エゾスカシユリ

エゾスカシユリは、北海道の海岸草原や崖地に自生するオレンジ色のユリで、花弁の隙間から光が透けることから“スカシ”の名が付きました。低い位置から見上げるように撮れば、青い海や空との補色関係が際立ち、夏らしい鮮烈な色彩の一枚に。マクロで花芯に寄ると、斑点模様や花粉のディテールが立体的に浮かび上がります。逆光で撮ると花弁の縁が光をまとい、透明感のある表現に仕上がるので、露出はやや明るめを意識したいところです。海風で揺れやすいので、シャッタースピードを上げて花を止めるカットと、あえてブレを残したカットの両方を撮ると、写真表現の幅が広がります。