
2/13発売 FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIの予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ


ソニーの新しい標準ズーム「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II」は、フルサイズEマウントの“ベーシック”を担う1本として発表され注目を集めています。予約開始日や発売日、価格はもちろん、「初代と何が違うの?」「他社のキットズームと比べてどうなの?」といった疑問に対する答えをまとめていきます。この記事では、ソニー公式情報や主要ニュースサイトをもとに、スペックから実践的な使い方、他レンズとの比較まで、購入前に押さえておきたいポイントを整理しました。
この記事のサマリー

FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIの基本スペックと狙いどころを整理し、「どんなレンズか」がすぐに分かるようにしました。

予約開始日・発売日・価格をまとめ、α7 Vとのキット構成まで購入タイミングの目安を解説します。

初代FE 28-70mm OSSとの違いや、Canon・Nikonのキットズームとの比較から、このレンズの立ち位置を具体的に把握できます。

AF性能や手ブレ補正、動画対応など、数字だけでは分かりにくい実用面の強みをシーン別に紹介しています。

これからレンズを揃えていく人向けに、上位標準ズームや単焦点との組み合わせ例も提案し、後悔しないレンズ選びをサポートします。
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIが26年2月13日発売と正式発表

待望されたフルサイズ標準機のど真ん中を担うソニーの新モデル「Sony α7 V(ILCE‑7M5)」が12月2日についに正式発表されました。そこで「FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II」のレンズ発売も同時発表され、注目を集めています。
商品名 | FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II |
|---|---|
希望小売価格 | オープン価格 |
メーカー発表の市場推定価格 | 43,000円前後(税込) |
発売日 | 2026年2月13日 ※α7 Vとのレンズキットは2026年春以降 |
予約開始日 | 12月9日(火)10時より開始 |
予約・販売URL | ソニー公式(反映済) フジヤカメラ |
公式発表ページURL |
予約開始日・発売日・価格をチェック
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIの発売日は、レンズ単体が2026年2月13日(金)とアナウンスされています。Eマウントのフルサイズ標準ズームとしては比較的お手頃な立ち位置ながら、最新ボディの性能を引き出す設計ということで、発売直後は品薄になる可能性も意識しておきたいところです。ソニーストアでは、2025年12月9日(火)10時から予約販売が開始されると案内されています。
また、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは同時発表のフルサイズミラーレス「α7 V」のキットレンズとしても用意されています。α7 Vズームレンズキット(ILCE-7M5M)は2026年春以降の発売予定とされており、単体販売とキット販売でスケジュールが異なります。
市場推定価格と実売のイメージ
市場推定価格はおよそ4万3,000円前後と案内されており、フルサイズ用純正ズームとしては控えめな価格帯です。F2.8通しのハイエンド標準ズームが20万円前後することを考えると、約5分の1〜4分の1程度の投資でフルサイズ標準域をカバーできる計算になります。
実際の価格は発売後の需要や為替によって変動しますが、ソニーEマウントレンズの価格推移を振り返ると、発売直後はほぼ想定価格どおりでスタートし、その後キャンペーンやポイント還元で“実質価格”が下がっていくパターンが多く見られます。単体でレンズだけ追加する場合は、すでにα7シリーズを持っていて「とりあえず軽い標準ズームが欲しい」という人が主なターゲットになりそうです。
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIはどんなレンズ?
