
2L判(2L版)写真サイズ完全ガイド 大きさ・比率・画素数・コンビニ印刷まで
写真のサイズ表を眺めていると「L判」「2L判」「KGサイズ」など、似たような言葉が並んでいて戸惑ってしまいますよね。特に2Lサイズは、集合写真や贈り物によく使われるわりに、実物の大きさや必要な画素数がイメージしづらいという声をよく聞きます。この記事では、2L写真サイズの実寸から縦横比、プリントに必要な解像度、コンビニやネットプリントでの出力方法、自宅プリンターでの設定までをまとめて整理します。初心者の方にもわかりやすいように具体例を交えながら、カメラ経験者が読んでも「その視点は便利だな」と感じてもらえるレベルまで掘り下げます。読み終えるころには、どのシーンで2Lフォトを選べばいいか、自信を持って判断できるようになるはずです。
この記事のサマリー

2L写真サイズは127×178mm(約12.7×17.8cm)で、L判の約2倍の面積を持つ定番プリントサイズです。

縦横比は約5:7で、スマホやカメラの比率(16:9・4:3・3:2)とはズレるためトリミング前提で構図に余白を残すのが安全です。

高品質の目安は300dpi換算で約1500×2100px(約300万画素)で、多くのスマホ写真なら画素数は十分足ります。

2Lプリントはコンビニ・ネットプリント・写真店・自宅プリンターで可能で、急ぎはコンビニ、品質重視は写真店/銀塩、自由度は自宅が向きます。

仕上げは2L対応フレームやアルバムで「見せ場の1枚」として活かすと、飾る・残す満足度が上がります。
2L(2L版)写真サイズとは?大きさと基本スペックを押さえよう

2L写真サイズは、L判写真の約2倍の面積を持つ定番プリントサイズです。実寸は127×178mmで、センチに直すと約12.7×17.8cm。手に持つと「ちょっと大きめの写真」という印象で、集合写真やお気に入りの一枚を少し大きく楽しみたいときに選ばれることが多いサイズです。
他のサイズも含む写真サイズの一覧早見・違いはこちらの記事でまとめています。
2Lサイズの実寸と単位の整理
まずは数字を整理して2Lサイズのイメージを固めておきましょう。2L写真の大きさは127mm × 178mmで、これはおおよそ5インチ × 7インチに相当します。L判が89mm × 127mmなので、長辺・短辺ともにひと回り大きくなり、面積にするとちょうど2倍くらいになります。
センチ表記だと12.7cm × 17.8cm。一般的な文庫本より少し大きく、B5ノートよりはひと回り小さい程度のサイズ感です。机に置いたときの存在感は十分ありながら、棚や冷蔵庫のマグネットフックなどにも収まりやすい、ちょうど良いバランスといえるでしょう。
「2L」という呼び方は、L判サイズを基準に「2枚分の面積」という意味で付けられています。写真店によっては「2L判」「2L版」「ダブルL」と表記が揺れることもありますが、どれも同じ127×178mmのサイズを指します。注文時には表記の違いに戸惑わず、数字の寸法で確認すると安心です。
2L写真の印象と用途のイメージ
L判に比べて2Lサイズは、一人ひとりの表情がしっかり見える点が大きなメリットです。クラス写真や部活の集合写真、家族全員で撮った一枚など、大人数が入るカットをプリントするときにちょうどいい大きさになります。L判だと顔が小さくて誰が誰だか分かりにくい場面でも、2Lなら表情まで見えるので満足度が高くなります。
また、風景やスナップを飾る用途でも2Lは使いやすいサイズです。A4や六切りほど大きくはありませんが、壁に複数枚を並べたときに圧迫感が少なく、枚数を増やしやすいのがポイントです。玄関やリビングの一角に2Lを数枚並べるだけで、小さなギャラリーのような雰囲気を作れます。
プレゼント用にも相性が良く、フォトフレームと組み合わせればちょっとしたインテリアとして贈れるのも2Lならでは。L判より「特別感」が出せるのに、価格や保管の手間はほどほどに抑えられる、中間的なサイズと言えるでしょう。
2L判が向いている写真ジャンル
