
EOS-1D X Mark IIIのレビュー比較まとめ AF・連写・画質・動画性能を詳しく解説






EOS-1D X Mark IIIは、光学ファインダー使用時に最高約16コマ/秒、ライブビュー使用時に最高約20コマ/秒の連写に対応する、キヤノンのフラッグシップ一眼レフです。深層学習技術を活用したAFや5.5K RAW、4K60pなど、スポーツ・報道を中心とした撮影現場で求められる機能を備えています。一方、有効約2010万画素でボディ内手ブレ補正(IBIS)を搭載せず、ボディも大きく重いため、高画素や携帯性を重視する用途には向きません。この記事では、複数メディアのレビューをもとにAF・連写・画質・動画性能を確認し、EOS-1D X Mark IIIが向いている撮影シーンを解説します。
この記事のサマリー

光学ファインダーと高速連写、深層学習技術を活用したAFにより、スポーツや報道など動く被写体を連続して撮影しやすい

有効約2010万画素のため、大幅なトリミングや高精細な大判プリントにはやや不向き。ボディ内手ブレ補正も非搭載

常用ISO 100~102400に対応しており、屋内スポーツやナイターなど暗い環境でも高速シャッターを使いやすい

5.5K RAWや4K60p、10bit記録に対応する一方、固定式モニターとボディ内手ブレ補正非搭載のため、手持ち動画やVlogでは工夫が必要

EFレンズと光学ファインダーを重視するならEOS-1D X Mark IIIが候補。高画素や最新AF、電子シャッター、今後のレンズ展開を重視するなら現行ミラーレスも比較したい
EOS-1D X Mark IIIのレビュー要点

