鬼が面山

鬼が面山は只見町に位置し、越後三山只見国定公園と「うつくしま百名山」にも選ばれた岩峰。標高はさほど高くないものの、豪雪が削った絶壁と雪食地形が迫力ある山容を生み、残雪期には白い斜面と黒い岩壁のコントラストが劇的な画になる。夏はハクサンイチゲなど高山植物が岩場を彩り、ガスがかかると稜線が淡く浮かび上がる。山頂からは田子倉湖や周囲の山並みが広がり、朝夕は光と影の境界線が岩壁をなぞる。広角で険しい斜面と空をダイナミックに、望遠で花や岩のテクスチャーを切り取れば、東北の深山らしい力強い一枚が残せる。