
【2026年版】FUJIFILM X-T30レビュー比較まとめ 画質・AF・動画性能を後継機と比較





Fujifilm X-T30 ボディは、有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4とX-Processor 4を採用し、バッテリーとSDカードを含めても約383gに収まるAPS-Cミラーレスです。シャッタースピードや露出補正をダイヤルで操作でき、フィルムシミュレーションを使って撮影時に色調を選べる点も魅力。一方、ボディ内手ブレ補正(IBIS)はなく、SDカードスロットも1基のみです。4K動画は1回につき最長約10分という制限があるため、写真を中心に使う人に向いています。この記事では、初代X-T30の長所と注意点を整理し、後継のX-T30 IIやX-T30 IIIとの違いも紹介します。
この記事のサマリー

X-T30は、有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4とX-Processor 4を搭載し、約383gの小型ボディで高画質な写真を撮影できます

シャッタースピードや露出補正をダイヤルで変更でき、フィルムシミュレーションによるJPEGの色表現を楽しめる点も魅力です

AFは画面の広い範囲に対応し、電子シャッターでは最大約30コマ/秒の連写が可能ですが、高速連写時は1.25倍クロップになります

4K/30pやHDMIからの10bit出力に対応する一方、4Kの連続記録は最長約10分で、ボディ内手ブレ補正も搭載していません

写真中心で携帯性を重視するなら初代X-T30、動画性能や被写体検出AFを求めるならX-T30 IIIが比較しやすい選択肢です
Fujifilm X-T30のレビュー要点

(Via:TechRadar)
初代X-T30は、小型で持ち歩きやすいボディに、画質・AF・連写の基本性能をまとめたAPS-Cミラーレスです。ダイヤルによる操作やフィルムシミュレーションを楽しめるため、旅行や街歩き、日常のスナップを中心に写真を撮りたい人に向いています。
一方、ボディ内手ブレ補正(IBIS)はなく、SDカードスロットも1基のみです。動画の連続記録時間にも制限があるため、長時間の動画撮影や、2枚のカードへ同時に記録したい仕事用途では注意が必要です。
Digital Camera Worldのレビューでも、画質、AF、小型ボディ、ダイヤルを使った露出操作を長所として評価しています。その一方で、IBISがないことや、ボディが小さいため操作しにくく感じる部分があることを注意点に挙げています。
おすすめな人
旅行や街歩きで荷物を増やさず、スマートフォンとは異なるレンズ表現やRAW撮影を楽しみたい人に向いています。露出補正やシャッタースピードをダイヤルですぐに変更できるため、明るさの変化に合わせて設定を調整しやすいのも特徴です。
JPEGをそのまま使う撮り方を楽しみたい人とも相性がよいでしょう。フィルムシミュレーションは、フィルムの色や階調表現をもとにした画作り機能です。Classic Chrome、Velvia、ACROSなどから撮りたい雰囲気に合うものを選べるため、撮影後の編集を減らしたい場合にも使いやすくなっています。
不向きな人
長時間の動画撮影や、歩きながらの手持ち撮影を重視する人には制限が多めです。初代X-T30の連続記録時間は、4Kで最長約10分、フルHDで最長約15分。IBISもないため、手ブレを抑えるにはレンズ内手ブレ補正(OIS)付きレンズや、カメラの揺れを抑えるジンバルなどが必要になります。
X-T30 IIIは6.2K/30pや4K/60p、動画用の電子手ブレ補正に対応していますが、センサーを動かして補正するIBISは搭載していません。動画性能は初代より大きく向上しているものの、IBISが必要な場合は別シリーズも含めて比較する必要があります。
また、X-T30のSDカードスロットは1基だけなので、2枚のカードへ同時に保存するバックアップ記録はできません。結婚式や式典など、撮り直しが難しい場面で使う場合は、デュアルスロット機を選ぶか、撮影途中でデータをこまめに保存する運用が必要です。
X-T30の評価早見表
X-T30の長所と注意点を要素別にまとめました。写真撮影では、画質、操作性、携帯性のバランスが取れています。一方、動画の連続記録時間やバックアップ機能には制限があるため、用途に合うか確認しておきましょう。
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
画質(RAW/JPEG) | 有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4を採用。RAWでの編集とJPEGのフィルムシミュレーションをどちらも楽しめる |
高感度 | 夜間や室内でもISO感度を上げて撮影しやすい。高感度では細部や色の変化を確認しながら設定したい |
AF | 画面の広い範囲でピントを合わせられる。顔・瞳AFや動く被写体への追従性能は新しい世代の機種が有利 |
連写 | メカシャッターで約8コマ/秒、電子シャッターで最大約30コマ/秒。30コマ/秒では1.25倍クロップが入る |
動画 | 4K/30pに対応するが、4Kの連続記録は最長約10分。IBISも搭載していない |
操作性 | シャッタースピードと露出補正をダイヤルで変更できる。グリップが浅いため、大きなレンズでは持ち方に工夫が必要 |
携帯性 | バッテリーとSDカードを含めて約383g。小型の単焦点レンズや標準ズームと組み合わせやすい |
メディア・信頼性 | UHS-I対応のSDカードスロットを1基搭載。同時バックアップ記録には対応しない |
選び方 | 写真中心なら初代も候補。動画機能や被写体認識AFを重視する場合はX-T30 IIIも比較したい |
連写速度、動画の記録時間、重量、対応メディアの数値は、FUJIFILMの製品仕様に基づいています。電子シャッターでは、動きの速い被写体がゆがんで写る場合があるため、被写体に応じてメカシャッターと使い分けましょう。
Fujifilm X-T30の基本情報