2L判に向いているジャンルとしてまず挙げたいのが集合写真です。運動会や発表会、旅行先でのグループショットなど、多人数が入る写真をL判で印刷するとどうしても顔が小さくなります。2L判なら人数が多くても人数分の表情がしっかり読み取れるので、アルバムに差し込んだときの満足感が変わってきます。
次におすすめなのが、風景や都市スナップの中でも「じっくり眺めたい一枚」です。例えば夜景や朝焼け、旅先で出会った印象的な風景を2Lにすると、細かいディテールまで目に入り、撮影時の空気感を思い出しやすくなります。L判では伝わりきらなかった雰囲気が、2Lに引き伸ばすことで一気に立ち上がる感覚を味わえるでしょう。
ポートレートにも2Lサイズは相性抜群です。胸から上のバストショットを2Lでプリントすると、瞳の輝きや髪の質感までしっかり確認できます。被写体本人に渡す記念写真としても、財布に入れるチェキサイズよりぐっと「写真らしさ」が増し、飾って楽しめる一枚になります。
2Lサイズと他の写真サイズを比較してイメージをつかむ

2L写真サイズをうまく使いこなすには、他の主要なプリントサイズとの関係を頭の中で整理しておくと便利です。L判やKG判(はがき)、A4、六切などと比べることで、どのシーンなら2Lがベストか、どこから上は大判プリントを検討すべきかが見えてきます。
代表的な写真サイズと2Lの位置づけ
よく使われるサイズを表で並べると、2Lがどのあたりに位置するのかが掴みやすくなります。ここでは縦位置のプリントを想定し、短辺×長辺の順で整理してみましょう。
サイズ名 | 寸法(mm) | 使われ方のイメージ |
|---|---|---|
L判 | 89×127 | 最もポピュラーな標準サイズ |
KG判(はがき) | 102×152 | ポストカードに近く、少し大きめ |
2L判 | 127×178 | L判の約2倍の面積 |
A4 | 210×297 | 資料やポスター感のある大きさ |
六切 | 203×254 | フォトスタジオでよく使われる大判 |
こうして並べると、2Lが「L判よりはっきり大きいが、A4ほど場所を取らない中間サイズ」であることが分かります。自宅の壁やデスク周りに飾るときも、大きすぎず小さすぎないバランスを保ちやすい立ち位置です。
L判・KG判との使い分けを考える
L判はとにかく手軽で、たくさんプリントしてアルバムに差し込むのに向いています。一方で2L判は、1イベントにつき「これは」という写真を絞ってプリントするイメージに近いでしょう。同じ運動会の写真でも、走っているシーンはL判で多めに残し、家族集合の一枚だけ2Lにする、という使い分けがしやすくなります。
KG判(はがきサイズ)は、ポストカードとして郵送したり、年賀状写真として使ったりする場面で活躍します。はがき用途がメインであればKG判、飾ることを意識するなら2L判というように、目的から逆算してサイズを選ぶと迷いが減ります。
アルバム作成でも、ベースをL判で構成しつつ、見開きの中心だけ2Lを貼るとメリハリのあるレイアウトができます。単にサイズが大きいだけでなく、「見せ場」を演出する見出し写真として2Lを配置するイメージを持つと活用しやすくなるはずです。
A4・六切との違いと選び方
A4や六切は一気に大きくなり、額装して飾ることを前提に考えた方がいいサイズです。壁に1枚ドンと飾るなら迫力があって魅力的ですが、収納や保管を考えると枚数を増やしにくい面もあります。自宅に大判のポスターやプリントをあまり置きたくない場合、2Lが現実的な最大サイズになることも多いでしょう。
写真展への出展や、本格的なポートフォリオ用ならA4や六切以上をおすすめしますが、家族や友人に配る記念写真であれば2Lでも十分に訴求力があります。大判と2Lを両方作って、手元用は2L、展示用はA4という組み合わせも実用的です。
プリント料金の観点でも、2Lは比較的リーズナブルに収まるサイズです。A4以上になると単価が跳ね上がるショップも多いため、コストと見栄えのバランスを考えると、2Lサイズは日常使いしやすい上限ラインと言えるのではないでしょうか。
2Lサイズの比率を理解してトリミング失敗を防ぐ