EOS-1D X Mark IIIは、AF性能や高速連写、耐久性、CFexpress(高速メモリーカード)への高速書き込みなど、撮影を止めにくくする性能を重視したフラッグシップ一眼レフです。特にスポーツや報道など、撮り直しが難しい場面で強みを発揮します。一方、ボディは大きく重く、有効約2010万画素のため、携帯性や高画素によるトリミング耐性を重視する場合は、ほかの機種も比較した方がよいでしょう。
おすすめな人
EOS-1D X Mark IIIは、サッカーやバスケットボールなど、被写体の動きが激しいスポーツを撮影する人に向いています。高速連写と被写体を追い続けるAF性能に加え、光学ファインダーはレンズを通った像を直接確認できるため、電子ファインダーのような表示遅延を気にせず、動きの変化を追いながらシャッターを切れます。
また、屋内スポーツやナイターなど、暗い環境で高速シャッターを使いたい場合にも適しています。EOS-1D X Mark IIIはCFexpress Type Bを採用しており、キヤノンの試験条件ではRAWでも1000枚以上の連続撮影が可能です。そのため、スポーツなど長い連写が必要な場面でも撮影を続けやすくなっています。
不向きな人
野鳥やスポーツ撮影で大きくトリミング(写真の一部を切り出すこと)したい人や、風景を高精細に大判プリントしたい人には、有効約2010万画素では物足りない場合があります。被写体まで距離があり、撮影後に大きく切り出すことが多いなら、より高画素なカメラの方が細部を残しやすくなります。
また、IBIS(ボディ内手ブレ補正)は搭載していません。動画電子ISには対応していますが、歩きながらの撮影などでより安定した映像を求める場合は、手ブレ補正付きレンズやジンバルを併用すると効果的です。
要素別レビュー早見表
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
AF追従 | 深層学習技術を活用した人物認識に対応。光学ファインダー撮影、ライブビュー撮影のどちらでも動く人物を追いやすい |
連写・バッファ | 光学ファインダーで最高約16コマ/秒、ライブビューで最高約20コマ/秒。CFexpress(高速メモリーカード)への高速書き込みにより、連写を続けやすい |
高感度画質 | 常用ISO 100~102400に対応。暗い場所でも高速シャッターを使いやすく、屋内スポーツやナイター撮影に向く |
低感度画質 | 有効約2010万画素で十分な解像感を得られる一方、大幅なトリミングや高精細な大判プリントにはやや不向き |
動画 | 5.5K RAWや4K60p、10bit記録に対応。ただし、モニターは固定式でボディ内手ブレ補正も非搭載 |
操作性 | 縦位置グリップ一体型で、縦位置でも主要な操作を行いやすい。ボタンやダイヤルが多いため、初めて使う場合は慣れが必要 |
携帯性 | バッテリーとカードを含めて約1,440g。長時間の持ち歩きでは軽量なミラーレスより負担が大きい |
信頼性・耐久性 | スポーツや報道などの撮影を想定した耐久性を備える。CFexpressのデュアルスロットにより、2枚のカードへの記録も可能 |
将来性 | EOS-1シリーズの一眼レフとして完成度は高いが、新製品やレンズの選択肢はRFマウントを中心とするミラーレスの方が充実している |
EOS-1D X Mark IIIは、高速連写やAF性能、耐久性を重視するスポーツ・報道撮影に向いています。一方、高画素によるトリミング耐性や携帯性、今後のレンズ選択肢を重視する場合は、現行のミラーレスも比較した方がよいでしょう。
EOS-1D X Mark IIIの基本情報
EOS-1D X Mark IIIは2020年に発売されたフルサイズ一眼レフで、スポーツや報道などプロの撮影現場を想定したフラッグシップモデルです。新開発の有効約2010万画素CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC X」を搭載し、光学ファインダー撮影では最大191点のAF、ライブビュー撮影ではデュアルピクセルCMOS AFに対応しています。静止画だけでなく動画性能も強化されたモデルですが、2026年現在は生産を終了しています。
主なスペック要点
項目 | 値 |
|---|---|
センサー | フルサイズ CMOS(有効約20.1MP) |
ISO | 常用 ISO 100–102400(拡張 ISO 50–819200) |
AF(OVF) | 191点(最大155点クロス) |
連写(※) | OVF:最高 約16コマ/秒、ライブビュー:最高 約20コマ/秒 |
動画 | 5.5K RAW 内部記録、4K 60p、10bit 4:2:2 Canon Log(記録方式はモードにより異なる) |
手ブレ補正 | ボディ内手ブレ補正なし(レンズ側IS等を使用) |
EVF | なし(光学ファインダー) |
モニター | 3.2型・約210万ドットの固定式タッチパネル |
メディア | CFexpress Type B×2 |
質量 | 約1,440g(バッテリー・カード含む、条件は仕様表に準拠) |
(※)実際の速度はシャッタースピード、レンズ、電池残量、温度、被写体条件などで変わります。
EOS-1D X Mark IIIのデザインと操作性のレビュー

EOS-1D X Mark IIIは、スポーツや報道などの撮影現場で素早く確実に操作できるよう設計されています。縦位置グリップ一体型のボディを採用し、主要なボタンやダイヤルも撮影中に操作しやすい位置に配置されています。また、手袋を着けた状態でも操作しやすいボタン設計も特徴です。一方、ボディは大きく重いため、携帯性を重視する人には扱いにくい場合があります。
縦位置でも操作しやすい一体型ボディ
EOS-1D X Mark IIIは縦位置グリップ一体型のボディを採用しており、縦位置でもシャッターボタンやダイヤルを自然に操作できます。バレーボールやバスケットボールなど、縦構図を多用するスポーツ撮影では、カメラを構え直した際も操作しやすいのが特徴です。
また、大型のボディは携帯性では不利ですが、大きな望遠レンズと組み合わせた際に安定して構えやすいというメリットがあります。スポーツや報道など、素早い操作と確実な保持が求められる撮影に適した設計です。
固定式モニターのため、撮影アングルには制約がある
EOS-1D X Mark IIIの背面モニターは固定式のため、ローアングルやハイアングルでは画面を確認しにくく、自撮りや1人での動画撮影にも向いていません。一方、ライブビュー撮影では最高約20コマ/秒の連写とデュアルピクセルCMOS AFを利用でき、光学ファインダーをのぞきにくい位置から撮影する場合に役立ちます。
DPReviewのレビューでも、光学ファインダー撮影だけでなくライブビュー撮影の完成度が高く評価されています。ただし、固定式モニターのため、ライブビューを多用するなら可動式モニターを備えたミラーレスの方が撮影姿勢の自由度は高くなります。
EOS-1D X Mark IIIの画質レビュー

