
RICOH GR IVxが開発発表 40mm相当の新GRレンズ搭載、発売は2026年冬以降




リコーイメージングがRICOH GR IVxの開発を正式に告知し、GRの“次の40mm相当”が現実になりました。40mm相当の新開発GRレンズ、約2574万画素APS-Cセンサー、5軸手ブレ補正、内蔵2段NDなど、開発発表時点の仕様がかなり具体的に公開されています。一方で発売は26年冬以降予定、価格も未定で、購入判断に必要な情報はまだ残っています。確定情報と未公表点を分け、GR IVやGR IIIx系の動きも含めて整理します。
この記事のサマリー

RICOH GR IVxはメーカー公式の「開発発表」で、40mm相当の新開発GRレンズ搭載が明言された

発売時期は冬以降予定、価格は未定で、予約開始日や販売方式などはまだ公表されていない

開発発表時点の主要仕様として、約2574万画素APS-C、5軸手ブレ補正、内蔵2段ND、約53GB内蔵メモリーなどが公開

GR IV(28mm相当)と異なる“人の有効視野に近い”40mm相当で、スナップ表現の考え方が変わる

GR IIIx系は国内で10月中の出荷分をもって製造完了見込みと案内され、世代交代の流れが具体化した
公式が公表したRICOH GR IVxの開発発表ポイント

今回のニュースの核は、RICOH GR IVxが「噂」ではなく、メーカー自身の言葉で開発中と明言された点です。コンセプトはGR IVの正統進化を前提にしつつ、画角を40mm相当に振ることで、これまでのGRとは違うスナップの距離感を狙っています。まずは公式に書かれている事実を、誤解が出やすい点とセットで押さえましょう。
開発中の最新GRとして「40mm相当」を明確に打ち出した
リコーイメージング公式ニュースで、RICOH GR IVxがGRシリーズの最新モデルとして開発中であること、そして新開発のGRレンズにより35mm判換算で40mm相当の画角が得られることが案内されています。GR IVが28mm相当であることも同時に触れられており、単なる派生ではなく「別の視点」を用意する狙いが読み取りやすい告知です。さらに「その他の新機能の搭載も予定」とされる一方、機能名や内容は正式発表まで伏せられています。
発売は冬以降予定、価格は未定:ここは断定しない
発売時期は26年冬以降(予定)、価格は未定と、公式に明確な線引きがあります。ここで注意したいのは、冬以降という表現を「具体的な月」に置き換えないこと、そして価格未定を根拠に金額を語り切らないことです。加えて、開発発表時点での仕様表がかなり詳細な一方、末尾に「仕様、デザインなどは開発発表時点のものであり、予告なく変更する場合がある」と注記されています。
40mm相当がもたらすスナップの変化:28mm相当との違い
GRの画角は、撮り方そのものを変えます。28mm相当は「近づいて背景も取り込む」広角の強みがあり、40mm相当は「被写体との距離を保ちつつ、余計な周辺を整理しやすい」標準寄りの強みがあります。RICOH GR IVxの価値は、スペック以上に“どう写る距離感を基準にするか”で見えてきます。
40mm相当は「一歩引ける」ことで構図が作りやすい
40mm相当は、同じ場所に立っても28mm相当より写る範囲が狭くなるため、フレームの中に入る情報量が整理されやすい傾向があります。たとえば街角の看板と人物を同時に入れるとき、28mm相当だと背景の要素が増えて“説明的”になりやすい一方、40mm相当は背景を少し切り落として主題を立てやすい場面があります。飲食店のテーブルスナップでも、皿と手元を自然な比率で収めつつ、周辺の雑多な要素を避けやすいのは標準寄りの画角の利点です。
28mm相当は「近づく勇気」、40mm相当は「間合いの余裕」
スナップでは被写体との距離感が写りに直結します。28mm相当は近づいて撮ると遠近感が強まり、手前が誇張されることで勢いが出ますが、被写体に寄る必要があるため撮影テンポや心理的ハードルが上がることもあります。40mm相当は同じ主題でも少し距離を取れるため、歩きながら目に入ったものを“間合いを崩しすぎず”撮れる方向性です。公式が「人間の有効視野に近い画角」と表現しているのは、こうした自然な見え方の延長にある体験を重視しているからでしょう。
主要スペック早見表:開発発表時点の公式仕様