初代X-T30は2019年3月に発売されたAPS-Cミラーレスです。有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4とX-Processor 4を搭載し、上位機のX-T3と共通する画質・AF技術を、バッテリーとSDカードを含めて約383gのボディにまとめています。初代とX-T30 IIは生産を終了しており、現在のX-T30シリーズではX-T30 IIIがラインアップされています。
TechRadarのレビューでも、X-T3の主要な機能を小型で軽いボディに取り入れたモデルと紹介しています。画質やAFなどの基本性能を重視しつつ、携帯しやすいカメラを探している人に適した構成です。
X-T30の主な仕様
静止画と動画の主な仕様を確認すると、X-T30が得意とする撮影と、使用時に注意したい点が分かります。
項目 | 値 |
|---|---|
センサー | APS-C(23.5mm×15.6mm)、有効約2610万画素 X-Trans CMOS 4 |
画像処理エンジン | X-Processor 4 |
常用ISO感度 | ISO160〜12800 |
拡張ISO感度 | ISO80/100/125/25600/51200 |
AF | 像面位相差AF+コントラストAF。シングルポイントは117点または425点から選択 |
連写 | メカシャッター約8コマ/秒、電子シャッター約20コマ/秒。1.25倍クロップ時は最大約30コマ/秒 |
動画 | DCI 4K/UHD 4K 29.97p、最大200Mbps。内部8bit記録、HDMI外部出力は4:2:2 10bitに対応 |
手ブレ補正 | ボディ内手ブレ補正なし。OIS搭載レンズではレンズ内手ブレ補正を使用可能 |
EVF | 0.39型OLED、約236万ドット |
モニター | 3.0型チルト式タッチパネル、約104万ドット |
メディア | SDカード×1、UHS-I対応 |
バッテリー | NP-W126S。通常モードで約380枚 |
最大約30コマ/秒の連写では撮影範囲が1.25倍クロップされ、記録画素数も約1660万画素になります。また、電子シャッターは動きの速い被写体がゆがんで写ることがあるため、被写体に応じてメカシャッターと使い分けましょう。
X-T30 II・X-T30 IIIとの違い
X-T30 IIは、初代と同じ有効約2610万画素センサーとX-Processor 4を採用しています。大きな違いは、背面モニターが約104万ドットから約162万ドットへ高精細化されたことです。4Kを含む通常動画の連続記録時間も、初代の最長約10分または15分から、最長約30分へ延長されています。フィルムシミュレーションには、Classic Neg.やETERNA ブリーチバイパスも追加されました。
X-T30 IIIは、有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4を引き継ぎながら、画像処理エンジンをX-Processor 5へ変更しています。動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、鉄道に対応する被写体検出AFを搭載し、動画は6.2K/30pや4K/60pに対応。内部で4:2:2 10bitという、色や明るさの情報を多く残しやすい形式でも記録できます。
写真を中心に撮り、初期費用を抑えたい場合は中古の初代X-T30が候補になります。背面モニターの見やすさや動画の記録時間を重視するならX-T30 II、被写体検出AFや新しい動画機能が必要ならX-T30 IIIが比較対象です。ただし、X-T30 IIIにもセンサーを動かして補正するボディ内手ブレ補正は搭載されていません。
X-T30 IIIの詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
Fujifilm X-T30のデザインと操作性をレビュー
X-T30の上面には、シャッタースピードと露出補正を変更するダイヤルがあります。絞りリングを備えたXFレンズと組み合わせれば、ファインダーをのぞく前に主要な露出設定を確認できます。すべてのレンズに絞りリングがあるわけではありませんが、ダイヤルを中心とした操作方法はXシリーズの特徴です。
Photography Blogのレビューでは、小ささと軽さをX-T30の大きな魅力として評価しています。一方、フォーカスレバーの位置が低いことや、背面のQボタンを意図せず押してしまいやすい点も指摘しました。小型化による持ち運びやすさだけでなく、操作ボタンの位置が自分の手に合うかも確認したいところです。
ダイヤルで露出設定を確認しやすい
一般的なモードダイヤルはありませんが、シャッタースピードダイヤルとレンズの絞りリングにある「A」を組み合わせることで、プログラムAE、絞り優先AE、シャッタースピード優先AE、マニュアル露出を切り替えられます。
シャッタースピードや露出補正の設定を上面で確認できるため、逆光では露出補正を変更し、動く被写体ではシャッタースピードを調整するといった操作を行いやすい設計です。モードダイヤルに慣れている人は最初に操作方法を覚える必要がありますが、慣れると現在の設定を目で確認しながら撮影できます。
3色の外装と携帯しやすいボディ
X-T30には、ブラック、シルバー、チャコールシルバーの3色が用意されました。チャコールシルバーは通常のシルバーより暗く落ち着いた色合いで、ブラックとは異なる金属的な質感があります。性能には影響しない部分ですが、日常的に持ち歩くカメラでは外観も選ぶ際の基準になるでしょう。
ボディが小さいため、グリップは深くありません。小型の単焦点レンズや標準ズームでは扱いやすい一方、大きな望遠ズームを装着するとレンズ側が重く感じられる場合があります。大きなレンズを使う機会が多い人は、実際に構えて保持しやすさを確認するか、追加グリップを利用する方法があります。
FUJIFILM X-T30の画質レビュー

