
【リーク】Sony α7 Vは“熱停止カメラ”なのか?12時間59分テストの真相



「4K60pで12時間59分回った」。この数字だけ見ると、いよいよ“熱に強いフルサイズ”が完成したようにも見えます。ところが、話題の投稿を丁寧に読むと、止まった理由は“オーバーヒート”ではなく別の要因が濃厚です。こ記事では、海外で拡散したテスト内容を一次情報ベースで整理しつつ、ソニー公式の連続記録目安、そしてライバル機(Canon EOS R6 Mark III)の実測とも突き合わせて、「結局、現場で何が起きるのか」をまとめます。
この記事のサマリー

α7 Vの12時間59分は熱停止より13時間上限の可能性。公式目安と運用術も整理。

4K60p長回しは設定と環境が勝負。α7 Vの実態とEOS R6 Mark IIIとの差を解説。

噂の長時間テストを一次情報で検証し、現場で止めないチェックリストを提示。
12時間59分で停止したテスト、真相は?

発端は、Sony Alpha Rumorsに掲載された“熱テスト”の紹介です。読者の報告として、α7 Vで4K/60pをデュアルカード同時記録、液晶を閉じ、周囲温度30℃、USB-C給電という条件で回し続けたところ、12時間59分で録画が停止したと伝えられました。
ここで重要なのは、報告者本人が「熱で落ちた」というよりも、“内部の上限(internal limit)に到達して止まった”という文脈で書いている点です。見出しの勢いだけを拾うと「熱停止で12時間59分」と読めてしまいますが、本文のニュアンスは少し違います。
“12時間59分”が示すのは熱耐性というより「13時間リミット」の可能性
実際にソニーのヘルプガイドには、動画の連続記録について「1回の動画撮影セッションでの最大連続記録時間は約13時間(製品仕様上の上限)」という記載があります。
この仕様を踏まえると12時間59分という数字は偶然ではなく意味ありげです。ここは編集部の見立てですが、停止タイミングが13時間に極めて近いことから、話題のテストは「熱でギブアップした」よりも、「仕様上の最大連続記録時間に到達して停止した」可能性が高いと考えるのが自然です。
じゃあ公式の“連続記録目安90分”は何?数字の読み方を整理
一方で、ソニー公式は「連続記録は余裕で何時間でも」という夢だけを見せてくれるわけではありません。ヘルプガイドには、温度条件と設定に応じた“連続動画記録の目安”も載っています。
例えば、XAVC S 4K(4K60p 150M/4:2:0 8bit、Wi‑Fi未接続、CFexpress Type A使用、モニターを開いた状態)
- 周囲温度25℃:約90分
- 周囲温度40℃:標準設定で約30分、高温設定で約60分
そしてガイドは、長回しのコツとして「直射日光を避ける」「使わない時は電源を切る」なども明記しています。
ここがややこしいポイントで、
- 13時間=「仕様としての絶対上限」
- 90分/30分/60分=「一定条件での熱・環境を含む現実的な目安」
と捉えると矛盾がほどけます。つまり、熱で止まらない環境・設定を作れた人だけが、最終的に13時間の壁に到達するという構図です。
それでもα7 Vが“熱に強いかも”と言われる理由─設計思想の話
α7 Vは「熱に弱いボディで高負荷動画を回す」という、近年のミラーレスが抱えがちな矛盾に対し、放熱設計を強く意識したモデルとして語られています。たとえばNews Shooterでは、4K60p(4:2:0 8bit)で約90分の連続記録を想定し、さらに手ブレ補正ユニットにΣ(シグマ)形状のグラファイト部材を組み込み放熱を助けるといった説明が紹介されています。
また別のレビューでは、室内・常温の条件で、複数の4Kモードを約2時間回してもオーバーヒート警告が出ず、先にバッテリーが尽きた、とも報告されています
ライバル比較─EOS R6 Mark IIIは“高機能”と“熱”が綱引きしている
では、同時期発売で比較対象として名前が挙がりがちなCanon EOS R6 Mark IIIはどうか。キヤノン公式はR6 Mark IIIの動画機能として、7KのOpen Gate(30p)や6K RAW(60p)**などを掲げています。
しかし実機レビューでは、設定次第で熱の影響が表に出やすいことも示されています。例えば PetaPixelの検証では、4K60pで約28分でオーバーヒート、Open Gateでも約34分で停止した、という結果が報告されています。
要するに、このような棲み分けが見えてきます。
- R6 Mark III:Open GateやRAWなど“攻めた動画”が魅力だが、条件次第で熱がボトルネックになり得る
- α7 V:Open Gate/RAWは控えめ(少なくとも主要機能としては未搭載とするレビューが目立つ)が、4Kの長時間運用に寄せた設計・評価が多い
まとめ
最後に、この報道を受けた結論をまとめます。話題の「12時間59分」は、本文の文脈と公式情報を突き合わせると、オーバーヒート耐性の勝利というより、13時間の仕様上限に到達した可能性が高い数字です。とはいえ、ソニー公式が示す目安(25℃で4K約90分など)や、室内常温でのレビュー検証(約2時間回しても熱警告が出ない等)を合わせると、α7 Vが“長回しの不安”を減らす方向に進化したのはほぼ間違いありません。Open GateやRAWのような「縦横比を後で自由に切り出したい」「最大情報量で撮りたい」用途では、R6 Mark IIIの思想が刺さります。ただし、その代償として熱の条件出しがシビアになり得ます。
Sony α7 Vの最新情報をチェック
Sony α7 Vのスペック・価格・競合比較については、こちらの記事で詳しくまとめています。
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