RICOH GR IVxは、開発発表の段階でレンズ・センサー・記録形式・通信・サイズ感まで相当細かく仕様が公開されています。とくに注目は40mm相当の新開発レンズ、約2574万画素APS-C、5軸手ブレ補正、内蔵2段ND、約53GB内蔵メモリーといった「GRらしい速写運用」に効く部分です。
以下は公式に掲載された範囲を、購入検討で見返しやすい項目に絞ってまとめたものです。
項目 | RICOH GR IVx(開発発表時点) |
|---|---|
レンズ | 26.1mm(35mm判換算 約40mm相当)/ F2.8~F16、6群8枚(非球面3枚) |
撮像素子 | 原色フィルターCMOS、23.3mm×15.5mm |
有効画素数 | 約2574万画素 |
ISO感度(標準出力感度) | ISO100~204800(オート/マニュアル) |
手ブレ補正 | 撮像素子シフト方式 Shake Reduction(5軸) |
ローパスセレクター | SRユニットによるモアレ低減(オフ/弱/強) |
ダストリムーバル | DR II(超音波振動) |
静止画記録 | RAW(DNG)14bit、JPEG(Exif2.3準拠)、色空間 sRGB/AdobeRGB |
動画記録 | 4K 30p/24p、フルHD 60p/30p/24p(MPEG4 AVC/H.264、MOV) |
記録媒体 | 内蔵メモリー 約53GB、microSD/microSDHC/microSDXC(UHS-I対応はmicroSDHC/microSDXC) |
AF方式 | 像面位相差検出+コントラスト検出のハイブリッド |
シャッタースピード | メカ 1/4000~30秒(絞りによる制限あり)、電子シャッターで最速1/16000秒 |
内蔵ND | 2段(オート/オン/オフ) |
モニター | 3.0型TFT、約103.7万ドット、タッチ対応 |
無線LAN | 2.4GHz:802.11 b/g/n/ax、5.2GHz:802.11 a/n/ac/ax、WPA2/WPA3 |
USB | USB Type-C(充電/給電、MTP転送、DisplayPort over USB-C) |
外形寸法 | 約109.4×61.1×33.4mm(突起部除く) |
質量 | 約265g(バッテリー・microSD含む)/ 約231g(本体のみ) |
発売時期・価格 | 26年冬以降予定 / 未定 |
「GRらしさ」を支える固定レンズ+ND+手ブレ補正の組み合わせ
固定レンズのコンパクト機は、持ち歩けること以上に「撮影に入るまでの手間が少ない」ことが魅力になりやすいジャンルです。RICOH GR IVxはF2.8の40mm相当レンズに加えて、2段の内蔵ND(明るい場面でシャッタースピードや絞りの自由度を確保しやすい減光)と、5軸の撮像素子シフト式手ブレ補正を組み合わせています。日中のスナップで絞りを開けたい、夕暮れで手持ちを粘りたい、といった場面で操作の選択肢が増える構成です。
内蔵メモリー約53GBは「カード忘れ」以外にも効く
約53GBの内蔵メモリーは、microSD運用の補助としてだけでなく、撮影テンポの面でも価値が出ます。たとえばRAW(DNG)で撮り続ける日でも、カードの空き容量やカード差し替えのタイミングに気を取られにくくなります。旅行中にカードがいっぱいになった場合でも、とりあえず内蔵側に退避して撮影を続ける、という運用も現実的でしょう。もちろん長期保存の観点では、後日のバックアップ手順も大切になりますが、「撮る瞬間に集中しやすい」方向性はGRの性格と相性が良さそうです。
AFとスナップ機能の注目点:撮り逃しを減らす設計
RICOH GR IVxの仕様表は、AF方式やモード名までかなり具体的です。像面位相差検出とコントラスト検出を併用するハイブリッドAFに加え、GRならではのスナップ距離プリセット、フルプレススナップ、フォーカスリミッターなど、撮影テンポを意識した仕掛けが並びます。ここは“数値が高い/低い”より、撮り方の癖に合うかで評価が変わりやすいポイントです。
スナップ距離プリセットとフルプレススナップをどう使い分けるか
スナップ(距離プリセット)は、0.3m、1m、1.5m、2m、2.5m、3.5m、5m、∞といった距離をあらかじめ選べる仕様になっています。AFが迷いやすい逆光の路地や、暗い室内で人物が動く場面でも、狙う距離が決まっていればシャッターを切る判断が速くなります。フルプレススナップは、シャッターボタン一気押しやタッチ操作でピント位置を固定して撮る機能で、フォーカス動作を短縮したい場面に向きます。使いどころは撮影スタイルで変わるため、街の距離感に合わせてプリセットを組む発想が合いそうです。
