春日沼

水辺の余白が広く、季節の被写体が集まる“変化の多い沼”。春は芽吹きと花、夏は水草や夕立雲、秋冬は渡り鳥と葦のシルエットが主役になる。広角で空と水面の比率を大胆に決め、望遠で鳥の群れや波紋を圧縮すると写真が締まる。夕景〜ブルーアワーは水面が深い色に沈み、NDで長秒にすれば静けさが増す。曇天は階調が粘って撮りやすく、雨上がりは反射が落ち着く。水鳥は1/2000で止めても、1/60で少し流して“動き”を残しても良い。散り際の花筏や薄氷も忘れずに。葦を前ボケに置き、空が焼ける数分を粘るだけで“普通の水辺”が作品になる。