鹿狼山の山桜

鹿狼山の山桜は、福島と宮城の県境に立つ標高約430mの低山を淡いピンクで縁取る春のアクセントで、4月下旬頃に新緑と一緒に山肌を彩ります。樹海コースや眺望コースの登山道沿いでは、雑木林の中に点在する山桜を見上げるように撮ると、幹越しにのぞく太平洋の青との対比が印象的です。山頂からは海と街並みを一望できるので、手前に山桜の枝をシルエットで入れ、奥に朝焼けや夕景を重ねれば、春山ならではの立体感あるパノラマカットが狙えます。桜の見頃と重なる時期には、登山道のカタクリやヤマブキも足元を彩るので、広角で山桜と下草、遠景の海を一つのフレームにまとめると、春山の多層的な色が表現できます。