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、ソニーEマウントのフルサイズ機向け標準ズームとして設計された、いわゆる「王道キットレンズ」です。焦点距離28〜70mmをカバーし、スナップからポートレート、ちょっとした望遠まで1本でこなせる万能さが持ち味です。初めてαを購入する人が、そのまま日常から旅行まで使い倒せるような、ベーシックな立ち位置のレンズといえます。
製品コンセプトと基本スペック
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、35mmフルサイズ対応のEマウントレンズで、焦点距離28〜70mm、開放F値F3.5〜5.6というオーソドックスな構成を採用しています。レンズ構成は8群9枚で、そのうちED(特殊低分散)ガラス1枚と非球面レンズ3枚を組み合わせ、色収差や歪曲収差を抑える設計です。フィルター径は55mmと小さめで、保護フィルターやPLフィルターのコストも抑えやすいサイズ感です。
項目 | 内容 |
|---|---|
レンズ名 | FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II |
対応フォーマット | 35mmフルサイズ |
マウント | ソニーEマウント |
焦点距離 | 28〜70mm |
開放F値 | F3.5〜5.6 |
レンズ構成 | 8群9枚(EDガラス1枚、非球面レンズ3枚) |
フィルター径 | φ55mm |
最大径×長さ | 約72.5mm × 約83mm |
質量 | 約293g |
最短撮影距離 | 0.3m(広角端)/0.45m(望遠端) |
最大撮影倍率 | 0.19倍 |
手ブレ補正 | レンズ内光学式手ブレ補正(OSS) |
AF駆動方式 | リニアモーター |
フォーカス方式 | インターナルフォーカス(フォーカス時に全長変化なし・前玉非回転) |
外形寸法は最大径72.5mm×長さ83mm、質量は約293gと軽量で、フルサイズ標準ズームとしては携帯性重視の部類に入ります。最短撮影距離は広角端で0.3m、望遠端で0.45m、最大撮影倍率は0.19倍となっており、テーブルフォトや小物撮影にも十分対応できるスペックです。レンズ内光学式手ブレ補正(OSS)を搭載し、対応ボディとの組み合わせで高い手ブレ補正効果が得られるのもポイントです。
AF駆動にはリニアモーターが採用され、静かで素早いピント合わせを実現しています。インターナルフォーカス構造のため、フォーカス時に全長が変化せず、前玉も回転しません。静止画・動画のどちらでも扱いやすい、非常にオーソドックスな標準ズームに仕上がっています。
想定ユーザーと向いている撮影スタイル
開発のターゲットは、ソニー自身がうたうとおり「αを初めて購入するユーザー」です。フルサイズデビュー直後は、まだ自分の撮りたいジャンルがはっきりしていないケースも多く、1本でいろいろ試せる標準ズームがあると学びのスピードが上がります。28mm側では風景や室内、70mm側ではポートレートや料理の寄りなど、基本的なシーンを一通りカバーできるため、練習用レンズとしても扱いやすい構成です。
一方で、「ボケ量を最優先したい」「夜の街を開放F1.4で撮りたい」といったニーズには、大口径単焦点やF2.8通し標準ズームの方が適しています。このレンズはあくまで軽さと価格、そして標準域の便利さを重視した選択肢です。通勤かばんに放り込んでおいて、気になったシーンをさっと撮るようなライトなスタイルと相性が良いでしょう。
撮影ジャンルで言えば、旅行スナップ、家族写真、日常の記録、Vlog的な動画撮影まで幅広くカバーできます。特化型レンズではない代わりに、「とりあえずこれ一本あれば何とかなる」という安心感が欲しい人にフィットするレンズです。
スペック徹底チェック:焦点距離・F値・サイズ
スペック表をざっと眺めるだけでは、実際の使い勝手はなかなかイメージしづらいものです。焦点距離28〜70mmやF3.5〜5.6という数字が、具体的にどんな画角やボケ量、携帯性につながるのかを整理しておくと、自分の撮影スタイルに合うかどうか判断しやすくなります。
焦点距離28〜70mmで撮れる画角
28mm側では、人の目よりやや広い画角で、街のスナップや旅行先の風景、テーブル全体を入れた料理写真などに向いています。24mmほどの超広角ではないため、極端なパースを狙うより、自然な広がりを重視したいシーンにぴったりです。狭い室内での集合写真でも、立ち位置を工夫すれば十分対応できる範囲です。
中間域の35〜50mm付近は、人間の視覚に近いバランスの良い画角になります。人物を背景付きで撮るポートレートや、カフェでのスナップなど、日常でよく出てくるシーンの多くをこのゾーンでカバーできます。1本で「標準単焦点っぽい画角」を試せるのも、標準ズームの強みです。