2L写真サイズをきれいに仕上げるには、縦横比を頭に入れておくことが大切です。撮影したままの比率と2Lの比率が異なると、プリント時に自動トリミングされ、思わぬところで被写体が切れてしまうことがあります。比率の仕組みを軽く押さえておくだけで、失敗はかなり減らせます。
2Lサイズの縦横比はおよそ「5:7」
2L判の縦横比は、短辺127mm、長辺178mmなので、数字を割り算するとおよそ1:1.4になります。これは分かりやすく表すと「5:7」に近い比率です。L判も近い比率なので、L判から2Lにサイズアップしても構図の雰囲気が大きく崩れることはありません。
一方で、デジタルカメラやスマホの撮影比率は機種によってまちまちです。一般的なミラーレスや一眼レフは3:2、コンパクト機やスマホは4:3や16:9で撮られることが多くなっています。これらは2Lの5:7とは微妙に異なるため、そのままプリントすると上下や左右が少しカットされることになります。
比率の違い自体は悪いことではありませんが、集合写真の端に人がギリギリ入っているなど、構図がシビアな場合は注意が必要です。撮影時から「周辺に少し余白を残して撮る」というクセを付けておくと、2Lプリントで切れてほしくない部分を守りやすくなります。
スマホ写真を2Lにする時のトリミングの考え方
スマホ写真を2Lにプリントする場合、多くの人がそのままデータを送ってしまいがちです。けれども、2Lの比率に合わせて事前にトリミングしておくと仕上がりの安心感が違います。編集アプリの「カスタム比率」で5:7付近の比率を指定し、収まり方を確認してから保存しておくとよいでしょう。
特に人物写真では、頭の上や足先が切れていないかを意識してチェックします。プリント機側で自動トリミングされると、機械的に中央優先で切られてしまうことが多く、なんとなくバランスの悪い構図に仕上がることがあります。自分の目で「どこまでを残したいか」を決めてトリミングしておくと、納得感の高い2Lプリントが得られます。
最近のスマホにはポートレートモードや2倍・3倍のズーム機能がありますが、寄りすぎたカットは2Lにすると余白が少なくなり、窮屈な印象になることもあります。少し引き気味に撮っておき、後から2L用にトリミングする方が安全なケースが多いでしょう。
カメラ側の撮影比率設定を活用する
ミラーレスや一眼レフなら、撮影前にカメラのメニューから記録比率を選べます。2Lに近い比率を意識するなら、4:3よりも3:2の方が相性が良い場面が多くなります。3:2で撮影しておけば、2Lにプリントしたときのトリミング量が比較的少なく済み、構図のイメージを大きく崩さずに仕上げられます。
どうしても構図がシビアなポートレートや商品写真などは、あえて最初から少し余白多めで撮っておき、RAW現像ソフトで5:7に近い比率のクロッププリセットを作っておく方法もあります。毎回同じ比率で仕上げる習慣を持つと、アルバムに並べたときの統一感も出てきます。
比率を意識することは少し面倒に感じるかもしれませんが、一度感覚がつかめると後はルーチンワークに近づきます。「2L=5:7くらい」とざっくり覚えておくだけでも、プリント前に構図を見直すきっかけになるはずです。
2L写真に必要な解像度と画素数の目安
「この写真、2Lにすると荒くならないかな?」という不安はよく聞きます。解像度や画素数の基準を知っておくと、どこまで引き伸ばしても大丈夫か判断しやすくなります。ここでは難しい数式は避けつつ、実際に使える目安だけ押さえていきましょう。
300dpi基準で考えると必要画素数が見えてくる
写真プリントの画質の基準としてよく使われるのが「300dpi」という数字です。dpiは1インチあたりのドット数を意味していて、300dpiあれば肉眼でドットが気にならない滑らかな仕上がりになります。2Lサイズは約5×7インチなので、300dpiで印刷したい場合に必要なピクセル数は、おおよそ1500×2100ピクセル前後になります。
これを画素数にすると約300万画素。最近のスマホやデジタルカメラは1200万画素以上が当たり前なので、実は2Lプリント程度であれば余裕があるケースがほとんどです。極端に古いガラケー写真や、SNS用に強く圧縮した画像でなければ、画素数不足を心配する必要はあまりありません。
