
【PowerShot名機10選】初代600からV1までのキヤノン転換点で見るコンデジ復権の正体



中古のG7 Xが消え、古いPowerShotが高騰する。いまコンデジは再び“欲しい人がいる市場”になりつつあります。今回はこのタイミングでCanon Rumorsが選び公開した「重要PowerShot10機種」を軸に、初代PowerShot 600から最新V1まで、技術の節目と時代の空気をファクトで読み解きます。
この記事のサマリー

PowerShot重要10台で読む、コンデジ復権とキヤノンの転換点

初代600からV1まで、技術の節目と中古高騰の背景を整理

G7 X入手難の理由と、今PowerShotが“効く”場面を解説
なぜいまPowerShotが再注目?懐かしさだけでは説明できない

コンデジ再燃は、ノスタルジーだけではありません。Canon Rumorsは、スマホが写真市場を急速に飲み込み、コンデジ市場が一度“干上がった”ことを前提に置きつつ、ここ1年ほどの再燃を取り上げています。
実際G7 X Mark IIIのような比較的新しいコンデジが、TikTok起点の需要で入手難になり、“買い方解説”が出回るほどの過熱が起きています。実際にキヤノン自身もこの空気を感じ取り実際のアクションに反映させている点。例えばPowerShotの一部モデルを“再投入”する動きが報じられており、コンデジ復権が単なる一過性の話題ではなく、メーカー側の判断材料になっていることがうかがえます。
Canon Rumorsが挙げる「重要PowerShot 10台」一覧(まず全体像)
Canon Rumorsが挙げた10機種は以下の通り。これは“名機ランキング”ではなく、転換点になったモデル史として読むのがコツです。
機種 | 役割サマリ |
|---|---|
PowerShot 600 | PowerShotの原点。黎明期デジカメの“出発点”になった初代。 |
PowerShot Pro1 | “唯一のLレンズPowerShot”。固定レンズ高級機の象徴。 |
PowerShot Pro90 IS | PowerShotに手ぶれ補正(IS)を持ち込んだ転換点。 |
PowerShot G2 Black | Gシリーズの象徴的モデル。黒ボディで“サブ機文化”を加速。 |
PowerShot TX1 | 縦型&変形ギミックで攻めた実験機。動画時代を先取り。 |
PowerShot SX1 IS | キヤノンCMOS搭載とフルHDで“万能高倍率”を押し上げた。 |
PowerShot A1200 | スペックより普及。PowerShotが日用品になった象徴。 |
PowerShot G1 X | 大型センサー路線の起点。画質志向コンデジの節目。 |
PowerShot G7 X series | “ちょうどいい”画質とサイズで再ブームの中心に。 |
PowerShot V1 | PowerShot再起動の旗印。動画クリエイター路線を明確化。 |
10台で読む、PowerShotの“思想の変化”
ここからは、各機種を「何を変えたか」で短く切ります。スペックはファクト/評価は意見として分けて書きます。
PowerShot 600(1996):PowerShotの原点は、すでに“RAW”を見ていた
PowerShot 600は1996年7月発売。約57万画素のCCDながら、CCD RAW(非圧縮で記録)や、1MB内蔵、PCMCIAカード対応、さらに28mm相当のワイコンまで用意されていました。 “黎明期の試作感”と“未来の芽”が同居した初代です。
PowerShot Pro90 IS(2001):「手ぶれ補正」をコンパクトに降ろした瞬間
Pro90 ISは2001年2月発売で、光学式IS内蔵の10倍ズームを搭載したことが大きいです。長い焦点距離を“現実の撮影”に引き寄せた、という意味で転換点です。
PowerShot G2 Black(2002):“プロコンデジ”文化を背負ったGの黒
G2 Blackは2002年3月発売。1/1.8型・400万画素、34-102mm相当F2.0-2.5という仕様で、Gシリーズの「操作系と信頼感」を黒ボディに凝縮した限定モデルでした。
H3:PowerShot Pro1(2004):コンデジにLレンズ、しかもフローライト
Pro1は2004年3月発売。PowerShot史で異色なのは、Lレンズを名乗る固定レンズを積み、さらにフローライト+UD+非球面を入れた点。28-200mm相当F2.4-3.5の“全部入り”は、当時のキヤノンが本気でコンデジを頂点まで伸ばそうとした証拠です。
H3:PowerShot TX1(2007):縦型ボディは“今なら刺さった”かもしれない
