
【2026年版】TAMRON 16-30mm F2.8 G2レビュー比較まとめ 画質・携帯性・弱点を詳しく解説





TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2は、フルサイズミラーレスカメラに対応する大口径超広角ズームレンズです。ズーム全域でF2.8を維持しながら、ソニーE用は440g、ニコンZ用も450gに抑えられています。16mmでは広い風景や建築物、室内を収めやすく、30mm側は旅行や街中のスナップにも使いやすい画角です。レンズ内手ブレ補正はありませんが、インナーズーム、VXDによるAF、TAMRON Lens Utilityへの対応など、静止画と動画の両方を意識した設計となっています。レビューを踏まえて16mm側の画質、30mm側で注意したい描写、AFや動画での使いやすさ、初代17-28mmや競合レンズとの違いを解説します。
この記事のサマリー

16-30mmをズーム全域F2.8でカバーし、風景、建築、星景、旅行撮影に使いやすい超広角ズームです

質量はソニーE用が440g、ニコンZ用が450gで、F2.8通しのレンズとしては持ち運びやすく仕上がっています

16~24mm付近は開放から良好な描写が期待できますが、30mm・F2.8では周辺がやや柔らかくなる場合があります

VXDによる高速で静かなAFとインナーズームを採用し、動画やジンバル撮影にも向いています

Sony 16-25mm、Sigma 16-28mm、NIKKOR Z 14-30mmとは、画角、操作性、対応マウントを比べて選びましょう
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2のレビュー要点

(Via:CameraLabs)
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2は、超広角を必要とする風景や建築撮影だけでなく、旅行、イベント、星景、室内撮影まで幅広く使えるレンズです。
従来の17-28mm F2.8から広角端が1mm、望遠端が2mm広がり、16mmから30mmまでをカバーできるようになりました。数字の差は小さく見えますが、16mm側は室内や建築物を撮る際に画面へ収められる範囲が広がり、30mm側は街中のスナップで使いやすくなっています。
おすすめな人
風景、建築物、室内、星空など、広い範囲を写したい人に向いています。ズーム全域で開放F値F2.8を維持するため、焦点距離を変えても開放F値が変わりません。
F2.8は、日没後や室内でシャッタースピードを確保したい場合にも使いやすい明るさです。星景撮影では、16mmの広い画角で空を大きく入れながら、F2.8で光を取り込めます。
旅行用の広角ズームを探している人にも候補となるでしょう。ソニーE用は440g、ニコンZ用も450gなので、大型のF2.8広角ズームより荷物を抑えられます。ズームしても全長が変わらず、持ち歩いている途中や撮影時に重心が大きく移動しない点も特徴です。
Imaging Resourceは、オーストラリアでの2週間の撮影に使用し、風景から都市のスナップまで幅広い場面に対応できたと評価しています。解像、AF、携帯性のバランスがよく、旅行中に使用する機会が多かったと述べています。
不向きな人
14mm以下の広い画角を必要とする人には、16mm始まりでは足りない可能性があります。狭い室内や大きな建築物では、後ろへ下がれず、画面に収めきれないこともあるでしょう。
CameraLabsのレビューでは、16mmの対角画角は約107度で、14mm始まりのレンズの約114度より7度狭いと説明されています。差は小さく見えますが、撮影位置を後ろへ移せない場所では、14mmのほうが広い範囲を写せます。
30mm側を人物撮影や日常の標準レンズとして頻繁に使いたい人も注意が必要です。30mmは自然な広角として使いやすい一方、35mmや50mmほど被写体を大きく写せません。また、レンズ内手ブレ補正は搭載されていません。ボディ内手ブレ補正のないカメラで動画を手持ち撮影する場合や、暗い場所で静止した被写体を低速シャッターで撮る場合は、手ブレに注意が必要です。
PetaPixelは、16mm側を開放から鮮明と評価する一方、30mm・F2.8では全体がやや柔らかく見え、特に近距離と画面周辺で差が現れやすいと指摘しています。30mm側を開放で多用する人は、この傾向を理解しておきましょう。
要素別レビュー早見表
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
焦点距離 | 16-30mm。風景や建築から旅行、街中のスナップまで対応 |
開放F値 | ズーム全域F2.8。焦点距離を変えても開放F値が変わらない |
解像 | 16-24mm付近は中央から周辺まで良好。30mm・F2.8では周辺が柔らかくなる場合がある |
近接撮影 | 最短撮影距離は16mmで0.19m、30mmで0.3m |
ボケ | 超広角ズームとしては自然。複雑な背景では輪郭がやや目立つ場合がある |
AF | VXDを採用。高速で動作音が小さいという評価が多い |
手ブレ補正 | レンズ内補正は非搭載。必要に応じてボディ内補正や三脚を使用 |
動画 | インナーズームで重心が変わりにくく、フォーカスブリージングも少ない |
携帯性 | ソニーE用440g、ニコンZ用450g |
対応マウント | ソニーE、ニコンZ |
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2の基本情報

