
富士フィルム XF500mm/GF500mmにファームウェア更新




超望遠を持ち出した日に限って、被写体は一瞬で現れて一瞬で消えます。原因が腕でも設定でもなく、レンズ側の手ブレ補正が立ち上がっていなかったとしたら、かなり悔しい話です。富士フイルムはXF500mmF5.6 R LM OIS WRとGF500mmF5.6 R LM OIS WR向けに新ファームウェアを公開し、電源ON直後(または自動電源OFFからの復帰後)に手ブレ補正が即時作動しないことがある不具合を修正してくれました。この記事では更新内容を噛み砕き、どういう撮影者に効くのか、更新で失敗しない手順は何か、さらに“いま超望遠市場がどこへ向かっているのか”まで、現場目線で掘り下げていきます。
この記事のサマリー

F500mm v1.02 / GF500mm v1.03が公開。電源ON直後やスリープ復帰直後に手ブレ補正が効かないことがある不具合を修正。更新手順と注意点を解説。

超望遠では「最初の1秒」が命。OISが立ち上がらないリスクを潰す今回のファーム更新は、野鳥・航空・スポーツ撮影の歩留まりに直結。競合比較も。

XF500mmはテレコンAF安定化に続き、今回は手ブレ補正の初動を改善。GF500mmも同様の修正。更新前のチェック項目と失敗しない手順をまとめた。
今回の更新で直ったこと

XF500mmはVer.1.02、GF500mmはVer.1.03。どちらも電源を入れた直後やスリープ復帰直後に、OIS(光学式手ブレ補正)がすぐ効かない場合がある症状を修正する内容です。
ポイントは、手ブレ補正が「常に効かない」ではなく、「タイミングによって初動が遅れる可能性がある」こと。超望遠ほど初動の不安定さが写真の成否に直結します。
対象レンズと最新バージョン一覧
今回公開された最新バージョンは以下。
レンズ | 最新FW | 更新日 | ダウンロードページURL |
|---|---|---|---|
XF500mmF5.6 R LM OIS WR | Ver.1.02 | 2026年2月3日 | https://www.fujifilm-x.com/ja-jp/support/download/firmware/lenses/xf500mmf56-r-lm-ois-wr/ |
GF500mmF5.6 R LM OIS WR | Ver.1.03 | 2026年2月3日 | https://www.fujifilm-x.com/ja-jp/support/download/firmware/lenses/gf500mmf56-r-lm-ois-wr/ |
「自動電源OFFを短めに設定し、待ち伏せ中は眠らせておく」タイプの撮影では、復帰直後にすぐシャッターを切る機会が多く、今回の修正がまさに刺さる運用です。
なぜ“稀にOISが効かない”が致命傷になり得るのか
超望遠はブレが写真の見た目に出るまでが早いです。少しの手ブレでも、被写体のディテールが溶ける。しかも厄介なのは、ブレた1枚を現場で見たとき、人はまずAF設定や被写体ブレを疑ってしまうことです。
野鳥撮影でよくある状況を想像してほしいです。枝から飛び立つ瞬間に合わせて、電源ON→ファインダーで捉える→即連写。ここで最初の数コマだけ甘いと、「AFが迷ったのか?」と焦って設定をいじり、次のチャンスを逃す。実際はOISの初動が遅れただけという可能性があります。
スポーツでも同じ。プレー開始前は省電力のため電源を落とし、動きが出たら復帰して連写する人は多い。最初のコマほど“ストーリーの起点”になるのに、そこが崩れる。今回の修正はこの負け筋を潰してくれる内容です。
XF500mmは、2025年1月公開のVer.1.01で、テレコン装着時にフォーカスエリアが中央以外だと合焦が安定しない現象を修正しています。XF500mmはAPS-Cで35mm判換算762mm相当。 さらにテレコンを足す運用では、中央一点固定では追いきれない場面も増える。周辺AFを絡めた撮影の安定化は、想像以上に重要でした。
一方GF500mmは、過去に軽微な不具合修正を挟みつつ、今回はOISの初動問題に手を入れてきました。GFXは高画素ゆえ、わずかなブレでも画質への影響が見えやすいです。
更新前にチェックしたい。あなたは今回の対象か?
今回のファームが効きやすいのは、次のタイプ。
1)電源ON→即撮る、スリープ復帰→即撮るが多い
2)手持ち比率が高い(ファインダー像の安定が撮りやすさに直結する)
3)XF500mmでテレコンを常用する(未更新なら、まずVer.1.01以降になっているか確認)
逆に、三脚・ジンバル中心で「電源を入れてからしばらく構図を作って撮る」人は、体感が小さいかもしれない。それでも、撮影本番前に更新しておく価値はある。現場でトラブルに気づいても、解決手段がないからだ。
失敗しないファーム更新手順(要点版)
基本は、富士フイルムの手順通りに進めればOK。要点だけまとめる。
- 満充電バッテリーを用意する(更新中に電源断は厳禁)
- メモリーカードをカメラでフォーマット(必要データは事前退避)
- 公式サイトからレンズ用ファームを入手し、カード直下にコピー
- DISP/BACKを押しながら電源ONで現行バージョン確認
- 更新画面でLENSを選んで実行
注意点はここ。ダウンロード先に同名ファイルがあると、末尾に(1)のような枝番が付いてしまい、カメラが正しく認識できない場合がある。コピー前に必ず確認したい。
競合製品と比べると、この“500mm”はどんな立ち位置か
今回の話題はファーム更新ですが、そもそもこの2本は立ち位置が面白い。
XF500mmは、レンズ単体で約1335g、手ブレ補正は5.5段をうたっています。フルサイズの600mm F4級が3kg前後に達する世界を考えると、機動力はまるで別競技。これが“持ち出せる超望遠”のど真ん中です。
軽量路線の代表例としては、キヤノンのRF600mm F11 IS STMが約930g。 ただしF11という割り切りがあり、シャッター速度や高感度耐性を要求されます。ニコンのNIKKOR Z 600mm f/6.3 VR Sは、フルサイズで約1470g(脚座込み)という軽量さが武器。一方、プロの定番であるソニーの600mm F4は約3040gと、性能と引き換えに重量級。
つまり今、市場は二極化しています。最強の大砲を抱えるか、あるいは「撮れる距離を現実の荷物に落とし込む」方向へ舵を切るか。XF500mmとGF500mmは明確に後者側の旗印で、だからこそ“初動の信頼性”が何より重要になる。
GF500mmはさらに異色。35mm判換算396mm相当の画角で、ラージフォーマットの高解像を遠景に持ち込む。 価格は税込606,210円、発売は2024年6月28日。GFXでスポーツや野生動物を本気で撮る人にとって、レンズラインの“穴”を埋めた1本であり、撮影ジャンルの扉を押し広げた存在でもあります。
編集長まとめ
レンズファームは、派手な新機能よりも、撮れない瞬間を減らすためにあります。超望遠は準備に時間がかかる分、失敗のダメージが大きいです。だからこそ、撮影前夜の10分で終わる更新で、最初の1枚の成功率が上がるなら、やらない理由は少ない。撮影は、機材の性能で勝つより、機材の不確定要素を減らして勝つ。今回の修正は、その“勝ち方”に直結しています
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