
Canon PowerShot G5 X Mark IIのレビュー比較まとめ。旅スナップとサブ機に最適





CanonのPowerShot G5 X Mark IIは、1.0型積層CMOSと24-120mm相当F1.8-2.8の明るいズーム、ポップアップEVFを小さなボディに詰め込んだ高級コンデジです。静止画の画質・操作性・寄れるマクロ性能が強みで、旅行や日常の持ち歩きに向きます。一方で動画はマイク端子非搭載、AF追従も最新機ほど強くないという弱点もあります。この記事では、複数メディアの実機レビューなどを踏まえ、向いている人・不向きな人、カメラの特徴などを分かりやすく解説します。
この記事のサマリー

1.0型積層センサー×24-120mm相当F1.8-2.8で、ポケット級でも「撮れる幅」が広いのが魅力

弱点は動画周りと、動体でのAF追従・バッテリーの持ち

ポップアップEVFと物理ダイヤルで、EOSユーザーのサブ機としても馴染みやすい操作感

最短撮影距離(広角約5cm・望遠約20cm)で料理や小物を「寄って大きく・自然に」写しやすい

競合(PowerShot G7 X Mark III / RX100 VII / ZV-1/PowerShot V1)と比較
PowerShot G5 X Mark IIのレビュー要点

DPReviewは、PowerShot G5 X Mark IIを、旅行や日常で常に持ち歩きやすい実用的なコンパクトカメラとして評価しています。24-120mm相当の明るいズームとポップアップEVFを小型ボディに収めているため、旅行・日常用のサブカメラとしても重宝しやすいでしょう。一方動画制作や超高速動体をメインにしている人には、やや不向きの機種といえます。まずはPowerShot G5 X Mark IIが向いている人、不向きな人の特徴から見ていきましょう。
おすすめな人
荷物を減らしたい旅行で、広角24mm相当の風景から120mm相当の切り取りまでを一台で完結させたい人には相性が良いカメラといえます。F1.8-2.8の明るさがあるので、夕景の街角や室内のスナップでもシャッタースピードを稼ぎやすく、スマホより粘れます。
また、テーブルフォトや小物撮影が多い人にも向きます。広角端約5cm・望遠端約20cmまで寄れるため、料理の質感やアクセサリーの立体感を出しやすく、背景も程よく整理しやすいです。ミラーレスほど気合を入れずに、撮影の成功率を上げたい用途でも役立つでしょう。
加えて、EOSを使っている人のサブ機にも向きます。露出補正ダイヤルやコントロールリングなど操作感に共通点が多く、JPEGの色づくりにも大きな違和感がありません。レンズ交換式のEOSより軽快に持ち歩けるため、「今日は荷物を減らしたい」という日の一台として使いやすいでしょう。
不向きな人
G5 X Mark IIは、動画を主目的にする人にはやや不向きなカメラです。外部マイク端子がなく、4Kは30p/25pで1クリップ約10分という制限があります。フルHDなら撮りやすくなる一方、Vlogを「音も含めて作り込みたい」人には、機材側の不足を感じやすいでしょう。
また、動体をカメラ任せで追い続ける撮影スタイルが多い人には向きにくい面があります。AFはコントラスト検出方式なので、被写体が急に近づく・奥から手前へ横切る、といった状況では像面位相差AF搭載機ほど安定しません。子どもの運動会やペット程度なら工夫で対応できますが、スポーツや野鳥が中心なら別系統が堅実です。
さらに、バッテリーは液晶使用時で約230枚(EVF使用時約180枚)と、長時間撮影ではやや物足りないといえます。G5 X Mark IIはUSB Type-C端子を備え、対応するUSB電源アダプターを使った本体内充電に対応しますが、旅行などで使う場合は、対応する充電器や予備バッテリーを用意しておくと安心です。
要素別レビュー早見表
G5 X Mark IIの魅力は“明るいズームと寄れる性能、操作系、静止画の気持ちよさ”といえます。まずは詳しい特徴を、要素別に見ていきましょう。