16-30mm F/2.8 Di III VXD G2(Model A064)は、35mmフルサイズミラーレスカメラに対応する超広角ズームレンズです。ソニーE用とニコンZ用が用意されています。
The-Digital-Pictureは、焦点距離、F2.8の明るさ、画質、AF、携帯性を総合的に評価しています。特に、広角ズームとして使いやすい範囲を小型の鏡筒にまとめた点を長所に挙げています。
初代17-28mm F2.8から変わった点
16-30mm F2.8 G2は、17-28mm F/2.8 Di III RXD(Model A046)の後継モデルです。焦点距離は17-28mmから16-30mmに拡大しました。広角側が1mm広くなり、望遠側も2mm延びています。風景や建築では16mm側、旅行やスナップでは30mm側の追加が使いやすさにつながります。
AF駆動も、初代のRXDからリニアモーター式のVXDへ変更されました。フォーカスセットボタンとUSB Type-C端子が追加され、TAMRON Lens Utilityを利用した機能設定やファームウェア更新にも対応しています。
比較項目 | 16-30mm F2.8 G2 | 17-28mm F2.8 |
|---|---|---|
焦点距離 | 16-30mm | 17-28mm |
AF駆動 | VXD | RXD |
ソニーE用の質量 | 440g | 420g |
ソニーE用の長さ | 101.8mm | 99mm |
フォーカスセットボタン | あり | なし |
TAMRON Lens Utility | 対応 | 非対応 |
対応マウント | ソニーE、ニコンZ | ソニーE |
ズーム時の全長変化 | なし | なし |
初代より20g重く、長さも2.8mm増えていますが、焦点距離と機能が拡大したことを考えると、大きさの変化はわずかです。
SonyAlpha Blogでは、16-30mm F2.8 G2は初代17-28mm F2.8より画質とAF性能が改善されたと評価されています。ただし、61メガピクセルのカメラでは、Sony FE 16-25mm F2.8 Gのほうが細部の解像で優れるとしています。
主なスペック
項目 | 内容 |
|---|---|
対応フォーマット | 35mmフルサイズ |
焦点距離 | 16-30mm |
開放F値 | F2.8 |
最小絞り | F16 |
レンズ構成 | 12群16枚 |
最短撮影距離 | 0.19m(広角端)、0.3m(望遠端) |
最大撮影倍率 | 1:5.4(広角端)、1:7(望遠端) |
AF駆動 | VXD |
レンズ内手ブレ補正 | なし |
絞り羽根 | 9枚 |
フィルター径 | 67mm |
最大径 | 74.8mm |
ソニーE用 | 長さ101.8mm、440g |
ニコンZ用 | 長さ103.9mm、450g |
対応マウント | ソニーE、ニコンZ |
最大撮影倍率は広角端のほうが高く、被写体へ近づきながら背景を広く入れる撮影に向いています。一方、望遠端では撮影距離が長くなり、被写体との間隔を取りやすくなります。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2のデザインと操作性レビュー