via:TechRadar(作例)
EOS-1D X Mark IIIは有効約2010万画素のフルサイズセンサーを搭載しています。画素数は高画素モデルと比べて控えめですが、高感度撮影にも対応しており、暗い屋内やナイターなど高速シャッターが必要な場面で使いやすい設計です。一方、大幅なトリミング(写真の一部を切り出すこと)や、細部まで高い解像感を求める用途では、より高画素なカメラの方が有利です。
約2010万画素は1枚あたりのデータ量を抑えやすい
EOS-1D X Mark IIIは有効約2010万画素で、高画素機と比べると1枚あたりのデータ量を抑えやすい構成です。記録形式や画質設定にも左右されますが、新聞やWebメディアへの掲載、スポーツの速報など、多数の写真を撮影・選別・転送する用途では扱いやすい画素数といえます。
一方、遠くの選手や野鳥を撮影し、後から大きくトリミング(写真の一部を切り出すこと)する場合は、高画素機の方が細部を残しやすくなります。EOS-1D X Mark IIIでは、必要な大きさで被写体を写せるレンズや撮影位置を確保することがより重要です。
色と階調はRAW現像でも調整しやすい
体育館など照明条件が安定しない場所では、肌の色やユニフォームの色が照明の影響を受けやすくなります。EOS-1D X Mark IIIはRAWで記録することで、撮影後に明るさや色、階調を調整しやすく、スポーツや報道など失敗できない撮影で扱いやすい画質を備えています。
Imaging Resourceでは、新開発の有効約2010万画素フルサイズCMOSセンサーについて、低照度や高ISO感度での撮影を重視した設計と紹介しています。スポーツや報道など、暗い環境で高速シャッターを使う撮影を想定した画質設計が特徴です。
EOS-1D X Mark IIIのAF性能と連写のレビュー
EOS-1D X Mark IIIの大きな強みは、AF性能と高速連写です。光学ファインダー撮影では最大191点のAFと深層学習技術を活用した人物認識に対応し、動く被写体を追い続けやすくなっています。ライブビュー撮影では、画面の広い範囲でピント合わせができるデュアルピクセルCMOS AFを利用できます。さらに、CFexpress(高速メモリーカード)への高速書き込みに対応しているため、連写を続けても書き込み待ちが発生しにくいのが特徴です。
顔が見えない場面でも人物の頭部を追いやすい
EOS-1D X Mark IIIのAFは、深層学習技術を活用して人物を認識し、顔が見えない状態でも頭部を優先して追従できるよう設計されています。背中を向けた選手や、ヘルメット・ゴーグルで顔が隠れる競技でも、人物の頭部を捉え続けやすいのが特徴です。
Digital Camera Worldの実機レビューでも、深層学習AFや頭部追従は高く評価されています。また、このAFは撮影するたびに学習を続ける仕組みではなく、あらかじめ学習済みのアルゴリズムをカメラに搭載したものです。スポーツや報道など、人物を継続して追いたい撮影で使いやすいAFシステムといえます。
高速連写に加えて、連続撮影を続けやすい
EOS-1D X Mark IIIは、光学ファインダー撮影で最高約16コマ/秒、ライブビュー撮影で最高約20コマ/秒の高速連写に対応しています。さらに、CFexpress Type B(高速メモリーカード)の採用により、連写後のデータを書き込みやすく、スポーツや報道など連続してシャッターを切る場面でも撮影を続けやすいのが特徴です。
また、CFexpress Type Bのデュアルスロットを搭載しており、2枚のカードへの同時記録にも対応します。RAWとJPEGを分けて記録したり、同じデータを2枚に記録してバックアップを残したりできるため、撮影データを確実に残したい現場でも使いやすい構成です。
EOS-1D X Mark IIIの高感度性能と低照度運用のレビュー

