
富士フイルム GFX100S IIのレビュー比較まとめ|コンパクトにまとめた静止画重視の中判ミラーレス






富士フイルムのGFX100S IIは、約1億200万画素のラージフォーマットセンサーと強力なボディ内手ブレ補正を、コンパクトにまとめた静止画に強い中判ミラーレスです。風景やポートレートで階調とディテールを徹底したい人には大きな武器になる一方、4K60p以上の動画や長時間の高速連写を軸にする人には物足りないケースもあります。ここでは複数メディアの実機レビューなどを踏まえ、画質・AF・手ブレ・運用面のクセなどを解説。競合比較も交えながら、向いている人、不向きな人を紹介します。
この記事のサマリー

GFX100S IIは「中判の画質」をコンパクトに叶えた1台。風景・ポートレート・旅撮影をする人におすすめ

4KはDCI 4K/UHD 4Kともに29.97pまで、FHDは59.94pまで対応。4K60p以上や本格的なスロー表現を重視するなら別機種も検討

ベースISO80と8段IBIS(条件付き)が魅力。低感度の階調と暗所の歩留まりを両立しやすい

AI被写体検出AFで守備範囲が広がった一方、深いバッファやCFexpressは非搭載

競合はGFX100 II、Hasselblad X2D 100C・X2D 100C、Nikon Z8など。何を優先するかで最適解が変わる
GFX100S IIのレビュー要点

富士フイルムのGFX100S IIは、写真の細かさや色のなめらかさを大切にしたい人向けの中判カメラです。中判カメラとは、一般的なフルサイズカメラより大きなセンサーを搭載し、より細かな描写や豊かな色・階調表現が得られる高画質なカメラです。
中判というと三脚を使ってじっくり撮るイメージがありますが、この機種は手ブレ補正やAFが強化されているため、風景やポートレートだけでなく、旅行先や街歩きでも使いやすくなっています。一方で、スポーツ撮影のように素早く動く被写体を連写で追い続けたり、動画を本格的に撮ったりする用途では、別のカメラのほうが合う場合があります。
おすすめな人
大判プリントやトリミング前提で、肌のトーンや空のグラデーションまで丁寧に残したい人にとって、102MPラージフォーマットは魅力です。たとえば夕景のハイライトとシャドウを同時に残したい風景、レタッチで微妙な色相差を追い込みたいファッション、髪の毛一本単位で質感を見せたいポートレートなどで役に立つでしょう。
GFX100S IIは、ボディ内手ブレ補正が5軸・最大8.0段まで強化されています。数値はCIPA規格準拠、GF63mmF2.8 R WR装着時の測定値なので、実際の効き方はレンズや構え方、シャッター速度によって変わります。それでも、三脚を立てにくい旅先の室内、夕方の街並み、路地のスナップなどで、手持ち撮影の失敗を減らしやすいのは大きな魅力です。
PetaPixelも、GFX100S IIの8段手ブレ補正によって102MPセンサーの細かな描写を手持ちでも活かしやすくなった点を評価しています。また、同レビューではAF、IBIS、EVFの改善により、多くの人にとってGFX100S IIは必要十分な中判カメラになったと述べられています。三脚を据えてじっくり撮るだけでなく、「高画質な中判を旅やロケにも持ち出したい」という人に向いた一台といえるでしょう。
不向きな人
GFX100S IIは、スポーツや野鳥など、素早く動く被写体を長時間追い続けたい人にはやや不向きです。最高約7コマ/秒の連写は中判としては十分ですが、フルサイズの高速機のように大量に撮ってベストカットを選ぶ使い方では、連写速度やバッファに物足りなさが出やすいでしょう。
また、動画を本格的に撮りたい人にも注意が必要です。4Kは30pまでなので、4K60pのなめらかな動きや、120pのスローモーション、8K収録を重視するなら、GFX100 IIや高性能フルサイズ機のほうが選びやすいでしょう。さらに、102MPのRAWデータは1枚ごとの容量が大きくなります。撮影枚数が多い人、ノートPC中心で現像する人、納品カット数が多い仕事では、保存容量や現像時間が負担になりやすい点も理解しておきたいところです。
要素別レビュー早見表