(Via:PetaPixel)
F2.8通しのフルサイズ用超広角ズームとしては小型で、最大径はソニーE用、ニコンZ用ともに74.8mmです。小型のフルサイズボディと組み合わせても、レンズだけが極端に大きく見えにくい設計となっています。
ズームリングを回しても鏡筒の長さは変わりません。重心移動が少ないため、手持ち撮影だけでなく、ジンバルやシューティンググリップを使用する動画撮影でもバランスを保ちやすくなります。
440~450gで持ち運びやすい
ソニーE用は440g、ニコンZ用は450gです。超広角ズームを必要とする風景撮影では、三脚、フィルター、予備バッテリーなど荷物が増えやすいため、レンズ本体が軽いことは持ち運びやすさにつながります。
フィルター径は67mmです。前玉が大きく張り出した超広角レンズとは異なり、一般的なねじ込み式のPLフィルターやNDフィルターを装着できます。タムロンの28-75mm F2.8 G2や70-180mm F2.8 G2も67mmを採用しているため、複数のレンズでフィルターを共用できます。
SonyAlpha Blogは、440gという質量と、ズーム時に長さが変わらない設計を評価しています。ジンバルに載せやすく、旅行にも持ち出しやすい一方、鏡筒の操作部はフォーカスセットボタンのみで、シンプルすぎると感じる人もいるとしています。
操作部はシンプル
鏡筒にはズームリング、フォーカスリング、フォーカスセットボタン、USB Type-C端子が配置されています。絞りリングやAF/MF切り替えスイッチはありません。絞りはカメラ側で変更し、AFとMFも基本的にはカメラの操作部やメニューから切り替えます。
フォーカスセットボタンには、カメラ側の機能やTAMRON Lens Utilityで選択した機能を割り当てられます。AF/MF切り替えや、星景撮影時に無限遠付近のピントを固定するアストロフォーカスロックなどが使用可能です。対応する機能はマウントやカメラによって異なるため、使用前に対応情報を確認してください。
簡易防滴構造と前玉の防汚コートも採用されています。ただし、防水構造ではありません。雨天ではレインカバーを使用し、濡れた場合は早めに水分を拭き取りましょう。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2の画質レビュー

(Via:The-Digital-Picture作例)
画質は焦点距離によって傾向が異なります。16mmから24mm付近は、中央部だけでなく画面周辺まで良好という評価が多く、風景や建築物の細部を写しやすいレンズです。30mm側では、中央部は実用的な解像を保つものの、F2.8では画面周辺や近距離の被写体がやや柔らかく見える場合があります。
16mm側は開放から良好
PetaPixelは、16mm・F2.8の中央部に十分な細部があり、画面周辺も開放から良好と評価しています。絞っても改善幅は大きくなく、F2.8から使いやすい描写としています。
風景や建築物では、画面の端まで細部を写したい場面が多くなります。16mm側で開放から周辺まで安定していることは、日没後や星景撮影など、絞りを開けて撮影したい場面でも使いやすい要素です。
CameraLabsの高解像度テストでも、16~24mmはフルサイズの画面全体で良好から非常に良好な解像を示したと評価されています。軸上色収差、ピント移動、コマ収差もほとんど見られなかったとしています。コマ収差とは、星や小さな光が画面周辺で羽根を広げたような形に写る現象です。
30mm・F2.8では周辺が柔らかくなることがある
30mm側では評価が分かれています。PetaPixelは、F2.8でやや柔らかい描写が見られ、特に近距離と画面周辺で目立つと指摘しました。F4で中央部は大きく改善し、周辺まで整えるにはF5.6付近が使いやすいとしています。
CameraLabsも、30mm・F2.8では初代17-28mmや一部の競合レンズより解像が低下すると評価しています。ただし、すべての焦点距離で画面全体が不鮮明になるわけではありません。30mm側を開放で使う場合に現れやすい傾向として考えましょう。
人物や小物を30mmで撮る場合は、背景をぼかしたいときにF2.8を使い、画面全体の細部を重視するときは少し絞る方法があります。適した絞りは撮影距離や求める表現によって変わるため、撮影後に拡大して確認してください。
歪曲収差と周辺光量
超広角レンズでは、直線が曲がって見える歪曲収差や、画面の四隅が暗くなる周辺光量低下が発生しやすくなります。16-30mm F2.8 G2もカメラ内レンズ補正を利用する設計です。対応カメラでは、周辺光量、倍率色収差、歪曲収差の補正を有効にして使用することが推奨されています。
SonyAlpha Blogは、歪曲と周辺光量低下を注意点に挙げています。一方、色収差は少なく、補正後の実写では扱いやすいと評価しました。RAWで撮影する場合は、使用する現像ソフトがこのレンズの補正プロファイルに対応しているか確認しましょう。
逆光と星景撮影
レンズ表面にはBBAR-G2コーティングが使われています。CameraLabsは、フレア、ゴースト、画面全体が白っぽくなる現象がよく抑えられていると評価しました。太陽や照明を画面内に入れる超広角撮影でも、比較的コントラストを保ちやすいとしています。
一方、Imaging Resourceは、太陽を直接画面に入れた場合、Sony FE 16-35mm F2.8 GM IIよりフレアが現れやすいと指摘しています。逆光に強いレンズではありますが、光源の位置によってはゴーストが写るため、構図を少し変えながら確認しましょう。
星景撮影では、F2.8の明るさに加えて、周辺の星が大きく変形しにくい点が長所です。CameraLabsはコマ収差がほとんど見られないと評価しており、ズームレンズで星空を撮りたい人にも候補となります。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2のボケと近接撮影

