【2025年版】FUJIFILM X-E4のレビュー比較まとめと手ぶれ補正対策

【2025年版】FUJIFILM X-E4のレビュー比較まとめと手ぶれ補正対策

X-E4 ボディ
X-E4 ボディ
¥125,000
出品中の商品(2)
持ち出しやすいフラットなフォルムに、直感的な操作系をぎゅっと凝縮。発色は透明感があり、ハイライトからシャドーまでなめらかな階調。背景のボケは素直で、ポートレートや街角のスナップに好相性。堅実なオートフォーカスで、思いがけない瞬間にもすぐ反応。最小限の装備で身軽に歩けるから、撮影のリズムが軽快になる。静かなシャッターフィールが、撮られる人の緊張を和らげる。色を整えすぎない描写は、あとからの仕上げもしやすい。日常の記録から旅の記憶づくりまで、幅広く頼れる。毎日連れ出したくなる気持ちよさを備えた一台。
X-E4 レンズキット
X-E4 レンズキット
出品待ち
スマートなボディと実用的なキットレンズで、日常から旅先まで快適に撮れる。色は過度に派手すぎず、肌の質感もやさしく再現。背景のボケも整いやすく、料理や人物が映える。堅実なオートフォーカスで、表情の一瞬を逃しにくい。直感的な操作と軽快な取り回しで、構図づくりに集中できる。逆光や夕暮れでも階調が粘り、しっとりとした雰囲気にまとまる。キットだけで幅広くカバーできるので、荷物を減らしたい日にも安心。持ち歩くことが楽しくなり、撮影の回数が自然と増える。写真をはじめる人にも、ステップアップにも頼もしいセット。

富士フィルムのX-E4は「薄くて軽いレンジファインダースタイル」を極めた一台。この記事では、FUJIFILM X-E4の実態評価として画質・AF・動画・操作性を実機レビューの具体的な評価を踏まえて整理します。さらに25年時点の相場、競合との比較、そして気になるX-E4にて手ぶれ補正(ボディ内手ぶれ補正はなし)をどう攻略するかまで深掘り。スナップから旅、家族撮影まで「自分の撮り方に合うか」を見極めるための、実用目線のまとめです。

Author
筆者
みんカメ編集部
みんなのカメラ編集部によるカメラに関する最新情報・レビューなどを毎日配信しています!ためになるプロのテクニックもご紹介。

この記事のサマリー

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携帯性はトップ級:厚み32.7mm・約364gで“毎日持ち歩ける”レンジファインダー風。

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画質は上位機クラス:26.1MP X-Trans CMOS 4+18種のフィルムシミュレーション。

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X-E4 手ぶれ補正はIBIS非搭載:暗所はOISレンズやシャッター速度で対策が必要。

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操作系はミニマル:グリップや一部ダイヤル省略。合う人ほど快適、合わないと苦しい。

チェックアイコン

中古相場は高め:新品が少ない今は「状態」と「付属品」で満足度が決まる。

目次

Fujifilm X-E4のレビュー要点

Via: Digital Camera World

結論から言うと、X-E4は「軽さを最優先して、いい絵を撮りたい人」には強く刺さります。逆に、操作系の分かりやすさやボディ内手ぶれ補正を重視する人は、ストレスが溜まりやすいでしょう。特に“軽さの代償”として削られた部分があるので、許容できるかが鍵です。迷っている人向けに、向く撮り方と避けたい撮り方を先に切り分けます。

こんな人にはおすすめ

スナップや旅で、カメラを“持ち歩けるかどうか”が最重要な人です。富士フイルムの公式発表でもX-E4は約364gの小型軽量を押し出しており、毎日バッグに入れても苦になりにくいサイズ感です。

ほとんどの実機レビューも方向性は同じで、Digital Camera Worldは「どこへでも気軽に持ち歩ける」としつつ、上位機X-T4と同等の画質を得られると評価しています。PetaPixelも「街に出る日の完璧な相棒」と表現し、スナップ用途での携帯性と相性の良さを強調しました。

