
ニコンZ9にVer.5.30の大規模ファームウェア公開!Z5IIのVer.1.10も同時更新
ニコンがミラーレス「Z9」に向けて、Cファームウェア Ver.5.30を公開しました。今回のアップデートは“メジャー”扱いで、AF・画作り・操作性・ネットワーク周りまで、プロ/ハイアマが刺さるところを幅広く強化しています。あわせて「Z5II」にはVer.1.10の小規模アップデートも配信されました。特にZ9は「いつもの不具合修正」では終わりません。被写体検出AFの使い勝手が一段上がり、色・モノクロの表現も増え、動画/配信や現場運用(FTPなど)まで手が入るアップデートです。Z5IIは“HDMI周りの挙動調整”一点突破ですが、外部モニター/レコーダー運用の人には重要な変更になり得ます。
この記事のサマリー

ニコンZ9に大型FW Ver.5.30が公開され、狭いAFエリアでも被写体検出が使えるようになるなどAFの自由度が大幅に強化されました

加えて新モノクロPicture ControlやFlexible Color対応、ネットワーク/FTP・NTP同期・USBストリーミングなど運用面の改善も盛り込まれています

Z5IIはVer.1.10で小規模更新となり、主に録画終了時のHDMI無停止出力まわりの仕様変更がポイントです
Z9 Ver.5.30:静止画の主役は「被写体検出×狭いAFエリア」対応

今回いちばん大きいのはここ。Z9では静止画撮影時、AFエリアモードを
- シングルポイントAF
- ダイナミックAF(S/M/L)
にしていても、被写体検出が利用可能になりました。被写体検出は便利だけど「狙った一点で合わせたい」場面ほど、AFエリアが大きいと邪魔になることがあります。今回の変更は、スポーツや野鳥のような“ピンポイントで当てたい”撮影で、歩留まりに効く可能性が高めです。さらに、ワイドエリアAF(C1/C2)のフォーカス枠サイズが拡張され、シーンに合わせて“広さの選択肢”が増えています
Z9 Ver.5.30:その他の改善(AF安定化、NX TetherでWB直接測定、外部マイクでボイスメモなど)
画作り面では、新しいピクチャーコントロールとして
- Flat Monochrome(フラットモノクロ)
- Deep Tone Monochrome(ディープトーンモノクロ)
が追加され、さらに Flexible Colorピクチャーコントロールにも対応しました。加えて、RAW現像(カメラ内のRAW処理)でも新しいモノクロ系ピクチャーコントロールとFlexible Colorが扱えるようになっています。撮って出し派だけでなく、現場で“仮納品用JPEGを作る”運用にも地味に便利です。
Z9 Ver.5.30:動画はHi-Res Zoom表示改善、ヘッドホン音量もiメニューで調整OKに
動画では、Hi-Res ZoomをONにしたとき、検出された被写体に対して撮影画面上にフォーカスポイントが表示されるようになりました。そして現場で嬉しいのが、動画撮影中のヘッドホン音量をiメニューで調整できるようになった点。撮影中に音量調整で迷子になる時間をへらしてくれるでしょう。
Z9 Ver.5.30:ネットワーク/業務運用の強化も濃い(FTP、NTP、USBストリーミング)
業務用途の改善も多めです。主な追加は以下の通り。
- FTP接続のネットワークプロファイルに説明文(descriptive text)を追記可能
- FTP設定内に NTPサーバーで日時同期の項目を追加
- 「カメラ間接続」で著作権情報の上書きに関する項目を追加
- マスターカメラが同一ネットワーク上のリモート機を検出・接続可能に
- NETWORK MENUのUSB項目に USB streaming(UVC/UAC)を追加
特にUVC/UACは、USB経由の配信/収録ワークフローを組む人には要注目です。
Z9 Ver.5.30:その他の改善(AF安定化、NX TetherでWB直接測定、外部マイクでボイスメモなど)
“その他”枠にも実用ネタが詰まっています。
- AF動作と信頼性の改善(静止画での被写体捕捉含む)
- NX Tetherなどアプリ経由で、静止画でもWBの直接測定が可能に
- 外部マイク使用時のボイスメモ録音に対応
- 録画終了時のHDMI無停止出力(外部モニター等)に関する仕様変更
- フォーカスポイント移動時、方向転換で“遅くなる”挙動の改善 など
注意点:一部設定が影響を受ける(Z9はここだけ要チェック)
Z9のFWページには、更新前に知っておきたい注意がいくつか書かれています。
- 新メニュー追加により、カスタム設定の番号が一部振り直し
- 「Recall shooting functions(hold)」で保存していた設定が、5.20以前から更新するとリセットされる
- 3.10以前から更新すると、IPTCプリセットが削除される(事前バックアップ推奨)
- GNSSモジュールのFWが条件により、2回更新が必要なケースあり
「更新したら設定が消えた」を防ぐため、該当しそうな人はアップデート前に一度メモ(または設定の保存)をおすすめします。
Z5II Ver.1.10:変更は“HDMI出力の仕様”のみ
Z5IIのVer.1.10はシンプルで、録画終了時のHDMI無停止出力(外部モニター等)に関する仕様変更が1点だけ入ります。外部モニター表示が撮影の生命線になっている人ほど、体感が出る可能性があります。
共通のアップデート方法
ニコンのダウンロードセンターでは、Z9もZ5IIもカードリーダー+PCでファームをメモリーカードへコピーして更新する方式です。Z5IIには「純正Zレンズ以外や非対応アダプターを付けたまま更新しない」といった注意も明記されています。
まとめ:Z9ユーザーは“AFと運用”目当てで入れる価値大、Z5IIは外部モニター派ほど要確認
Z9 Ver.5.30は、被写体検出AFの自由度アップがとにかく強く、そこに画作りやネットワーク/配信系の改善が乗った“盛り合わせ”アップデートです。Z5II Ver.1.10は小粒ですが、HDMI運用の人には刺さる可能性があるので、該当する人はチェックしておくと安心です。
ニコン Z9後継機と噂されるZ9 IIのリーク
Z9 IIのリーク情報の最新詳細はこちら
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