GFX100S IIは、すべてのジャンルを万能にこなすカメラではありません。その代わり、画質や階調表現、手持ちでの運用しやすさといった「作品づくり」に大きく関わる部分に強みを持っています。まずは画質、AF、動画、携帯性などの主要なポイントを一覧で確認し、自分の撮影スタイルに合うかをチェックしてみましょう。
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
画質(解像・階調) | 単写でのディテールと階調が強み。ベースISO80が低感度の粘りに効きやすい。 |
手ブレ補正(IBIS) | 最大8.0段(条件付き)で、中判でも手持ちの成功率が上がる。Pixel Shiftの基盤にもなる。 |
AF(被写体検出) | AI被写体検出で守備範囲が拡大。中判としては実用的だが、最速クラスではない。 |
連写・バッファ | 最高約7コマ/秒は中判として十分速い一方、RAW連写の持続はカード速度とバッファに左右される。 |
動画 | 4K30p 10bit 4:2:2やF-Log2など“質”は高いが、フレームレートは控えめ。 |
EVF・モニター | 576万ドットEVFで精密なピント確認がしやすい。三方向チルトは風景・商品撮影向き。 |
携帯性 | 約883gで中判としては軽量。持ち運びやすさを重視する人に向く。 |
ワークフロー | 巨大RAWでストレージとPC性能の余裕が必要。USB-Cの外付けSSD記録も便利。 |
一覧表だけを見ると弱点も目立ちますが、GFX100S IIは速度や動画性能よりも、102MPラージフォーマットセンサーが生み出す描写力を優先して設計されたカメラです。そのため、スペックの優劣だけで判断するよりも、自分がどんな作品や写真を撮りたいのかを基準に考えることが大切です。ここからは各項目を詳しく見ながら、実際の撮影でどのようなメリットや注意点があるのかを掘り下げていきます。
GFX100S IIの基本情報
GFX100S IIは、富士フイルムの高画質な中判カメラシリーズ「GFXシステム」の中核に位置する102MPクラスのモデルです。フルサイズより大きな43.8×32.9mmセンサーを搭載し、細かな描写や豊かな階調表現を重視しながら、ボディサイズを現実的に抑えているのが特徴です。
主なポイントは、X-Processor 5、5軸ボディ内手ブレ補正、デュアルSDスロット、4K30p動画対応などです。購入前は画質だけでなく、102MPならではのデータ量や、連写・動画より静止画画質を優先した設計であることも理解しておくと選びやすくなります。
発売状況と立ち位置
GFX100S IIは、GFX100Sの後継にあたるモデルです。軽量ボディという方向性はそのままに、AF、手ブレ補正、EVFなどが強化され、より扱いやすい102MP中判カメラになりました。発売日は2024年6月28日で、フジフイルムモールオンラインショップでは、2026年6月9日現在847,000円(税込)で販売されています。
センサーは周辺部まで光を取り込みやすくなるよう改良され、被写体検出AFや最大8.0段の手ブレ補正にも対応しています。現時点でGFX100S IIの後継機は出ていないため、同じ102MPクラスでは、軽さと価格を重視するならGFX100S II、速度や動画性能まで求めるならGFX100 II、という選び分けになります。
主なスペック要点
GFX100S IIの特徴を理解するには、まず基本スペックを確認するのが近道です。実際の数字を確認すると、自分に向いているかどうかも分かりやすくなるでしょう。
項目 | 値 |
|---|---|
センサー | 43.8×32.9mm 102MP(GFX 102MP CMOS II) |
常用ISO(静止画) | ISO 80-12800(拡張あり) |
AF | 像面位相差+コントラストのハイブリッド、AI被写体検出対応 |
連写(メカ) | 最高 約7コマ/秒 |
動画 | DCI/UHD 4K 24/25/30p、4:2:2 10bit内部記録 |
手ブレ補正 | 5軸IBIS、最大8.0段(条件付き) |
EVF | 0.5型 OLED 約576万ドット、倍率0.84倍 |