TX1は2007年3月発売。縦型ボディに10倍ズーム(39-390mm相当)と光学ISを押し込み、720p/30p動画や1080i出力まで入れた“ハイブリッド機”。当時は早すぎた実験でも、縦動画が当たり前になった今見ると、発想自体はかなり先回りしています。
H3:PowerShot SX1 IS(2008):キヤノン開発CMOS×フルHDで「動画コンデジ」が加速
SX1 ISは2008年12月発売。キヤノン開発の10MP CMOSをコンパクトに初投入し、フルHD動画(1080/30p)も実現。28-560mm相当というレンジも含め、“何でも撮れる一台”への方向転換がここで明確になります。
H3:PowerShot A1200(2011):最強のスペックではなく「最強の普及」
A1200は2011年3月発売。4倍ズーム(28mm相当始まり)や多彩な自動シーンなど、初心者が迷いにくい設計を徹底した“普及機の完成形”です。CanonRumorsは発売当時の低価格を象徴的に語りますが、要点は価格そのものより「PowerShotが日用品になった」こと。
H3:PowerShot G1 X(2012):大型センサーで“画質の天井”を押し上げた
G1 Xは2012年3月発売。キヤノン開発の1.5型・約14.3MPを採用し、コンパクトで“DSLRに近い画質”を狙ったモデルです。大きなセンサーを小さなカメラに入れる。この難題にキヤノンが真正面から答えた一台でした。
H3:PowerShot G7 X系列(2014-):「ちょうどいい画質×ちょうどいいサイズ」がバズる
Canon RumorsはG7 X系列を“最高のPowerShot”級に推します。評価の是非は置いても、現実としてG7 X Mark IIIが入手難になり、フラッシュの写りや手軽さがSNSで価値を持ったのは事実。コンデジ再燃は、スペック表の勝負ではなく、“写真の体験価値”が勝負軸に戻ったことを示しています。
H3:PowerShot V1(2025):“PowerShotの再起動”を告げた動画寄りコンパクト
V1は動画クリエイターを強く意識したPowerShot。キヤノン公式の製品情報では 1.4-Typeの22.3MPセンサーや冷却ファン、16-50mm相当のズームなどを掲げています。CanonRumorsはこれを“PowerShot復活の象徴”として扱い、ここから次の写真寄りPowerShotへ繋がる可能性も示唆しています。
みんカメ編集部の追補:この“重要10台”で、あえて外れているピース
Canon Rumors自身も「全部は触れていない」と正直に書いています。だからこそ、抜けているものが見えてきます。象徴的なのが、Sシリーズ(S95/S100等)の不在。ポケットに入るサイズ感とRAW対応で愛用者が多く、ここを“重要”に入れるべきでは?という反応が複数出ています。
さらに、いまの再燃局面ではIXUS/ELPH系のような“軽さの文化”も無視できません。実際、キヤノンが2016年モデルを再投入する動きが報じられたこと自体、需要の焦点が「高級機だけ」ではないことを示しています。
いまPowerShotを語るなら避けられない「競合」と「市場」の話
コンパクト復権はキヤノンだけの話ではなく、富士フイルムX100系の人気や、リコーGR、ソニーRX100系などの中古相場上昇も絡む“面”の現象です。例えばTechRadarは、X100VIの登場が周辺機種の相場にも影響した流れを整理しています。
ここで大事なのは、競合比較が「画質の優劣」だけでは終わらないこと。
系列 | 特徴(位置づけ) |
|---|---|
GR系 | スナップの速度と持ち出しやすさを最優先した設計。 |
RX100系 | 1型センサー×ズームによる高画質と万能性の両立。 |
X100系 | ファインダー文化と35mm的画角の万能さを重視。 |
PowerShot | “誰でも撮れる”入口から“クリエイター用途”まで帯域が広い。 |
まとめ PowerShot史は「技術」より「写真の欲望」に正直だった
初代600が“RAWの芽”を持ち、Pro1が“Lレンズの夢”を見せ、G1 Xが“センサーサイズの壁”を押し、そしてV1が“動画時代の答え”を出した。CanonRumorsの10台は、キヤノンがコンデジを単なる小型機ではなく、時代ごとの欲望に合わせて変化させてきた歴史だと教えてくれます。
そして今、G7 Xが“撮って即映える”だけではなく、“フラッシュの空気感”まで含めて求められている。ここに、次のPowerShotが生まれる余地があります。
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