松の御茶屋（浜離宮恩賜庭園）

松の御茶屋は、潮入の池畔に佇む数寄屋の建物で、松と水面、砂利の淡いトーンが上品に響き合う。外観と庭を主役に、柱や縁側を額縁に使えば品のある額装効果が得られる。薄曇りは木と漆喰の階調が整い、晴天は逆光で屋根のラインが美しい。水面の映り込みを丁寧に拾い、人物は小さく点景に。園の規定に配慮し、静けさを損なわない所作で和の密度を写し取りたい。季節の行事や花の装いが加わる時期は、人物を小さく入れて“庭で過ごす時間”を記録。色温度はやや低めで上品に、露出は白飛びを避けて階調重視。園の規定に従い、三脚やフラッシュは控えめに、静謐な空気を第一に画を整えたい。