背面モニター | 3.2型 約236万ドット、三方向チルト |
メディア | SD×2(UHS-II対応)、USB-C外付けSSD記録対応 |
質量 | 約883g(バッテリー・カード含む) |
「中判らしさ」を損なわないための前提
102MPは、撮影時のピント精度や手ブレ、レンズの解像、現像工程のブレがそのまま画に出やすい画素数です。シャッター速度を上げる、姿勢を安定させる、必要なら電子先幕やセルフタイマーを使うなど、基本的な対策が有効でしょう。
また、中判の“立体感”は、単なるクロップ耐性とは別物です。センサーサイズが大きいことで、同じ画角・同じ被写界深度の条件づくりが変わり、トーンのつながり方も変化します。そのため解像度だけで判断せず、階調や色の出方まで含めて考えると納得しやすいでしょう。
GFX100S IIのデザインと操作性のレビュー

GFX100S IIの魅力は、中判カメラとしては持ち出しやすいサイズ感にあります。高画質な中判カメラは大きく重いイメージがありますが、GFX100S IIは比較的コンパクトで、風景やポートレートだけでなく、旅行や街歩きにも持って行きやすいモデルです。
また、ボタンやダイヤルは自分好みに設定しやすい傾向にあります。よく使う機能を割り当てておけば、撮影中の操作もスムーズになるでしょう。使い込むほど、自分の撮り方に合わせやすいカメラといえます。
中判としては軽いが、一般的なカメラとしては重い
GFX100S IIは、一般的なミラーレスとして見ると軽量機ではありません。ただし、100MPクラスの中判カメラとしては約883gに抑えられており、軽量な部類です。GFレンズを装着すると総重量はしっかりありますが、それでも三脚前提の機材というより、風景やポートレート、旅先の撮影にも持ち出しやすい中判として使えます。
特に、車移動だけでなく徒歩でロケ地を回る撮影では、このサイズ感が大きなメリットとなります。画質を優先しながらも、撮影機会を減らしにくいバランスに仕上がっていると言えるでしょう。
EVFと三方向チルトの「静止画向け」設計
EVFは576万ドット・倍率0.84倍で、先代からの進化幅が大きい部分です。精密なピント確認や、被写界深度の薄い中望遠ポートレートでの“わずかな前ピン・後ピン”の察知に役立ちます。細部確認のしやすさは、中判の高解像を活かす土台になります。
背面モニターの三方向チルトは、地面すれすれのローアングル風景や、三脚で縦位置の構図を詰めるときに便利です。一方でバリアングルほどの自由度はないため、自撮りや常時モニターを見せる撮り方には向きません。用途に合う人には“最適化された不便の少なさ”として効く設計です。
GFX100S IIの画質レビュー
GFX100S IIの一番の魅力は、1枚の写真に残せる情報量の多さです。102MPの高解像により、風景の細かな質感や人物の髪、布の織り目まで丁寧に写しやすくなります。
また、明るい部分から暗い部分までの階調がなめらかで、空のグラデーションや肌のトーンも自然に表現しやすいカメラともいえます。ここでは、GFX100S IIの画質がどのような場面で役立つのかを、具体的な撮影シーンに分けて見ていきます。
ベースISO80と階調の余裕:空・肌・金属で差が出る
ベースISO80に対応しているため、GFX100S IIは明るい日中でも階調を丁寧に残しやすいカメラです。たとえば、白い雲の明るさを残しながら山肌の暗い部分も見せたい場面や、逆光の窓辺で人物の肌と外の景色を両立したい場面で効果を感じやすいでしょう。特にRAWで撮影しておくと、あとから明るさや色を調整するときに余裕が出やすくなります。
CameraLabsでは、GFX100S IIについて、1枚撮りでも非常に多くのディテールを記録でき、Pixel Shift(複数枚の写真を合成して、より高精細な画像を作る機能)を使えば最大400MP相当の高解像画像も作れる点を評価しています。また、センサー読み出しや画像処理エンジンの改善により、被写体検出AF、連写、手ブレ補正などの実用性も高まったとされています。つまりGFX100S IIは、単に高画素なだけでなく、その102MPを手持ち撮影や日常的な作品づくりで活かしやすくなったカメラといえます。
