渡邉庭園

渡邉庭園は、池と飛び石、刈り込みが連なる端正な回遊式庭園。春は新緑、初夏はサツキ、秋は紅葉、冬は淡雪が被写体です。風の弱い朝は水面の映り込みが美しく、PLで反射を整えると色が締まります。広角で州浜と中島をまとめ、望遠で石橋や灯籠の意匠に寄れば質感が際立ちます。雨後は苔が濃く、縁側の反射を生かすローキーもよく似合います。薄曇りは色がにじまず最良の条件で、露出を−0.3に寄せると落ち着いた和のトーンに。砂紋は斜めの斜光で陰影を、飛び石は縦位置で近景から中島へ視線を導くと回遊感が生まれます。冬の淡雪はモノクロ現像とも好相性。参観の動線に配慮し、額縁構図や前ボケで余計な要素を整理しましょう。