(Via:PetaPixel)
超広角ズームは背景を大きくぼかす目的のレンズではありません。ただし、F2.8の明るさと短い最短撮影距離を組み合わせることで、近くの被写体を目立たせながら、周囲の風景も取り入れられます。広角端の最短撮影距離は0.19m、望遠端は0.3mです。最大撮影倍率は16mmで1:5.4、30mmで1:7となっています。
被写体へ近づいて背景を広く写せる
16mm側では、レンズ先端から被写体までの距離が約7cmになるまで近づけます。花、料理、小物などを手前に大きく配置し、その後ろに室内や風景を広く入れる撮影が可能です。
被写体へ近づくほど遠近感が強調され、手前の物が実際より大きく見えます。料理や商品を自然な形で見せたい場合は、画面の端へ配置すると形が伸びやすいため、中央付近に置くと整えやすくなります。
CameraLabsは、近接性能自体は実用的としながら、最大倍率を得るには被写体との距離が非常に短くなる点を注意事項に挙げています。レンズの影や照明の映り込み、前玉と被写体の接触に気をつけましょう。
超広角ズームとしては自然なボケ
F2.8で近くの被写体にピントを合わせると、背景をある程度ぼかせます。点光源の丸ボケも比較的整っており、夜の街中やイルミネーションを背景にした撮影にも使えます。SonyAlpha Blogは、丸ボケの形と色の再現を高く評価しています。一方、枝葉や細かな模様が重なる背景では、ぼけた部分の輪郭がやや目立つ場合があるとしています。
PetaPixelは、ピント位置から背景へ移る部分がなめらかで、超広角ズームとして良好なボケと評価しました。大きなボケを求めるレンズではありませんが、近接撮影では被写体と背景を分けられます。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2のAF性能
AF駆動には、リニアモーター式のVXDを採用しています。初代17-28mmのRXDから変更され、ピント合わせの速度と動体への追従性能が改善されました。風景や建築物ではAF速度を意識する場面は少ないものの、旅行中のスナップ、イベント、子どもやペットの撮影では、素早くピントを合わせられることが重要です。
AFは高速で動作音も小さい
CameraLabsがニコンZ8で測定した結果では、30mmで無限遠から0.4mまで約0.12秒で合焦しました。AF動作音は外部からほとんど聞こえず、内蔵マイクを使った動画でも小さかったと評価しています。
The-Digital-Pictureも、VXDによるAFを高速、静音、正確と評価しています。人物や動物の瞳AFなど、カメラ側の被写体認識機能にも対応しますが、利用できる機能はカメラによって異なります。
撮影条件によってはピントを外す場合もある
CameraLabsの繰り返しテストでは、多くの撮影で安定して合焦した一方、40回中2回は明確にピントを外しました。外れた写真はファインダー上でも判断できる程度だったとしています。
これはすべての個体やカメラで同じ結果になることを示すものではありません。ただし、重要な撮影では、AFに任せたままにせず、撮影後にピント位置を拡大して確認したほうが安心です。
暗い場所やコントラストの低い被写体では、カメラ本体のAF性能にも左右されます。星景撮影などで確実に無限遠へ合わせたい場合は、拡大表示やアストロフォーカスロックを利用するとピントずれを防ぎやすくなります。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2の手ブレ補正と手持ち撮影
16-30mm F2.8 G2には、レンズ内手ブレ補正のVCが搭載されていません。手ブレ補正を使用する場合は、カメラのボディ内手ブレ補正に頼ることになります。超広角は望遠レンズほど手ブレが目立ちませんが、暗い室内や夕方に低速シャッターで撮る場合は注意が必要です。
F2.8の明るさでシャッタースピードを確保しやすい
ズーム全域でF2.8を使えるため、F4のレンズと比べると、同じISO感度で1段速いシャッタースピードを選べます。ただし、F2.8にすれば必ず手ブレを防げるわけではありません。被写体の動き、カメラの画素数、構え方によって必要なシャッタースピードは変わります。撮影結果を拡大し、ブレが目立つ場合はISO感度やシャッタースピードを調整してください。
