
【2026年版】SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのレビュー比較まとめ|高倍率マクロと動画性能を解説







SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍に対応する、G Masterシリーズ初の中望遠マクロレンズです。別売のSEL14TCを装着すると1.96倍、SEL20TCでは2.8倍まで撮影倍率を伸ばせます。また、4基のXDリニアモーターやレンズ内光学式手ブレ補正、接写時のピント合わせに配慮した操作部も備えています。昆虫や花、商品、ジュエリーの接写に加え、ポートレートやマクロ動画にも使用できる構成です。ただし、ソニーストアでの販売価格は199,500円(税込)のため、等倍までの撮影が中心ならFE 90mm F2.8 Macro G OSSやサードパーティー製レンズも比較対象になります。この記事では、FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの画質、マクロ性能、AF、手ブレ補正、操作性を解説します。さらに、同じソニーEマウント用でAFに対応する等倍マクロレンズとして、FE 90mm F2.8 Macro G OSS、105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用、TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用との違いを整理。LAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用は、MFで2倍撮影を行う別案として紹介します。
この記事のサマリー

レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍、SEL14TC装着時は1.96倍、SEL20TC装着時は2.8倍に対応

4基のXDリニアモーターを搭載し、ソニー測定条件ではFE 90mm F2.8 Macro G OSSよりAF速度が最大約1.9倍に向上

静止画では角度ブレに加え、上下左右のシフトブレと前後方向のブレも補正

FULL MFやフルタイムDMF、フォーカスレンジリミッターなど、接写向けの操作部を装備

等倍AFマクロはFE 90mm、105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用、TAMRON 90mmと比較し、MFの高倍率撮影ではLAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用も紹介
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのレビュー要点

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの評価で注目したいのは、等倍を超える1.4倍撮影を、AFとレンズ内手ブレ補正付きで扱える点です。さらに、フルタイムDMFやFULL MFを備えているため、AFで被写体を捉えたあとにピント位置を細かく調整できます。
ただし、最大撮影倍率に近づくほどピントが合う範囲は狭くなります。AFだけですべての撮影を完結させるというより、被写体の動きや撮影距離に応じてAFとMFを使い分けるレンズと考えるのが適切です。
購入時の判断軸は、最大撮影倍率1.4倍以上をどの程度使うかにあります。昆虫やジュエリー、工業部品などを大きく記録する機会が多い人には候補となりますが、等倍までで足りる場合は、価格を抑えたマクロレンズも比較対象に入ります。
おすすめな人
昆虫の複眼、腕時計の文字盤、ジュエリーの彫刻、布地の織り目など、細部そのものを主題にしたい人に向いています。レンズ単体で1.4倍まで撮影できるため、等倍マクロより被写体の狭い範囲を大きく写せます。
また、別売のSEL14TCやSEL20TCを使用すれば、被写体との距離を保ちながら撮影倍率を伸ばせます。昆虫へレンズ先端を近づけにくい場面や、被写体の周囲に照明器具を配置する商品撮影でも検討しやすい構成です。なお、SEL20TC装着時は200mm F5.6となるので、シャッタースピードやISO感度、補助照明を撮影環境に合わせて調整してください。
静止画と動画を同じレンズで撮る人にも候補となります。絞りリングのクリックを解除できるほか、リングの回転角度に応じてピント位置が動くリニア・レスポンスMFにも対応。AFからMFへ素早く移れるため、マクロ動画でピント位置を細かく動かしたい場面にも利用できます。
不向きな人
マクロ撮影の頻度が低く、最大撮影倍率1.0倍までで目的を満たせる人は、FE 90mm F2.8 Macro G OSSやサードパーティー製の等倍マクロも比較してください。1.4倍撮影やテレコンバーターを使う機会が少ない場合、価格を抑えたレンズでも用途をカバーできます。
携帯性を最優先する人も、購入前にサイズを確認したいところです。本レンズは約646g、全長147.9mmなので、小型ボディと組み合わせるとレンズ側に重心が寄る場合があります。グリップの握りやすさを含め、装着時のバランスを店頭で確認してください。
また、アポダイゼーション光学エレメントによる滑らかなボケを最優先するなら、FE 100mm F2.8 STF GM OSSも比較対象です。Macro GMは接写性能、STF GMは人物や静物のボケ表現を重視しており、撮影目的が異なります。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの基本情報

