臨雲文庫表門（旧薩摩藩江戸屋敷表門）

臨雲文庫表門（旧薩摩藩江戸屋敷表門）は、山形の静かな町に移築された堂々たる大名屋敷の門で、太い柱と重い屋根が“江戸のスケール”を伝えます。正面からはシンメトリーを意識して広角で構え、斜めからは石垣と塀を含めて奥行きを強調。木目の荒れや金具の錆びを中望遠で寄ると、長い時間の蓄積が写ります。周囲の現代建築との対比も面白く、背景をあえてぼかさず“時代のレイヤー”として写し込むのも一つの手です。冬、うっすら雪をかぶった屋根と静かな参道をローアングルで捉えれば、庄内の空と江戸の記憶が交わる印象的なカットになります。