
Sony α1 IIに“ダイナミックレンジ1段増”は来るのか?DGOを巡る大疑問をの紐解き



Sony Alpha Rumorsが撮影品質の核心に迫る質問を投げかけました。「Sony α7 Vが低ISO+機械シャッターでDual Gain Output(DGO)を使っているなら、積層センサーのα1/α1 IIもファーム更新で同じことができないのか?」という大疑問です。 もちろんDGOは“魔法のフィルター”ではありません。センサーの読み出し方そのものに関わる技術で、できることと、できないことがはっきり分かれます。しかも、もし実現したとしても「誰にとって得か」は撮り方で変わる。この記事では、確定情報/状況証拠/編集部の推測を分けて、α1 IIユーザーが一番知りたい「現実味」を深掘りします。
この記事のサマリー

Sony α1 IIにDGOでDR1段増は来る? 仕組みと現実味を整理。

DGOは低ISO+機械シャッター寄り。電子シャッター高速運用とは相性注意。

センサー内HDRの流れは拡大中。ファームの“RAW/読み出し”項目に注目。
話題の出どころ:“α7 VのDGO”から始まった問い

今回のSony Alpha Rumorsの短い投稿は、主張が明快です。α7 VはベースISO付近の低感度で機械シャッター使用時にDGOを使う。では、積層センサーを積むα1/α1 IIも、将来のファームで同様に“ダイナミックレンジを約1段増やす”ことは可能なのか?という問いです。
そして筆者自身は「自分はエンジニアではなく、可能かは分からない。プロセッサーも関係するかもしれない」と慎重です。現時点では、可能性を示唆しつつも、“実装できる”という確定情報ではなく、技術的関心としての問題提起です。
そもそもDGOって何?“1回の露光を2回読む”発想
DGO(Dual Gain Output)は、ざっくり言うと「同じ露光を、増幅(ゲイン)を変えて2系統で読み出し、合成する」考え方です。キモは“2枚撮る”のではなく、同一露光の情報を二重に取り出すところ。高ゲイン側は暗部のノイズを抑え、低ゲイン側はハイライト側の情報を守る。両方を組み合わせてダイナミックレンジを稼ぐ、という説明がされています。
この技術はCanonがCinema EOSで「DGOセンサー」として丁寧に解説しており、各画素を異なる増幅で読み、1枚に統合することで広いダイナミックレンジを狙うとしています。
なぜ“機械シャッター限定”の話が出るのか:Sony a7 Vの挙動がヒント
ここから一気に現実味が出ます。PetaPixelは、a7 Vの新センサーについて「機械シャッター時の低ISOでDGOが効いている」とし、DGOの説明として「異なるISOで2つの読み出しを行い、RAWに統合する」まで紹介しています。そして重要なのが制約。PetaPixelはS1 IIやa7 Vでは電子シャッターではDGOが使えない、その理由として「DGOは読み出し時間を増やし、電子シャッターではローリングシャッター悪化などのリスクがある」と述べています。
実測寄りの話としてPetaPixelはSony a7 Vで機械シャッター時の低ISOのダイナミックレンジが非常に高く、電子シャッターにすると下がることを数値付きで説明しています。つまり、DGOが絡むなら「α1 IIでできたとしても、たぶん“機械シャッター寄り/低ISO寄り”のモードになる」ここまではかなり筋がいい予想です。
Sony α1 IIはファームでDGO化できる?“できる可能性”と“無理筋”を分ける
ここは、事実と推測を分けて書きます。
事実
- Sony Alpha Rumors自身が「可能か分からない」「プロセッサーも要るかも」と述べている。つまり“確定情報はない”。
予想(編集部の見立て)
- DGOは「センサーが2系統読み出しを出せる設計」になっている必要があります。もしα1 IIの積層センサーが、ハードとしてDGO的な読み出しを持っていなければ、ファームだけで後付けは難しい。
- 逆に、センサー側に“余地”があって、プロセッサーやRAW処理のパイプラインも対応できるなら、制限付き(機械シャッター限定/連写や一部モード制限)で“追加”できる可能性はゼロではない。
要するに「ファームで画作りを変える」レベルの話ではなく、もっと根っこの“読み出し設計”の話。ここを取り違えると期待が暴走します。
もし実現したら、どの撮影が救われる?“スポーツ機”より“逆光の静物”
Sony α1 IIはソニー公式ページでも、低感度域で15ストップの広いダイナミックレンジをうたっています。ここにさらに“約1段”が乗るなら確かに熱い。ただし、恩恵が大きいのは次の層です。
撮影ジャンル | DGO/ダイナミックレンジ向上の効果 |
|---|---|
風景/建築 | 空と地面、窓外と室内など強い明暗差で階調を残しやすい。低ISO運用ほど効果が出る |
ブライダル/舞台 | 白飛びと黒つぶれを同時に抑えやすく、レタッチ耐性が向上して撮影ミスを減らせる |
商品撮影 | 白背景の滑らかな階調や黒物の質感を保ちやすく、RAW現像での持ち上げに強い |
一方で、Sony α1 IIの看板でもある「高速連写」「電子シャッター中心の運用」では、DGOが使えない(または使いにくい)可能性がある。a7 Vの例でも、最良のDRは“低ISO+機械シャッター”側に寄る、という整理でした。
市場は“センサー内HDR”へ:CanonのDGO、そしてフルサイズにも波が来た
DGOは元々、CanonがCinema EOSで“広いダイナミックレンジと低ノイズ”を狙う技術として強く打ち出してきた文脈があります。それが今、PetaPixelの報道ベースではありますが、S1 IIやa7 Vのようなフルサイズ系の領域でも「同種の考え方が入り始めている」と語られている。
これは大きい流れです。これまで“ダイナミックレンジを稼ぐ”は、センサーの素性(非積層の有利)か、露出ブラケット(合成)か、Log(動画)側の話になりがちでした。そこへ「RAW1枚の中に、センサー側で二重読みを仕込む」という選択肢が広がる。メーカーが細部を語らない領域だけに、見えにくいけれど確実に“潮目”です。
Sony α1 IIユーザーが今できる“現実的な備え”
現時点で、α1 IIにDGOが来ると決まったわけではありません。だからこそ、構え方が大事です。
- ファームのリリースノートを“画作り”ではなく“RAW/読み出し”目線で読む
「低ISO」「機械シャッター」「RAW」の文言が出たら注目。 - 撮影ジャンルで期待値を調整する
スポーツ・野鳥の“電子シャッター高速運用”中心なら、仮に来ても影響は限定的かもしれない。 - 比較対象を間違えない
ソニーはα1 IIで低感度域15ストップをうたっている。まず現状の画で困っている場面を具体化してから“1段欲しい”を口にしよう。
まとめ
Sony Alpha Rumorsの問いは、単なるゴシップではなく「センサー技術の次の一手」を突いています。 ただ、DGOは“魔法の無料アップデート”ではありません。実装できるとしても、使える条件は限られる可能性が高い。PetaPixelが示すように、DGOは読み出し時間とのトレードオフがあるからです。
それでも、もしα1 IIが「必要なときだけ、低ISOの機械シャッターモードでDRを1段稼ぐ」ような“切り札”を手に入れたら、フラッグシップの価値はまた一段、別の角度で上がる。続報が出たら、みんなのカメラでもファクト優先で追いかけます。
Sony α7 Vの最新情報をチェック
Sony α7 Vのスペック・価格・競合比較については、こちらの記事で詳しくまとめています。
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