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
画質(静止画) | 1.0型積層センサーとDIGIC 8で、低〜中感度の解像と色が安定。RAW撮影なら、露出や色の調整にもある程度対応。 |
レンズ(24-120mm相当) | F1.8-2.8の明るさが魅力。望遠側でも暗くなりにくく、旅の室内・夕方で助かる場面が多い。 |
マクロ/近接 | 広角約5cm・望遠約20cmは同クラスでも強力。料理・小物の撮影で“寄って背景整理”がしやすい。 |
AF | 静物〜日常スナップは快適だが、動体追従は像面位相差AF機に譲る。暗所で迷う場面もあり得る。 |
連写 | ワンショットAFで約20コマ/秒、RAWバースト約30コマ/秒(AF固定)は強力。瞬間狙いの武器になる。 |
動画 | 4K UHDは30p/25pに対応。ただしマイク端子なし・4Kは1クリップ約10分など“作り込み用途”には不利。 |
EVF/モニター | 約236万ドットのポップアップEVFが便利。チルト液晶は自撮り対応だが下方向は約45度。 |
携帯性 | ポケット級で、EVF内蔵ズームとしてはよくまとまる。グリップが小さめなので握りは好みが分かれる。 |
バッテリー | CIPAで液晶約230枚・EVF約180枚。USB-C充電で補えるが、撮影量が多い日は対策が要る。 |
ここからは、画質・レンズ・AF・動画などを項目ごとに詳しく見ていきます。実際の撮影シーンでどのような強み・弱みになるのかを確認しながら、自分の用途に合うか判断してみてください。
PowerShot G5 X Mark IIの基本情報
PowerShot G5 X Mark IIは2019年発売のプレミアムコンパクトで、1.0型積層センサーと明るい5倍ズーム、収納式EVFを組み合わせた“持ち歩き高画質”路線の代表格です。なお、20026年6月25日現在はキヤノン公式オンラインストアでの販売が終了しています。そのため、中古市場を中心に選ばれているモデルとなっています。
主なスペック要点
購入前に確認しておきたい主要スペックを一覧でまとめました。撮影スタイルに影響しやすい項目を中心に見ていきましょう。
項目 | 値 |
|---|---|
センサー | 1.0型 有効約20.1MP 積層型CMOS |
レンズ(換算) | 24-120mm相当 光学5倍ズーム |
開放F値 | F1.8-2.8 |
ISO | ISO125-12800(拡張ISO25600) |
AF | コントラスト検出(最大31点AiAF) |
連写 | ワンショットAF:約20コマ/秒、サーボAF:約8コマ/秒 |
動画 | 4K UHD 30p/25p(クロップなし、1クリップ約10分) |
手ブレ補正 | レンズ内光学IS(ボディ内手ブレ補正なし) |
EVF | 0.39型 約236万ドット 有機EL(ポップアップ) |
モニター | 3.0型 約104万ドット チルト式タッチ(上180度/下約45度) |
メディア | SD/SDHC/SDXC(UHS-I) |
スペックだけを見ると現在でも十分実用的ですが、2019年発売のモデルであることは考慮しておきたいポイントです。次に、後継機の有無や現在のラインアップの中での立ち位置を見ていきます。
後継機の有無と“現行性”
G5 X Mark IIの直接後継にあたる「G5 X Mark III」は、2026年6月25日現在発表されていません。
現在のPowerShotシリーズでは動画・Vlog寄りのPowerShot V1が展開されていますが、G5 X Mark IIとは方向性が異なります。V1は広角撮影や動画機能を重視したモデルで、EVFや120mm相当までの望遠域は備えていません。そのため、写真中心でファインダーを使いたい人、旅行で広角から中望遠まで一台で撮りたい人には、G5 X Mark IIのほうが合いやすい場面があります。
