Worldでは、X-S10について、従来のXシリーズに多いシャッタースピードダイヤルではなくモードダイヤルを採用した点に触れ、富士フイルムファン以外にも向けたモデルとして紹介しています。実際、P/A/S/Mをモードダイヤルで切り替え、前後ダイヤルで設定を調整する流れは、他社のミラーレス一眼に慣れた人にも分かりやすい操作です。
ただし、富士フイルムの魅力を「専用ダイヤルを使って撮る楽しさ」に感じている人もいます。その操作感を重視するなら、X-T系のほうが合う可能性があります。X-S10は、クラシカルな操作感よりも、迷わず設定を変えやすいことを重視したカメラです。写真も動画もテンポよく撮りたい人に向いた操作系と考えると、選びやすくなります。
FUJIFILM X-S10の画質レビュー(静止画・色・高感度)

(Via:DPReview作例)
X-S10は、26.1MPのX-Trans CMOS 4とX-Processor 4を搭載しています。センサーと画像処理エンジンは同世代の上位機にも使われていた組み合わせで、静止画の基本画質は今でも十分に高い水準です。富士フイルムらしい色再現や階調表現を楽しめるため、JPEG撮って出しで使いたい人にも向いています。
フルサイズ機と比べると、高感度撮影ではノイズ面で差が出る場面もあります。それでも、日常のスナップ、旅行、家族撮影であれば大きな不満は出にくいでしょう。暗い場所ではISO感度だけでなく、手ブレ補正やシャッタースピードとのバランスを見ながら撮ることが大切です。
フィルムシミュレーションで仕上がりを作りやすい
X-S10を選ぶ理由として大きいのが、富士フイルムのフィルムシミュレーションです。たとえばクラシッククロームを使えば、彩度とコントラストを抑えた落ち着いたスナップにしやすくなります。ACROSを選べば、モノクロらしい階調を活かした写真も撮れます。
RAW現像で細かく仕上げる楽しみもありますが、撮影時点で色の方向性を決められるのは大きな利点です。旅行や日常の記録を、撮ってすぐ共有したい人にも使いやすいでしょう。
動画でも、ETERNAのような落ち着いたルックは扱いやすいです。コントラストが強くなりすぎにくく、人物や室内の記録でも自然な雰囲気にまとめやすくなります。家族の記録や旅動画のように、編集に時間をかけすぎたくない用途では、F-Logよりフィルムシミュレーションのほうが使いやすい場面もあります。
高感度とIBIS:暗所では使い分けが大切
RTINGSは、X-S10の4K動画とフルHD動画について十分にシャープだと評価する一方、暗い環境ではノイズが目立つ場合があると指摘しています。静止画でも同じように、光量が少ない場所ではISO感度を上げるほどノイズが増えやすくなります。反対に、ISO感度を抑えるためにシャッタースピードを遅くすると、手ブレや被写体ブレが起きやすくなります。
ここで役立つのが、X-S10のボディ内手ブレ補正です。夜景の建物、室内の静物、街中の看板など、被写体が大きく動かない場面では、シャッタースピードを少し遅くしても手ブレを抑えやすくなります。そのぶんISO感度を上げすぎずに撮れる場面もあります。
ただし、人や動物など動く被写体では、IBISだけでは被写体ブレを防げません。暗い場所で人物やペットを撮るときは、手ブレ補正に頼りすぎず、必要に応じてシャッタースピードを確保することが重要です。
FUJIFILM X-S10のAF性能と連写のレビュー
X-S10は、像面位相差AFとコントラストAFを組み合わせたハイブリッドAFを採用しています。人物の顔・瞳検出にも対応しており、日常のスナップや家族撮影では十分に使いやすいAF性能です。電子シャッターでは高速連写も可能なので、動きのある場面でもシャッターチャンスを狙いやすくなります。
ただし、後継機X-S20のような動物・鳥・乗り物などの被写体検出AFには対応していません。競技撮影や動きの速い被写体をカメラ任せで追いたい場合は、最新世代の機種ほど簡単ではない点を理解しておきましょう。
人物撮影(家族・ポートレート)での使いやすさ
子どもを室内で撮る、屋外で遊んでいる姿を追うといった場面では、顔・瞳検出が役立ちます。ピント合わせをカメラに任せやすくなるため、構図やタイミングに集中しやすいのが利点です。家族写真やポートレートのように、人物を中心に撮る用途では扱いやすいカメラといえます。
