
DxO Nik Collection 9が正式発表 AIマスキングと新フィルターで編集が一段速く
DxOが写真編集プラグインスイート「Nik Collection 9」を正式発表し、AIによるマスキングやカラーグレーディング機能の刷新、ブレンドモード追加など大幅アップデートが入ります。PhotoshopやLightroom Classicのプラグインとして使えるだけでなく、単体アプリとしても動作するのが特徴で、撮影後の仕上げを効率化したい人ほど恩恵が大きい内容です。
この記事のサマリー

AIマスキング(被写体選択・深度マスク)が追加され、局部調整の手間を減らせる

Nik Color Efexに新しいカラーグレーディングツールが追加され、1つのホイールでシャドウ、中間トーン、ハイライト、グローバルカラーを個別に調整できる

Halationなど新しいクリエイティブフィルターとブレンドモードで表現の幅が広がる

Photoshop/Lightroom Classic等のプラグイン+スタンドアロンの両対応が継続

新規購入とアップグレード価格が提示され、既存ユーザーは費用対効果で判断しやすい
正式発表で何が変わった?Nik Collection 9の要点

今回のNik Collection 9は、従来の「プリセットを起点に仕上げる」良さを保ちつつ、局部調整を前提にした設計へ一気に寄せてきたのが大きなポイントです。Fuji Rumorsは新機能が多いことを強調しており、従来の操作感の延長で“できること”が増える方向性だと読み取れます。アップデートの中心は、AIマスキング、カラーグレーディングの刷新、ブレンドモード追加、新フィルターの投入で、編集スピードと再現性の両方に効く内容です。
AIマスキングは「手で塗る時間」を減らす発想
注目はAIマスキングで、被写体を自動で選びやすくする機能と、距離感(奥行き)をヒントに前景・背景を分ける深度マスクが軸になります。PetaPixelもAIマスキングを柱として扱っており、局部補正のための“切り抜き作業”が短縮される方向です。例えばポートレートでは人物と背景の調整を分けやすくなり、風景では前景・背景など距離感の違う領域を起点に部分補正へ入りやすくなります。ただし、髪の細部や空と建物の境界などは、AIマスクを下地にして手動で微調整する前提で考えるのが安全です。
フィルター中心から「局部調整込みの仕上げ」へ
NikはもともとColor EfexやSilver Efexなど“画づくりの味”が強い道具ですが、そこにAIマスキングやマスクの再利用が入ることで、プリセットを当てて終わりではなく、同じ方向性の仕上げを複数カットに横展開しやすくなります。結婚式やイベントのように撮影枚数が多い案件では、雰囲気を揃えながら微調整だけ変える運用が現実的です。逆に、完全に手作業の緻密なマスクに慣れている人は、AI結果を“下地”として使う意識が合うかが判断ポイントでしょう。
新機能の中身:カラーグレーディング、ブレンドモード、新フィルター
機能追加が多いぶん、何から試すべきか迷いやすいのですが、編集の手戻りを減らすなら「色の方向性を決める→局部で整える→質感や雰囲気を足す」の順が分かりやすいはずです。DPReviewでも、カラーグレーディングやブレンドモード、新フィルターの追加が整理されています。Nik Collection 9は、この流れをツール側で後押しする構成になっています。
Color Efexのカラーグレーディングが再設計
カラーグレーディング(明部・中間・暗部を別々の色味で整える考え方)は、写真でも動画でも“空気感”を決める工程です。Nik Collection 9ではColor Efex内のカラーグレーディングが大きく手直しされ、影・中間・ハイライトを独立して追い込みやすい方向が示されています。夕景でハイライトを暖色寄りに、影を少し締めて青を足す、といった定番の作り込みを、プリセットだけに頼らずコントロールしやすくなるのが利点です。追い込みすぎると不自然になりやすいので、完成カットの用途(SNSか納品か)に合わせて控えめから試すのが無難です。
ブレンドモードと新フィルターで“盛り方”が変わる
ブレンドモード(重ね方の方式)は、同じ効果でも画の出方を変えられるのが強みで、プラグイン内で完結できる範囲が広がります。さらに、Halation(強い光のにじみ感を演出)、Chromatic Shift(色ズレ表現)、Glass Effect(ガラス質感のオーバーレイ)などの新フィルターも話題です。Digital Camera Worldも“過去最大級のアップデート”として触れており、単なるフィルター追加ではなく編集全体の幅を押し広げる方向が見えます。やりすぎを避けるなら、人物の肌や重要な被写体は守り、背景や光源付近に限定するのが扱いやすいでしょう。