Pixel Shift Multi-Shotは「必要なときだけ」使うのがおすすめ
Pixel Shiftは、静物・建築・作品複製などで“解像と色の正確さ”を詰める武器になります。反面、被写体ブレが入ると合成の破綻が出やすく、風景でも木の葉や雲の動きが影響することがあります。三脚、無風に近い条件、被写体の静止など、成功条件はシビアです。
Capture Integrationの解説でも、解像だけでなく偽色やモアレ抑制の利点が示されています。とはいえ作業の負担はあるため、毎回使う機能というより「展示用の1枚」「カタログの表紙」など、目的が明確なときに使うという感覚が良いでしょう。
GFX100S IIのAF性能と連写のレビュー

GFX100S IIのAF性能は、従来の中判カメラと比べると大きく進化しています。人物だけでなく動物や鳥、乗り物などの被写体検出にも対応しており、風景やポートレート中心だった中判カメラの使い方を広げてくれる存在です。
一方で、スポーツや野鳥向けの高速機ではありません。動きのある被写体も撮りやすくなっていますが、フルサイズの高速機のように連写で大量に撮影して成功率を高めるタイプとは性格が異なります。
被写体検出AFで動く被写体も狙いやすくなった
GFX100S IIは、顔・瞳に加えて動物、鳥、自動車、バイクなどの被写体検出に対応しています。そのため、歩いてくる人物や走るペット、イベント会場の車両など動きのある被写体も撮影しやすくなりました。
特にポートレート撮影では、被写体が少し動いてもピントを合わせ続けやすくなっており、従来の中判カメラより撮影のテンポが良くなっています。ただし、急激に動くスポーツ選手や飛び回る野鳥などでは、フルサイズの高速機ほどの追従性能は期待できません。動きの激しい被写体を中心に撮る人は注意が必要です。
連写は十分実用的だが、高速機ではない
連写性能は最高約7コマ/秒です。中判カメラとしては十分速いものの、20コマ/秒以上で撮影できる高速フルサイズ機と比べると差があります。
また、102MPの高画素データを扱うため、RAWで長時間連写するとバッファがいっぱいになりやすく、書き込み待ちが発生することがあります。運動会やイベントなどで決定的な瞬間を狙う用途なら十分実用的ですが、スポーツや野鳥撮影のように長時間連写を続ける用途にはあまり向いていません。
そのためGFX100S IIは、「必要な瞬間だけ連写する撮影」には強い一方、「大量に連写してベストショットを選ぶ撮影」よりも、画質を重視する撮影スタイルに向いたカメラと言えるでしょう。
GFX100S IIの手ブレ補正(IBIS)と手持ち撮影のレビュー
GFX100S IIは、最大8.0段のボディ内手ブレ補正(条件付き)を搭載しています。中判カメラは高画素ゆえに手ブレの影響が目立ちやすいですが、この強力なIBISによって手持ち撮影の自由度が大きく向上しました。三脚を使うことが多かった中判を、旅行や街歩き、日常撮影にも持ち出しやすくしている重要な進化点です。
暗所や旅先でも手持ち撮影しやすい
手ブレ補正の効果はレンズや撮影条件によって変わりますが、夕方の街並みや室内、薄暗い風景などでシャッター速度を稼ぎやすくなります。その結果、ISO感度を必要以上に上げずに撮影しやすくなり、GFX100S IIが持つ豊かな階調や高画質を活かしやすくなります。
Dustin Abbottも、GFX100S IIの強力な手ブレ補正によって「高画素中判をより気軽に持ち出せるようになった」と評価しています。風景やポートレートだけでなく、旅行やスナップ撮影でも使いやすくなった点は、GFX100Sからの大きな進化と言えるでしょう。
102MPだからこそブレの確認は重要
一方で手ブレ補正が強力でも102MPという高解像センサーでは、わずかなブレまで写り込むことがあります。特に望遠レンズ使用時や細かな風景を撮影するときは、撮影後に拡大表示で確認しておくと安心です。
また、夜景や長秒露光などで三脚を使用する場合は、状況によって手ブレ補正をオフにしたほうが安定することもあります。IBISは非常に強力ですが、画質を最大限引き出したい場面では撮影条件に応じた使い分けが大切です。
GFX100S IIの動画性能のレビュー