さらに、フィルムシミュレーションの“撮って出し”が好きなら、編集時間を減らしつつ作品づくりに寄せられます。撮影→共有までのテンポが上がり、軽いぶん首や肩も疲れにくいので、写真が生活に入り込みやすいタイプです。

こんな人には不向き

X-E4の手ぶれ補正は要注意です。ボディ内手ぶれ補正(IBIS)は非搭載で、Digital Camera Worldも欠点として「ボディ内手ブレ補正(IBIS)がないこと」を挙げています。暗所の手持ちは、レンズ側OISやシャッター速度の工夫が前提になります。

操作系も好みが割れます。PetaPixelのファーストインプレッションでは、内蔵グリップとM/C/S(AFモード)セレクターの廃止、リアダイヤル削除といった変更に触れ、特にAF切替スイッチの廃止を「首をかしげる仕様」とまで評しています。ミニマル設計に惚れる人と、迷子になる人が出やすいです。設定変更が多い撮り方だと、テンポが落ちやすい点も覚えておきましょう。

スポーツや望遠ズーム中心なら、握りやすいX-S10系や、より新しいボディのほうが結果的に快適。X-E4は“軽さに全振り”なので、万能機を求めるほどミスマッチが増えます。

要素別レビュー早見表

要素

一言まとめ

デザインと携帯性

Xシリーズ最小クラスの軽さで“毎日カメラ”向きだが、大型ズーム装着時はバランスが悪い。

操作性とホールド感

ダイヤル操作は気持ち良い一方、グリップレスでボタンも少なくミニマル設計が人を選ぶ。

画質と色づくり(フィルムシミュレーション)

X‑T4級の画質と18種フィルムシミュレーションで、軽さと写りを両立した撮って出し向き。

オートフォーカスと連写性能

スナップ用途では十分俊敏だが、本格的なスポーツやAF追従では競合に一歩譲る。

動画性能とVlog適性

4K/30pやFHD240p対応で動画スペックは高いが、IBIS非搭載で手持ちVlogは工夫が必要。

液晶・EVF・端子まわり

180度チルト液晶とマイク端子・USB‑Cは便利だが、EVF解像度と防塵防滴の非対応は割り切り。

Fujifilm X-E4の基本情報のおさらい

Via: PetaPixel

ここだけ押さえれば、スペック表の数字に振り回されません。X-E4は2021年に登場したAPS-Cミラーレスで、シリーズ第4世代のセンサーと画像処理エンジンを搭載。薄型ボディに、上位機に迫る画質と動画機能を詰め込みました。いっぽうでボディ内手ぶれ補正はなく、操作系もミニマル寄り。

発売状況と価格の目安

日本では2021年2月下旬発売と案内、ボディ単体が12万円前後、27mmパンケーキ同梱キットが15万円ほどで販売されており、発売当初は“手の届く富士フイルム”という位置づけでした。

ただし2025年現在は、新品の流通が細く中古中心になりやすいのが実情です。人気ジャンルの「小型レンジファインダー風」と重なったことで、中古相場は安定して高め。ボディ単体でも状態次第で価格差が大きく、付属品(充電器・ストラップ・元箱)の有無で体感コスパが変わります。

重要スペックを30秒で把握

X-E4は約364gの軽量ボディに、26.1MPのX-Trans CMOS 4とX-Processor 4を搭載したスナップ向けミラーレスです。AFは最短約0.02秒と高速で、条件付きながら-7.0EVまで対応し、暗所でも迷いにくい設計。

項目

スペック

センサー

APS-C 26.1MP X-Trans CMOS 4

画像処理エンジン

X-Processor 4

AF方式

位相差+コントラストAF(最大425点)

AF性能

最短約0.02秒/低輝度 -7.0EV(条件付き)

