
TAMRON 150-500mmにファームウェアVer.4公開、ズーム中AF改善+α9 IIIで“120fps連写”対応
タムロンはソニーEマウント用超望遠ズーム 「150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)」に向けた最新ファームウェア Ver.4を公開しました。今回の更新は、望遠ズームの実戦投入で気になりがちな挙動に手が入りつつ、ソニーの超高速機α9 IIIでの連写周りにも大きな追加があります。とはいえ“なんでも120fpsで追従する”みたいな夢仕様ではなく、使いどころを理解してこそ旨味が出るタイプ。要点を整理していきます。
この記事のサマリー

TAMRON 150-500mm(A057)のファームウェアVer.4で、ズーミング中のAF-C性能とAFアシストが改善され、実戦での使い勝手が底上げされます。

α9 IIIではAF-S/DMF/MF時に約120fps連写へ対応する一方、AF-Cでの高速追従は従来どおり制限(対応外は最大15fps)が残ります。
タムロンFWのアップデートの主な変更点は3つ

150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD(Model A057)向けファームウェアの今回の更新内容は以下の通りです。
1)ズーミング中のAF性能を改善(AF-C時/静止画・動画)
150-500mmのような望遠ズームは、「寄って引いて」を繰り返す撮影でこそ強い一方、ズーム操作中にAFが不安定になったり、追従がワンテンポ遅れたりすると歩留まりが落ちます。Ver.4では、AF-Cでの静止画・動画撮影時に、ズーミング中のAF性能を改善すると明記されており、動体撮影や動画での運用に効くアップデートになっています。
2)α9 IIIで“約120fps連写”に対応(AF-S/DMF/MF時)
今回いちばん目を引くのがこれ。α9 III使用時、フォーカスモードがAF-S/DMF/MFに設定されている場合に、約120コマ/秒の連写に対応します。 注意したいのは、ここでいう120fpsは「AF-Cで追い続けながら120fps」ではありません。α9 IIIの案内でも、AF-S/DMF/MFでHi+(120fps)にした場合は“フォーカスは被写体に追従しない”扱いです。
つまり実戦的には、置きピン/予測撮影/被写体が通る場所での先読み、あるいはDMFでの微調整と組み合わせて「決定的瞬間の密度を上げる」用途が向きます。動体を追い続けるスポーツ撮影で“全部AF-C任せ”をしたい人は、この120fps部分だけで飛びつくと肩透かしになりやすいので、そこは正直に言っておきます。
3)AFアシスト機能の改善
Ver.4ではAFアシスト機能の改善も含まれます。具体的な挙動の詳細は機材や撮影状況で体感が変わりますが、公式に「改善」として入っている以上、AF運用の“微妙な引っ掛かり”が減る方向のアップデートと捉えてよさそうです。
「いつものAF-C制限」って何?(結論:AF-Cで120fps追従は基本ムリ)
α9 IIIは“条件が揃えば”AF/AE追従で120fpsが可能ですが、ソニーは対応レンズのリストを公開しており、それ以外のレンズではAF-C時の連写速度が制限される旨も案内しています。具体的には、対応外レンズではAF-C時は最高15fpsと記載があります。
今回のタムロン更新は、この枠組みをひっくり返すものではなく、AF-S/DMF/MFという条件付きで120fpsの“選択肢を追加する”タイプ。言い換えるなら、「AF-Cで堅実に追うなら15fps上限の現実を踏まえる」「決定的瞬間だけ120fpsで密度を稼ぐ」みたいに、使い分けで強くなるアップデートです。
更新方法と注意点
アップデートはタムロンのサポートページから更新データ/ソフトを入手し、レンズをカメラに装着した状態で手順に沿って実施します。なお、タムロンはアップデート後に旧バージョンへ戻せない点も明記しているので、作業前にバッテリー残量や接続環境を整えてから実行するのがおすすめです。
まとめ:150-500mmの“実戦力”を底上げしつつ、α9 IIIで撮れる幅も広がる
今回のファームウェアVer.4は、150-500mmの弱点になりやすいズーム中AFを改善しつつ、α9 IIIで「条件付き120fps」という新しいカードを配った内容です。万能化ではなく“武器の追加”なので、撮影スタイルに合わせて刺さる人にはガッツリ刺さります。超望遠ズームで一瞬を抜きたい人は、ぜひアップデート内容を把握したうえで試してみてください。
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