なお、フチなしプリントの場合は上下左右がわずかに拡大されるため、1500×2100ピクセルより少し大きめのデータを用意しておくと安心です。「長辺が2500ピクセル以上あるか」くらいをざっくりチェックしておくと、画質面での失敗はかなり防げるでしょう。
スマホ写真の実力と注意点
近年のスマホのメインカメラは、おおむね1200万画素前後が主流で、機種によっては4000万画素以上の高画素モデルもあります。2Lサイズに必要なのは約300万画素なので、画素数だけで見れば多くのスマホで十分な余裕があります。ただし、夜景などの高感度撮影やデジタルズームを多用した写真では、実質的な解像感が落ちていることがあるので注意が必要です。
暗い室内で撮った写真を2Lにすると、ノイズやディテールの甘さが目立つことがあります。画素数が足りていても、元の画像がブレていたり、強くノイズリダクションがかかっている場合は、2Lに引き伸ばしたときの印象が変わるものです。気になるカットはプリント前に100%表示で拡大し、粗さがないかチェックしておくと安心です。
どうしても画質が不安な場合は、あえてL判に留めるという選択肢もあります。被写体や用途によっては、あえて小さめのサイズで印刷した方が「粗」が目立たず、全体として自然に見えることも多いからです。
一眼カメラ・RAW現像との組み合わせ
ミラーレスや一眼レフで撮影したRAWデータを現像する場合、2Lプリントはほぼ画質の心配がいらない領域です。2400万画素クラスのカメラであれば、長辺6000ピクセル以上のデータになりますから、その一部をトリミングして2Lサイズに仕上げても十分な余裕があります。
むしろ意識したいのは、シャープネスやノイズリダクションのかけ過ぎです。画面で見ると「ちょっとやり過ぎかな?」くらいの調整も、プリントすると自然に見えることがありますが、あまりに強く処理すると輪郭がギザギザしたり、肌が不自然になったりすることがあります。テストプリントを1枚出して、調整の方向性を確認してから本番プリントをまとめて発注するのがおすすめです。
2Lサイズは紙面積がさほど大きくないため、解像度面のシビアさはA3やA2ほどではありません。少しピントが甘いカットでも、思い出として飾る分には十分楽しめることが多いので、「完璧」を目指しすぎず、まずはプリントしてみる気持ちも大事です。
コンビニで2Lサイズ写真をプリントする方法
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急いで写真を用意したいとき、24時間使えるコンビニプリントは頼れる存在です。最近のマルチコピー機はL判だけでなく2Lサイズにも対応している機種が増えており、スマホから直接2Lフォトを出力できます。ここではチェーンごとの大まかな違いと、失敗しにくい使い方を整理しておきましょう。
主要コンビニの2L対応状況と料金感
セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソンなどの大手チェーンでは、多くの店舗で2Lプリントに対応したマルチコピー機が導入されています。料金は店舗や機種によって多少差がありますが、L判より少し高めに設定されている程度で、1枚あたりおよそ80〜100円前後が目安です。
店内のコピー機のメニュー画面で「写真プリント」→「用紙サイズ選択」と進むと、「2L」「2L判」といった項目が表示されます。もし一覧に2Lが出てこない場合は、その店舗の機種が2L非対応の可能性があります。普段よく利用する店舗で一度メニューを確認しておくと、必要なときに慌てずに済みます。
光沢感のある専用用紙が使われているため、仕上がりは一般的な写真店と近いレベルです。ただし印刷方式は銀塩ではなく昇華型やレーザーなどが多く、厳密な色再現や耐久性は専門店プリントの方が優位なこともあります。「とにかく今すぐ欲しい」という場面ではコンビニ、「長く飾りたい1枚」は写真店と使い分ける意識を持っておくとよいでしょう。
スマホから2Lプリントを出す手順