バリアングル液晶も人物撮影と相性がよく、ローアングルで子どもの目線に近づけたり、自分を画面で確認しながらセルフポートレートを撮ったりできます。Vlogや家族の記録動画でも、構図を確認しやすい点は便利です。
一方で、被写体がフレーム内で小さくなりやすいスポーツ撮影や、複数の人が交差する場面では、狙った人物にピントが合い続けるとは限りません。ゾーンAFやワイド/トラッキングなどのAFエリア設定を使い分け、撮る場面に合わせて設定を調整しておくと安定しやすくなります。
動体と連写:電子シャッターの強みと注意点
CameraLabsはX-S10を「baby X-T4」と表現し、小型ながら上位機に近い機能を備えたモデルとして評価しています。X-S10は電子シャッターで最大約20コマ/秒、1.25倍クロップ時は最大約30コマ/秒の連写に対応しています。子どもの表情の変化、ペットの動き、旅行中の一瞬の仕草など、短い連写でタイミングを選びたい場面では便利です。
ただし、電子シャッターにはローリングシャッター歪みが出る場合があります。動きの速い被写体や、カメラを横に振りながら撮る場面では、背景の柱や柵が斜めに写ったり、ラケットやバットの形が歪んだりすることがあります。
スポーツや動きの速い被写体で歪みが気になる場合は、メカシャッターを使うほうが安心です。X-S10の連写性能は日常や家族撮影では頼りになりますが、本格的な競技撮影を主目的にするなら、AF追従やバッファ性能も含めて上位機・後継機と比較したほうがよいでしょう。
FUJIFILM X-S10の動画性能のレビュー(4K/30p・F-Log・運用)

(Via:DPReview)
X-S10は、静止画だけでなく動画も重視したAPS-Cミラーレスです。4K30p、F-Log、HDMI外部10bit出力、フルHD 240pのハイスピード撮影に対応し、日常の記録から簡単な動画制作まで使える仕様を備えています。
さらに、ボディ内手ブレ補正(IBIS)とバリアングル液晶を搭載しているため、手持ち撮影や自撮り、Vlogでも扱いやすいです。ただし、4K60pやカメラ内10bit記録には対応していません。これらを重視する場合は、後継のX-S20や上位機も比較したほうがよいでしょう。
4K30pは日常動画に使いやすい
TechRadarは、X-S10について、小型ボディにIBISと良好なハンドリングを備えた点を評価しています。旅行や家族の記録のように、機材を大きくせず手持ちで撮りたい場面では、この扱いやすさが強みになります。
旅行先の食事、街歩きの様子、家族の会話などを残す用途なら、4K30pでも十分にきれいな映像を撮れます。むしろ日常動画では、4K60pの有無よりも、手持ちで構えやすいこと、外部マイクを使えること、USB給電を活用できることのほうが重要になる場面もあります。
X-S10は、バリアングル液晶で構図を確認しやすく、IBISによって手持ち撮影時の小さな揺れも抑えやすいカメラです。ジンバルのように大きな揺れまで完全に消せるわけではありませんが、日常の動画を見やすく残したい人には使いやすい仕様です。
F-Logとフィルムシミュレーション:編集するか、撮って出しを重視するか
F-Logは、撮影後に色や明るさを調整したい人向けの動画記録方式です。撮影時の映像はコントラストが低く見えますが、後からカラーグレーディングしやすい素材として残せます。逆光や明暗差のある場面で、白飛びや黒つぶれをできるだけ抑えたいときにも使いやすいです。
ただし、X-S10のカード内記録は8bitです。10bitで記録したい場合は、HDMI出力に対応した外部レコーダーが必要になります。F-Logを本格的に使うなら、編集環境や外部レコーダーの有無も含めて考えておくとよいでしょう。
一方で、家族の記録やYouTube用の動画を短い編集で仕上げたいなら、ETERNAなどのフィルムシミュレーションを使う方法もあります。落ち着いた色味で撮りやすく、撮影後の編集に時間をかけにくい場面でも扱いやすいです。しっかり色を作り込むならF-Log、撮ってすぐ使いやすい映像にしたいならフィルムシミュレーション、と考えると使い分けやすくなります。
FUJIFILM X-S10 ボディの手ブレ補正(IBIS)と手持ち撮影のレビュー
X-S10の大きな特徴は、コンパクトなボディに5軸のボディ内手ブレ補正(IBIS)を搭載していることです。APS-C中級機ではボディ内手ブレ補正を搭載しないモデルもあるため、X-S10のIBISは写真・動画のどちらでも使いやすさにつながります。
