
11/24発売 Brightin Star MF 50mm F0.95 IIの予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ
Brightin StarからMF 50mm F0.95 IIという超大口径の単焦点レンズが登場しました。フルサイズ対応でF0.95、しかもソニーE・ニコンZ・キヤノンRF・ライカLの4マウントに展開しつつ、価格は約5万円台という攻めた設定です。この記事では、予約開始日や価格情報からスペック、競合レンズとの比較、実際の使いこなしのコツまで、購入前に知っておきたいポイントをまるっと整理していきます。
この記事のサマリー

Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは、フルサイズ対応F0.95・MF・E/Z/RF/Lの4マウント展開の超大口径レンズです。

公式ストアでの販売価格は$369.99(約58,000円)で、F0.95クラスとしては価格を抑えたポジションにあります。

第2世代となるII型では、ビルドクオリティや逆光耐性、内蔵テレスコピックフードなどが強化されています。

MitakonやTTArtisan、ライカNoctilux、ニコンNoctなどとの比較で、立ち位置と選び方の軸が見えてきます。

ポートレート・夜景・動画での活かし方や、MFならではの工夫も交えつつ実践的に整理します。
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIが11月24日発売と正式発表

Brightin StarがMF 50mm F0.95 IIを正式に発表しました。公式サイト及びに各予約サイトでも予約受付が開始されています。ソニーE/ニコンZ/ライカL/キヤノンRF向けに同時展開で、いずれも価格は$369.99(約58,000円)で発売中です。
商品名 | Brightin Star 50mm F0.95 II |
|---|---|
対応マウント | E/RF/Z/L |
メーカー販売価格 | $369.99(約58,000円) |
販売価格 | Aliexpress: 59,074円(税込) |
発売日 | 2025年11月24日 |
予約開始日 | 2025年11月24日 |
予約・販売URL | Aliexpress(更新済) ※予約・販売URLは随時更新していきます(11/25更新済) |
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIの特徴は、やはり「F0.95でこの価格」という点です。公式ストアでは販売価格$369.99(約58,000円)と案内されており、フルサイズ対応のF0.95レンズとしては比較的抑えられた水準です。
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIとは?ざっくり特徴を押さえる
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは、フルサイズ対応の標準画角でF0.95という極端に明るい開放値を備えたマニュアルフォーカスの単焦点レンズです。対応マウントはソニーE・ニコンZ・キヤノンRF・ライカLの4種類で、フルサイズ機・APS-C機いずれにも装着可能です。価格は公式ストアで$369.99(約58,000円)と、フルサイズF0.95クラスとしては手に取りやすい設定になっており、「超大口径の世界を試してみたい」ユーザーの入り口として注目です。
フルサイズ対応F0.95がもたらす世界
F0.95という数字は、一般的な標準ズームの望遠端でよく見かけるF5.6と比べると、理論上およそ5段分も明るい値に相当します。計算上はF5.6のレンズと比べて約35倍もの光を取り込めることになり、夜の街灯下や室内の弱い照明だけでもシャッター速度やISO感度にかなり余裕が生まれます。手持ちで撮りたい夜景やシネマティックな動画との相性が良いのも、この明るさゆえです。
被写界深度も極端に浅く、同じ50mmでもF1.8やF2のレンズとは別物の立体感になります。ピント面の数センチ先から背景がふわっと溶けていくため、人物の瞳だけを残して背景を大きくぼかすような写真が撮りやすくなります。スマホのポートレートモードでは再現しきれない、光学的なボケの滑らかさやクセを味わえるのがF0.95クラスの面白さです。
一方で、明るすぎるがゆえにピント合わせはかなりシビアになります。少し体が前後に揺れただけでピント位置がズレるため、MFアシストやフォーカスピーキング、拡大表示を使いながら慎重に追い込む必要があります。そこを乗り越えたときに得られる一枚は、撮影者にとっても被写体にとっても特別なカットになりやすく、「当たった時の気持ちよさ」もF0.95レンズの魅力です。
対応マウントとターゲットユーザーのイメージ
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは、ソニーE・ニコンZ・ライカL・キヤノンRFという現在の主要ミラーレスマウントをカバーしており、フルサイズ機はもちろんAPS-C機でのクロップ使用も可能です。マウント別に光学設計が変わるわけではないため、ボディを乗り換えても似た描写傾向を楽しみたい人にとっては、「システムをまたいで使えるF0.95」という位置づけになります。