ただし、G5 X Mark IIは2019年発売のモデルです。AF性能や動画機能、手ブレ補正などは最新機種と比べると世代差があります。選ぶ際は、「最新機能を重視するのか」「小型で写真を気持ちよく撮れることを重視するのか」を分けて考えると判断しやすいでしょう。なお、より詳しい競合機種との比較は後述します。
ラインナップ内での立ち位置
PowerShotシリーズは、レンズ交換なしで使えるキヤノンのコンパクトデジタルカメラ群です。その中でもGシリーズは、画質や操作性を重視した上位ラインに位置づけられます。G5 X Mark IIは、1.0型センサーと明るいズームレンズ、収納式EVFを組み合わせた、写真向けのプレミアムコンパクトです。
同時期のPowerShot G7 X Mark IIIが動画・配信寄りの性格を持つのに対し、G5 X Mark IIはファインダーを使って構図を詰めやすい“静止画寄り”のモデルと整理できます。屋外で背面モニターが見えにくい場面や、旅行先でしっかり構えて撮りたい場面では、ポップアップEVFの存在が使いやすさにつながります。
Digital Camera Worldも、先代より小さく実用的になったポケットサイズの高性能機という趣旨で評価しています。持ち歩きやすいサイズに、24-120mm相当F1.8-2.8のズームとEVFを収めた点が、G5 X Mark IIの立ち位置を分かりやすくしています。
PowerShot G5 X Mark IIのデザインと操作性のレビュー

G5 X Mark IIの特徴のひとつが、ボディがフラットに近い形状で、バッグの隙間や上着のポケットに入れやすいことです。撮りたいと思ったときにスムーズに取り出せるのは、旅カメラとして大きなアドバンテージになります。
携帯性とホールド感:グリップが控えめな点は知っておきたい
Imaging ResourceはG5 X Mark IIについて、先代の大きなEVF部をなくし、ソニーRX100シリーズのようなポップアップEVFを採用したことで、かなりスリムでかさばりにくいボディになったと評価しています。高さは先代より約1.5cm低く、重量も約40g軽くなっており、コートのポケットや小さめのバッグに入れやすくなった点は大きな変更点です。
その反面、グリップは控えめで、片手で構えると指の置き場が窮屈に感じる人もいます。特に望遠端120mm相当を多用するなら、脇を締める、左手で支えるなど、手ブレを抑える構え方を意識したいところです。
また、ポップアップEVFは「出す→アイピースをスライドする」という一手間があります。咄嗟の一枚は背面モニター主体の方がテンポよく撮れますが、日差しが強く液晶が見えにくい場面ではEVFが役立ちます。携帯性を優先した設計なので、シーンに応じてモニターとEVFを使い分けると扱いやすいでしょう。
ダイヤル類とタッチ操作:写真好きに寄せた作り
G5 X Mark IIは、露出補正ダイヤル、コントロールリング、前後ダイヤルを備えており、露出や絞り、シャッタースピードを素早く変更できます。メニュー画面に入らず主要設定に触れやすいので、スマホやシンプルなコンパクトカメラよりも「自分で操作して撮る」感覚を得やすいカメラです。
タッチAFやタッチシャッターにも対応しているため、液晶をタップして直感的にピント位置を決められます。物理ダイヤルで露出を調整し、タッチ操作でピントを合わせる、といった使い分けができる点は、スナップや旅行撮影でも便利です。背景のボケを絞りで調整したり、逆光で露出補正を入れたりする操作がしやすく、写真を主体に楽しみたい人ほど使いやすさを感じやすいでしょう。
PowerShot G5 X Mark IIの画質レビュー
1.0型積層CMOSセンサーとDIGIC 8を組み合わせたG5 X Mark IIは、コンパクトカメラとしては画質とレスポンスのバランスに優れている傾向にあります。スマホでは白飛びやノイズが気になりやすい場面でも、風景や人物を自然な色合いで残しやすく、旅行や日常の記録をワンランク上の仕上がりで楽しめるのが魅力です。