70mm側までズームすると、いわゆる中望遠寄りの画角になり、背景を整理しながら被写体をきれいに浮かび上がらせやすくなります。遠くからそっと見守るような家族写真や、背景をボカした料理・小物撮影にも向いており、「もう少し寄りたい」という場面で頼りになるポジションです。
F3.5〜5.6と軽量ボディのバランス
開放F値は広角端F3.5、望遠端F5.6と、いわゆる“キットズーム標準”の明るさです。フルサイズセンサーとの組み合わせであれば、日中の屋外や室内の明るい環境では十分なボケ量が得られます。一方で、夜の街や暗い室内では、ISO感度を上げたりシャッター速度を落としたりといった工夫が必要になる場面も出てきます。
その代わり、このF値のおかげでレンズ自体は非常に軽く、小型化されています。同じ焦点域をF2.8通しで設計しようとすると、サイズも重量も一気に増え、持ち歩きの負担が大きくなります。FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは293gという軽さを活かし、バッグの隅に常備しておける“日常レンズ”の立ち位置を選んだと言えるでしょう。
フィルター径55mmという点も、運用面ではメリットです。大口径レンズで一般的な77mmや82mmと比べると、保護フィルターやNDフィルターの価格が抑えられ、複数枚揃えても出費が小さく済みます。ライトユーザーにとっても、気軽にフィルター表現を楽しみやすいサイズ感です。
光学設計と画質の特徴
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、光学設計そのものは初代モデルの流れを引き継いでいます。それでも、EDレンズや非球面レンズの使い方、コーティングによるフレア耐性など、スペック表には現れにくいポイントを押さえておくと、写りのイメージがつかみやすくなります。
ED・非球面レンズとマルチコーティング
レンズ構成は8群9枚で、内訳としてEDレンズ1枚と非球面レンズ3枚が含まれています。EDレンズは望遠側で目立ちやすい色にじみを抑える役割があり、被写体の輪郭部分の“色の滲み”を軽減してくれます。非球面レンズは歪曲収差と球面収差の補正に効き、ズーム全域での解像感を底上げする要素になっています。
コーティングは一般的なマルチコーティング仕様で、逆光時のフレアやゴーストをある程度抑えられる設計です。ナノARコート II などの上位コーティングが採用された高級レンズと比べると逆光耐性は控えめですが、順光や半逆光の状況では十分クリアな描写が狙えます。光源を画面外ギリギリに置いたときのフレアの出方などは、実写で一度確認しておくと安心です。
また、インターナルフォーカス構造を採用することで、ピント操作時にレンズ全長が変わらず、前玉も回転しません。これにより、PLフィルターや可変NDフィルターの角度を一度決めてしまえば、ピント位置を変えてもフィルター効果が変動しにくいというメリットがあります。
実際の描写傾向と注意したいポイント
描写の傾向としては、「価格を考えれば十分シャープで素直」というタイプになることが想像されます。開放F値付近では周辺部にやや甘さや周辺減光が見られる可能性がありますが、1〜2段ほど絞ることで画面の隅まで解像感が整ってくるパターンが多いレンジです。風景撮影ではF8前後を基準にすると、安定した画質が得られるでしょう。
歪曲収差については、広角端で樽型、望遠側で糸巻き型の傾向が出ることが多いレンジです。ただし、最近のソニーボディはレンズプロファイルを用いた自動補正が充実しており、JPEG撮って出しではほとんど気にならないケースも増えています。RAW現像を行う場合も、現像ソフト側でプロファイルを適用すれば、歪曲や周辺光量落ちを簡単に補正できます。
ボケの質は、高級単焦点のようなとろける描写というより、「癖の少ない素直なボケ」という印象になりやすいはずです。後ボケの輪郭がやや硬く感じる場面も出てくるかもしれませんが、被写体との距離や背景の選び方を工夫することで、十分に雰囲気のある写真を作ることができます。
AF性能・手ブレ補正・動画対応の強化ポイント
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIの大きな進化ポイントは、見た目のスペックよりも内部の制御や対応機能にあります。特に、高速連写への追従性能や、ボディとの協調手ブレ補正、動画撮影時のブリージング補正対応など、最新のαボディと組み合わせたときに効いてくる要素が強化されています。
高速AFと最大120コマ/秒連写への対応