特に、暗い場所での手持ち撮影や、レンズ内手ブレ補正を搭載しない単焦点レンズを使うときに便利です。手持ち動画でも小さな揺れを抑えやすく、三脚やジンバルを使わない撮影でも見やすい映像を残しやすくなります。
写真:暗所や室内でISOを抑えやすい
IBISの利点は、手ブレを抑えやすくなることです。たとえば夜の商店街でネオンを撮る場面や、室内のカフェで料理を撮る場面では、シャッタースピードを少し遅くしても手ブレを抑えやすくなります。そのぶんISO感度を上げすぎずに済む場面があり、ノイズを抑えた写真を撮りやすくなります。
ただし、IBISが効果を発揮しやすいのは、建物、料理、静物、風景など、被写体が大きく動かない場面です。人物やペット、スポーツのように被写体自体が動く場合は、手ブレ補正だけでは被写体ブレを防げません。暗い場所で動く被写体を撮るときは、必要に応じてシャッタースピードを確保することが大切です。
また、OIS(レンズ内手ブレ補正)がない単焦点レンズでも、ボディ側の手ブレ補正を使える点はX-S10の強みです。富士フイルムには小型の単焦点レンズも多いため、軽いレンズと組み合わせて、暗い場所でも手持ち撮影しやすい構成を作れます。
動画:ジンバルの代わりではなく、手持ち撮影を助ける機能
Imaging Resourceは、X-S10について、IBISを搭載した手頃なモデルとして評価しています。X-S10のIBISは、手持ち撮影時の細かな揺れを抑えるのに役立ちます。三脚やジンバルを毎回持ち出せない旅行や日常の撮影では、手持ちでも見やすい映像を残しやすくなるのが利点です。
ただし、歩きながらの撮影で映像が完全に滑らかになるわけではありません。体の上下動や方向転換による揺れは残るため、ジンバルと同じような安定感を期待すると物足りなく感じる可能性があります。
X-S10のIBISは、ジンバルの代わりというより、手持ちで撮れる場面を増やすための機能です。固定気味のカットや、ゆっくり構えて撮る動画では効果を感じやすく、日常の記録やVlogでは扱いやすい手ブレ補正といえるでしょう。
FUJIFILM X-S10 ボディのバッテリー・メディア・接続性のレビュー

(Via:DPReview)
X-S10で注意したいのは、NP-W126Sバッテリーの持ちと、SDカードが1枚のみという仕様です。USB-Cでの充電・給電、Wi-Fi/Bluetooth連携、外部マイク入力、HDMI出力には対応しているため、日常撮影や短めの動画撮影であれば扱いやすい構成です。
ただし、長時間撮影や仕事用途では、予備バッテリーやバックアップ方法を事前に考えておく必要があります。スペックだけで判断するより、自分の撮影時間やデータ保全の必要性に合わせて評価したい部分です。
バッテリー運用:予備バッテリーやUSB給電を用意したい
X-S10のバッテリーはNP-W126Sです。公式仕様では、LCD使用時の撮影可能枚数はノーマルモードで約325枚、ブーストモードで約260枚とされています。旅行で朝から夕方まで歩く場合や、イベントで写真と短い動画を繰り返し撮る場合は、予備バッテリーを用意しておくと安心です。
DPReviewも、X-S10のCIPA基準のバッテリーライフはLCD使用時で325枚としつつ、Wi-Fiを多用しなければ実使用ではそれ以上撮れる可能性があると説明しています。
定点での動画撮影や室内撮影では、USB-C給電を使える点が便利です。モバイルバッテリーや電源アダプターを使えば、バッテリー残量を気にする場面を減らせます。ただし、ケーブルが撮影の邪魔になる場合もあるため、手持ち撮影よりも三脚や固定撮影との相性がよい使い方です。
シングルスロットとUHS-I:重要な撮影ではバックアップを考える
X-S10のSDカードスロットは1つだけで、UHS-I対応です。カード同時記録ができないため、結婚式や仕事の撮影など、撮り直しがきかない場面では注意が必要です。大切な撮影では、撮影後にスマホやPCへこまめに転送する、複数のSDカードに分けて撮るなど、データを失わないための運用を考えておきましょう。
また、UHS-IIには対応していないため、RAW連写を多用すると書き込み待ちが気になる場合があります。日常撮影や短い連写であれば大きな問題になりにくいものの、スポーツやイベントで連写を続ける使い方では、バッファの戻りも含めて確認しておきたいところです。