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの型名はSEL100M28GMです。35mmフルサイズ対応のソニーEマウント用レンズで、2025年11月21日に発売されました。G Masterシリーズ初の中望遠マクロレンズに当たり、レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍に対応しています。
主なスペック
ここでは、レンズの大きさや撮影倍率、操作部など、購入前に確認したい主な仕様をまとめます。
項目 | 値 |
|---|---|
マウント/対応フォーマット | ソニーEマウント / 35mmフルサイズ対応 |
焦点距離 | 100mm(APS-C装着時は35mm判換算150mm相当) |
開放F値 | F2.8 |
最小F値 | F22 |
レンズ構成 | 13群17枚(XAレンズ×2、EDガラス×2) |
絞り羽根 | 11枚(円形絞り) |
最短撮影距離 | 0.26m |
最大撮影倍率 | 1.4倍 |
対応テレコンバーター | SEL14TC / SEL20TC |
手ブレ補正 | レンズ内手ブレ補正方式 |
フィルター径 | 67mm |
大きさ | 最大径81.4×長さ147.9mm |
質量 | 約646g |
主な操作部 | 絞りリング、絞りリングクリック切り換えスイッチ、アイリスロックスイッチ、フォーカスモードスイッチ、スライド式フォーカスリング(FULL MFモード)、フルタイムDMFスイッチ、フォーカスレンジリミッター、フォーカスホールドボタン×2、手ブレ補正スイッチ |
価格 | 199,500円(税込) |
※価格は、2026年7月30日時点の公式通販サイトでの販売価格です。
名前が似た「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」との違い
FE 100mm F2.8 STF GM OSSは製品名と焦点距離が似ていますが、接写性能ではなく、滑らかなボケ表現を重視した中望遠単焦点レンズです。
FE 100mm F2.8 STF GM OSS(SEL100F28GM)には、点光源の輪郭を滑らかに見せるアポダイゼーション光学エレメントが使われています。マクロ域へ切り換えた場合の最短撮影距離は0.57m、最大撮影倍率は0.25倍で、人物や静物の背景ボケを生かした撮影に適した設計です。
対して、FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍に対応します。さらに、別売テレコンバーターを装着すれば最大2.8倍まで拡張できるため、昆虫やジュエリー、小型部品などを大きく写したい場面に向いています。
小さな被写体の細部を記録するならMacro GM、人物や静物でSTF特有のボケを取り入れるならSTF GMと、主な撮影目的に合わせて選べます。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのデザインと操作性

マクロ撮影では、AFで被写体を捉えたあとにピント位置を細かく調整したり、撮影距離に応じてAFの探索範囲を限定したりする場面があります。SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、FULL MF、フルタイムDMF、フォーカスレンジリミッターを備えており、被写体や撮影方法に合わせて操作を切り換えられます。
スライド式フォーカスリングとFULL MFモード
スライド式フォーカスリングは、AFとMFを素早く切り換えたい場面で使う操作部です。
フォーカスリングを前後にスライドすると、AFまたはMFの状態からFULL MFモードへ移行します。FULL MFでは、リングが無限遠から最短撮影距離までの範囲で回転し、鏡筒に記された倍率・距離目盛を見ながらピント位置を決められます。そのため、電子式フォーカスリングの回転量を把握しにくいと感じる人も、撮影距離や倍率を目安に操作しやすくなります。
なお、カメラバッグから取り出した直後やレンズを持ち替えたあとは、フォーカスリングの位置を確認してください。リングがスライドしていると、AFを使うつもりでもFULL MFモードになっている場合があります。
絞りリング・クリック切り換え・アイリスロック
絞りに関する操作部もレンズ側にまとめられており、静止画と動画のどちらでも設定を変更できます。
絞りリングではF2.8からF22まで設定でき、Aポジションを選ぶとカメラ本体から絞りを操作できます。また、絞りリングクリック切り換えスイッチをOFFにすると、クリック感と操作音を抑えた回転に切り換わります。動画撮影中に絞りを変える場面や、静かな場所で操作音を収録したくない場合に利用できます。
さらに、アイリスロックスイッチを使うと、絞りリングをAポジション側またはF2.8~F22の範囲に固定できます。撮影中にリングへ触れ、意図せず絞り値が変わるのを防ぎたいときに使う機能です。
フォーカスレンジリミッターとフォーカスホールドボタン
AFの探索範囲やボタン操作を設定できるため、接写と通常撮影を切り換えながら撮る場合にも対応できます。
フォーカスレンジリミッターは、FULL、∞-0.5m、0.7m-0.26mの3段階です。近接撮影だけを行う場合は0.7m-0.26m、離れた被写体が中心なら∞-0.5mを選択できます。また、接写と通常撮影を続けて行うときは、全域を探索するFULLが適しています。
フォーカスホールドボタンは、レンズ上部と左側面に1つずつ配置されています。そのため、横位置と縦位置のどちらでも指を伸ばしやすく、カメラの構え方を変えても操作できます。
対応するカメラでは、ボディ側のメニューからフォーカスホールドボタンに任意の機能を割り当てられます。ただし、設定できる機能は機種によって異なるため、使用するボディのメニューを確認してください。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの画質評価