顔・瞳検出や追尾AFは“万能”ではなく場面選びが重要
顔/瞳検出はオン、オートエリアAFのみ、オフの選択肢が示されています。スナップで人物を主題にするなら便利ですが、看板や小物、影の形など「人物以外を主題にしたい」GR的な撮り方では、検出が働くことで意図とズレる可能性もあります。また追尾AFやコンティニュアスAF(動体向けの連続AF)も用意されていますが、コンパクト機のAFは被写体の大きさ、背景のコントラスト、光量の影響を強く受けます。顔検出はオン固定ではなく、シーンごとに切り替える前提で考えると扱いやすいでしょう。
画質まわりの見どころ:ローパスセレクター、DR II、イメージコントロール
RICOH GR IVxは約2574万画素のAPS-Cセンサーに加え、ローパスセレクターやダストリムーバルなど、センサー周辺の実用機能も明確に仕様化されています。さらにイメージコントロール(色・トーンの仕上げ)やRAW現像機能も細かく掲載されており、撮影後の仕上げまで含めた“完結性”が重視されている印象です。
ローパスセレクターは解像感とモアレのバランスを自分で決められる
ローパスセレクターはSRユニットを使い、モアレ低減をオフ/弱/強で選べる仕様です。GR IVxのローパスセレクターは、光学ローパスフィルターを切り替える機能ではなく、SRユニットを使ってモアレ低減効果を再現する機能です。細かな布地や建築の格子などでモアレが気になるときは弱/強、解像感を優先したいときはオフ、というように被写体に応じて選べます。セーターや建築の格子、細かな布地など“モアレが出やすい被写体”を撮る日は弱や強、解像感を優先したい日はオフ、という発想で使えるのが魅力です。被写体側の条件で効き方が変わるため、固定の正解ではなく「状況で選べる手札」として捉えると納得感があります。
DR IIとRAW現像は、日常運用でのストレスを減らす要素
DR IIは超音波振動による撮像素子クリーニング機能で、センサーに付着したゴミの影響を抑える目的の機能です。固定レンズ機はレンズ交換がないぶんゴミが入りにくい一方、長期運用では小さなチリの付着が気になることもあります。加えて、RAW(DNG)14bit対応と、カメラ内RAW現像パラメーターの記載(ホワイトバランスやイメージコントロール等)があるのも実用的です。撮影後すぐにJPEGを作り直したい場面や、旅先での簡易な仕上げ確認にも使い道があるでしょう。
動画・通信・インターフェース:コンパクトでも現代的な仕様
RICOH GR IVxはスナップカメラの文脈が強い一方で、動画や通信、USB映像出力まで仕様が公開されています。4K 30p/24pとフルHD 60pを押さえつつ、Wi-Fiは2.4GHz/5.2GHz両対応で、セキュリティもWPA2/WPA3に対応します。ここは“ハイスペック動画機”というより、日常の記録やワークフローを途切れさせないための土台として見ると分かりやすい部分です。
4Kは30p/24p、記録は約25分:熱停止も仕様として明記
動画はMPEG4 AVC/H.264(MOV)で、4K(3840×2160)が30p/24p、フルHD(1920×1080)が60p/30p/24pに対応します。記録時間は最大4GBまたは最長約25分で、内部温度が上昇した場合は自動終了する旨も書かれています。長回しの本格運用を前提にするより、街の短いクリップや旅の断片を積み重ねる用途で相性が良さそうです。内蔵ステレオマイク記録なので、環境音を含めた雰囲気のメモとして使うとGRらしい楽しみ方になるでしょう。
USB Type-Cで給電・転送・映像出力まで:運用の幅が広い
USB Type-Cは、充電式バッテリーへの充電、カメラ本体への電源供給、MTP方式のデータ転送、DisplayPort over USB-Cによる外部映像出力に対応します。給電運用については、USB Power Delivery対応ACアダプターや別売ACアダプターキットの条件も確認しておくと安心です。撮った写真を素早く移したい、外部モニターで確認したい、といった用途でハブになりやすい仕様です。無線LANも2.4GHz/5.2GHzの両方をカバーし、帯域幅やセキュリティ方式まで具体的に示されています。モバイル連携を前提にする人にとって、接続の安心感は地味に重要な評価軸になります。
発売時期・価格・展示情報と、GR IIIx系の製造完了見込み