スマホの写真を2Lサイズで出力する流れは、どのチェーンでも概ね共通しています。事前に専用アプリで写真データを送信する方式と、その場でWi‑Fi接続やメモリーカードから読み込む方式の2パターンが代表的です。
専用アプリを使う場合は、自宅や移動中にプリントしたい写真を選び、予約番号を発行しておきます。店舗ではマルチコピー機の「ネットプリント」メニューから番号を入力し、サイズで2Lを選択すれば印刷できます。その場で写真を選ぶよりも落ち着いてセレクトできるので、枚数が多いときに便利です。
USBメモリやSDカードを使うなら、事前に2Lにしたい写真だけを専用フォルダにまとめておくと操作がスムーズです。スマホから直接Wi‑Fi接続する場合は、バッテリー残量と通信の安定性に気を配りましょう。途中で接続が切れると、再度最初から選び直す手間が発生してしまいます。
コンビニ2Lプリントで失敗を防ぐコツ
コンビニプリントでよく起こるのが、色味の差やトリミングのズレです。店頭のマシンは自動補正が強めにかかることが多く、スマホで見ていたよりも明るく、コントラストが高く出る傾向があります。特に暗めの写真は、あらかじめ少しだけ明るさとコントラストを抑え気味に調整しておくと、派手になりすぎずに済みます。
トリミングに関しては、プレビュー画面で必ず「どこまでが印刷されるか」をチェックする習慣を付けましょう。画面上の枠線より外側が切れるので、人物の頭や足先が枠ギリギリにかかっていないかを確認します。複数枚を印刷する際も、最初の1枚だけはテストプリントとして出し、仕上がりを見てから残りの分を印刷すると失敗のダメージを抑えられます。
紙質についてはマシン側で選べないことが多いため、「ツルツルで派手に見せたい写真はコンビニ」「落ち着いたマット調で飾りたい写真は写真店」といった感覚で使い分けると、仕上がりのイメージと実物のギャップが少なくなります。
ネットプリントと写真店で2Lサイズを注文するポイント
時間に余裕があり、じっくりクオリティを追い込みたいときは、ネットプリントや写真店で2Lを注文するのがおすすめです。コンビニとは違い、用紙の種類や仕上げを選べるサービスも多く、作品として長く残したい写真には向いています。
ネットプリントでチェックしたいポイント
ネットプリントサービスを選ぶ際は、「プリント方式」「用紙の種類」「自動補正のオン・オフ」の3点を見ておくと安心です。銀塩プリントを採用しているサービスは、発色や階調表現に優れ、長期保存にも強い傾向があります。サイトの仕様や価格表に「銀塩」「印画紙」といった表記があれば、そのサービスは写真専用の高品質なプリントである可能性が高いでしょう。
用紙については、光沢タイプのほか、半光沢(ラスター)やマット紙をラインナップしているサービスもあります。人物の肌を柔らかく見せたいなら半光沢、落ち着いた作品風に仕上げたいならマット紙が向いています。2Lサイズは額装して飾る機会も多いので、反射を抑えたい場合には光沢以外の選択肢も検討してみてください。
自動補正は便利な反面、自分で色や明るさを追い込んでいる場合には逆効果になることがあります。レタッチ済みの写真を送りたいときは、「自動補正をかけない」「プロ仕上げ」などのオプションを選べるサービスを使うと、モニターで見たトーンに近い2Lプリントが得られます。
写真店で2Lを頼むときのコミュニケーション
街の写真店や量販店のプリントコーナーで2Lを注文する場合、スタッフに一言希望を伝えておくと仕上がりの満足度が上がります。「この写真は明るめに」「肌の色を自然に」など、ざっくりとした要望でも構いません。店舗によっては色見本となるプリントを持ち込むことで、それに近づけてくれるサービスもあります。
プリント前にミニラボの画面でプレビューを確認できるなら、2L仕上がりの構図やトリミング範囲もチェックしておきましょう。写真店の機器はコンビニよりも調整項目が多いことが多く、縦横比の変化や余黒の有無なども細かく選べることがあります。
大量に2Lを注文する場合は、1枚だけ先に試し刷りをしてもらう相談をしてみてもよいでしょう。実際の紙とインクで確認してから調整すれば、最終的な一括プリントの品質を高いレベルで揃えやすくなります。
コストと納期のバランスを考える