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの光学系は13群17枚で、XAレンズ2枚とEDガラス2枚を採用しています。開放F2.8から画面周辺まで細部を捉えることを重視しており、商品や印刷物、工業部品などを画面全体へ配置する撮影にも対応した設計です。
解像とコントラスト
ここでは、画面中心と周辺の解像性能、色にじみ、歪曲、逆光時の写りを確認します。
Digital Camera Worldのラボテストでは、中心部のシャープネスは開放F2.8からF11まで高い水準を保ち、画面周辺も良好な結果でした。また、測定した絞り範囲では色にじみが少なく、歪曲もわずかな糸巻き型に抑えられています。
ただし、同レビューの実写では、絞り開放かつ明暗差の大きい条件で軽い色にじみが確認されました。通常は目立ちにくいものの、白い金属や反射物をF2.8で撮る場合は、撮影画像を拡大して確認してください。
時計の文字盤、工業部品、平面の商品パッケージなど、画面周辺まで模様や輪郭を記録したい用途にも使いやすいでしょう。強い光源を画面内へ入れる際は、レンズフードを装着し、光源とカメラの位置を調整してください。
ボケ表現
ボケの形やピント面から背景へのつながりは、接写だけでなく人物撮影でも確認したい項目です。
11枚羽根の円形絞りを採用しており、背景の点光源が丸い形を保ちやすい設計です。また、ピントを合わせた被写体から背景へ、急激な境界が出にくいボケ表現を目指しています。
ただし、マクロ域ではピントが合って見える範囲(被写界深度)が非常に狭くなります。背景の模様や点光源の位置、被写体との距離によって印象が変わるため、人物撮影にも使用する場合は、通常の撮影距離で撮られた作例も確認してください。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのマクロ性能

一般的な等倍マクロは、被写体をセンサー上に実物と同じ大きさで写す最大撮影倍率1.0倍に対応します。これに対して、SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSはレンズ単体で1.4倍まで撮影でき、別売のテレコンバーターを装着すると最大2.8倍まで拡張できます。
1.4倍撮影で小さな部分を大きく写せる
レンズ単体の1.4倍撮影は、等倍では周囲まで写り込む小さな被写体を、より大きく記録したい場面に向いています。
昆虫の頭部、植物の花粉、紙の繊維、印刷物の網点、天然石の内包物なども、画面内で対象部分を大きく写せます。フルサイズ機で最大撮影倍率1.4倍を使用した場合、撮影範囲は計算上約25.7×17.1mmです。そのため、撮影前に被写体のどの範囲まで画面へ収まるかを考えやすくなります。
ただし、撮影倍率が高くなるほど、カメラや被写体のわずかな前後移動でもピント位置が変わります。屋外では風による被写体ブレに注意し、室内では必要なシャッタースピードを確保できるよう照明量を調整してください。撮影対象や環境に応じて、AFとMF、連写、三脚、撮影台、補助照明を使い分けます。
テレコンバーターで1.96倍または2.8倍に拡張
レンズ単体の1.4倍では足りない場合は、別売の純正テレコンバーターを使って焦点距離と撮影倍率を伸ばせます。
SEL14TCを装着すると140mm F4・最大撮影倍率1.96倍、SEL20TCでは200mm F5.6・最大撮影倍率2.8倍となります。装着後もAFを利用できるため、小さな昆虫や部品などをさらに大きく写したい場面で選択肢になります。
その一方で、テレコンバーターを装着すると開放F値が暗くなります。とくにSEL20TC使用時はF5.6になるため、動く昆虫を撮る場合はシャッタースピードとISO感度、静物撮影では補助照明の明るさや位置を調整してください。
また、本体とは別にテレコンバーターの購入費用がかかります。1.4倍を超える撮影を行う頻度や、撮影時に照明を用意できるかまで含めて検討すると選びやすくなります。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのAF性能