via:DPReview(作例)
EOS-1D X Mark IIIは、常用ISO 100~102400に対応しており、暗い場所でも高速シャッターを使いやすいのが特徴です。屋内スポーツやナイターなど、被写体ブレを抑えるためにシャッター速度を落としにくい場面では、ISO感度を上げて必要な明るさを確保できます。ただし、高感度になるほどノイズは増えるため、実際の撮影では画質とのバランスを見ながらISO感度を設定する必要があります。
体育館やナイターでも高速シャッターを使いやすい
バスケットボールやサッカーなど動きの速い被写体では、被写体ブレを抑えるために高速シャッターが必要です。体育館やナイターは光量が少ないため、シャッター速度を維持するにはISO感度を上げる場面が増えます。EOS-1D X Mark IIIは常用ISO 100~102400に対応しており、暗い環境でも高速シャッターを選びやすいのが特徴です。
ただし、ISO感度を上げるほどノイズは増えるため、常に高感度を使えばよいわけではありません。RAWで撮影しておけば、撮影後にノイズ低減を調整しながら、被写体の質感や細部を残しやすくなります。
暗い場所でもAFと高感度性能を活かしやすい
暗い場所で動く被写体を撮影する場合は、高感度画質だけでなく、AFが被写体を正確に捉えられるかも重要です。EOS-1D X Mark IIIは低照度でもAFを利用できるよう設計されており、高感度撮影と組み合わせることで、屋内スポーツやナイターでも高速シャッターを使いながら被写体を追いやすくなっています。
PetaPixelの実写レビューでも、スポーツ撮影を含む実際の撮影環境でAFの追従性能が評価されています。暗い場所で動く被写体を撮る機会が多い人にとって、AFと高感度性能の両方を備えていることがEOS-1D X Mark IIIの強みです。
EOS-1D X Mark IIIの動画性能のレビュー
EOS-1D X Mark IIIは、5.5K RAWの内部記録や4K 60p、Canon Log使用時の10bit 4:2:2記録に対応しており、一眼レフとして高い動画性能を備えています。RAW動画では撮影後の色や明るさを細かく調整しやすく、本格的な映像制作にも対応できます。
一方、RAW動画や4K 59.94p/50.00p撮影時はAFを利用できません。そのため、スポーツなど動く被写体を動画で追い続けたい場合は、使用する記録方式とAFの対応状況を事前に確認しておく必要があります。
編集しやすい動画を記録できる一方、手持ち撮影には工夫が必要
EOS-1D X Mark IIIは、RAW動画やCanon Logなど、撮影後に色や明るさを細かく調整しやすい記録方式に対応しています。逆光のインタビューや照明条件が異なるイベント、複数台のカメラで色をそろえたい撮影など、本格的な映像制作で活用しやすいのが特徴です。
一方、ボディ内手ブレ補正は搭載していません。動画電子ISには対応していますが、歩きながら撮影する場合により安定した映像を求めるなら、手ブレ補正付きレンズやジンバル(カメラの揺れを抑える機材)の併用が有効です。ボディ自体も大きく重いため、少ない機材で手軽に撮影したいVlog用途では、より小型軽量なカメラの方が扱いやすいでしょう。
高画質な動画ではメモリーカード容量にも注意が必要
EOS-1D X Mark IIIは、5.5K RAWや高ビットレート(1秒あたりのデータ量が多い記録方式)の動画撮影に対応しています。そのため、高画質な設定を使用するほどデータ容量が大きくなり、CFexpress(高速メモリーカード)の空き容量や撮影後のデータ保存に必要な時間も考慮する必要があります。
TechRadarも、CFexpressの高速書き込みが5.5K RAWや4K 50/60pといった高データ量の動画記録を支えていると評価しています。なお、TechRadarはEOS-1D X Mark IIIは一般的なミラーレスより大きなボディであることにも触れています。 動画を中心に使う場合は、メモリーカードの容量だけでなく、レンズやジンバルなどを含めた機材全体の大きさも確認しておきたいポイントです。
EOS-1D X Mark IIIの信頼性・バッテリー・ワークフローのレビュー