対応環境とワークフロー:プラグイン運用と単体運用の使い分け
Nik Collectionは「ホストアプリに組み込むプラグイン」と「スタンドアロン(単体起動)」の両方で使えるのが定番で、9でもその路線が続きます。編集フローの相性は人によって差が出やすいので、何が便利かを先に言語化しておくと選びやすいです。Photoshop中心ならレイヤーやマスク運用と行き来しやすいこと、Lightroom Classic中心ならセレクトから現像までの流れを崩しにくいことがメリットになります。
マスクの扱いが「使い回し」前提に近づいた
ローカル調整(特定部分だけ明るさや色を変えること)は、撮影後の“最後のひと手間”として効きやすい一方、手数が増えるのが弱点でした。Nik Collection 9はAIマスキングに加え、マスクのコピー&ペーストなど再利用の方向も打ち出しています。例えば、同じライティングで撮った商品写真で「ラベルだけ少し明るく」「金属部分の反射だけ抑える」といった処理を、複数カットに展開しやすくなります。操作の詳細はユーザーガイド側で整理が進むため、Color Efexの項目はDxO User Guidesもあわせて確認すると、機能名とメニュー位置が迷いにくいです。
単体運用は「編集ソフトを増やしたくない人」にも利点
プラグイン前提だと、ホストアプリのバージョンや相性が気になることがあります。その点、スタンドアロンで使えるのは、特定の編集ソフトに依存しすぎない保険になります。例えば、普段はRAW現像を別ソフトで済ませ、仕上げの味付けだけNikで行う、といった切り分けもしやすいでしょう。Analog Efexのように質感づくりを担う機能もあるため、雰囲気寄りの仕上げを短時間で作りたい人は、単体起動の“道具箱”として常駐させる運用も現実的です。Analog Efexの機能イメージはDxO User Guidesでも確認できます。
価格とアップグレード:誰が買い替えるべきかの判断軸
買い替え判断でまず押さえたいのは、Nik Collection 9がサブスクリプションではなく永続ライセンスとして案内されている点です。新規購入とアップグレードの価格差が明確なので、必要な新機能があるかどうかで判断しやすくなっています。価格は地域で異なりますが、日本向けには円建ての案内も出ています(販売ページの表記に基づく)。なお、販売チャネルの細かな在庫状況やキャンペーンの有無は時期で変わり得るため、購入時点の表示を優先してください。
日本円価格の目安
2026年4月22日現在、DxOの販売ページでは新規ライセンスが22,900円、Nik Collection 7/8ユーザー向けのアップグレードが12,900円として案内されています。Nik Collection 6以前など、対象外のバージョンでは価格や購入条件が異なる可能性があるため、購入前に手元のライセンスで確認してください。
新規購入は「AIマスキングやカラーグレーディング刷新を最初から使える」のが魅力ですが、すでに8を導入済みの場合は、AIマスキングとブレンドモードの追加が自分の作業時間をどれだけ短縮するかが分かれ道になります。
アップグレードが効きやすい撮影ジャンルの例
アップグレードの効果が出やすいのは、背景処理や部分補正が頻発するジャンルです。例えばポートレートなら肌と髪の分離、風景なら空と地上の分離、スポーツや野鳥なら被写体を立たせつつ背景の色を整理する、といった工程でAIマスキングが時短につながりやすいでしょう。一方で、Silver Efex中心のモノクロ仕上げで「プリセットを当てて微調整だけ」という運用が固まっている場合、急いで乗り換える必然性は小さくなることもあります。機能の良し悪しというより、編集の手数が多いかどうかが目安になります。
DxO Nik Collection 9の正式発表まとめ
Nik Collection 9は、AIマスキングと深度マスク、Color Efexのカラーグレーディング刷新、ブレンドモードと新フィルター追加が柱の大型アップデートです。プラグイン運用と単体運用の両対応が続くため、既存の編集フローを大きく変えずに“局部調整の効率”だけ底上げしたい人に向きます。新規購入かアップグレードかは、マスキング作業の頻度と、雰囲気づくりをどこまでNikに寄せたいかで決めると迷いにくいでしょう。
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