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、4基のXDリニアモーターとフローティングフォーカス機構を採用しています。ソニーの測定条件では、FE 90mm F2.8 Macro G OSSと比べてAF速度が最大約1.9倍に向上しました。また、α9 III(ILCE-9M3)装着時は最大約120コマ/秒のAF追随連写にも対応します。実際の連写速度は、使用するカメラやフォーカスモード、撮影条件によって異なります。
通常距離と接写距離でAFの挙動が異なる
AF性能は、通常の撮影距離と最大撮影倍率に近い接写距離に分けて考える必要があります。
PetaPixelの実機レビューでは、離れた被写体を撮る際のAFは素早いと評価されています。ただし、マクロ域では動く被写体への追従を維持しにくく、最大撮影倍率付近では、昆虫認識AFを使っても撮影者が狙った位置へピントを置けない場面がありました。
動く昆虫を撮る場合はAF-Cで被写体を追い、撮影距離が決まっているときはフォーカスレンジリミッターで探索範囲を限定できます。狙った部位へ合焦しているか、ファインダーやモニターで確認してください。
フルタイムDMFでAFからMFへ移行できる
フルタイムDMFは、AFで被写体を捉えたあと、ピント位置を細かく動かしたい場面に使用する機能です。
フルタイムDMFをONにすると、AF-Cの使用中でもフォーカスリングを回すだけでMF操作へ移れます。AFが背景へ移った場合や、昆虫の頭部など特定の位置へ合わせ直したいときも、フォーカスモードスイッチを切り換えずに調整可能です。
AFで合わせた位置からわずかに動かす場合はフルタイムDMFが適しています。距離目盛や倍率目盛を見ながらMFでピントを決めるなら、スライド式フォーカスリングをFULL MFへ切り換えてください。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの手ブレ補正と手持ち撮影

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、レンズ内光学式手ブレ補正を搭載しています。静止画では角度ブレに加え、上下左右のシフトブレと前後方向のブレにも対応します。ただし、シフトブレと前後方向の補正は静止画撮影時のみです。
手持ち撮影では構図とピント位置を確認しやすい
手持ちで高倍率撮影を行う場合は、シャッターを切る瞬間だけでなく、構図やピント位置を決める間の揺れにも注意が必要です。
レンズ内手ブレ補正によってファインダー像の揺れが抑えられると、被写体の位置やピント面を見ながらカメラを構えやすくなります。とくに、三脚を立てにくい場所で花や昆虫を撮る際は、構図を細かく調整する助けになるでしょう。
ただし、手ブレ補正では、風で揺れる花や動いている昆虫の被写体ブレまでは止められません。そのため、被写体の動きに合わせてシャッタースピードを調整し、必要に応じてISO感度や連写も利用します。
さらに、脇を締める、肘や体を壁や地面へ添えるなど、カメラが動きにくい姿勢も取り入れてください。
三脚使用時は手ブレ補正をOFFにする
商品撮影やフォーカスブラケット撮影などで三脚を使う場合は、手ブレ補正の設定にも注意が必要です。
ソニーのヘルプガイドでは、三脚にカメラを固定して撮影する際、手ブレ補正をOFFにするよう案内しています。カメラが動いていない状態でも補正機構が作動し、画像に影響する可能性があるためです。
また、高倍率撮影では、床から伝わる振動やシャッターボタンを押す動作も画像に表れる場合があります。カメラへ直接触れずに撮影できるセルフタイマーやリモート撮影も活用しましょう。
電子先幕シャッターや電子シャッターを使用する場合は、対応状況や照明による縞模様の発生有無がカメラによって異なります。使用するボディの仕様と撮影環境に合わせて設定を確認してください。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの動画性能

SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、4基のXDリニアモーターによるAFに加え、クリックを解除できる絞りリングやリニア・レスポンスMFを備えています。対応ボディでは4K 120p撮影時にもAFを利用できますが、選択できる記録方式やAF機能はカメラによって異なります。使用するボディの動画仕様も確認してください。
絞りリングのクリックを解除できる
動画撮影では、絞りを変更した際の操作音や、リングの段階的な動きが映像へ影響する場合があります。
絞りリングクリック切り換えスイッチをOFFにすると、クリック感のない状態でリングを回せます。そのため、商品紹介動画などで撮影中に絞りを変更する際も、操作音を抑えながら露出を調整できます。
ただし、絞り値を変えると映像の明るさだけでなく、ピントが合って見える範囲や背景のボケ方も変化します。撮影中に操作する場合は、モニターを見ながら少しずつ調整してください。
リニア・レスポンスMFでピント移動を再現しやすい
商品やアクセサリーの動画では、手前の部品から奥のロゴへピントを移すなど、狙った位置へ一定の速さで合わせる操作が求められます。
リニア・レスポンスMFは、フォーカスリングを回した角度に応じてピント位置が移動する方式です。リングを回す速さだけに左右されにくいため、同じピント移動を複数回撮影する場合も、回転量を目安に操作できます。
なお、マクロ域ではカメラや被写体がわずかに前後しただけでもピント位置が変わります。ピント移動を見せる動画では、必要に応じて三脚や撮影台を使い、カメラと被写体の位置を固定してください。
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSと競合レンズの比較
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSと直接比較しやすいのは、同じソニーEマウント用・35mmフルサイズ対応で、AFと最大撮影倍率1.0倍を備えた3本です。ここでは、FE 90mm F2.8 Macro G OSS、105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用、TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用を比較します。加えて、AFを使わずレンズ単体で2倍撮影を行えるLAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用も、高倍率MFマクロの別案として表にまとめました。
機種 | 最大撮影倍率 | AF | レンズ内手ブレ補正 | 質量 | 価格情報 |
|---|---|---|---|---|---|
1.4倍(テレコンバーター装着時は最大2.8倍) | 対応 | 搭載 | 約646g | ソニーストア販売価格199,500円(税込) | |
1.0倍 | 対応 | 搭載 | 約602g | ソニーストア販売価格151,800円(税込) | |
1.0倍 | 対応 | 非搭載 | 約710g | オープン価格 | |
1.0倍 | 対応 | 非搭載 | 約630g | 希望小売価格126,500円(税込) | |
2.0倍 | 非対応(MF専用) | 非搭載 | 638g~(マウントにより異なる) | 販売店価格94,050円(税込) |
※価格は2026年7月31日時点の情報です。SONYの2本はソニーストア販売価格、TAMRONは希望小売価格、LAOWAは販売店価格の一例を掲載しています。105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用はオープン価格のため、販売価格は店舗によって異なります。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS:純正の等倍マクロ
ソニー純正レンズとレンズ内手ブレ補正を重視し、最大撮影倍率1.0倍までで足りる人は、FE 90mm F2.8 Macro G OSSを比較対象にできます。
FE 90mm F2.8 Macro G OSSは、AFとレンズ内手ブレ補正を備えた等倍マクロです。質量は約602gで、SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSより44g軽くなっています。また、ソニーストア販売価格の差は47,700円(税込)です。
花のしべ、料理、小物、アクセサリーなど、等倍までで必要な範囲を写せる被写体なら、FE 90mmでも対応できます。対して、FE 100mmは1.4倍撮影、純正テレコンバーター、4基のXDリニアモーター、絞りリング、フルタイムDMFを搭載。これらの機能を使用する頻度と価格差が、2本を選ぶ際の基準になります。
SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用:等倍時に141mmのワーキングディスタンスを確保
105mmの画角と、レンズ先端から被写体までの距離を取りやすい設計を重視する場合に比較したい製品です。
SIGMA 105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用は、最大撮影倍率1.0倍に対応する35mmフルサイズ用AFマクロです。レンズ構成は12群17枚、絞り羽根は9枚、最短撮影距離は29.5cm、フィルター径は62mm。ソニーE用の質量は約710gで、レンズ内手ブレ補正は搭載していません。
等倍撮影時のワーキングディスタンスは、フードを外した状態で141mmです。ワーキングディスタンスとは、レンズ先端から被写体までの距離を指します。さらに、インナーフォーカス方式のため、ピントを合わせてもレンズの全長は変わりません。照明器具を被写体の周囲へ配置する商品撮影や、三脚を使った静物撮影で比較しやすいレンズです。
TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用:12枚羽根を採用した等倍AFマクロ
価格、質量、絞ったときのボケの形、フィルター径を比較したい人は、TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用も候補にできます。
TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD(Model F072)ソニーE用は、最大撮影倍率1.0倍に対応するAFマクロです。質量は約630g、絞り羽根は12枚、最短撮影距離は0.23m、フィルター径は67mm。希望小売価格は126,500円(税込)で、レンズ内手ブレ補正は搭載していません。
12枚羽根の円形絞りを採用し、絞り開放から2段絞った範囲まで、ほぼ円形の絞り形状を保つ設計です。また、SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSと同じ67mm径なので、すでに同径の保護フィルターなどを所有している場合は共用できます。
テレコンバーターとレンズ内手ブレ補正には対応していません。等倍撮影とAFを中心に使い、1.4倍以上の倍率を必要としない人向けの選択肢です。
高倍率MFマクロの別案
AFを使わず、レンズ単体で2倍撮影を行いたい場合は、等倍AFマクロとは別にMF専用レンズも検討できます。
LAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用:レンズ単体で2倍撮影
LAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用は、撮影台や三脚を使い、MFで小さな被写体を大きく写したい人向けのレンズです。
最大撮影倍率2.0倍から無限遠までピントを合わせられるMF専用レンズで、AFとレンズ内手ブレ補正は搭載していません。ソニーE用は10群12枚、絞り羽根13枚、最短撮影距離24.7cm、フィルター径67mm、最大径72×全長155mmという仕様です。
さらに、APO光学設計を採用し、ピント面の前後や画面周辺に発生する色にじみを抑える構成となっています。静物、電子部品、鉱物などを固定し、ピント位置を手動で追い込みながら撮る用途に向きます。
ただし、動く昆虫を追う場面や、手持ちでAFを使いたい撮影では、SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSの機能構成が適しています。LAOWAは直接競合する等倍AFマクロではなく、レンズ単体の2倍撮影を優先する場合の別案です。
競合レンズの選び方