AF駆動にはリニアモーターが用いられ、静かで素早いピント合わせを実現しています。これにより、静止画撮影時だけでなく動画撮影時にも、フォーカス駆動音が音声に乗りにくく、カメラのマイクを使った録音でも扱いやすいレンズになっています。内部フォーカスとの組み合わせで、フォーカスシフト時のレンズバランスも変化しにくい点も利点です。
最大の特徴の一つが、高速連写への対応です。α7 Vの約30コマ/秒連写に対応するだけでなく、ソニーαシリーズ最速の「α9 III」で最大約120コマ/秒のAF/AE追従連写に対応すると案内されています。エントリー寄りの標準ズームとしてはかなり攻めた仕様で、スポーツや動物撮影でも“とりあえずこのレンズで追える”という安心感につながります。
旧モデルのFE 28-70mm F3.5-5.6 OSSは、登場当時のボディ側の連写性能に合わせた運用が前提でした。一方、II型はα7 Vの約30コマ/秒連写やα9 IIIの最大約120コマ/秒連写に対応すると公式にうたわれており、高速連写用途でも安心して使える設計になっています。子どもの運動会や動きの激しいペット撮影などでも、対応ボディと組み合わせれば高い歩留まりが期待できるでしょう。
協調手ブレ補正とブリージング補正
レンズ側にOSS(光学式手ブレ補正)を備えつつ、ボディ内手ブレ補正(IBIS)との協調制御に対応している点も重要です。対応ボディと組み合わせることで、より高い補正効果が期待でき、スローシャッターでもブレを抑えやすくなります。夜のスナップや室内撮影など、シャッター速度を稼ぎにくいシーンでありがたい機能です。
動画撮影では、フォーカスブリージング補正に対応していることも見逃せません。フォーカスブリージングとは、ピント位置を動かしたときに画角が微妙に変化してしまう現象で、動画では「画面が吸い込まれるような」違和感として現れます。本レンズは対応ボディ側のブリージング補正機能と連携することで、この画角変動を電子的に抑制できるようになっています。
Vlogやインタビュー撮影などで、構図を変えずに背景ボケだけ調整したいシーンでも、被写体がフレーム内で大きく動きにくくなります。これにより、エントリークラスの標準ズームでありながら、「動画まで含めたトータルな撮影環境」を整えやすい一本になっています。
初代FE 28-70mm OSSとの違い
「IIが出たということは、画質も大幅に変わったのでは?」と期待する声もあるかもしれません。ところが、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、光学設計や基本スペックは初代をほぼ踏襲しつつ、AF性能や補正機能を現代仕様にアップデートしたモデルです。変わった点と変わっていない点を整理しておくと、買い替えの判断もしやすくなります。
項目 | 初代 FE 28-70mm OSS | FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS II |
|---|---|---|
発売時期 | 2014年 | 2026年 |
焦点距離 | 28–70mm | 28–70mm |
開放F値 | F3.5–5.6 | F3.5–5.6 |
光学構成 | 8群9枚(ED1/非球面3) | 8群9枚(ED1/非球面3) |
コーティング | マルチコート | マルチコート |
最短撮影距離 | 0.3m–0.45m | 0.3m–0.45m |
最大倍率 | 0.19倍 | 0.19倍 |
フィルター径 | 55mm | 55mm |
サイズ | 72.5×83mm | 72.5×83mm |
重量 | 約295g | 約293g |
AF駆動 | 一般的な静音AF | リニアモーターAF |
フォーカス方式 | インターナルフォーカス | インターナルフォーカス |
手ブレ補正 | OSS(光学式) | OSS+協調手ブレ補正対応 |
連写対応 | 当時ボディ依存 | 最大約120fps追従対応 |
動画向け性能 | 特別な最適化なし | ブリージング補正対応 |
防塵防滴 | 配慮した設計 | 防塵防滴構造 |
想定ユーザー | 初代α7のキット向け | α7 V世代の入門〜汎用向け |
変わらない部分とあえて据え置いた理由
焦点距離28〜70mm、開放F値F3.5〜5.6、レンズ構成8群9枚、フィルター径55mmといった基本仕様は、初代FE 28-70mm OSSから大きく変わっていません。外形寸法もほぼ同じで、重さが295gから約293gへと2gだけ軽くなった程度です。こうした数値を見る限り、光学ブロックは基本的に同じ設計をベースにしていると考えられます。
画質面でも、大きな飛躍というよりは「初代の素直な描写をそのまま引き継ぐ」方向性が伺えます。これは、コストやサイズを保ったまま光学性能を大幅に引き上げるのが難しい領域であること、そしてエントリー向けレンズに求められるのが“尖った性能”ではなく“無難さとコスパ”であることを踏まえた判断と言えそうです。