(Via:Digital Camera World作例)
X-T30は、有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4センサーとX-Processor 4を搭載しています。風景や建物の細部を十分に記録でき、フィルムシミュレーションを使ったJPEGの色表現も魅力です。撮影後に明るさや色を細かく調整したい人はRAW、カメラ内で仕上げたい人はJPEGと、撮影スタイルに合わせて選べます。
Photography Blogのレビューでも、「X-T30の画質は非常に優秀」と評価しています。X-T3と同じセンサーと画像処理エンジンを搭載しており、静止画では上位機に近い画質を得られる点も高く評価されました。
X-Trans CMOS 4による細部の描写
X-Trans CMOS 4は、一般的なベイヤー配列とは異なるカラーフィルター配列を採用したセンサーです。規則性を抑えた配列により、光学ローパスフィルターを使用せずにモアレや偽色を抑える設計になっています。
建物の格子や衣服の細かな模様などでは、線や模様を細かく記録できます。ただし、モアレがまったく発生しないわけではなく、被写体の模様や撮影距離によっては目立つ場合もあります。撮影後に画像を拡大し、細部を確認しておくと安心です。
フィルムシミュレーションでJPEGの色を選べる
フィルムシミュレーションは、富士フイルムの写真フィルムをもとに、色やコントラスト、階調を調整する画作り機能です。彩度を抑えた落ち着いた表現のClassic Chrome、鮮やかな色が特徴のVelvia、階調を残したモノクロ表現のACROSなどを選べます。
旅先の風景を鮮やかに残したいときや、街の様子を落ち着いた色でまとめたいときなど、被写体や好みに合わせて撮影時に仕上がりを選択できます。JPEGとRAWを同時に記録しておけば、JPEGをそのまま使いつつ、必要な写真だけRAW現像で調整することも可能です。
FUJIFILM X-T30のAF性能と連写レビュー
X-T30は、画面の広い範囲に対応する位相差AFと、電子シャッターによる高速連写を備えています。人物や動く被写体にも対応できますが、顔・瞳AFの性能や電子シャッターの特性は、新しい機種と比べる際に確認したいポイントです。
TechRadarのレビューでは、X-T30のAF性能を良好と評価し、スポーツや動く被写体の撮影にも対応しやすいカメラと紹介しています。特に、電子シャッターによる高速連写は、動きの変化を細かく記録したい場面で役立つと評価されました。
広いAF範囲と顔・瞳AF
X-T30は、位相差AFの画素を撮影画面のほぼ全域に配置しています。シングルポイントAFでは117点または425点を選択でき、画面の端に近い被写体にもピント位置を合わせやすい設計です。人物撮影では顔・瞳AFも利用できます。
Photography Blogの発売当時のレビューでは、AFが従来機から大きく進化し、顔・瞳の検出や追従性能も改善したと評価しています。ただし、動物や鳥、車、鉄道などを判別する被写体検出AFには対応していません。動く人物や動物を撮る機会が多い場合は、被写体検出AFを搭載したX-T30 IIIとの比較も必要です。
高速連写ではクロップと電子シャッターに注意
X-T30の連写速度は、メカシャッターで最高約8コマ/秒、電子シャッターでは最高約20コマ/秒です。1.25倍クロップを使用するモードでは、最高約30コマ/秒で撮影できます。30コマ/秒時は撮影範囲が狭くなり、記録画素数も約1660万画素になります。
1.25倍クロップでは被写体を画面内に大きく収められますが、レンズの焦点距離や望遠圧縮、被写界深度が変化するわけではありません。また、広角撮影では必要な範囲が収まらない可能性があるため、連写速度だけでなく画角も確認しましょう。
電子シャッターは、速く動く被写体を撮影すると、直線が傾いたり被写体の形がゆがんだりするローリングシャッター現象が発生する場合があります。車や電車、激しく動くスポーツなどでは、撮影結果を確認しながらメカシャッターと使い分ける方法が適しています。
FUJIFILM X-T30の動画性能レビュー

