リコー、WG-8/G900 II/G900SE IIにファームウェア1.01配信で安定性向上

リコー、WG-8/G900 II/G900SE IIにファームウェア1.01配信で安定性向上

年末のこのタイミングで、リコーイメージングのタフ系コンデジ3機種PENTAX WG-8、RICOH G900 II、RICOH G900SE IIに、そろってファームウェア Ver.1.01が公開されました。公開日は2025年12月25日。変更点はたった一行、「全体的な動作の安定性を向上」です。ただ、“安定性”は地味に見えて非常に重要。今回は公式に確定している更新内容を整理しつつ、安全にアップデートするための勘所を、初心者にも迷子にならない形でまとめます。

Author
筆者
みんカメ編集部
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この記事のサマリー

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WG-8/G900 II/G900SE IIにFW Ver.1.01が同日配信。更新内容は「動作安定性の向上」で、適用後のロールバックは不可。

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“1行更新”でも現場機には重要。更新中の電源断は致命的になり得るため、満充電・手順厳守で安全に実施したい。

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更新はSDカードにファイル配置して行う方式。業務やアウトドアの本番前に環境を整えておくと、トラブル回避につながる。

まず結論—今回の更新は「3機種同時・Ver.1.01・安定性向上」

今回のファームウェアは、3機種とも内容が共通しています。

項目

内容

対象機種

WG-8/G900 II/G900SE II

バージョン

Ver.1.01

公開日

2025年12月25日

変更点

全体的な動作安定性の向上

注意事項

アップデート後、旧バージョンへ戻すことは不可

配布ファイル名とサイズは機種ごとに異なり、WG-8は約17.7MB、G900 IIは約18.4MB、G900SE IIは約31.2MBです。

「安定性向上」って結局なに? 断言できること/できないこと

ここはユーザーが一番モヤっとしやすいところです。公式に書かれているのは「全体的な動作の安定性を向上」のみで、具体的に“何が直ったか”は明示されていません。

なのでこの記事では次のことを分けて書きます。

  • 断言できること:公式の更新内容は「安定性向上」である
  • 断言できないこと:特定の不具合(フリーズ、AF、保存、Wi‑Fiなど)が直った、とは言えない

3機種の立ち位置——“タフさ”の方向性が少し違う

同じ「タフ系」でも、WG-8とG900シリーズは得意分野が違います。

PENTAX WG-8は、アウトドアど真ん中。公式製品ページでは、水深20mで連続2時間の防水、IP6X相当の防塵、2.1m耐衝撃、100kgf耐荷重、-10℃耐寒などをうたっています。

一方、RICOH G900 IIは“現場用カメラ”として、建築・土木などハードな現場のニーズ、工事用電子小黒板機能対応、セキュリティ機能などを前面に出す設計です。さらにRICOH G900SE IIは、そこに“つながる”要素が色濃い。Bluetooth/無線LAN/NFC、GPS、バーコード読み取り、画像データの漏えいを防ぐパスワード設定など、情報管理まで踏み込んだ説明がされています。

つまり今回の同時更新は、「アウトドア」から「現場・業務」まで、幅広いユーザーに向けた“足回りの整備”と見えます。

更新する前の注意点

公式の手順書で強調されている注意点は、かなりシビアです。

  • 更新後は元に戻せない
  • 更新中の電源断は、カメラが動作しなくなる恐れ
  • その場合、保証期間内でも有償修理になり得る

タフ機は「撮影現場で止まらない」ことが価値なので、更新作業は即席でやらず電池満タン(またはAC)で、SDカードも含めて手順を落ち着いてやれる環境が大切です。

手順は難しい?—“要点だけ”押さえれば迷いにくい

公式の手順書は丁寧ですが全部読むと長い。まずSDカードはカメラ側でフォーマットしたものを使うこと。目安はこちら。

対象機種

必要なSDカード容量

WG-8

32MB以上

G900 II

32MB以上

G900SE II

64MB以上

他の迷子になりやすいポイントだけ要点化します。

  • ダウンロードしたzipを解凍し、中のBINファイルをSDカードのルートに置く(DCIM等のフォルダと同階層)
  • 電池は満充電(DB‑110)またはACアダプター利用。容量不足だと更新できない/途中で切れると危険
  • SDカードスロットがないPCでも、機種によってはUSB接続をMSCにすることでカードリーダーとして扱える旨の記載あり

各機種のダウンロードページはこちらです。

対象機種

ダウンロードページ URL

PENTAX WG-8

RICOH IMAGING

RICOH G900 II

RICOH IMAGING

RICOH G900SE II

RICOH IMAGING

まとめ

アップデート内容が派手じゃないことを残念がる人もいるはず。でも、タフ機・現場機はむしろ逆。“新機能を足す”より、“落ちない・止まらない”を積み上げるほうが価値になる世界です。

WG-8は雪山や水中を想定したスペックを掲げ、G900 II/G900SE IIは建築・土木や情報管理の現場を見据える。用途は違っても、共通して求められるのは「確実に撮れて、確実に持ち帰れる」こと。 今回のVer.1.01は、その当たり前を底上げする“メンテナンス型アップデート”として、堅実に受け止めたいところです。

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