GFX100S IIは、写真をメインにしながら、必要なときに高画質な動画も撮れるカメラです。4K動画は30pまでなので、動きのなめらかさやスロー表現を重視する動画機ではありません。一方で、10bit 4:2:2、F-Log2、外部RAW出力などに対応しており、色や階調を丁寧に仕上げたい映像制作には向いています。
4K30pまでだが、色と階調はしっかり残せる
GFX100S IIは、DCI 4K/UHD 4Kの24p・25p・30p撮影に対応しています。そのため、動きの速いスポーツや、60p以上のなめらかな映像を撮りたい場合には物足りないと感じる人も多いでしょう。一方でインタビュー、商品紹介、風景動画、ウェディングの一部カットなどでは十分使いやすい性能です。
また、ラージフォーマットセンサーらしい階調のなめらかさや色の余裕は魅力です。明暗差のあるシーンでも、F-Log2や10bit 4:2:2を活用すれば、編集時に色や明るさを調整しやすくなります。
本格動画機として使うなら注意点もある
GFX100S IIは、USB-C経由の外付けSSD記録や、HDMI経由の外部RAW出力にも対応しています。そのため、撮影後の編集を前提にしたワークフローも組めます。
ただし、ProRes記録(編集しやすく高画質なApple ProRes形式で動画を保存する機能)は外付けSSD使用時に限られ、外部RAW出力には対応レコーダーが必要です。また、HDMI端子はMicro HDMIを採用しています。通常サイズのHDMIより小型なため、外部レコーダー接続時はケーブルが抜けたり端子に負荷がかかったりしやすい点に注意が必要です。長時間の撮影では、リグやケーブルクランプを使って固定すると安心です。
GFX100S IIの記録メディア・ワークフローのレビュー

GFX100S IIで購入前に考えておきたいのが、撮影後のデータ管理です。102MPの高画質は大きな魅力ですが、その分RAWデータの容量も大きくなります。撮影枚数が多い人ほど、メモリーカード、保存用ストレージ、PCの処理性能まで含めて準備しておく必要があります。
デュアルSDは扱いやすいが、高速連写では限界もある
GFX100S IIは、SDカードを2枚入れられるデュアルSDスロットを採用しています。2枚同時に記録してバックアップを取ったり、RAWとJPEGを分けて保存したりできるため、静止画中心の撮影では安心感があります。
一方で、GFX100S IIはCFexpressではなくSDカード運用です。RAWで長く連写したり、高ビットレート動画を多用したりすると、カードへの書き込み待ちが出やすくなります。撮影テンポを重視するなら、UHS-II対応の高速SDカードを選び、自分が使うRAW設定でどれくらい連写できるか確認しておくと安心です。
102MP RAWは強力だが、保存と現像の準備が必要
102MPのRAWデータは、トリミングやレタッチに強く、大判プリントや広告用途では大きな武器になります。細部の情報が多いため、あとから構図を少し整えたり、明るさや色を追い込んだりしやすいのが魅力です。
ただし、撮影枚数が増えるとデータ容量も一気に大きくなります。旅行やロケで数日撮影する場合、ストレージ容量やバックアップ時間、現像時のPC負荷まで考えておく必要があります。すべてを非圧縮RAWで撮るのではなく、用途に応じて圧縮RAW、JPEG、HEIFも使い分けると扱いやすくなります。
Dominey Photographyは、GFX100S IIの魅力を「102MPの画質そのもの」だけでなく、それを手持ちで使いやすくなった点で見ています。たとえば、風景を三脚でじっくり撮るだけなら旧GFX100Sでも十分と感じる人はいますが、人物撮影で瞳AFを使いたい、旅先で三脚なしでも高画質に撮りたい、スナップ的に中判を持ち出したい人にはGFX100S IIの進化が効いてきます。
特に、手ブレ補正の強化やAFの改善は、撮影テンポに直結します。102MPの細かな描写やトリミング耐性を活かしつつ、三脚に縛られずに撮れる場面が増えたことが、GFX100S IIを選ぶ大きな理由になるでしょう。
GFX100S IIと競合機の比較