低〜中感度の解像と色:発色の癖が少ない傾向
日中の風景や街並みでは、細かなディテールまで描写しやすく、空や建物の質感も自然に表現できます。逆光など明暗差が大きい場面でも、RAWで撮影しておけば白飛びや黒つぶれを補正しやすく、仕上がりの自由度があります。フルサイズ機ほどの余裕はありませんが、1.0型センサー搭載コンパクトとしては十分に粘りのある画質です。
人物撮影でも肌色が極端に転びにくく、家族や友人を自然な雰囲気で残しやすい印象です。派手な色づくりではなく、見た目に近い発色を好む人に向いています。
高感度とボケ:F1.8-2.8が暗所撮影を支える
夜の飲食店や夕景の街歩きでは、24-120mm相当F1.8-2.8の明るいレンズが大きな強みになります。望遠端でもF2.8を維持するため、シャッタースピードを確保しやすく、ISO感度を必要以上に上げずに済む場面が少なくありません。結果として、ノイズを抑えながら撮影できる機会が増えます。
TechRadarも、24-120mm相当F1.8-2.8のレンズと積層型センサーの組み合わせにより、ディテールや色再現が良好で、コンパクトながら高い画質を実現している点を評価しています。フルサイズのような大きなボケは望めませんが、近接撮影を組み合わせれば背景を自然にぼかした写真も撮りやすく、旅行やテーブルフォトでも表現の幅を広げられるでしょう。
PowerShot G5 X Mark IIのレンズ・マクロ性能と手ブレのレビュー
G5 X Mark IIを選ぶ大きな理由のひとつが、24-120mm相当F1.8-2.8のズームレンズです。広角24mm相当は風景や室内撮影に使いやすく、120mm相当まで伸びることで、旅行先で遠くの建物や人物を切り取りたい場面にも対応できます。さらに、広角端約5cm・望遠端約20cmまで寄れるため、料理や小物を大きく写しやすいのも魅力です。
内蔵3段NDフィルターを備えている点も見逃せません。晴天下でもシャッタースピードを抑えやすく、F1.8付近を使って背景を少しぼかしたい場面に役立ちます。屋外スナップや旅先のポートレートでも、コンパクトカメラらしい軽快さと表現の自由度を両立しやすいでしょう。
24-120mm相当F1.8-2.8:旅行で使いやすい明るいズーム
広角側でF1.8を使えるため、薄暗い室内や夕景でもシャッタースピードを確保しやすくなります。望遠側でもF2.8に収まるので、120mm相当で人物の上半身を切り取ったり、遠くの被写体を引き寄せたりするときにも扱いやすいです。レンズ交換をせずに、風景・スナップ・人物・テーブルフォトまで一台で撮りたい人に向いた構成といえます。
また、少し絞れば風景で周辺まで整えたり、料理で皿全体にピントを回したりしやすくなります。明るさだけでなく、焦点距離の幅と近接性能を組み合わせて使えることが、G5 X Mark IIのレンズの強みです。
最短撮影距離とIS:料理や小物を撮りやすいが過信は禁物
近接撮影では、旅先の土産物、カフェのスイーツ、展示物のディテールなどを大きく写しやすいです。特に望遠端でも約20cmまで寄れるため、被写体の形を大きく歪ませず、背景を整理しながら撮れる場面があります。スマホで広角のまま近づくと形が崩れやすい被写体でも、少し離れて望遠側で撮れるのは利点です。
CameraLabsも、G5 X Mark IIの近接性能に触れながら、日常撮影での実用性を評価しています。手ブレ補正はレンズ内ISが中心なので、暗所で万能というわけではありませんが、静物撮影では構え方を整えることで歩留まりを上げやすいでしょう。夜の店内や夕方の街角では、明るいレンズとISを組み合わせつつ、必要に応じてISO感度も上げて使うのがおすすめです。
PowerShot G5 X Mark IIのAF性能と連写のレビュー

