石貫ナギノ横穴群、石貫穴観音横穴

玉名市石貫の丘陵に広がる横穴墓の二枚看板。崖面約250mに横穴が連なる石貫ナギノ横穴群は、口縁の彫りや彩色の名残が光と影で立ち上がり、広角で“穴の反復”を押さえるだけで迫力十分。離れた場所の石貫穴観音横穴は5基で、2号墓に千手観音が刻まれたことで知られる。春は若葉が額縁になり、冬は下草が減って全体像が読みやすい。午前の斜光は彫刻の陰影が出やすく、曇天は赤や線刻の階調が残る当たり日。望遠で装飾の寄り、三脚で暗部を丁寧に。人物を小さく入れるとスケール感が一発。近寄りすぎず、崩落や見学規制に注意して撮りたい。