ISO感度

ISO160–12,800(拡張あり)

背面モニター

3.0型 タッチ対応 180°チルト

フィルムシミュレーション

18種類(ETERNA BLEACH BYPASS含む)

動画性能

4K/30p、FHD/240p

動画出力

HDMI:4:2:2 10bit

手ブレ補正

非搭載(ボディ内なし)

サイズ

121.3 × 72.9 × 32.7mm

質量

約364g(バッテリー・カード含む)

18種類のフィルムシミュレーションを備え、JPEG撮って出しでも色づくりを楽しめます。背面は180°チルト液晶で自撮りやローアングルにも対応。動画は4K/30p、FHD/240pに加え、HDMIで4:2:2 10bit出力が可能。IBIS非搭載のためレンズ選びは重要ですが、携帯性と画質を重視する人には扱いやすい一台です。

デザインと携帯性のレビュー

Via: PhotographyBlog

薄いカメラは正義と感じる人に、X-E4は刺さります。厚み32.7mmのフラットボディと約364gの軽さは、数値以上に効きます。角の立ったデザインが服に引っかかりにくく、バッグからの出し入れが気持ちいい。27mmパンケーキと組めば、街歩きのテンポを崩さず撮り続けられます。気づくと撮影回数が増えているタイプの小型機です。

海外レビューが語る「X100Vっぽさ」

The VergeはX-E4を「Xシリーズで最もコンパクトなレンズ交換式カメラ」と紹介し、さらに「X100Vを“レンズ交換式”にして、ファインダーはEVF専用にしたようなモデル」とも表現しました。確かに、レンジファインダー風の角形ボディに、シャッターダイヤルと露出補正ダイヤルが並ぶ姿は“あの系統”です。

富士フイルムの公式資料やレビューでも、天面にマグネシウム合金を採用し、エッジをシャープに仕上げたデザインであることが紹介されています。フロント/リアグリップもフラット設計で、クラシカルな見た目に全振り。好きな人は、ここで沼が始まります。

細部では、PetaPixelがストラップリング不要で細いストラップを通せるラグ形状を地味に高評価。こういう“毎日使うと効いてくる改善”が、持ち歩きカメラの完成度を上げています。

競合と比べた「持ち歩きやすさ」

X100V/X100VIはレンズ一体でシンプル、ハイブリッドファインダーや内蔵NDも魅力です。一方で焦点距離は固定。画角を変えたくなる性格なら、レンズ交換できるX-E4のほうが自由度が高いです。ポケット性ならRICOH GR IIIが別格ですが、EVFがなく操作感も別物。X-E4はEVF搭載で“カメラを覗いて撮る”感覚を残せます。スマホとの差別化を求める人には、ここが効きます。

同系統の現行機としてX-E5があり、握りやすさやIBISを重視するならそちらが堅実。ただしサイズと価格は上がるので、軽さ目的ならX-E4のキャラがいまだに光ります。クラシカル系で比較されやすいNikon Z fcは、見た目の楽しさと握りやすさが強み。ただしボディは大きめで、レンズも含めると“毎日バッグに入れる軽さ”はX-E4に軍配が上がります。どこまで携帯性を優先するかで選択が変わります。

操作性とホールド感のレビュー

X-E4の評価が割れる最大ポイントは、操作系とホールド感です。見た目のミニマルさと引き換えに、前モデルから削られたものがいくつかあります。慣れれば速い一方、初見で迷うと“撮る気力”が削られるので、ここは購入前に要チェック。逆に言えば、ここを許せる人ほどX-E4と長く付き合えます。アクセサリー前提で考えるとストレスが減ります。

「引き算」の思想:好き嫌いはここで決まる

PetaPixelは外観の変化として、内蔵グリップの廃止とM/C/S(AFモード)セレクターの削除を指摘し、AFモード変更はQメニューから行う必要があると書いています。さらにリアダイヤル削除も“痛い”ポイントとして触れており、物理操作派は戸惑いやすいです。

