
【2026年版】Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのレビュー比較まとめ 星景・風景の本命ズーム




Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは、Zマウントのいわゆる“大三元”広角を担う超広角ズームで、解像力・逆光耐性・収差の少なさが強みです。風景や建築はもちろん、周辺の星像が崩れにくい設計から星景で選ばれやすい一方、価格が高く、112mmフィルター運用のコストも無視できません。この記事では海外の実機レビューやユーザー評価をもとに、得意な撮影ジャンル、弱点になりやすいポイント、競合レンズとの差を具体的なシーン別に掘り下げます。
この記事のサマリー

超広角ズームとして中央〜四隅までの解像が非常に高く、星景や建築の“周辺までの解像感”を重視する人ほど満足度が上がりやすい

112mmフィルター(フード経由)と背面ゼラチンの二段構えで、ND/PL運用は楽になったが周辺機材コストは上がりやすい

ARNEO+ナノクリスタルの併用で逆光に強く、太陽や街灯を入れた構図でもフレアに悩みにくい

約650g級の軽さはF2.8超広角として貴重で、三脚撮影が続く風景・夜景で疲労を減らしやすい

競合はNIKKOR Z 14-30mm f/4 S(軽量・汎用)、Z 17-28mm f/2.8(軽量なF2.8)、AF-S 14-24mm f/2.8G ED(旧定番)。選択は"F2.8が必要か"だけでなく"14mmの広さが必要か"で決まりやすい
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのレビュー要点

Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの評価は、ひと言でまとめると「超広角でやりたいことを、妥協少なく実現できるプロ寄りの一本」です。解像力や逆光耐性など“写りの芯”が非常に強く、さらにFマウント時代の14-24mm f/2.8の弱点だったフィルター問題にも現実的な解を出しました。一方で価格とフィルター径の大きさは、導入のハードルとして残ります。
おすすめな人
星景や夜景で四隅の星像まできれいに揃えたい人、あるいは建築・インテリアで直線やディテールを崩したくない人ほど、このレンズの価値が分かりやすいでしょう。例えば、14mmで天の川を大きく入れても周辺が流れにくい、24mm側でも画面端の解像が粘る、といった周辺画質の高さが効きます。
また、風景で太陽を構図に入れる撮り方をよくする人にも向きます。朝夕の逆光でフレアが出にくいと、現像でコントラストを起こす作業が減り、撮影テンポが上がります。さらに約650g級の軽さは、三脚+長時間待ちの撮影で体感差が出やすいポイントです。
不向きな人
超広角を“たまに使う程度”の人にとっては、価格と周辺機材(112mmフィルターなど)の負担が先に立ちやすいです。旅行で広角が欲しいだけなら、より軽量で扱いやすい選択肢もありますし、F2.8をあまり使わない撮影スタイルなら、価格・重量・フィルター運用とのバランスで検討したほうがよいでしょう。
近接のクローズアップをメインにしたい人にも注意が必要です。最短撮影距離0.28mは寄れる部類ですが、最大撮影倍率は0.13倍なので、花の一部を大きく写す“マクロ的な迫力”は得にくいでしょう。広角らしいパース(遠近感)を活かす撮り方が得意なレンズです。
要素別レビュー早見表
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
解像力 | 中央〜周辺まで高水準。高画素ボディほど“余裕”が効き、風景・建築で強い。 |
星景適性 | コマ収差やサジタルフレアが少ないとされ、14mmでも周辺の星像が崩れにくい。 |
逆光耐性 | ARNEO/ナノクリスタル併用で、太陽や街灯を入れる構図に強い。 |
歪曲・周辺光量 | 超広角としては良好だが、広角端の周辺光量は開放で目立つことがある。補正前提で考えると安心。 |
AFの静かさ | ステッピングモーター採用で静音寄り。動画でも扱いやすい方向性。 |
操作系 | OLED表示、L-Fn、コントロールリングでカスタム性が高い。手袋環境でも使い分けしやすい。 |
フィルター運用 | フード経由112mmねじ込み+背面ゼラチンで自由度は高いが、フィルターの大型化はコスト要因。 |
重量バランス | 約650gでF2.8超広角として軽量級。三脚運用・山岳で効く。 |
価格 | 2026年8月時点でのNikon公式サイトの価格は348,700円(税込)。 |
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの基本情報

