旧浜口家住宅

旧浜口家住宅は、土佐らしい太い梁と広い土間を備えた町家で、軒の深い瓦屋根と格子戸が通りにどっしりと構える姿が印象的です。外観は通りを斜めに走らせ、電柱や看板もあえて残すと“今も使われていそうな旧家”としてリアルな空気が出ます。室内では土間の暗がりと障子越しの光の差を生かし、囲炉裏や商い道具を中望遠で切り取れば、かつての生活が立ち上がります。雨上がりは瓦と土間が濡れてトーンが締まり、モノクロ仕上げにも最適。庭側から縁側越しに主屋を撮ると、南国土佐の柔らかな光の中に静かな時間が流れているのが伝わります。