比較する際は、最初に必要な最大撮影倍率を決めます。そのうえで、AF、レンズ内手ブレ補正、重量、価格、フィルター径を確認すると候補を整理できます。
撮影条件・優先する項目 | 比較しやすい製品 |
|---|---|
純正AFとレンズ内手ブレ補正を使い、等倍まで撮れればよい | SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS |
105mmの画角と等倍時141mmのワーキングディスタンスを重視 | 105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用 |
等倍AF、約630g、12枚羽根、67mm径フィルターを重視 | TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用 |
純正AF・レンズ内手ブレ補正と1.4倍以上の撮影を組み合わせたい | SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSS |
MFでレンズ単体の2倍撮影を行いたい | LAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用 |
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのレビュー比較まとめ
SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSは、レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍、別売テレコンバーター装着時は最大2.8倍に対応する、G Masterシリーズ初の中望遠マクロレンズです。4基のXDリニアモーターやレンズ内光学式手ブレ補正に加え、FULL MF、フルタイムDMF、フォーカスレンジリミッター、絞りリングなどの操作部も備えています。商品、ジュエリー、昆虫、植物などを等倍より大きく写したい人や、AFを使いながら高倍率撮影を行いたい人に向く構成といえるでしょう。ただし、最大撮影倍率1.0倍までで目的を満たせる場合は、SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS、105mm F2.8 DG DN MACRO ソニーE用、TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD ソニーE用も比較候補です。また、AFやレンズ内手ブレ補正を必要とせず、レンズ単体で2倍撮影を行うなら、LAOWA 100mm F2.8 2X Ultra Macro APO ソニーE用も選択肢になります。ソニーストア販売価格は199,500円(税込)のため、1.4倍以上の撮影倍率、テレコンバーター対応、手ブレ補正、操作部を使う頻度と価格差を比べて選んでください。
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