ポンポン山

宮崎のポンポン山は、海と里の気配が同時に感じられる小さな展望丘。照葉樹の濃い森を抜けると、丘陵と集落、遠くに輝く海面が重なる。春は新緑と山桜、梅雨は霧と雨滴、夏は入道雲、秋はすすきと斜光、冬は澄んだ空気で遠望が効く。草地や岩を前景に広角で導線を作り、望遠では海と丘のレイヤーを圧縮。夕刻は水面が金色に染まり、夜は街明かりと星が調和する。薄曇りは色が転ばず、葉の照り返しをPLで整えると南国の深い緑が締まる。風の強い日は雲が千切れ、長秒で空に動感を与えると画がまとまる。朝は谷霧が帯になり、丘が島影のように浮かぶ瞬間が美しい。