ひめさゆり群生地

ひめさゆり群生地は、淡いピンク色の花が山の斜面一面を覆う初夏の名所で、細くしなやかな茎の先にうつむき加減に咲く姿が上品な被写体です。遊歩道からは、手前に大きく花を置き、奥へ続く群落の帯を重ねた構図が組みやすく、広角でも望遠でも絵になります。曇天の日は花色が濁らず、花弁のグラデーションも丁寧に写せるので、やや明るめの露出がおすすめです。背景に杉林や集落の屋根をぼかして入れれば、東北らしい山里の初夏の空気まで伝わります。早朝の柔らかな光や霧が重なる条件を狙えば、斜面全体が淡いベールをまとったような、幻想的な群生風景にも出会えます。