フラッグシップ機では、画質やAF性能だけでなく、長時間の撮影に耐える耐久性やバッテリー性能、撮影データを確実に保存する仕組み、撮影後のデータ転送まで含めた使いやすさが重要です。EOS-1D X Mark IIIは、こうした撮影現場で求められる機能を幅広く備えています。一方、本体に加えてCFexpress(高速メモリーカード)や予備バッテリーなども必要になるため、導入時には周辺機材を含めた費用を考えておく必要があります。
長時間撮影を支えるバッテリーと耐候性
EOS-1D X Mark IIIは大容量バッテリーを採用しており、スポーツ大会や長時間の取材など、充電しにくい環境でも撮影を続けやすい設計です。また、防塵・防滴に配慮した構造を採用しているため、雨や砂ぼこりが想定される屋外撮影にも配慮されています。
ただし、防水・防塵を保証するものではありません。雨天で使用した後は水分を拭き取り、端子部やカードスロットに水や異物が入らないよう注意する必要があります。
二重記録と有線LANでデータを素早く送れる
EOS-1D X Mark IIIは、CFexpress(高速メモリーカード)のデュアルスロットを搭載しており、同じデータを2枚のカードに記録してバックアップを残すことができます。スポーツや報道など、撮影データを確実に残したい場面では安心して使いやすい構成です。
また、有線LANにも対応しているため、撮影データをその場で転送できます。試合やイベントの速報では、撮影後にまとめて送るだけでなく、必要な写真を選びながら送信できるため、納品までの時間を短縮しやすいのが特徴です。
EOS-1D X Mark IIIと競合機の比較
EOS-1D X Mark IIIを検討する場合は、同世代のフラッグシップ一眼レフに加えて、現行のプロ向けミラーレスも比較しておきたいところです。EOS-1D X Mark IIIは光学ファインダーやEFレンズを活用できる一方、現行ミラーレスは被写体認識AFや電子シャッター、ボディ内手ブレ補正などの機能が充実しています。今後も新しいボディやレンズを追加しながらシステムを拡張したい場合は、ミラーレスの方が選択肢を広げやすいでしょう。
機種 | 立ち位置 |
|---|---|
Canon EOS-1D X Mark III | 光学ファインダーとEFレンズを活用できる、EOS-1シリーズのフラッグシップ一眼レフ。高速連写や耐久性を重視するスポーツ・報道撮影向け |
Nikon D6 | EOS-1D X Mark IIIと同世代のフラッグシップ一眼レフ。Fマウントレンズを活用しながら、光学ファインダーで動体撮影を続けたい人向け |
Canon EOS R1 | EOS Rシステムのフラッグシップミラーレス。RFレンズや最新の被写体認識AFを使いながら、スポーツ・報道撮影を重視する人向け |
Nikon Z9 | 有効約4571万画素と高速連写、8K動画に対応するフラッグシップミラーレス。動体撮影に加えて、高画素や動画性能も重視する人向け |
Sony α9 III | グローバルシャッター方式のフルサイズセンサーとAF・AE追従最高約120コマ/秒連写を備える高速ミラーレス。スポーツなど高速な動体撮影を重視する人向け |
一眼レフ同士なら、Nikon D6とはレンズ資産と操作性で選ぶ
Nikon D6は、EOS-1D X Mark IIIと同じく、スポーツや報道などの撮影現場を想定したフラッグシップ一眼レフです。どちらも光学ファインダーによる動体撮影に対応し、縦位置グリップ一体型のボディや高い耐久性を備えています。
EOS-1D X Mark IIIは、ライブビュー撮影でデュアルピクセルCMOS AFを利用できるほか、5.5K RAWや4K60pなど動画性能が充実しています。一方、Nikon D6はFマウントレンズを所有している人や、ニコン一眼レフの操作性をそのまま使いたい人に向いています。すでに所有しているレンズや使い慣れた操作系を基準に選ぶと判断しやすいでしょう。