一方で、シャッタースピードダイヤルに「P」を追加し、完全オートへ逃げ道を用意したのは上手いところ。シャッターと絞りを触って遊びつつ、迷ったらPに戻す。初心者の“保険”としては合理的です。ミニマル設計は、設定をカスタムして自分色に染めるほど効いてきます。Fn割り当てやQメニュー整理が得意な人は、逆に他機種より軽快に感じるでしょう。最初の30分だけ“自分仕様”に整えると、後はずっとラクです。

アクセサリーと競合比較:快適さを上げる現実解

公式アクセサリーとして、ホールド性を高めるハンドグリップ「MHG-XE4」やサムレスト「TR-XE4」が用意されています。説明でも片手撮影時の安定性向上がうたわれており、素のままの握りに不安があるなら最初から予算に入れるのが安全です。

望遠ズームや重いレンズを多用するなら、最初からグリップが深いX-S10やX-T系のほうが楽。Digital Camera Worldも「大きめのズームレンズを装着すると扱いにくい」と欠点を明記しており、バランスは割り切りが必要です。同じ“クラシカル操作”路線でも、物理ボタンの豊富さを求めるならX-T30 IIやNikon Z fcのような選択肢もあります。X-E4は操作の楽しさを「最小限の部品」で実現するカメラ、と理解するとミスマッチが減ります。

画質と色づくり(フィルムシミュレーション)のレビュー

Digital Camera World

X-E4で一番安心して良い高評価ポイントが画質です。X-E4は“薄いから画質もそれなり”ではなく、上位機と同世代のセンサーを採用しています。つまり、写りで負けるのではなく、操作と手ぶれ補正で差が付くタイプ。フィルムシミュレーションの色づくりも含めて、撮って出し派でも戦えます。スマホより一段上の立体感がほしい人は要注目です。

「同じ画質」と言い切れる強さ

Digital Camera Worldは長所に「X-T4と同等の画質」を挙げ、最終評価判定でも「上位機ほど万能ではないが、写真のクオリティは同じレベル」とまとめています。軽量ボディでここまで言われるのは、かなり強い材料です。軽量ボディのX-E4でここまで言われるのは、大きな強みです。

DPReviewもレビュー見出しを「small size, big image quality」とし、本文の導入で「画質はフラッグシップのX-T4に匹敵する」と述べています。小型でも画質が妥協ではない、という評価軸が海外で共通しています。RAWは階調の粘りがあり、JPEGはフィルムシミュレーションで“狙った色”が出しやすい。編集が苦手でも、最初から写真の方向性を決めて撮れるのがXシリーズの美味しさです。

フィルムシミュレーションと競合比較

公式発表ではフィルムシミュレーションは全18種類。VelviaやETERNAに加え、低彩度・高コントラストの「ETERNAブリーチバイパス」も搭載されます。DPReviewでもClassic ChromeやClassic Negative、Acrosなどのフィルムシミュレーションが好意的に紹介されており、JPEG派には強い武器です。

競合のSony APS-C(α6400系)はRAW耐性が強く、AFも強い一方、JPEGの色づくりは“後から作る”前提になりがち。撮って出しで気分よく仕上げたい人は、富士フイルムが向く場面が多いでしょう。もちろん、フルサイズの高感度やボケ量は別世界です。ただしX-E4はレンズも小さくまとめやすいので、総重量で考えると“持ち歩ける画質”の落としどころとして非常に上手。画質の伸びしろはレンズで稼げます。

レンズ選び:27mmパンケーキを軸に考える

Via: Digital Camera World

X-E4が“ただの小型ボディ”で終わらないのは、レンズ選びでキャラが決まるからです。特にキットの27mmパンケーキは、カメラの薄さをそのまま活かせる重要パーツ。35mm相当より少し狭い40mm相当の画角は、街でも旅でも扱いやすい万能寄りです。ここを外すと、良さが半減します。おすすめの組み合わせと、避けたい組み合わせを整理します。