結果として、「劇的な写りの違い」はないかもしれませんが、初代がすでに一定の評価を得ていたことを考えると、その安定感を維持しつつ周辺機能を磨くという戦略は合理的でもあります。
進化した点と買い替え判断の目安
一方で、大きく進化したのがAF精度・連写対応・手ブレ補正・動画対応といった“機動力”の部分です。ズーム中のAF精度が向上し、前述の通り最大120コマ/秒連写への対応や協調手ブレ補正、ブリージング補正など、最新ボディとの組み合わせでメリットを感じやすい要素が一気に追加されています。
初代をすでに持っている場合、「静止画の画質だけ」を軸にすると買い替えの優先度はそれほど高くないかもしれません。ただし、α7 Vやα9 IIIといった最新ボディへステップアップするタイミングで、動画撮影や高速連写を多用する予定があるなら、レンズ側もII型に揃える価値は十分にあります。逆に、α7 II〜IVあたりで静止画メイン、動画は簡単な記録程度という使い方であれば、初代を使い続けつつ、浮いた予算を明るい単焦点に回すという選択肢も現実的です。
他社キットズームと比較:Canon・Nikonとどう違う?
フルサイズ入門用の標準ズームは、CanonやNikonなど他社からも数多く登場しています。ソニーのFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIを選ぶべきか迷っている人に向けて、焦点域や明るさ、サイズ感などの観点から、ざっくりとした比較イメージを押さえておきましょう。
焦点域・F値・価格で比べる
CanonはRF24-105mm F4-7.1 IS STMやRF24-50mm F4.5-6.3 IS STMなど、24mmスタートのキットズームを多数展開しています。広角24mmを重視する代わりに、望遠側やF値での妥協が入っている構成が多く、105mm側ではF7.1まで暗くなるレンズもあります。一方、ソニーの28-70mmは広角端がやや狭い代わりに、望遠側でもF5.6をキープしているのが特徴です。
NikonのZ 24-50mm F4-6.3は、超軽量を重視した24〜50mmズームで、広角側はしっかり24mmスタートですが、望遠側は50mmまでと割り切った設計です。F値もF4-6.3で、明るさより携帯性を優先した設計になっています。ソニー28-70mmと比べると、より「広角寄りのスナップ向き」というキャラクターになります。
価格帯で見ると、各社のフルサイズ向け標準ズームは単体販売でおおむね4万〜7万円前後のレンジに分布しており、FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIもその中でも比較的手頃な価格帯に位置します。大きな価格差で悩むというより、「自分が重視する焦点域と明るさのバランス」で選ぶ方が現実的でしょう。
サイズ・重量・使い勝手で比べる
ニコンZ 24-50mm F4-6.3は約195gと非常に軽く、収納時には沈胴する構造のため、携帯性は抜群です。ただし沈胴操作が必要な点や、望遠側が50mmまでと短い点をどう捉えるかがポイントになります。CanonのRF24-105mm F4-7.1 IS STMは約395gで、ズームレンジの広さと引き換えにそれなりの重さが出てきます。
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは約293gで、これらの中間付近に位置します。極端に軽いわけではありませんが、フルサイズボディと組み合わせても“首から一日中下げて歩ける”範囲に収まる重さです。沈胴操作なしでそのまま撮影状態に入れることも含めると、「持ち出しやすさと即戦力のバランス」が取れたポジションと言えるでしょう。
使い勝手の観点では、ソニー・キヤノン・ニコンいずれもボディ側のAFや手ブレ補正との連携が進んでおり、「どこが圧倒的に優れている」と断言するのは難しい時代になっています。その中で、ソニーの28-70mm IIは、最新αボディのAI AFや高速連写をきっちり活かせるよう設計されている点が強みです。
上位標準ズーム・単焦点との使い分け
フルサイズEマウントには、FE 24-70mm F2.8 GM IIやタムロン・シグマのF2.8ズーム、さらに数多くの単焦点レンズが揃っています。FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、それらと比べると「画質もボケも控えめ」なポジションですが、うまく組み合わせることでシステム全体のバランスを整えやすくなります。
F2.8標準ズームとの違いと棲み分け