(Via:Videomaker)
初代X-T30は、DCI 4KとUHD 4Kの30p記録に対応しています。小型の写真向けモデルながら、最大200Mbpsでの内部記録や、HDMIからの4:2:2 10bit出力も可能です。一方、連続記録時間や手ブレ補正、音声端子には制限があり、長時間の動画撮影には準備が必要になります。
Videomakerのレビューでも、「内部4K記録は同クラスで優秀」と評価しています。その一方で、短い連続記録時間など、動画を中心に使う場合の注意点も挙げています。
4K/30pとHDMI 10bit出力に対応
X-T30は、DCI 4KとUHD 4Kを最大29.97p、200Mbpsで記録できます。SDカードへの内部記録は4:2:0 8bitですが、HDMI出力では4:2:2 10bitに対応。4:2:2 10bitは、内部記録よりも色や明るさの情報を多く残しやすい形式で、撮影後に色を細かく調整したいときに適しています。
ただし、10bitで記録するには、HDMI接続に対応した外部レコーダーとケーブルが別途必要です。カメラだけで10bit動画をSDカードへ記録できるわけではないため、購入時には周辺機器も含めて検討しましょう。
DPReviewのレビューでも、外部レコーダーへ4:2:2 10bitで出力できる点を、小型機として評価しています。短い映像作品や、撮影後に色を調整する動画にも対応できる仕様です。
連続記録時間と手ブレ対策を確認
初代X-T30の1回あたりの連続記録時間は、4Kで最長約10分、フルHDで最長約15分です。旅行中の短い動画や家族の記録には使えますが、式典、インタビュー、舞台などを長時間撮り続ける用途には向きません。
ボディ内手ブレ補正(IBIS)も搭載されていないため、手持ち撮影ではOIS付きレンズ、三脚、ジンバルなどを使う必要があります。マイク端子は2.5mmで、一般的な3.5mm端子のマイクを接続する場合は、対応するケーブルや変換アダプターが必要です。ヘッドホンもUSB Type-C対応の変換アダプターを介して接続します。
X-T30 IIIは、6.2K/30pの内部4:2:2 10bit記録や4K/60pに対応し、動画用の電子手ブレ補正も備えています。ただし、X-T30 IIIにもIBISはありません。
TechRadarのレビューでは、X-T30 IIIの6K動画と10bit記録を評価しつつ、IBISと前方へ向けられるモニターがないため、動画を中心に撮る人には制限が残ると指摘しています。初代より動画機能は増えていますが、手持ちのVlogを主な用途にする場合は、ほかの機種も比較したいところです。
FUJIFILM X-T30のEVF・背面モニターレビュー
X-T30は、0.39型・約236万ドットのEVFと、3.0型・約104万ドットのチルト式タッチモニターを搭載しています。EVFで露出や色を確認しながら撮影でき、背面モニターはローアングルやハイアングルでの撮影に利用できます。
Amateur Photographerのレビューでも、「タッチ操作の反応が改善され、AF位置の変更や再生画像の拡大を行いやすい」と評価しています。背面モニターは、構図の確認だけでなく、撮影操作にも利用しやすい設計です。
EVFは0.62倍・約236万ドット
EVFの倍率は0.62倍で、視野率は約100%です。露出やホワイトバランスを反映した状態で構図を確認できるため、日常のスナップや旅行撮影で使いやすい仕様になっています。
ただし、上位機の大きなEVFと比べると表示は小さめです。眼鏡をかけている人は、画面の四隅まで見渡せるか、購入前に実機で確認するとよいでしょう。マニュアルフォーカスでは、ピントが合っている輪郭を強調するフォーカスピーキングや、選択した部分を拡大するフォーカスチェックも利用できます。
チルト式モニターはローアングル撮影に便利
背面モニターは上下方向へ動かせるため、地面に近い位置や頭上からの撮影で構図を確認しやすくなっています。AF位置の指定、撮影画像の拡大、メニュー操作などにもタッチ機能を使用可能です。
一方、モニターを前方へ向けることはできません。自分の姿を画面で確認しながら撮る自撮りやVlogでは、構図を確認しにくい点に注意が必要です。
初代X-T30の背面モニターは約104万ドットですが、X-T30 IIで約162万ドットへ高精細化され、X-T30 IIIも同等の約162万ドットを採用しています。背面画面でピントを細かく確認する機会が多い人は、後継機のほうが見やすいでしょう。
FUJIFILM X-T30のバッテリー・メディア・携行性レビュー