購入の判断材料として一番気になるのは、いつ買えるのか、いくらなのか、という点でしょう。ここは公式に「冬以降予定」「価格未定」としか書かれていないため、情報の空白も目立ちます。一方で外観サンプル展示や、現行機の製造完了見込みの案内など、動きが具体化した情報も同時に出ています。
GR SPACE TOKYOで外観サンプル展示:サイズ感や操作系の確認に価値
GR SPACE TOKYOでは、8月27日(木)から開発中のRICOH GR IVx外観サンプルがショーケース展示されます。実機を操作できる展示とは限りませんが、外観の印象や厚み、ボタン配置、GR IVとのサイズ感の違いをイメージする材料にはなりそうです。
外形寸法は約109.4×61.1×33.4mm、質量は約265g(バッテリー・カード含む)と具体的なため、展示ではそれが生活動線に乗るサイズかどうかをイメージしやすいでしょう。
GR IIIx系は国内で製造完了見込み:世代交代のタイミングが見えた
現行製品のRICOH GR IIIx / IIIx HDF / IIIx Urban Editionは、「調達部品の終了に伴い国内では10月中の出荷分をもって製造完了となる見込み」と公式から案内されています。注記として、海外は終了時期が異なる場合があることも明示されています。
他モデルとの位置づけ比較:RICOH GR IV、定番コンパクトとどう違う?
RICOH GR IVxは、GR IVと“どちらが上か”ではなく、画角と距離感の違いで選ぶタイプになりそうです。またレンズ一体型の上級コンパクトという括りでは、スナップ志向の強い機種や、レンジファインダー風デザインの機種など選択肢が複数あります。ここでは、公式が明言した範囲を土台に、どう住み分けるのが分かりやすいかを整理します。
GR IV(28mm相当)とGR IVx(40mm相当)は“撮り方の思想”が違う
公式が明記している最大の差は画角です。28mm相当のGR IVは、街の空気や背景ごと切り取る広角スナップに強く、近づいて撮るほど遠近感が効いてダイナミックになります。対してRICOH GR IVxは、40mm相当でフレーム整理がしやすく、被写体と背景の関係を落ち着いて作る方向に向きます。たとえば旅行で「風景+人物」をまとめるなら28mm相当、「旅先の小さな場面(食、看板、日常のしぐさ)」を主題に寄せたいなら40mm相当、という具合に、撮りたい写真の重心で選び分けると納得しやすいでしょう。
競合の“上級コンパクト”とは方向性が違う:軽快さを最優先にできるか
上級コンパクトの世界では、フィルムシミュレーション的な色作りや、ファインダー体験、より明るいレンズを特徴にする機種もあります。一方でGRは、厚みを抑えたボディと、スナップ距離プリセットのような「撮影テンポを上げる仕掛け」で独自性を作ってきました。RICOH GR IVxも、外形寸法や約265gという質量、内蔵NDや内蔵メモリーなど、“迷わず撮る”ための要素が目立ちます。
製品名 | 立ち位置(RICOH GR IVxとの違いの見え方) |
|---|---|
RICOH GR IV | 28mm相当の広角スナップ。風景や背景ごと“場”を写し込みたい人に分かりやすい |
Fujifilm X100シリーズ | レンジファインダー風の操作体験と色作りで選ばれやすい。携帯性と引き換えに“構えて撮る”方向にも寄る |
Leica Qシリーズ | フルサイズと高品位レンズで画質志向。価格帯も含めて、用途と予算が合うかが分岐点になりやすい |
Sony RX1系 | フルサイズのレンズ一体型という特異点。スナップよりも作品志向の単焦点コンパクトとして比較されやすい |
RICOH GR IVxの最新情報まとめ
RICOH GR IVxは、リコーイメージングが開発を公式に発表したGRシリーズの最新モデルで、40mm相当の新開発GRレンズを軸にスナップ表現の幅を広げる位置づけです。発売は冬以降予定、価格は未定で、予約開始日や販売方法などは今後の正式発表待ちになります。一方で開発発表時点の仕様はかなり具体的に公開され、約2574万画素APS-C、5軸手ブレ補正、内蔵2段ND、約53GB内蔵メモリーなど、日常の速写に効く要素が揃いました。広角のGR IVと標準寄りのGR IVxをどう使い分けたいか、撮りたいスナップの距離感から考えると選びやすいでしょう。
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