接続性:USB-C、マイク入力、HDMI出力に対応
Imaging Resourceは、X-S10の接続性について、USB-C端子、3.5mmマイク端子、micro HDMI端子を備える一方、独立したヘッドホン端子はなく、USB-C変換アダプターを使う仕様だと紹介しています。
外部マイクを使えるため、Vlogや家族イベントの動画でも音声を改善しやすいです。HDMI出力を使えば外部レコーダーとの組み合わせも可能で、10bit出力を使いたい場合の選択肢になります。一方で、ヘッドホンで音声を確認したい人は、USB-C経由の接続になる点を覚えておきましょう。
FUJIFILM X-S10と競合機の比較
X-S10は、ボディ内手ブレ補正、富士フイルムの色づくり、4K30p動画を小型ボディにまとめたバランス型のAPS-Cミラーレスです。競合機と比べると、AF、連写、動画、手ブレ補正のどこを重視するかで選び方が変わります。
ここでは、X-S10と比較されやすいSony α6400、Canon EOS R10、Nikon Z50に加え、後継機X-S20の立ち位置も整理します。なお、Nikonは後継のZ50IIも登場しているため、現行新品で検討する場合はZ50IIも比較対象に入れておくとよいでしょう。Z50IIは被写体検出AFや4K60pに対応しています。
機種 | 立ち位置 |
|---|---|
FUJIFILM X-S10 | 小型ボディにIBISと4K30pを搭載した、写真と動画のバランス型 |
Sony α6400 | AF追従と連写性能を重視する人向け。ボディ内手ブレ補正はなく、手ブレ補正はレンズ側に依存する |
Canon EOS R10 | 動体AFと高速連写を重視する人向け。4K60pはクロップありで、ボディ内手ブレ補正は非搭載 |
Nikon Z50 | 写真中心で軽快に使いたい人向け。動画や手ブレ補正より、扱いやすさを重視する選び方に合う |
Nikon Z50II | 現行新品で比較するなら確認したい後継機。被写体検出AFや4K60pを重視する人向け |
FUJIFILM X-S10 vs Sony α6400:手ブレ補正か、AF追従か

X-S10とα6400で迷う場合は、手持ち撮影の安定感を重視するか、AF追従を重視するかで考えると選びやすいです。X-S10はボディ内手ブレ補正を搭載しているため、暗所のスナップや手持ち動画で使いやすい場面があります。一方、α6400はボディ内手ブレ補正を搭載しておらず、手ブレ補正は対応レンズ側に依存します。
旅行のスナップ、家族写真、短い動画を1台で撮りたい人には、IBISとバリアングル液晶を備えたX-S10が扱いやすいでしょう。反対に、スポーツや動物など、動く被写体を追う機会が多い人は、α6400のAF性能も比較しておきたいところです。
Mirrorless Comparisonは、X-S10とα6400を直接比較し、動画仕様、バッファ、バッテリー、手ブレ補正などの違いに触れています。X-S10はHDMI外部出力で10bit 4:2:2に対応し、α6400は外部出力でも8bit 4:2:2という違いがあります。動画まで含めて選ぶなら、この差も確認しておくとよいでしょう。
詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
FUJIFILM X-S10 vs Canon EOS R10:動体AFと4K60pをどう見るか

EOS R10は、被写体検出AFや高速連写を重視する人に向いたAPS-Cミラーレスです。運動会、乗り物、動物園など、被写体が不規則に動く場面では、EOS R10のAFまわりに魅力を感じる人も多いでしょう。
動画では4K60pに対応しますが、クロップありのため画角が狭くなります。広く撮りたいVlogや室内動画では、4K60pの有無だけでなく、実際の画角も確認しておきたいところです。
また、EOS R10はボディ内手ブレ補正を搭載していません。手持ち動画や暗所スナップでは、レンズ側の手ブレ補正や電子手ブレ補正に頼ることになります。X-S10はボディ内手ブレ補正を搭載しているため、手ブレ補正のない単焦点レンズでも補正を使える点が違いです。
EOS R10の詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