PetaPixelは、レンズ内手ブレ補正がない点を注意事項に挙げつつ、小型・軽量なためジンバルへ載せやすく、ボディ内手ブレ補正のあるカメラでは手持ち動画にも使いやすいと評価しています。
三脚使用時はカメラの設定も確認する
夜景や星景を長時間露光で撮る場合は、三脚を使う方法が適しています。ボディ内手ブレ補正を搭載したカメラでは、三脚使用時に補正を切ったほうがよい機種もあるため、カメラの説明書を確認してください。
レンズが軽く、ズーム時に重心が変わりにくいため、小型の三脚やジンバルでもバランスを調整しやすいでしょう。ただし、風が強い場所ではレンズの軽さだけで安定性を判断せず、三脚全体の強度も確認する必要があります。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2の動画性能
16mmの広い画角、F2.8の明るさ、静かなAF、インナーズームを備えており、Vlog、旅行動画、室内撮影などに使いやすいレンズです。30mmまでズームできるため、広角で場所全体を見せた後、少し狭い画角で人物や小物を撮るといった切り替えもできます。
インナーズームでジンバルのバランスを保ちやすい
ズームしても鏡筒の長さが変わらないため、撮影中の重心移動が抑えられています。ジンバルに載せた状態で焦点距離を変更しても、外側へ大きく伸びるズームよりバランスが崩れにくい設計です。
ただし、電動ズームではありません。動画撮影中にズームリングを手で回すと、回転速度が一定にならなかったり、カメラが揺れたりする場合があります。なめらかなズーム演出を多用する場合は、電動ズームレンズも比較しましょう。SonyAlpha Blogは、全長が変わらない点と440gの軽さから、ジンバルや動画で使いやすいと評価しています。
フォーカスブリージングが少ない
フォーカスブリージングとは、ピント位置を変えたときに画角まで変化して見える現象です。動画で手前から奥へピントを移すと、画面が拡大・縮小したように見えることがあります。
CameraLabsの測定では、無限遠から近距離へピントを移した際の画角変化は、30mmで約0.7%、16mmで約0.4%でした。変化量が小さく、ピント送りを行う動画でも構図が動きにくいと評価されています。
同レビューでは、30mmでピントを合わせてから16mmまでズームしても、ピント位置をほぼ保ったと報告しています。動画中に焦点距離を変える場合にも扱いやすい特性です。
TAMRON Lens Utilityを利用できる
USB Type-C端子からパソコンや対応スマートフォンへ接続し、TAMRON Lens Utilityを利用できます。フォーカスリングの動作設定やフォーカスセットボタンへの機能割り当てに加え、ピント位置を移動する機能も設定可能です。星景撮影向けのアストロフォーカスロックを使えば、無限遠へ合わせた後の誤操作も防げます。
利用できる機能や接続方法はOS、マウント、ソフトウェアのバージョンによって異なります。使用前にタムロンの対応情報を確認してください。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2と競合レンズの比較
レンズ | 主な特徴 |
|---|---|
Tamron 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2 | 16-30mm、440~450g、67mmフィルター、ソニーE・ニコンZ用 |
Tamron 17-28mm F/2.8 Di III RXD | 初代モデル。軽量だが焦点距離と機能が少ない。ソニーE用のみ |
Sigma 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporary | 450g。ソニーEとLマウントに対応。フィルター径72mm |
Sony FE 16-25mm F2.8 G | 約409g。絞りリングやAF/MFスイッチを搭載。ソニーE用 |
NIKKOR Z 14-30mm f/4 S | 14mm始まり。F4通し、約485g。ニコンZ用 |
Sigma 16-28mm F2.8 DG DNとの違い