XF27mmF2.8 R WRは“X-E4の人格”を完成させる

The Vergeはキットレンズについて、旧型と違って防滴(weather-resistant)になり、絞りリング(aperture ring)も付いた」と伝えています。Digital Camera Worldもこの薄い単焦点を“ボディに完璧にマッチする”とし、ズームではなく単焦点をキットにした狙いを強調しました。

PetaPixelの「My Time with the Fujifilm X-E4」では、27mmを「とてもシャープで歪曲が少ない」と評価しています。一方で、ピント駆動音が残っている点にも触れています。静かな室内で動画を回すなら、外部マイクや距離の取り方で工夫したいところです。

実写で効くのは、薄さと40mm相当の画角。広すぎず狭すぎず、人の距離感を自然に写せます。スナップはもちろん、家族の日常や旅のスケッチにもハマりやすい“ちょうどいい”焦点距離です。

競合比較:小型キットを組むなら何が正解?

X100V/X100VIは最初から“完成されたレンズ一体”。画角固定が苦にならないなら、迷いが減ります。ただ、寄りたい・引きたい欲が出る人は、X-E4で単焦点を数本持つほうが結果的に楽しいです。

おすすめは小型単焦点中心。23mm/35mmのF2クラスは軽く、暗所も稼げます。一方で、Digital Camera Worldが触れているように大きめのズームを付けると扱いにくくなりやすく、X-E4のメリットである軽快さが薄れがちです。どうしてもズームが欲しいなら、軽いズームで“軽さの哲学”を崩さないのがコツです。

“軽さの哲学”を守るなら、レンズも軽く。ここを徹底できた人ほど、X-E4は「いつも持ってるカメラ」になってくれます。レンズ沼の入口としては、かなり危険(いい意味で)です。

オートフォーカスと連写性能のレビュー

スナップで大事なのは、AFの速さより“迷わなさ”です。X-E4は第4世代センサーの像面位相差AFを搭載し、公式には最短約0.02秒AFやXF50mmF1.0装着時で-7EV対応も掲げています。顔・瞳検出や動体追従も含め、日常の動き物をどれだけ外さないかがポイント。スペックが立派でも、実写で気持ちよく撮れるかは別なので、実機レビューの感触も合わせて見ていきます。

実写の手応え:日常スナップなら“十分以上”

富士フイルムはプレスリリースで、像面位相差を全面配置したセンサーと「最短約0.02秒の高速AF」、さらに「顔・瞳検出AF」や動体追従の強化をうたっています。Digital Camera Worldも、425点AFが画面全域をカバーすると説明しています。

PetaPixelの実写レビュー記事では、撮影体験として「反応が非常に良い」と表現し、街歩きの相棒に向くと評価。スナップで困りやすい“半歩遅れる感じ”が少なく、撮りたい瞬間にシャッターを切りやすい方向性です。

連写はメカシャッターで最大約8コマ/秒、電子シャッターで最大約20コマ/秒(1.25倍クロップ時は最大約30コマ/秒)に対応します。ただしボディ形状的に、長いレンズで追い回す撮影は得意ではありません。運動会やスポーツ中心なら、X-E4は“得意科目じゃない”と割り切るのが幸せです。連写後の書き込み待ちも想定すると安心です。

競合比較:AFと連写を最優先するなら

人物・動物の追従精度だけを見れば、Sony α6000系や最新の中級機は依然として強いです。速い被写体を高確率で拾いたいなら、ボディサイズが増えてもAF特化機のほうが歩留まりが上がります。富士フイルム内で選ぶなら、グリップと操作性が整ったX-S系が現実解。AFモード切替も含めて直感的で、レンズの選択肢も広げやすいです。X-E4は“持ち歩ける範囲のAF”に価値があります。