14-24mmという超広角域を、開放F2.8通しでカバーするZマウントS-Lineレンズです。風景・建築・星景といった“広さ”と“周辺品質”が両立しにくいジャンルで、描写の弱点を減らす方向に設計されているのが特徴です。発売は2020年10月で、システムの完成度を押し上げた一本です。
主なスペック要点
仕様の要点は、撮影計画に影響が大きい項目に絞って把握すると迷いにくいです。
項目 | 値 |
|---|---|
対応マウント | Nikon Z |
対応フォーマット | フルサイズ(FX)/APS-C(DX) |
焦点距離 | 14-24mm |
開放絞り | f/2.8(通し) |
最小絞り | f/22 |
最短撮影距離 | 0.28m |
最大撮影倍率 | 0.13倍 |
フィルター | フード経由で112mmねじ込み/背面ゼラチンスロット |
外形寸法 | 最大径88.5mm × 全長124.5mm |
質量 | 約650g |
Zレンズ群の中での位置づけと価格感
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは、24-70mm f/2.8 S、70-200mm f/2.8 VR Sと並ぶ“大三元”の広角担当です。画角はFXで対角114°〜84°とされ、超広角らしい強い遠近感が得られます。
価格は高価な部類で、2026年8月時点でのNikon公式サイトの価格は348,700円(税込)です。実売価格は販売店や時期で変動することもあるため、購入前に最新の価格を確認しておくと安心です。
なおボディ側が新しくなっても、レンズの光学的な魅力が薄れるタイプではありません。むしろ高画素化・高性能化したボディほど、周辺までの解像や逆光耐性が“差”として見えやすくなります。
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのデザインと操作性のレビュー

超広角ズームは、写りだけでなく撮影シーンでの扱いやすさが成果に直結します。三脚座は使わずとも、フードの着脱、フィルター運用、手袋でのリング操作など、細かな“詰まり”があるとテンポが落ちます。その点でNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは、従来の14-24mm系が抱えがちだった不便を、実務目線で減らした作りが目立ちます。
鏡筒の質感とリングのトルク感
ビルド面はS-Lineらしく高級感があり、ズームリングの操作感も滑らかという声が多いです。Digital Camera Worldは「贅沢なビルドクオリティと高級な操作性、壮観な性能」と総評しつつ、価格の高さにも触れています。
実際、風景で構図を微調整するときに、ズームリングが軽すぎて動く/重すぎて止まる、といったストレスが少ないのは助かります。重量は約650gで、Ken Rockwellは実測647.3gとしています。F2.8超広角としては軽量で、三脚を担いで移動する夜景・星景や、海岸での長時間待機でも疲労を抑えやすいでしょう。
OLED表示・L-Fn・コントロールリングの実戦的な便利さ
レンズ上部のOLED表示は、ボディの表示を見ずに焦点距離や絞りの情報を確認でき、夜間撮影で姿勢を崩しにくいのが利点です。さらにL-Fnボタン(レンズ側のカスタムボタン)と、割り当て可能なコントロールリングがあり、AFロックや露出補正などを“左手だけで”扱える構成が組めます。
OLED情報パネルやL-Fn、プログラム可能なコントロールリング、ステッピングモーターなどの機能は、Imaging Resourceのレビューでも取り上げられています。例えば建築の室内撮影で、三脚を固定して構図を確認し、微調整してから絞りを変更する、という一連の流れをボタンとリングで素早く回せるのは、地味ですが効いてきます。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの画質評価(解像・コントラスト)

Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの核は、ズーム全域で高い解像とコントラストを狙った点にあります。超広角は「中央は鋭いが四隅が甘い」「絞らないと建築に使いにくい」といった弱点が出やすいですが、Z 14-24mm f/2.8 Sは“最初から周辺まで使う”撮り方に寄せた印象です。高画素ボディの細部描写でも余裕が出やすいでしょう。
中央〜四隅のシャープネス:単焦点級と言われる理由
Photography Lifeは「これまでテストした中でも最高のレンズのひとつ」「ほぼあらゆる指標でクラス最高」といった強い評価を述べ、同時に重量が650gまで抑えられている点も挙げています。実際の撮影で言うと、細い枝の密集、岩肌の粒状感、街並みの窓枠の直線など、細部の情報が潰れにくいタイプです。
DPReview Forumsでも「中央が非常にシャープで、端に向かってもその傾向が続く」といったユーザーの手応えが見られます。特に風景を大きくプリントしたい人は、中央だけ良いレンズより、画面全体が揃うレンズのほうが後で伸びます。
近接描写とボケ:超広角らしい“前景演出”が主戦場
最短撮影距離0.28mは、超広角ズームとしては寄れるほうです。例えば岩や花を前景に大きく置き、背景に山並みや空を入れると、超広角の遠近感とF2.8の適度なボケが両立します。ボケそのものの量は望遠ほど出ませんが、前景の存在感を作るには十分役立ちます。
一方で最大撮影倍率は0.13倍なので、いわゆる“寄って質感を拾う”用途は得意でも、商品撮影のような細部クローズアップを単独で完結させるのは難しいでしょう。広角はパースが強く出るため、被写体に寄るほど形が誇張されます。人物の顔に近づきすぎると歪んで見えるなど、表現としての注意も必要です。
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの収差・歪曲・逆光耐性のレビュー