G5 X Mark IIのAFはコントラスト検出方式です。静物やスナップでは十分に使いやすい一方、現代の像面位相差AF搭載機のように、動く被写体を粘り強く追い続けるタイプではありません。ただし、積層型センサーとDIGIC 8の組み合わせにより、日常撮影のテンポに乗れるレスポンスは確保されています。連写性能は高く、動体を“追い続ける”よりも“瞬間を拾う”使い方に向いたカメラです。
AFの得意・不得意:スナップは快適、動体は工夫が必要
街歩きのスナップや料理、建物、人物撮影など、被写体の動きが穏やかなシーンでは、G5 X Mark IIのAFには大きな不満を感じにくいでしょう。タッチAFでピントを合わせたい位置をすぐ指定できるため、構図を決めて素早く撮るような使い方と相性が良いといえます。
一方で、暗い場所で動く被写体や、逆光でコントラストが低い場面、被写体が手前に急接近するようなシーンでは、ピントが迷うことがあります。子どもやペットを撮る場合も、走り回る場面をカメラ任せで追うより、動きを予測してピント位置を決める、連写で表情の変化を拾う、といった撮り方が良いでしょう。
20コマ/秒連写とRAWバースト:瞬間を拾うための機能
ワンショットAF時の約20コマ/秒連写は、表情の変化や水しぶき、街中の一瞬の動きを拾うのに役立ちます。さらにRAWバーストでは約30コマ/秒で撮影でき、シャッター全押し前の約0.5秒を記録するプリ撮影にも対応しています。タイミングが読みづらい場面でも、後からベストな一枚を選びやすいのが利点です。
CameraLabsも、積層型センサーを活かしたRAWバーストやプリ撮影に触れ、本機のスピード性能を評価しています。AF追従が万能なカメラではありませんが、連写やプリ撮影を使うことで、撮り逃しを減らせる場面は多いでしょう。スポーツや野鳥を本格的に撮るなら別系統のカメラが向きますが、旅行や日常の中で一瞬を残す用途なら十分に活躍できます。
PowerShot G5 X Mark IIの動画性能のレビュー
G5 X Mark IIは4K動画に対応しており、旅行や日常の記録動画なら十分に使える性能を備えています。一方で、外部マイク端子や長時間記録などは弱く、動画専用機のように作り込むタイプのカメラではありません。写真中心で、ときどき動画も撮りたい人に合う仕様と考えると分かりやすいでしょう。
4K(クロップなし)とフルHD:旅の記録なら使いやすい
4K UHDは30p/25pに対応し、広角24mm相当の画角をそのまま使えるのが利点です。観光地の風景や狭い室内でも画角が狭くなりにくく、「思ったより広く撮れない」という不満を避けやすいでしょう。
また、通常のフルHD動画は最大60pまで対応します。別枠のハイスピード動画ではフルHD 120p/100pも使えるため、水しぶきや歩く動きなどをスローモーションで見せることもできます。ただし、通常動画とは使える機能や記録条件が異なるため、常用機能というより表現のひとつとして考える方が良いでしょう。
制約(マイク端子・記録時間)をどう捉えるか
注意したいのは、外部マイク端子がないことです。話し声をきれいに録りたい、風切り音をしっかり抑えたい、といった用途では不利になります。また、4K動画は1クリップ約10分の制限があるため、イベントやインタビューを長回しする撮影にも向きません。
DPReviewも、G5 X Mark IIの動画機能について、静止画性能に比べると制約がある点に触れています。短いカットを積み重ねる旅動画や日常記録なら十分に楽しめますが、Vlogや商品レビューなどで音声や長時間収録を重視するなら、G7 X Mark IIIやPowerShot V1のような動画向けモデルと比較した方がよいでしょう。
PowerShot G5 X Mark IIのバッテリー・接続性と実運用のレビュー
小型ボディに明るいズームレンズやEVFを詰め込んだG5 X Mark IIは、バッテリーの持ちは強みとはいえません。一方で、USB Type-C端子による本体内充電に対応しているため、旅行や外出先では充電環境を用意しておくことが可能です。