(Via:Amateur Photographer)
X-T30は、バッテリーとSDカードを含めて約383gです。小型レンズと組み合わせれば、旅行や日常の撮影にも持ち歩きやすいサイズに収まります。一方、バッテリーはNP-W126S、記録メディアはUHS-I対応のSDカード1枚という構成です。撮影枚数が多い日や、データを失えない撮影では事前の準備が欠かせません。
Imaging Resourceのレビューでは、通常モードのバッテリー性能をミラーレスカメラとして平均的と評価しています。ただし、ブーストモードでは消費が増えるため、長時間の外出には予備バッテリーを勧めています。
NP-W126Sは長時間撮影なら予備を用意
静止画の撮影可能枚数は、通常モードで背面モニター使用時が約380枚、EVF使用時が約360枚です。ブーストモードでは、背面モニター使用時が約300枚、EVF使用時が約260枚となります。これらは測定条件に基づく目安であり、低温、連写、動画撮影、撮影画像の確認などによって使用時間は変わります。
本体のUSB Type-C端子を使った充電にも対応しています。ただし、初代X-T30は充電中に電源を入れると充電が終了し、バッテリー残量が少しずつ減っていきます。撮影しながらのUSB給電を前提にせず、遠出やイベントでは充電済みの予備バッテリーを用意するほうが確実です。
SDカードは1枚のみでUHS-Iに対応
X-T30のSDカードスロットは1基で、UHS-Iに対応しています。2枚のカードへ同時に記録するバックアップ機能はありません。結婚式や仕事の撮影など、データの消失をできるだけ避けたい用途では、デュアルスロット機も比較しましょう。
日常の撮影では、容量に余裕のあるカードを用意し、撮影後にパソコンや外付けストレージへコピーする方法が現実的です。RAWとJPEGの同時記録や高速連写を多用する場合は、富士フイルムが動作を確認しているカードから選ぶとよいでしょう。
FUJIFILM X-T30と競合機を比較
X-T30を選ぶ際は、新旧だけでなく、操作方法、AF、動画、カードスロット、携帯性を比較する必要があります。初代X-T30は写真撮影と持ち運びやすさを重視したモデルですが、用途によってはX-T30 III、X-T3、Sony α6400のほうが適しています。
DPReviewは、X-T30とα6400を近い仕様のAPS-Cミラーレスとして比較しています。人物を認識するAFの使いやすさではα6400を高く評価しており、人物撮影の頻度が高い人には判断材料になる内容です。
機種 | 主な特徴 |
|---|---|
FUJIFILM X-T30 | 有効約2610万画素、4K/30p、約383g。ダイヤル操作とフィルムシミュレーションが特徴。IBISなし、SDカードスロットは1基 |
FUJIFILM X-T30 III | 同じ有効約2610万画素センサーとX-Processor 5を搭載。被写体検出AF、6.2K/30p、4K/60pに対応。IBISなし |
FUJIFILM X-T3 | X-T30と同系統のセンサーを搭載。防塵・防滴構造、デュアルUHS-IIスロット、4K/60pに対応。ボディはX-T30より大きい |
Sony α6400 | 有効約2420万画素。人物・動物の瞳AF、追従AF、4K/30pに対応。上方向へ約180度動くモニターを搭載。IBISなし |
X-T30とX-T30 IIIはAFと動画性能が大きく異なる