超広角ズームで“写りの失点”になりやすいのが、逆光のゴースト、周辺光量落ち、歪曲、色収差です。NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは、ARNEOコートとナノクリスタルコートの併用、EDレンズや非球面の投入で、これらを総合的に抑えにきています。完璧をうたうより、実写で困りにくい方向に寄せた設計と捉えるのが現実的です。
逆光の強さ:太陽や街灯を入れる撮り方で差が出る
逆光耐性の良さは、多くのレビューで繰り返し語られるポイントです。太陽をフレーム内に入れる風景や、夜の街灯を点在させる夜景は、広角レンズだとフレアでコントラストが落ちやすいですが、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは粘りやすい傾向があります。撮影シーンでは「一枚だけ逆光カットを混ぜたい」場面が多く、そこで成功率が上がるのは大きいです。
またARNEOコートとナノクリスタルコートにより、太陽や街灯を入れる構図でもゴースト・フレアを抑えやすい設計です。加えて前玉にはフッ素コートが施されており、汚れを拭き取りやすい点も屋外撮影で安心材料になります。
歪曲・周辺光量・色収差:補正と付き合う前提で考える
超広角の歪曲はゼロにしにくく、14mm側では樽型、24mm側では糸巻きが出る傾向があります。ただしZシステムはレンズプロファイル補正の運用を前提にした運用が一般的で、RAW現像でも自動補正が効く場面が多いので、建築でも“使える直線”に持っていきやすいです。補正により画角がわずかに変わる可能性はあるため、ギリギリの構図は少し余白を見て撮ると安心です。
周辺光量落ちは開放で目立つケースがあります。星景で空が均一なときは特に分かりやすいので、露出や現像で整える流れを想定するとよいでしょう。色収差は強烈に出るタイプではなく、強いコントラスト境界でわずかに見える程度なら後処理で追い込みやすい範囲に収まることが多いです。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sの星景・夜景撮影レビュー

Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sを選ぶ理由として、星景適性を挙げる人は少なくありません。超広角でF2.8を確保できるだけでなく、周辺の星像が崩れにくい設計が、天の川や星空の“端まで情報がある写真”につながります。夜景でも、点光源のにじみやゴーストを抑えやすいのは大きな強みです。
星像の点像感とコマ収差:四隅を拡大しても残りやすい安心感
PetaPixelは天体・星景向けのレビューで、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sを「天体写真にとって壮観なレンズ」と表現しています。星景で気になるのは、四隅の星が“鳥の羽”のように伸びるコマ収差やサジタルフレアですが、それが少ないと、構図の自由度が一気に上がります。
実際の撮影では、14mmで空を広く入れる構図はもちろん、18〜24mm側で山並みや前景の比率を増やしたいときも、周辺品質が崩れにくいと撮りやすいです。星を点で残すには、シャッター速度や追尾の有無、空の条件で最適解が変わるため、設定は“目安”として考えるのが安全ですが、レンズ側の収差が少ないほど調整は楽になります。
夜景・ナイトスケープでの使いどころと注意点
夜景では、点光源(街灯、車のライト、建物の照明)を画面に多く入れられるので、レンズの逆光耐性が作品の透明感に直結します。B&Hのユーザーレビューでも「主な用途は夜空」といった声があり、夜間用途の定番として使われている様子がうかがえます。
注意点は、超広角ゆえのパースです。画面端のビルの垂直線が内側に倒れて見えるのは、歪曲というより撮影位置と見上げ角による現象で、夜景でも同じように起きます。建築を自然に見せたいなら、カメラの水平を意識し、必要に応じて少し引いてトリミング余地を残すと破綻しにくいでしょう。
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのフィルター運用とフードのレビュー