オートフォーカスは搭載せず、完全にMF専用という割り切った構成です。電子接点を持たないマニュアルレンズのため、カメラ側では「レンズなしレリーズ/レンズなし撮影」を許可する設定が必要と案内されています。「じっくり構図を作り込む撮影スタイル」を好む人や、動画撮影でピント送りを自分の手でコントロールしたいクリエイターに向いた設計と言えるでしょう。
ターゲットとしてイメージしやすいのは、すでに標準ズームやF1.8クラスの単焦点を持っていて、「さらに一段違う表現を試したい」と感じているユーザー層です。とはいえ価格的にはエントリークラスのズームと同程度なので、思い切って最初の一本として導入し、「F0.95に振り回されながら覚える」という始め方も現実的な選択肢に入ってきます。
スペック詳細と光学設計のポイント
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは次のように整理できます。焦点距離は50mm、対応フォーマットはフルサイズ、絞り範囲はF0.95〜F16、絞り羽根は10枚構成、光学系は9群10枚構成で、そのうち2枚がED(低分散)レンズ、4枚が超高屈折率レンズという構成です。
主要スペックを整理してイメージする
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIの基本データをまとめると、焦点距離50mm・フルフレーム対応・F0.95〜F16・最短撮影距離0.5m・最大撮影倍率約1:9.2(実測値)・フィルター径62mm・質量約757g・全長84mm・最大径72mmといったスペックになります。キットズームと比べればずっしりしたレンズですが、1kgを超えるシネマ用F0.95レンズなどと比べれば、スチル用途でギリギリ現実的な重さです。
項目 | 内容 |
|---|---|
焦点距離 | 50mm |
対応フォーマット | 35mmフルサイズ |
対応マウント | ソニーE / ニコンZ / キヤノンRF / ライカL |
開放絞り | F0.95 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根枚数 | 10枚 |
レンズ構成 | 9群10枚(EDレンズ2枚・超高屈折率レンズ4枚を含む) |
最短撮影距離(公称) | 0.5m |
最大撮影倍率(実測値) | 約1:9.2 |
フィルター径 | 62mmねじ込み |
最大径×長さ | 約φ72mm × 約84mm |
質量 | 約757g |
マウントはソニーE・ニコンZ・キヤノンRF・ライカLの4種が用意され、フランジバックの長い一眼レフ用マウントには対応していません。絞りリングはF0.95・1.4・2・2.8・4・5.6・8・16のフルストップ相当で刻まれており、第2世代ではF22の表示が削除され、各値の間隔が等間隔になるよう再設計されています。被写界深度スケールや距離表示も鏡筒に刻印されており、クラシカルなMFレンズらしい情報量を残しつつ、外観は現代的な仕上げです。
光学設計とコーティングの特徴
光学系は10枚9群構成で、そのうち2枚がED(低分散)レンズ、4枚が超高屈折率レンズという構成です。明るいF0.95を成立させるためには大きな前玉と複雑な補正が必要ですが、10枚構成に抑えつつ収差補正を図っている点がポイントです。Radozhivaでは、ダブルガウス系をベースにしつつ、前群・中群・後群に特殊レンズを散りばめた構成で、軸上色収差や球面収差をコントロールしようとしていると分析されています。
Brightin Starの公式情報では、第1世代と比べて「解像度とコントラストの改善」「マイクロコントラストの向上」「マルチレイヤーコーティングによる逆光耐性の強化」などがうたわれています。特に逆光や夜景など、フレア・ゴーストが出やすいシーンでの描写を改善したとアピールしており、F0.95クラスの中ではコストを抑えつつもチャレンジングなチューニングと言えます。
同じく公式ブログでは、第二世代の特徴として「改善されたバレル加工(高精度CNCと高品質アルマイトによる質感向上)」「内蔵テレスコピックフードの採用」「より豊かなマイクロコントラストとボケの形状」などが挙げられています。光学設計そのものは初代とほぼ共通ですが、コーティングとバレル処理の最適化でトータルの完成度を上げた、というのがメーカーの説明です。
描写傾向:ボケ・解像感・逆光耐性をイメージする
スペック上の数字だけを見ると夢のようなレンズですが、実際の描写はどのような傾向でしょうか。Brightin Star公式サンプルを見る限り、「開放はかなり個性的で、数段絞ると現実的なシャープネスに落ち着くタイプ」と捉えると扱いやすくなります。ここではボケと解像感、逆光耐性の3つに分けて整理します。
開放F0.95のボケとシャープネスのバランス
Brightin Star 50/0.95 IIの弱点として、「強い色収差と球面収差」「近接時の解像力低下」が挙げられます。開放・近接ではピント面でもややソフトで、ハイライト部分にふんわりしたグローが乗るような描写になることが多いようです。被写体によってはこの“滲み”がポジティブに作用し、特にポートレートでは肌を柔らかく見せる方向に働きます。