ネットプリントは一枚あたりの単価が安い代わりに、配送日数がかかるのが一般的です。イベントから時間が経っても構わない記録写真であればコスパ重視でネットプリント、翌日までに必要な写真は店舗プリントと、用途に応じて使い分けるとストレスが少なくなります。
2LはL判に比べて元々の単価が少し高いので、大量プリントをする場合は総額をざっくり計算しておきましょう。特にフォトブックと組み合わせるかどうかで、最終的な費用感は変わってきます。「イベントごとに2Lを数枚+フォトブック」というパターンも人気なので、手元に残す2Lと、本としてまとめる写真を分けて考えるのもおすすめです。
納期面では、宅配便よりもコンビニ受け取りや店頭受け取りに対応したサービスを選ぶと、受け取り日時を調整しやすくなります。撮影からプリントまでの流れをあらかじめイメージしておくと、スムーズに2L作品を完成させられます。
2L写真を飾るためのフレーム・アルバム選び

プリントした2L写真をどう飾るか、どう保存するかで、写真との付き合い方は大きく変わります。せっかく大きめに出力した一枚なので、フレームやアルバムにも少しこだわってあげると、部屋の雰囲気やアルバム全体の完成度が一段上がります。
2L対応フォトフレームを選ぶポイント
市販のフォトフレームには、L判用と2L用の両方がラインナップされています。2L対応フレームを選ぶ際は、「外寸」「マットの有無」「素材」の3点に注目してみてください。壁掛けを前提にするなら、フレーム自体のサイズが大きくなりすぎないか、複数枚並べたときにバランスが取れるかを考えながら選ぶと失敗しません。
マット付きのフレームを選ぶと、2L写真の周囲に白い余白が生まれ、作品らしい雰囲気が出ます。特にポートレートや風景写真など、1枚1枚をじっくり見せたい用途ではマット付きがおすすめです。一方、日常のスナップを気軽に飾りたい場合は、ガラスとフレームだけのシンプルなタイプでも十分映えます。
素材は木製・金属・樹脂など様々ですが、部屋のインテリアと合わせて選ぶと統一感が出ます。ナチュラルな木目フレームは家族写真と相性が良く、黒縁の金属フレームはモノクロ作品やクールな都市スナップによく合います。
2L対応アルバムやスクラップブックの活用
2L写真はL判に比べて用紙サイズが大きいため、一般的なL判専用ポケットアルバムには収まりません。2L対応のポケットアルバムや、フリー台紙タイプのアルバムを選ぶ必要があります。最近は2LとL判を混在させて貼れるスクラップブックタイプも増えており、イベントごとにレイアウトを工夫しながら残す楽しみが広がっています。
例えば、見開きの右ページに2Lを1枚大きく貼り、左ページにL判を複数枚配置するレイアウトは定番ながら飽きが来ません。2Lを「見出し写真」として置き、L判でストーリーを補足する形にすると、アルバム全体のリズムが良くなります。マスキングテープや手書きのコメントカードを添えると、見返したときの情報量も増えます。
収納面では、2Lの角が折れないよう台紙やスリーブで保護することが重要です。長期保管を考えるなら、「無酸性台紙」を採用しているアルバムや、写真用に設計されたポリプロピレン製ポケットを使うと、変色や貼り付きのリスクを減らせます。
インテリアとして2Lを活かすアイデア
2Lサイズは、家の中のちょっとしたスペースに飾るのに向いています。玄関の靴箱の上、キッチンカウンター、寝室のサイドテーブルなど、大判を置くと圧迫感が出る場所でも、2Lなら程よい存在感で収まります。季節ごとに写真を入れ替える「季節のフォトフレーム」として運用するのもおすすめです。
また、同じサイズの2Lを複数枚並べると、ギャラリーウォールのような演出も楽しめます。色やテーマを揃えた写真を3〜4枚並べるだけで、空白だった壁が一気に「写真のある空間」に変わります。旅行先ごとに2Lを1枚ずつ飾り、行った場所が増えるたびに写真を追加していくのもモチベーションになります。
2Lは気軽さと作品性のバランスが良いサイズなので、「飾ってみたら意外としっくりきた」という経験をしやすいはずです。まずは1箇所だけでも、2L用にスペースを確保してみてはいかがでしょうか。