14-24mm f/2.8系で長年ネックになってきたのがフィルターです。前玉が大きく張り出す設計だと、角型ホルダーや特殊アダプターが必要になり、荷物も手間も増えます。NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは“フード経由112mmねじ込み”と“背面ゼラチン”を併用でき、風景でのND/PL運用を現実的にしました。
112mmねじ込み(HB-97)でできること/増えるコスト
フードHB-97の内側に112mmフィルターをねじ込めるのは、撮影での扱いが分かりやすい解決策です。例えばPLフィルターで水面反射を抑える、NDで雲の流れを伸ばす、といった定番の風景テクニックを、角型ホルダーほど大げさにせず持ち込めます。レンズフードがロック付きなので、移動中に緩みにくいのも安心材料です。
ただし112mmフィルターは高価になりやすく、複数枚(PL+NDなど)を揃えると負担が増えます。Ken Rockwellはフードやフィルター、専用キャップを組み合わせた重量にも触れており、フルセットではレンズ単体より重くなる点は把握しておきたいところです。軽量さを最優先するなら、フィルター運用をどう設計するかが重要になります。
背面ゼラチンスロットの活かし方:星景・動画の“薄い一枚”が効く
背面のゼラチンフィルター(薄いシート状フィルター)スロットは、前面に付けにくい効果を補う役割として便利です。例えば星景で、前面はフード運用のまま、背面に色補正や軽い効果フィルターを入れる、といった使い方ができます。前面に何枚も重ねると反射リスクが増えるので、背面で完結できるのは理にかなっています。
もちろん、ゼラチンは取り扱いが繊細で、傷や指紋にも弱いので、作業は落ち着いた環境で行うのが安全です。頻繁に入れ替えるより「撮影テーマごとに用意した一枚を入れておく」くらいの運用だと、恩恵が分かりやすいでしょう。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 SのAF・動画適性レビュー
超広角は被写界深度(ピントが合って見える範囲)が深めなので、AFの速さだけで優劣が決まるジャンルではありません。それでも動画や室内撮影では、静かで滑らかなピント移動ができるか、フォーカス操作が扱いやすいかが重要です。NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sはステッピングモーターや操作系の充実で、静止画だけでなく動画にも寄せた性格が見えます。
ステッピングモーターAFの静音性と、実写での“迷いにくさ”
ステッピングモーターは、動作音が小さく、フォーカス移動が滑らかになりやすい方式です。超広角では人物の目に正確に合わせ続けるというより、空間全体の雰囲気を崩さずに追従させたい場面が多いので、静かに動いてくれるメリットが出ます。室内のイベントで、会場全景から前方ステージ、客席の表情まで、距離が変わる撮り方でも扱いやすいでしょう。
ユーザーの体感としても好意的な声が多く、Little Big Traveling Cameraでは「速くて静か」といった熱量の高い言い方で評価されています。もちろんボディ側のAF性能や設定にも左右されますが、レンズが足を引っ張りにくい方向性です。
超広角動画の強み:エスタブリッシングとジンバル運用
ニコンは公式サイトで、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sが動画に理想的で、エスタブリッシングショットや室内、視聴者をシーンに引き込む画に向くと説明しています。例えば旅行動画なら、14mmで街並みの広がりを見せ、24mmで少し引き締めて人物を入れる、といった“同じ場所で画作りを変える”使い方がしやすいです。
注意点は、超広角だと周辺の人物が伸びやすいこと、パン(横振り)の動きが大きく見えやすいことです。インタビューや人物中心なら18〜24mm側を多めに使う、カメラの高さと距離を意識して歪みを抑える、といった工夫で安定します。設定は撮影意図と編集次第で変わるので、まずは“歪ませたくない被写体は中央寄せ”を意識すると失敗が減ります。
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sと競合機の比較
比較の結論はシンプルで、「14mmの広さが必要か」「F2.8をどれだけ重視するか」「フィルター運用と携行性をどこまで優先するか」に集約されます。Z 14-24mm f/2.8 Sは"最高画質と暗所性能"の方向に振り切っており、そこが刺さる人には代えがたい一方、軽快さや価格を優先するなら別解も成立します。
機種 | 立ち位置 |
|---|---|
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S | Zのフラッグシップ超広角ズーム。F2.8・周辺解像・逆光・星景適性を優先する本命。 |
軽量・汎用の超広角ズーム。焦点距離が30mmまで伸び、旅行や日常で使いやすい。 | |
F2.8通しながら約450gに抑えた軽量広角ズーム。14mmの広さやS-Lineの最高性能より、携行性・価格・67mmフィルター運用を優先したい人向け。 | |
一眼レフ時代の名玉。フィルター運用や重量で不利だが、描写の評価は根強い。 |