FE 24-70mm F2.8 GM IIやシグマ28-70mm F2.8 DG DNなどの大口径標準ズームは、開放からの解像力やボケのなめらかさ、逆光耐性など、多くの点でエントリーズームを上回ります。その代わり、重量は500〜700g台、価格も10万円以上と、気軽に手を出せるレベルではなくなってきます。
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、「そこまでの性能は要らないから、とにかく軽くて安い方がいい」というニーズに応えるレンズです。仕事や作品撮りではGMレンズを使い、家族との外出や荷物を減らしたい旅行では28-70mm IIに付け替える、といった使い分けをするユーザーも出てくるでしょう。撮影目的ごとに“身軽なセット”と“本気セット”を切り替える前提で考えると、このレンズの存在意義が見えてきます。
また、レンズを複数本持つようになると、ボディ2台体制での運用も視野に入ってきます。メインボディにF2.8標準ズーム、サブボディに28-70mm IIという組み合わせにすれば、撮影現場でのバックアップにもなります。
単焦点と組み合わせたレンズ構成例
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIをベースに、明るい単焦点レンズを1〜2本足す構成は、コスパを重視しつつ表現の幅を広げたい人に向いた戦略です。例えば、28-70mm IIに加えてFE 35mm F1.8を導入すれば、スナップ用の明るい準広角を手に入れつつ、ズーム側で望遠寄りの画角もカバーできます。
ポートレート中心なら、FE 50mm F1.8や85mm F1.8を足すのも王道です。日中は28-70mm IIで気楽に撮り歩き、ここぞというシーンでは単焦点に付け替えて背景を大きくボカす、といった運用がしやすくなります。単焦点の“縛り”で構図を鍛えつつ、ズームの便利さも手放さないバランス型のシステムです。
将来F2.8ズームを導入する予定がある場合でも、28-70mm II+単焦点構成にムダはありません。仕事用の本気セットを揃えた後でも、「軽く撮りたい日」に引き続き活躍する1本として残せるからです。
購入前にチェックしたいポイント
スペックや作例を見て「なんとなく良さそう」と感じても、実際に買うかどうかは別の話です。FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIが本当に自分に合っているかどうか、購入前に確認しておきたいポイントを整理しておきましょう。
向いている人・向かない人を整理する
向いているのは、「初めてフルサイズαを買う」「とりあえず一本でいろいろ撮りたい」「レンズにあまり予算を割けないけれど純正が欲しい」といった人です。軽さと価格、純正ならではの信頼性のバランスが良く、初めての一本として失敗が少ないレンズと言えます。
逆に、「最初から作品撮りに全振りしたい」「夜の街スナップや星景がメイン」「極端に大きなボケを最優先」といった人には、F2.8標準ズームや明るい単焦点を優先した方が満足度は高くなります。エントリーズームで妥協するより、最初から狙い撃ちで投資する方が遠回りにならないケースもあります。
自分の撮影の8割を占めるシーンを思い浮かべ、その8割をFE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIで気持ちよく撮れるかどうかを基準に考えると、判断しやすくなります。
一緒に揃えたいアクセサリーと購入タイミング
レンズと同時に揃えておきたいのは、まず55mmの保護フィルターです。屋外での撮影や子ども・ペットとの撮影では、レンズ前面に指紋やホコリが付きやすく、フィルターを1枚噛ませておくだけで心理的な安心感が違います。次に、軽量なストラップやショルダーバッグを用意しておくと、機材の出し入れがスムーズになります。
Sony FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIのまとめ
FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS IIは、スペック表だけを見ると派手さはありませんが、「軽さ・価格・画質・最新ボディとの相性」のバランスに優れたフルサイズ用標準ズームです。初代から光学設計を引き継ぎつつ、AF性能や連写対応、協調手ブレ補正、ブリージング補正など、現代の撮影スタイルに合わせて着実にアップデートされています。フルサイズαデビューの一本としてはもちろん、ハイエンドレンズと組み合わせた“身軽セット”としても活躍の場が広いレンズと言えるでしょう。
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