自宅プリンターで2L写真をきれいに印刷するコツ
自宅にインクジェットプリンターがあるなら、2Lサイズの用紙を用意するだけで、自前のミニラボのような環境を作れます。とはいえ、設定や用紙選びを間違えると、せっかくの写真がもったいない仕上がりになってしまうこともあります。ここでは家庭用プリンターで2Lを出力するときのポイントを整理しておきます。
プリンターの対応サイズと用紙設定を確認する
まず確認したいのは、お持ちのプリンターが2Lサイズに対応しているかどうかです。機種によっては、L判・はがき・A4のみ対応で、2Lはサポート外というケースもあります。取扱説明書やメーカーサイトの仕様表で「対応用紙サイズ」の項目をチェックし、「2L判」や「127×178mm」の記載があるか確認しましょう。
対応している機種では、プリンタードライバーの印刷設定画面で用紙サイズを2Lに選択し、用紙種類を「写真用紙(光沢)」などに設定します。このとき、プリンター側の余白設定やフチなし印刷の可否も併せて確認しておくと、思っていたより一回り小さいプリントになってしまう事態を避けられます。
2L用紙は家電量販店やネット通販で簡単に手に入ります。普段L判用紙しか使っていない方は、一度2Lサイズのパックを試してみると、家庭での写真プリントの可能性がぐっと広がります。
カラーマネジメントとテストプリントのすすめ
自宅プリントで悩みがちなポイントが、「モニターで見た色とプリントの色が違う」というズレです。本格的に突き詰めるならモニターやプリンターの色管理(カラーマネジメント)が必要になりますが、2Lプリントであれば簡単な工夫だけでもかなり改善できます。
まずは部屋の照明環境を整え、極端に黄色い電球色や暗すぎる環境で色を判断しないようにします。次に、同じ写真を小さいサイズ(L判)で1枚テストプリントし、色の傾向を確認します。全体に赤っぽい・青っぽいといった癖が見えたら、レタッチ時にホワイトバランスやトーンカーブを微調整し、2L本番を出力する前にもう一度テストしてみましょう。
頻繁にプリントを行う場合は、自分用の「基準写真」を何枚か決めておき、プリンターやインクを変えたときに必ずそれを印刷して比較する習慣を付けると、機材ごとの違いを把握しやすくなります。
インクと用紙の相性を味方につける
プリンターの性能も大切ですが、インクと用紙の組み合わせが仕上がりに与える影響は思っている以上に大きいです。純正インクと純正写真用紙のコンビは、色再現性や耐久性の面で最も安定しています。コストを抑えたいからと互換インクや格安用紙ばかり使うと、退色が早くなったり、色のりが不自然になることがあります。
2Lサイズは「ここぞ」という写真を選ぶことが多いので、できれば純正インクと写真用紙の組み合わせをおすすめします。どうしてもコストを下げたい場合は、L判と2Lで使い分けるという考え方もあります。日常のL判プリントは互換インク、2L以上の「作品」系プリントは純正インクといったように、用途によって使い分けると満足度とコストのバランスが取りやすくなります。
プリント後は十分に乾燥させ、指でこすったときにインクがにじまないことを確認してからフレームやアルバムに収納しましょう。湿度の高い環境で重ねて保管すると、写真同士が張り付いてトラブルになることもあるので、保管場所にも気を配ってあげると安心です。
2L(2L版)写真サイズのまとめ
2L写真サイズは、L判よりも表情やディテールをしっかり見せつつ、A4ほど大げさにならない絶妙な大きさです。実寸は127×178mm、比率はおよそ5:7で、300万画素程度あれば十分きれいにプリントできます。コンビニ・ネットプリント・写真店・自宅プリンターと手段は様々ですが、用途や仕上がりイメージに合わせて使い分ければ、思い出の一枚をベストな形で残せるはずです。この記事をきっかけに、スマホやカメラの中で眠っているお気に入りカットを2Lに引き伸ばし、部屋に飾ったりアルバムに収めたりしてみてください。写真を「見る時間」そのものが、きっと今より少し楽しくなるでしょう。
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