安満岳

平戸島の信仰の山・安満岳は、照葉樹の深い森と苔むす石祠、海を遠望する稜線が一枚に収まるスピリチュアルな撮影地。春は新緑が霧に溶け、初夏は湿度で苔が艶やか。夏は海風に雲が走り、秋は紅葉の差し色が森に奥行きを与える。冬は静かな薄曇りが神域の質感を整える。参道の石段や巨木の幹をリードに、柔らかな光の日を選ぶと陰影が豊かに出て、物語性が高まる。PLで反射を抑え、露出は気持ち控えめに締めたい。海を見渡す肩では水平線を低く置き、空の表情を大きく取り込むと伸びやか。薄霧が差せば神秘性が増し、逆光の木漏れ日は玉ボケも美しい。祠や鳥居は中心から少し外し、前景に苔や落葉を置くと奥行きが整う。清冽な空気感を大切に。