くるめがすりの家

くるめがすりの家は、織機と反物、糸巻きが並ぶ小さな資料館で、作業場そのものが被写体になる“布と光のスタジオ”です。室内は暗めなので、窓際に置かれた反物を逆光で透かし、模様の細かさと布の厚みをやさしいハイライトで表現したいところ。織機の歯車やシャトル、糸巻きは中望遠で寄り、背景を大きくぼかすと模様だけがふわりと浮かび上がります。作業風景が見られる日なら手元だけを切り取り、シャッター速度を少し遅めにして糸の動きをブレで残すと、静かな工房に流れる時間まで写せます。ホワイトバランスをやや暖色寄りにしつつコントラストを抑えると、藍の深さと工房の空気を両立した“やさしい藍色写真”に仕上がります。