ミラーレスとはAF・手ブレ補正・レンズシステムで比較する
現行のプロ向けミラーレスまで含めると、Canon EOS R1、Nikon Z9、Sony α9 IIIが主な比較対象です。
EOS R1は、有効約2420万画素の積層型フルサイズセンサーに加え、電子シャッターで最高約40コマ/秒の高速連写や高度な被写体認識AFに対応しています。スポーツや報道などの動体撮影を重視しながら、ボディ内手ブレ補正やRFレンズを活用したい人に向いています。EFレンズと光学ファインダーを重視するならEOS-1D X Mark III、最新のAFや高速連写、RFシステムへの移行を重視するならEOS R1の方が選びやすいでしょう。
Nikon Z9は、有効約4571万画素の高解像センサーに加え、高速連写や8K動画撮影に対応しています。スポーツや報道だけでなく、野鳥や航空機などトリミングを多用する撮影や、本格的な動画制作まで1台で幅広く対応したい人に向いています。高画素と動画性能を重視する場合は、有効約2010万画素のEOS-1D X Mark IIIよりもZ9の方が選びやすいでしょう。
Sony α9 IIIは、グローバルシャッター方式のフルサイズセンサーを搭載し、AF・AE追従で最高約120コマ/秒の高速連写に対応しています。動体を撮影した際に生じるローリングシャッター歪みを抑えられるため、スポーツなど高速で動く被写体を撮影する場合はEOS-1D X Mark IIIより有利です。
一方、EOS-1D X Mark IIIは光学ファインダーで被写体を直接確認しながら撮影でき、EFレンズをそのまま使用できます。最高連写速度や電子シャッター性能を重視するならα9 III、EFレンズを所有していて光学ファインダーでの撮影を続けたいならEOS-1D X Mark IIIが選びやすいでしょう。
前モデルEOS-1D X Mark IIとの比較
EOS-1D X Mark IIからEOS-1D X Mark IIIでは、AF性能やライブビュー撮影、高速連写時の使いやすさが強化されています。Mark IIIは光学ファインダー撮影で最大191点のAFと顔・頭部検出に対応し、ライブビューではデュアルピクセルCMOS AFを利用できます。また、記録メディアがCFast/CFからCFexpress Type Bのデュアルスロットへ変更され、高速連写したデータを書き込みやすくなりました。
EOS-1D X Mark IIを選ぶ主な理由は、中古価格を抑えやすいことです。Mark IIも約2020万画素のフルサイズセンサーと最高約14コマ/秒の高速連写を備えており、スポーツ撮影にも対応できる基本性能を備えています。予算を抑えてEOS-1系を使いたい場合は、Mark IIも候補になります。
EOS-1D X Mark IIIのレビュー比較まとめ
EOS-1D X Mark IIIは、高速連写やAF性能、耐久性を重視するスポーツ・報道撮影向けのフラッグシップ一眼レフです。光学ファインダー撮影で最高約16コマ/秒、ライブビュー撮影で最高約20コマ/秒の連写に対応し、深層学習技術を活用した人物認識やCFexpress(高速メモリーカード)への高速書き込みも強みです。
一方、有効約2010万画素でボディ内手ブレ補正を搭載せず、ボディも約1,440gと重いため、高画素や携帯性を重視する人には向きません。EFレンズを所有していて光学ファインダーでの撮影を続けたいならEOS-1D X Mark IIIが候補になりますが、高画素や最新の被写体認識AF、電子シャッター、今後のレンズ展開を重視するなら、Canon EOS R1、Nikon Z9、Sony α9 IIIなどのミラーレスも比較した方がよいでしょう。
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