無限遠に近い距離や、少し絞ったF1.4〜F2付近では、解像力とコントラストが明確に改善されます。被写体の輪郭はしっかり残しつつ、背景は大きくボケていくため、「作品寄りのカットはF0.95、歩留まり重視ならF1.4〜2」を基本にするとバランスが取りやすいでしょう。ボケの形状は10枚羽根の効果で比較的円形を保ち、二線ボケも極端には目立たない印象です。
色収差については、強い逆光や白いハイライト周辺でパープルフリンジが出るケースが報告されています。RAWで撮影して現像時に補正するか、撮影時に一段〜二段絞ってフリンジを抑えるのが現実的な対策です。近接ポートレートではボケが大きくなる分だけフリンジも目立ちやすいため、背景に強いコントラストがある場面では構図や露出を少し工夫してあげると仕上がりが安定します。
逆光・夜景でのコントラストとフレア耐性
Brightin Starの製品情報では、第2世代になって「マルチレイヤーの反射防止コートを最適化し、逆光・夜景・高コントラスト環境での描写を改善した」と明記されています。「改善はされているものの、依然として非常にフレアに敏感で、使用した中で最も逆光に弱い単焦点レンズの一つだ」とコメントしており、F0.95クラスの宿命から完全に逃れられているわけではありません。
専用の内蔵テレスコピックフードは、迷光をある程度抑えるのに有効です。撮影時にサッと繰り出してロックできる構造なので、逆光や街灯が画面に入りそうなシーンでは積極的に使った方が無難です。夜景撮影では、開放付近だと光源が大きな玉ボケになり、絞っていくと10枚羽根由来の光条(いわゆる「星ボケ」)が現れます。どちらを選ぶかは好みですが、「ふわっとしたシネマライクな雰囲気ならF0.95〜F1.4」「光条を活かした都会的な描写ならF2.8〜F4」といった使い分けがしやすいレンズです。
周辺減光はF0.95でははっきりと目立ちますが、F2.8あたりまで絞ると大きく改善します。現像ソフトのレンズ補正で容易に緩和できるレベルなので、JPEG撮って出しに強いこだわりがなければ、RAW+後処理前提で運用するのが現実的なスタンスでしょう。
操作性とビルドクオリティをチェック
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは、価格を考えるとかなりしっかりした作りになっています。Radozhivaによると、マウントと鏡筒はともに金属製で、内蔵フードも含めてフルメタル構造。Brightin Star公式ブログでも「高精度CNC加工と高品質なアルマイト処理によるプレミアムな金属外装」がアピールされており、質感面のアップデートがII型のポイントの一つとされています。
金属鏡筒と内蔵テレスコピックフードの安心感
レンズを手に取ると、程よい重さと金属ならではの質感で、「ちゃんとした光学機器を触っている」という印象を受けます。鏡筒はCNC切削で成形され、アルマイト処理によるマットな黒の仕上げで傷も目立ちにくくなっています。数万円クラスのマニュアルレンズにありがちなチープさは少なく、むしろシネマレンズ寄りの雰囲気すらあります。
特徴的なのが、第二世代で新たに採用された内蔵テレスコピックフードです。鏡筒先端から前方へスライドさせて回すことでロックできる仕組みで、撮影時はサッと繰り出し、収納時はコンパクトに収められます。外付けフードのように紛失する心配がなく、移動中にフードをどこかへぶつけてしまうリスクもそれなりに軽減できます。
質量は約757gと、F0.95クラスとしては比較的コンパクトな部類です。フルサイズミラーレス機に装着した場合のバランスは悪くなく、ボディ側のグリップがしっかりしていればストリートスナップでも一日持ち歩ける現実的な重さです。この質量があるおかげで、低速シャッター時のブレが出にくくなる側面もあります。
フォーカスリングと絞りリングの使い心地
Brightin Star公式ブログでは、第二世代になって「フォーカスリングと絞りリングの操作感を改善し、スムーズかつ適度なトルク感に調整した」と説明されています。Radozhivaの実機レビューでも「フォーカスリングは約135度の回転角で、動きは滑らか」とされており、開放F0.95でのシビアなピント合わせを考えると重要なポイントです。
距離目盛はメートル表示が白、フィート表示がオレンジで刻まれており、被写界深度スケールもF0.95・2・4・8・16に対応して描かれています。刻印は蓄光塗料で満たされているため、暗所ではほんのり光り、夜景やライブハウスなどでピント位置の目安を確認しやすくなっています。ゾーンフォーカスを多用する人にとっては、実用性の高い仕様です。
絞りリングについては、Radozhivaが「クリック付き」と記述している一方、公式ブログでは「動画向きのスムーズな絞り操作」を強調する表現になっており、ロットやバージョンによる違いがある可能性も否定できません。静止画メインならクリック付き、動画メインならクリックレスが好まれる傾向があるため、動画用途を重視する場合は店頭や動画レビューで実際の挙動を確認しておくと安心です。
競合レンズとの比較:MitakonやTTArtisanとどう違う?