バッテリーの持ちとUSB-C充電:旅行では予備があると安心
メーカー発表の撮影可能枚数は、液晶使用時で約230枚、EVF使用時で約180枚、エコモードで約320枚です。日常のスナップなら大きな問題になりにくいものの、旅行で朝から夜まで撮る場合や、RAWバースト・4K動画を多用する場合は、電池残量が気になることもあるでしょう。
一方でUSB Type-C端子を備え、対応するUSB電源アダプターを使った本体内充電に対応している点は便利です。ただし撮影量が多い日や充電環境が不明な場合は、予備バッテリーも用意しておくと安心でしょう。
Wi-Fi/BluetoothとSDカード:撮ってすぐ共有しやすい
Wi-FiとBluetoothに対応しているため、スマホへの画像転送やリモート撮影も行えます。旅先でその日の写真をすぐ共有したい人にとって、カメラで撮ったJPEGをスマホへ手軽に送れるのは大きなメリットになるでしょう。
記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードで、UHS-Iに対応します。一般的な撮影では扱いやすい仕様ですが、20コマ/秒連写やRAWバーストを多用する場合は、書き込み速度の遅いカードだと待ち時間が増えやすくなります。撮影テンポを重視するなら、カード選びも含めて準備しておきたいポイントです。
PowerShot G5 X Mark IIと競合機の比較

G5 X Mark IIは完成度の高いプレミアムコンパクトですが、動画を重視するのか、望遠性能を重視するのか、それとも写真の撮りやすさを重視するのかによって、適した機種は変わります。
また、同じ1.0型クラスのプレミアムコンパクトでも、各メーカーで設計思想は大きく異なります。動画や自撮りを重視したモデル、望遠域を広くカバーするモデルがある中で、G5 X Mark IIはEVF、24-120mm相当F1.8-2.8の明るいズーム、近接性能を備えた写真中心のモデルです。まずは主な競合機との違いを一覧で確認してみましょう。
機種 | 立ち位置 |
|---|---|
PowerShot G5 X Mark II | EVF搭載・24-120mm相当F1.8-2.8・近接に強い、静止画寄り万能型 |
PowerShot G7 X Mark III | EVFなしの代わりにマイク端子などがある動画寄り機。自撮り・配信系と相性が良い |
Sony Cyber-shot RX100 VII(DSC-RX100M7) | 24-200mm相当の高倍率ズームと像面位相差AFで、動体・動画まで含めた“全部盛り” |
Sony ZV-1 | Vlog向けの操作と音声まわりを重視。写真より動画中心の人に刺さりやすい |
Canon PowerShot V1 | 1.4型CMOSセンサーと16-50mm相当の超広角ズームを備えた、現行の動画・自撮り寄りコンパクト |
G7 X Mark III:動画寄りのカメラを探している人に
G7 X Mark IIIは、同じ世代のセンサーと処理系を軸にしつつ、方向性が明確に違います。基本的に静止画で「屋外の見やすさ」「構図の安定」を優先するならEVFのあるG5 X Mark IIが魅力で、動画で「音をちゃんと作る」「外部マイクを使う」ならG7 X Mark IIIが向いています。
さらにズームはG5 X Mark IIが24-120mm相当、G7 X Mark IIIが24-100mm相当なので、旅で“もう少し寄りたい”が多い人はG5 X Mark IIが有利です。逆に軽さ最優先でEVFが不要なら、G7 X Mark IIIの割り切りも魅力になり得ます。
RX100 VII:望遠とAFか、明るさとマクロか