逆に言えば、スナップ・旅・日常が中心なら、X-E4のAFは十分に頼れます。AFが速いほど写真が上手くなるわけではないので、撮影スタイルに合わせて優先順位を付けましょう。動体を撮る頻度が月1ならX-E4でも工夫で乗り切れますが、毎週ならAF特化機が精神衛生上ラク。撮影ジャンルの割合を紙に書き出すと、無駄な買い替えが減ります。

動画性能とVlog適性のレビュー

X-E4は見た目に反して、動画も意外とやれます。PetaPixelや公式スペックでは、6K相当のデータから生成する4K/30Pの映像を4:2:0 8bitで内部記録し、HDMI経由では4:2:2 10bit出力に対応するとされています。さらにフルHD/240Pのスローモーションも可能。Vlog機として現実的か、弱点も含めて見ていきます。

「小型なのに撮れる」:海外メディアが注目したポイント

PetaPixelは、4K/30Pの4:2:0 8bit内部記録とHDMIからの4:2:2 10bit出力、F-Log対応を具体的に紹介し、「かなり本格的な動画性能を持つカメラ」と評価しました。小型ボディでこの仕様は、素材として十分戦えます。同記事では3.5mmマイク端子とUSB-C端子を備え、付属のUSB-C→3.5mmアダプタでヘッドホン出力も可能と説明。最低限の外部音声環境を組めるのは助かります。

ただし背面液晶はバリアングルではなくチルト式。自撮りはできますが、縦構図や横からの確認は工夫が必要です。動画を“毎日撮る”なら、機材の癖がストレスにならないか想像しておきましょう。

競合比較:動画メインなら別解もある

Vlog中心なら、ボディ内手ぶれ補正とバリアングル液晶を持つX-S系は明確に有利です。手持ち歩き撮りの比率が高いほど、IBISの有無が完成度に直結します。X-E4は“見た目と携帯性”が先に立つカメラです。ソニーのZVシリーズはEVFを捨てて動画に寄せた設計で、マイク環境やAF追従の癖も動画向き。写真もちゃんと撮りたいならX-E4のほうが楽しいですが、動画一本槍なら専用機の快適さは侮れません。

結局のところ、X-E4の動画は「撮れるけれど、撮りやすさは人を選ぶ」。旅の記録や作品づくりのサブ機としては優秀なので、役割を決めて使うと満足度が上がります。歩き撮りの手ブレが気になるなら、軽量ジンバルや広角レンズでの手持ち、あるいはスマホとの二刀流も現実的。X-E4は“全部を一台で”より、役割分担がうまくいくタイプです。

X-E4の手ぶれ補正(IBISなし)をどう攻略する?

よく質問でも出る「X-E4の手ぶれ補正」に関しては、購入前に必ず整理しておきたいポイントです。結論はシンプルで、X-E4はボディ内手ぶれ補正(IBIS)を搭載していません。だからダメ、ではなく、撮り方とレンズ選びで“勝ち筋”が変わります。現実的な対策を、できるだけ具体的にまとめます。ここを理解すると失敗カットが一気に減ります。

まず事実:IBISはない、だから準備する

Digital Camera Worldのレビューは欠点に「ボディ内手ブレ補正(IBIS)がないこと」を明記し、“写真も動画もレンズ側の手ぶれ補正に頼る”としています。つまり、暗所でシャッター速度を落とした撮影は、素のままだと成功率が下がります。油断は禁物です。

対策は3つが現実的。ひとつはシャッター速度を上げる(ISOを上げてでも)。次にOIS付きズームを選ぶ。最後にホールド性を上げるです。公式アクセサリーのハンドグリップは「手ブレを軽減」といった趣旨で説明されており、軽量ボディの弱点を物理で補えます。

単焦点派なら、F2クラスを中心にするとシャッター速度を稼ぎやすいです。逆に、暗いズーム+夜景手持ちを想定するなら、最初からIBIS搭載機のほうがラクでしょう。夜景スナップを多用するなら特に。

