Leica D-Lux 8にFW 1.7.0配信。無線の安全が主役の更新

アップデートの要点は4つ。まずここだけ見ればOK

ファームウェア 1.7.0で案内されている主な変更点は次の4つです。

• EU無線機器指令（RED）第3条(3)に準拠
• WLAN（Wi‑Fi）セキュリティ向上（リセット時に新パスワード自動割当／表示は伏字）
• Bluetooth通信を暗号化（更新後は再ペアリング）
• 不具合修正（詳細の列挙はなし）

なぜ今“無線セキュリティ”？

リリースノートの先頭に「RED第3条(3)に準拠」と書かれている通り、今回は規制対応の匂いが濃い更新です。

EUでは、無線機器のサイバーセキュリティ要件を強化する枠組み（委任規則 2022/30）が整備され、適用開始は2025年8月1日と明記されています。 この規則は、インターネット通信が可能な無線機器などに対して、ネットワーク保護やプライバシー保護等の観点で要件を課す趣旨です。

D-Lux 8の1.7.0でWi‑Fiパスワードの扱いが厳格化され、Bluetoothが暗号化されるのは、まさにこの方向性と整合します。

Wi‑Fiが変わる。リセットすると“新パスワード”が自動で割り当て

今回いちばん実務に効く変更がここです。カメラをリセットすると、ランダム生成された新しいWLANパスワードが自動的に割り当てられるようになります。

さらに、Wi‑Fiメニュー上ではパスワードが「****」表示（伏字）になります。つまり今後は、「必要なときにメニューでパスワードを見て入力する」運用がしづらくなる可能性があります。スマホ連携を使う人は、更新後に接続手順を一度“作り直す”つもりで、時間に余裕のある日に当てておくのが無難です。

Bluetoothは暗号化へ。更新後は“必ず再ペアリング”

Bluetooth通信は暗号化され、セキュリティ更新後は再ペアリングが必要と明記されています。

更新後に「スマホと繋がらない」「自動転送が動かない」と感じたら、故障を疑う前に、いったんペアリングを削除→再登録を試すのが正攻法になりそうです。

アップデート手順は2通り。おすすめは「Leica FOTOS」か「カメラメニュー」

Leicaは更新方法として2通りを案内しています。

• Leica FOTOSアプリから
• カメラメニューから

カメラメニューで実行する場合は、途中中断がリスクになるので必ず下記を守ってください。

• バッテリー満充電
• ファームファイルをメモリーカード最上位階層へ
• 更新中は電源OFF／カード抜き／バッテリー抜き厳禁

更新後は日付・時刻・言語の再設定が必要で、Leica FOTOS経由なら自動で反映される旨も書かれています。ここは地味に便利なので、普段からFOTOSを使っている人はアプリ更新を優先してもよさそうです。

Leica D-Lux 8 ファームウェア Ver.1.7.0 の公式ダウンロードページはこちら

まとめ：誰が優先して更新すべき？

今回のファームウェア1.7.0は、全員が急いで更新すべき内容ではありません。使い方によって、「すぐ更新したほうがいい人」と「落ち着いてからでいい人」が分かれます。下の表を参考に、自分の運用に合うタイミングを判断してください。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます！

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