RX100 VIIは24-200mm相当まで届くため、観光地で遠くの建物装飾やステージ上の人物を引き寄せたい場面に強いカメラです。さらに像面位相差AFを搭載し、動体追従や動画AFの安定感も期待しやすい方向です。動体や動画の比率が高い人ほど、RX100 VIIの総合力が魅力となるでしょう。
一方でG5 X Mark IIは、望遠端でもF2.8という明るさと、望遠約20cmまで寄れる近接性能が武器です。夜の室内や夕方の街角、小物撮影が多い人には助かるでしょう。どちらも高性能ですが、得意分野が違うと考えると判断しやすいでしょう。
ZV-1:Vlog重視なら動画向けの使いやすさが強み
ZV-1は、Vlogや自撮り動画を撮りやすいように設計されたコンパクトカメラです。背景ぼけ切り替えや商品レビュー用設定など、動画撮影で使いやすい機能が用意されており、短い時間で見栄えのする動画を撮りたい人に向いています。一方で、G5 X Mark IIは4K動画に対応しているものの、外部マイク端子がなく、4Kの連続記録時間にも制限があります。そのため、動画を主目的にするならZV-1の方が使いやすく感じる場面が多いでしょう。
反対に、動画は旅や日常の記録程度で、写真を撮る時間の方が長い人にはG5 X Mark IIが合いやすいです。EVFを使った構図確認、24-120mm相当F1.8-2.8の明るいズーム、近接撮影のしやすさは、写真中心の撮影で強みになります。動画重視ならZV-1、写真中心ならG5 X Mark IIという見方をすると選びやすいでしょう。
PowerShot V1:動画と自撮りを重視するなら現行の有力候補
PowerShot V1は、動画・自撮り用途に寄せたPowerShot Vシリーズの現行コンパクトです。1.4型CMOSセンサーと、静止画時約16-50mm相当/4K動画時約17-52mm相当のF2.8-4.5ズームを搭載し、広角で自撮りや複数人の撮影をしやすいのが特徴です。AFもデュアルピクセルCMOS AF II for PowerShotを採用しており、人物やペットなど動く被写体を追いやすい設計になっています。
動画面では、4K60p(クロップ)、5.7Kオーバーサンプリングの4K30p、Canon Log 3、内蔵3段ND、外部マイク/ヘッドホン端子、冷却ファンなど、G5 X Mark IIより明確に“作り込む動画”に向いた仕様です。Vlogや商品レビュー、長めの4K記録を重視するなら、V1のほうが合うでしょう。
一方で、写真中心に考えると評価は変わります。V1は望遠側が静止画で50mm相当、4K動画で約52mm相当までなので、旅行先で遠くの建物や人物を切り取りたい用途では、24-120mm相当まで使えるG5 X Mark IIのほうが便利です。屋外でファインダーを使って構図を詰めたい人にも、ポップアップEVFを備えたG5 X Mark IIが合います。動画・AF・現行機の安心感を取るならPowerShot V1、写真中心でEVFと望遠域、明るいズームを重視するならG5 X Mark II、という棲み分けです。
PowerShot G5 X Mark IIのレビュー比較まとめ
PowerShot G5 X Mark IIは、1.0型積層CMOSセンサー、24-120mm相当F1.8-2.8の明るいズーム、ポップアップEVFを組み合わせた、写真中心のプレミアムコンパクトです。小型ボディながら広角から中望遠まで対応でき、旅行や街歩き、料理、小物撮影まで一台でこなしやすい点が魅力です。
特に、近接撮影のしやすさや物理ダイヤルを使った操作性は、スマホより一歩踏み込んで写真を楽しみたい人に向いています。一方で、外部マイク端子がないこと、4K動画の記録時間制限、動体AF追従やバッテリーの持ちには注意が必要です。動画や高速動体を重視するなら他機種も比較したいところですが、写真中心で「いつでも持ち歩ける高画質なコンパクト」を探しているなら、G5 X Mark IIはいまでも検討価値のある一台です。
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