三ケ山

標高千メートル級の三ケ山は、山頂部に花崗岩の巨石と石仏が点在する霊峰的な雰囲気の山。尾根に出ると視界が一気に開け、春はイワカガミやタニウツギ、初夏は新緑、秋は紅葉とススキが稜線を彩る。山頂からは大山や那岐山方面のパノラマが広がり、広角で空と峰々を一体に、望遠で谷筋や隣り合うピークの陰影を切り取ると立体感が出る。登りはやや急だが道は明瞭で、霧の日はブナ林が幻想的な背景に。岩の上に三脚を据える際は安定を確認し、風の強い日はシャッタースピードを上げて枝ぶれを抑えたい。朝夕の斜光は巨石のテクスチャを浮かび上がらせ、モノクロ仕上げとも好相性だ。