FUJIFILM X-S10 vs Nikon Z50:写真中心の軽快さか、動画まで使うか

Nikon Z50は、写真中心で軽快に使いたい人に向いたAPS-Cミラーレスです。グリップや操作感が素直で、スナップや旅写真をテンポよく撮りたい人には扱いやすいカメラです。
一方で、X-S10はボディ内手ブレ補正、F-Log、HDMI外部出力など、動画や暗所の手持ち撮影まで含めた使いやすさがあります。写真が中心で動画は記録程度ならZ50、写真も動画も1台でしっかり使いたいならX-S10、という分け方がしやすいでしょう。
ただし、現行新品としてNikonを検討するなら、Z50IIも候補に入ります。Z50IIは被写体検出AFや4K60pに対応しているため、X-S10とは「IBISと富士フイルムの色づくりを重視するか、現行世代のAFと動画機能を重視するか」で比較すると分かりやすいです。
Z50の詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
FUJIFILM X-S10 vs Nikon Z50II:現行世代のAFか、IBISと色づくりか

現行新品でNikonのAPS-C機を検討するなら、Z50ではなくZ50IIも比較対象になります。Z50IIは20.9MPのDXフォーマットセンサーとEXPEED 7を搭載し、9種類の被写体検出、最大30コマ/秒の連写、プリキャプチャー、クロップありの4K60pに対応しています。AFや動画機能の新しさを重視するなら、Z50IIはX-S10よりも現行世代らしい使いやすさがあります。
一方で、Z50IIにはボディ内手ブレ補正(IBIS)がありません。暗所の手持ち撮影や、手ブレ補正のない単焦点レンズを使う場面では、IBISを搭載するX-S10のほうが扱いやすい場合があります。DPReviewも、Z50IIの弱点としてボディ内手ブレ補正がない点に触れています。
そのため、動物や乗り物などを含めた被写体検出AF、4K60p、現行機らしい操作性を重視するならZ50IIが有力です。反対に、富士フイルムの色づくりやフィルムシミュレーション、IBISを使った手持ち撮影を重視するならX-S10も選択肢に残ります。中古・流通在庫の価格差まで含めて比較すると、選びやすくなるでしょう。
https://www.minnacamera.com/products/c1771
Z50IIの詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
後継FUJIFILM X-S20:新品で選ぶなら比較しておきたいモデル

X-S20は、X-S10と同じ26.1MPセンサーを採用しながら、画像処理エンジンがX-Processor 5に更新されています。被写体検出AF、バッテリー持ち、動画機能が強化されており、動物や乗り物など人物以外の被写体を撮る人、長時間撮影が多い人、4K60pやカメラ内10bit記録を使いたい人にはX-S20のほうが扱いやすいです。
一方で、静止画中心で、人物の顔・瞳AFと4K30p動画で十分なら、X-S10も選択肢に入ります。中古・流通在庫の価格を重視するならX-S10、AFや動画、バッテリーの余裕を重視するならX-S20、という分け方が分かりやすいでしょう。
FUJIFILM X-S10のレビューまとめ
X-S10 ボディは、富士フイルムの色づくりとフィルムシミュレーションを楽しみながら、ボディ内手ブレ補正(IBIS)とバリアングル液晶を使えるバランス型のAPS-Cミラーレスです。写真と動画を1台で撮りたい人や、旅行・家族の記録・日常スナップを軽快に残したい人に向いています。
暗い場所での手持ち撮影や、手ブレ補正のない単焦点レンズを使う場面では、IBISのメリットを感じやすいでしょう。4K30pやF-Logにも対応しており、短い動画やVlogにも使いやすいカメラです。
一方で、防塵防滴には非対応で、SDカードスロットも1つだけです。長時間撮影ではバッテリーにも注意が必要なため、重要な撮影では予備バッテリーやバックアップを用意しておくと安心です。価格と基本性能を重視するならX-S10、被写体検出AFや4K60p、バッテリー持ちを重視するならX-S20や競合機も比較して選ぶとよいでしょう。
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