Nikon NIKKOR Z 14-30mm f/4 S:F4でよいなら軽量・汎用の有力候補
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sは、2019年4月発売で、2026年8月時点でのNikon公式サイトの価格は184,800円(税込)です。開放F値こそF4ですが、14mm始まりで30mmまで伸びる使いやすさが魅力です。
広角ズームを“日常で持ち歩く”なら、この焦点距離の余裕は非常に強いです。旅先で室内から街角スナップまで一本でつなぎやすく、F2.8が必須でない人には扱いやすい選択肢になります。
一方でF4は、星景や暗所で露出の余裕が一段減ります。星を点で止める方向に寄せたい、ISOを抑えたい、という人には、F2.8の価値が明確に出ます。TechRadarのランキングでもNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 SをZシリーズのベストな広角ズームとして挙げており、最高性能の位置づけは揺らぎにくいです。
Nikon NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sの情報はこちらの記事でまとめています。
Nikon NIKKOR Z 17-28mm f/2.8:F2.8と軽さを両立した現実解
Nikon NIKKOR Z 17-28mm f/2.8は、2022年10月発売で、2026年8月時点でのNikon公式サイトの価格は165,000円(税込)です。開放F2.8通しを維持しながら、約450gの軽さと67mmフィルター対応を実現した広角ズームです。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのような14mm始まりではないため、星景で空を大きく入れたい場面や、建築・インテリアで少しでも広く写したい場面では不利になります。一方で、旅行や街歩き、動画撮影のように「F2.8の明るさは欲しいが、機材はできるだけ軽くしたい」という用途では、かなり現実的な選択肢です。
特にフィルター運用のしやすさは大きな違いです。NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 SはHB-97使用時に112mmフィルターを使えるものの、フィルター自体が大きく高価になりやすいです。
対してNIKKOR Z 17-28mm f/2.8は一般的な67mmフィルターに対応するため、NDやPLをすでに持っている人、または追加コストを抑えたい人には扱いやすいでしょう。最高性能や14mmの画角を求めるならNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S、軽さとF2.8の両立を重視するならNIKKOR Z 17-28mm f/2.8、という分け方が分かりやすいです。
Nikon AF-S 14-24mm f/2.8G ED:Z移行で“実務”まで含めて更新される
FマウントのNikon AF-S 14-24mm f/2.8G EDは、2007年11月発売で、2026年8月時点でのNikon公式サイトの価格は304,700円(税込)です。長年“超広角ズームの定番”として支持されてきましたが、フィルターが付けにくい前玉形状や、重量面は今の運用だと負担になりやすいのも事実です。
DPReviewフォーラムでは、Z版が正統な後継で、光学的にあらゆる点で優れているという趣旨が語られています。実際、AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは約1,000gなのに対し、NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは約650gと、レンズ単体で約350g軽く、FTZアダプター込みの運用と比べると携行時の負担差はさらに大きくなります。
Z版は写りの改善だけでなく、フィルター運用の現実解を持ち、移動の負担も減らせます。Fマウント版からの乗り換えは、画質のアップデートに加えて“撮影体験そのものの改善”として効いてきます。FTZで継続運用する手もありますが、星景や風景で本気で使い込むなら、レンズ側をZネイティブにするメリットは大きいでしょう。
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sのレビュー比較まとめ
Nikon NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sは、超広角ズームで妥協が出やすい「周辺解像」「逆光」「星景の点像感」を高い次元でまとめ、さらに約650g級の機動力まで両立した、Zシステムの本命広角です。一番の障壁は価格と112mmフィルター運用の追加投資で、超広角の出番が少ない人にはオーバースペックになる可能性があります。星景・風景・建築を主戦場にして、フレームの端まで作品の完成度を上げたいなら、まず比較軸は「14mmの広さが必要か」「F2.8が必要か」です。必要だと感じた時点で、このレンズは長く頼れる一本になってくれるでしょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
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