赤蔵ヶ池

山あいにたたずむ池は、水面の色と周囲の陰影だけで絵が作れる“静けさの被写体”。晴れの日は空の青が映り、曇りは階調が滑らかで落ち着いたトーンになります。春は新緑が水面を染め、夏は入道雲が映り込み、秋は紅葉の反射が主役、冬は枯れ色と低い光で渋い表情に。広角で堤と水面の対比を取り、望遠で枝のシルエットや波紋を圧縮すると作品性が上がる。PLで反射をコントロールし、夕方の斜光で水面に筋が走る瞬間を狙いたい。小雨の日は水面に細かな点が立ち、独特の質感が撮れます。手前に草や枝を少しだけ前ボケで置くと、奥行きとしっとり感が出ます。