奥州街道

奥州街道は、宿場町の名残と現代の生活が同居する“撮影散歩の大動脈”。古い商家の軒、道標や一里塚跡の気配、路地へ入ると突然現れる小さな祠が被写体になります。広角で街道の直線を消失点へ伸ばし、標準で人の営み、望遠で看板文字や格子、石の欠けを切り取ると時代の層が重なる。春は桜、夏は日傘の影、秋は柔らかな斜光と落ち葉、冬は澄んだ空気で輪郭が締まる。雨上がりは路面反射が効き、夕方は街灯の点光が旅情を足します。早朝は人が少なく、モノクロで撮ると線の強さが際立つ。点景に歩く人を小さく入れるとスケールも伝わります。