競合比較:手ぶれ補正が“必須条件”なら

富士フイルム内ではX-S10やX-T4系がIBIS搭載で、夜の街や室内での歩留まりが上がります。対してX-E4はボディ内手ぶれ補正が一切ないため、ここは言い訳がききません。同じ系統の小型路線でも、X100VIやX-E5はIBISを搭載しつつ、デザイン性も保っています。代わりに価格と重量が増えるので、あなたが欲しいのが“軽さ”か“安定”かで答えが変わります。“動画も手持ちで撮りたい”なら、IBISの価値は大きいです。

結局、X-E4は「手ぶれ補正で守るカメラ」ではなく「ブレない撮り方に寄せるカメラ」です。撮影スタイルを合わせれば快適。合わせられないなら、潔くIBIS機に行くのが正解です。ここは割り切りです。

液晶・EVF・端子まわりの使い勝手

Via: PetaPixel

毎日持ち歩くカメラほど、細かい使い勝手が効いてきます。X-E4は背面液晶がボディにフラットに収まるチルト式になり、見た目がさらにスッキリしました。端子類も現代的に整理され、スマホ連携や外部マイクなど、日常運用の幅が広がっています。いっぽうでカードスロット周りなど“クセ”もあるので、気持ちよく使えるか確認しましょう。

チルト液晶は「フラット収納」で好感度

PetaPixelは、X100V同様に“ボディにフラット(段差なし)で収まる新しいチルトスクリーン”を採用したと評価し、「flush-mount tilting LCD」で上方向に180度回して自撮りできる点を挙げています。見た目を崩さず、必要なときだけ動くのが美点です。端子は左側にまとめられ、3.5mmマイク入力も搭載。USB-Cは充電や接続の中心になり、PetaPixelはUSB-C→3.5mmアダプタでヘッドホン出力が可能とも触れています。軽量機で“最低限の動画周り”を組めるのは心強いです。

ただし、カードスロットはバッテリー室と同居。PetaPixelの実写記事では、底面グリップを付けた状態だとSDカードを抜きにくいと書かれています。三脚プレートやグリップ運用をする人は、ここは地味に重要です。

競合比較:操作の快適さを優先するなら

縦動画や自撮り中心なら、バリアングル液晶のほうが圧倒的に自由です。X-S系のように“動画向けの開き方”をするモデルは、撮りやすさで勝ちます。X-E4のチルトは、写真のテンポを守る代わりに自由度を捨てています。縦動画や自撮りの確認は、バリアングルのほうが圧倒的に楽です。

EVFは約236万ドットで、PetaPixelはX100Vの約369万ドットとの違いを「実使用ではほとんど気にならない」と表現しています。覗き心地にこだわるなら上位機も検討したい一方、スナップ用途なら十分と感じる人も多いはずです。防塵防滴が必須なら注意。機材を酷使する人ほど、ここで別機種が候補に上がります。

X-E4の作例

各実機レビュー内でX-E4の実際の作例も紹介されています。

Via: Digital Camera World

Via: DPReview

Via: PetaPixel

Fujifilm X-E4のまとめ

X-E4は、軽さと画質を両立した“持ち歩ける富士フイルム”です。複数の実機レビューでも携帯性と画質のバランスが高く評価される一方、X-E4の手ぶれ補正はIBIS非搭載で、暗所や歩き撮り動画は工夫が必須。操作系も引き算が強いので、ダイヤル派ほど事前確認が重要です。とはいえフィルムシミュレーションの色づくりや、4K/30P・240Pスローなど表現力は十分。新品が少ない今は中古が主戦場なので、買うならボディ状態と付属品、そして27mmパンケーキとの相性を最優先にチェックしましょう。迷ったら、IBIS搭載のX-S系やX-E5も比較しつつ、レンタルや店頭で“持ち出したくなるか”を試してから決めるのが最短ルートです。


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