初代X-T30とX-T30 IIIは、どちらも有効約2610万画素のX-Trans CMOS 4を採用しています。静止画の画素数は変わりませんが、X-T30 IIIはX-Processor 5を搭載し、人物、動物、鳥、車、バイク、自転車、飛行機、鉄道などを認識する被写体検出AFに対応しました。動画も6.2K/30pや4K/60p、内部10bit記録が利用できます。
写真を中心に撮り、初代のAF性能と4K/30pで不足がなければ、中古のX-T30も候補に入ります。動物、鳥、乗り物などを撮る機会が多い人や、4K/60p以上の動画が必要な人にはX-T30 IIIが適しています。ただし、どちらにもIBISはありません。
TechRadarのレビューでは、X-T30 IIIについて「起動が速く、AFも高速で、街中の撮影に向いている」と評価しています。その一方、初代やX-T30 IIをすでに所有している場合は、買い替えを決めるほどの差がない可能性も指摘しました。静止画の画素数が変わらないため、必要なAF機能や動画仕様があるかを基準に比較しましょう。
X-T3は記録の信頼性、α6400は人物AFが特徴
X-T3は、初代X-T30と同じ世代の有効約2610万画素センサーとX-Processor 4を搭載しています。防塵・防滴構造、UHS-II対応のデュアルカードスロット、4K/60p記録などを備えており、長時間の撮影やカード2枚への同時記録が必要な場合に選びやすいモデルです。一方、ボディは大きくなるため、携帯性ではX-T30が上回ります。
Sony α6400は、有効約2420万画素のAPS-Cセンサーと425点の位相差AF、425点のコントラストAFを採用しています。人物や動物の瞳AF、動く被写体を追い続けるトラッキングAFが特徴です。モニターを上方向へ約180度動かせるため、自撮り動画にも使えますが、X-T30と同様にIBISはありません。
Digital Camera Worldも、α6400のAF性能を長所として評価し、X-T3は画質と4K/60p動画で優位としています。ダイヤル操作やフィルムシミュレーションを重視するならFUJIFILM、人物AFの操作しやすさを優先するならα6400が比較しやすいでしょう。
詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
FUJIFILM X-T30のレビューまとめ
X-T30は、有効約2610万画素の画質、ダイヤル操作、フィルムシミュレーションを、約383gの小型ボディで楽しめるAPS-Cミラーレスです。旅行、街歩き、家族写真など、写真を中心に撮りたい人に適しています。
一方、ボディ内手ブレ補正がなく、SDカードスロットは1基のみです。4K動画の連続記録も最長約10分で、顔・瞳AFは新しい世代ほど安定していません。長時間の動画撮影、手持ちVlog、カード2枚への同時記録を重視する人は、ほかの機種も比較する必要があります。
写真を中心に使い、価格を抑えたい場合は中古の初代X-T30が候補になります。被写体検出AFや6.2K・4K/60p動画が必要ならX-T30 III、デュアルスロットや防塵・防滴構造を求めるならX-T3、人物AFを重視するならSony α6400も比較対象です。
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