Sigma 16-28mm F2.8 DG DN | Contemporaryは、Tamronと同じ16mm始まりで、ズーム全域F2.8です。ソニーE用の質量は450gで、Tamronより10g重い程度となっています。
Tamronは望遠端が30mmまであり、フォーカスセットボタンやTAMRON Lens Utilityに対応。Sigmaは望遠端が28mmで、フィルター径は72mmです。SigmaにはLマウント用がありますが、ニコンZ用はありません。
SonyAlpha Blogの比較では、Tamron 16-30mm G2はSigma 16-28mmより中央部と周辺部の解像で良好な結果を示したと評価されています。ただし、カメラ、焦点距離、絞りによって結果は変わるため、すべての条件で差が出るわけではありません。ソニーEで軽量なF2.8広角ズームを探している場合は、30mmまで必要か、67mmフィルターを共用したいか、レンズのカスタマイズ機能を使うかが選択の基準になります。
Sony FE 16-25mm F2.8 Gとの違い

Sony FE 16-25mm F2.8 Gは、約409gとTamronより31g軽く、長さも91.4mmに抑えられています。絞りリング、絞りリングのクリック切り替え、AF/MFスイッチ、フォーカスホールドボタンを備え、鏡筒上で操作を完結しやすい点が特徴です。
Tamronは30mmまで使えるため、旅行やスナップではレンズ交換の回数を減らしやすくなります。Sonyは25mmまでですが、小型・軽量さと操作部の多さを優先する人に向いています。
SonyAlpha Blogは、61メガピクセルのカメラではSony 16-25mm F2.8 Gのほうが細部の解像で優れると評価しています。一方、Tamronは望遠端が長く、幅広い画角を1本で扱える点が利点です。
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sとの違い

ニコンZでは、NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sも比較対象です。Tamronより2mm広い14mmから始まり、撮影位置を変えにくい室内、建築、広い風景で使いやすい画角を備えています。
NIKKOR Z 14-30mmはF4通しで、質量は約485gです。TamronはF2.8なので、同じ条件ならNIKKORより1段多く光を取り込めます。星景、室内、人物を含むイベントではTamronが使いやすく、14mmの広さを優先するならNIKKORが候補になります。
CameraLabsは、14mmと16mmでは対角画角に約7度の差があり、後ろへ下がれない場所では違いが現れると説明しています。一方、TamronはF2.8と高速AFを備えながら、NIKKOR Z 14-30mmと近い質量に収まっています。
詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
初代17-28mmから買い替えるべき?

初代17-28mmを使用しており、画角やAFに不満がなければ、急いで買い替える必要はありません。初代は420gと軽く、17-28mmの範囲では現在も使いやすいレンズです。16mmの広さ、30mm側の追加、VXDによるAF、フォーカスセットボタン、TAMRON Lens Utilityが必要なら、G2へ買い替える理由になります。
画質については、G2がすべての焦点距離で初代を上回るとは限りません。CameraLabsは16~24mmの描写を高く評価する一方、30mm・F2.8では柔らかさが見られ、初代より不利になる条件もあるとしています。
TAMRON 16-30mm F/2.8 Di III VXD G2のレビューまとめ
16-30mm F/2.8 Di III VXD G2は、風景、建築、星景、旅行、動画に使いやすい小型・軽量な超広角ズームです。ズーム全域でF2.8を使え、質量はソニーE用が440g、ニコンZ用が450gに抑えられています。
16~24mm付近は開放から良好な解像が期待でき、AFも高速で静かです。ズームしても全長が変わらず、フォーカスブリージングも少ないため、動画やジンバル撮影にも向いています。
一方、30mm・F2.8では周辺や近距離の描写がやや柔らかくなる場合があります。レンズ内手ブレ補正や絞りリングもありません。30mmまでのズーム範囲を重視するならTamron、操作性を優先するならSony 16-25mm、LマウントならSigma 16-28mm、14mmの画角が必要ならNIKKOR Z 14-30mmも比較しましょう。
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