GFX100S IIを検討する人が迷いやすいのは、「上位のGFX100 IIにするべきか」「Hasselbladの中判にするべきか」「高性能なフルサイズ機で十分なのか」という点ではないでしょうか。選ぶ際は、画質だけでなく、AF、連写、動画、携帯性、価格まで含めて考えると、納得しやすくなるでしょう。ここでは、それぞれの特徴やGFX100S IIとの違いを解説します。
機種 | 立ち位置 |
|---|---|
FUJIFILM GFX100 II | 102MPの中判画質に、速度・動画・EVF・メディア性能まで盛り込んだGFX上位機。静止画だけでなく、8K/4K60pやCFexpress運用まで重視する人向け。 |
Hasselblad X2D II 100C | 102MP中判の静止画画質、色再現、HDR、10段IBISを重視した現行の静止画特化機。動画や高速連写より、作品制作の体験と色の完成度を優先する人向け。 |
Hasselblad X2D 100C | 102MP、16bit、1TB内蔵SSDを備えた静止画特化の前世代モデル。X2D II 100CよりAF-Cや手ブレ補正は控えめ。 |
Nikon Z8 | 45.7MPフルサイズで、高速AF・高速連写・8K/4K120p系動画まで一台でこなす万能機。中判の画素数より、動体・動画・システム全体の機動力を優先する人向け。 |
GFX100 IIとの違い:速度・動画・EVFまで欲しいなら上位機
GFX100 IIは、GFX100S IIと同じ102MPクラスの中判画質をベースにしながら、速度・動画・ファインダー・記録メディアを強化した上位機です。メカシャッターで最高約8.0コマ/秒、CFexpress Type B対応、約944万ドットEVF、8Kや4K60p記録などを備えており、静止画だけでなく動画や連写の余裕も欲しい現場に向きます。一方で、風景・ポートレート・商品撮影が中心で、連写や動画は要所だけという使い方なら、GFX100S IIのほうが軽さと価格面のバランスを取りやすいでしょう。
Hasselblad X2D II 100C/X2D 100Cとの違い:色と撮影体験を選ぶ静止画特化中判
Hasselblad X2D II 100C/X2D 100Cは、動画や高速連写よりも、102MP中判の静止画画質、16bitの階調、Hasselblad Natural Colour Solutionによる色再現、1TB内蔵SSDのワークフローを重視するカメラです。X2D II 100CはAF-Cや被写体検出、LiDAR、5軸10段IBISが加わり、X2D 100Cより手持ち撮影や人物撮影に使いやすくなっています。GFX100S IIはAFや動画、レンズラインアップを含めた汎用性で選びやすく、X2D系は色作りや撮影体験を優先する静止画派に向く、と考えると良いでしょう。
Nikon Z8との違い:動体・動画まで一台で回すならフルサイズ
Nikon Z8は、GFX100S IIとは方向性が大きく異なる高性能フルサイズ機です。有効4571万画素のため100MP中判ほどの解像余裕はありませんが、AF、連写、動画、レンズ選択肢の広さがメリットです。通常の高速連続撮影で約10〜20コマ/秒、動画では8K UHD 30pや4K UHD 120pに対応するため、スポーツ、野鳥、イベント、動画納品まで一台でこなしたいならZ8が良いでしょう。大判プリントや階調重視ならGFX100S II、動体と動画の成功率を重視するならZ8、という選び分けになります。
GFX100S IIのレビュー比較まとめ
GFX100S IIは、102MPラージフォーマットならではの高解像と豊かな階調を、持ち出しやすいボディで楽しめるカメラです。風景、ポートレート、商品撮影のように、細部の描写や色のなめらかさが仕上がりを左右する撮影では、大きな強みになります。一方で、4K60p以上の動画や長時間の高速連写を重視するなら、GFX100 IIや高速なフルサイズ機のほうが向いています。GFX100S IIを選ぶなら、RAWデータの容量やストレージ環境まで含めて準備しておくと、このカメラの高画質をより活かしやすくなります。
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