フルサイズ対応のF0.95レンズは、かつてはライカNoctiluxのような超高級レンズの代名詞でした。近年は中華メーカーを中心に比較的現実的な価格のF0.95レンズが増え、「超大口径が身近になった」と感じている人も多いはずです。ここではBrightin Star MF 50mm F0.95 IIがどういったポジションにいるのか、代表的なライバルと比べてみます。
製品名 | 立ち位置 |
|---|---|
Brightin Star MF 50mm F0.95 II | 最安クラスでF0.95を体験できるコスパ特化型。最新の筐体仕上げと内蔵フードを備え、入門〜実験的用途にも適した“F0.95への入口”となるモデル。画質はクセはあるが扱いやすく、SNS映えやシネマライクな表現の習得に向く。 |
Mitakon Speedmaster 50mm F0.95 III | 中華F0.95としては最も成熟した“実績モデル”。描写傾向の情報が豊富で、開放のクセと絞ったときの安定性のバランスが良い。価格は中堅(Brightin Starより高くTTArtisanより安いことが多い)。信頼性重視のユーザー向け。 |
TTArtisan 50mm F0.95(Leica M) | レンジファインダー連動という唯一性を持つ“クラシック路線の描写重視型”。ボディは小型だが実質的には高級MFレンズ枠で、開放のクセやフレアを“味”として楽しむ層に人気。ミラーレスでも使えるが本領はLeica M。 |
Mitakon Speedmaster 50mm F0.95 IIIとの比較
Zhong Yi OpticsのMitakon Speedmaster 50mm F0.95 IIIは、フルサイズ対応のF0.95レンズとしては古参の一つです。メーカー直販サイトでは、ソニーE・キヤノンRF・ニコンZ・Lマウント向けに展開されており、定価$799から$499(約78,210円)へ大きく値下げされた価格で販売されています。光学構成は8群11枚とBrightin Starより1枚多く、ED系や高屈折レンズを組み合わせた設計である点は共通です。
サイズ感はMitakonが全長約83.5mm・重量720g前後とされており、Brightin Star(全長84mm・約757g)と非常に近いボリュームです。どちらも「ボディと合わせて1.2〜1.3kg前後」のセットになるイメージで、携行性よりも描写を優先した標準レンズと言えます。描写傾向も「開放は柔らかく、絞ればかなりシャープ」という点で似ており、価格と好み、入手性で選ぶ形になりやすい組み合わせです。
Mitakonは登場からの年数が長く、作例やレビューが豊富に蓄積されているという強みがあります。安心感や情報量を重視するならMitakon、最新のコーティングやバレル処理のアップデートに魅力を感じるならBrightin Star、といった分け方がしやすいでしょう。純粋に価格だけを見ると、Brightin Starがやや有利なポジションにあります。
TTArtisanや高級F0.95群との住み分け
もう一つの代表的なライバルが、TTArtisan 50mm F0.95です。こちらはライカMマウント向けのレンジファインダー用レンズで、限定カラーのTitan仕上げは主要通販サイトで129,600円(税込)です。マウントアダプターをかませればミラーレスでも使用できますが、距離計連動に対応している点がBrightin StarやMitakonとは異なるポイントです。
APS-C向けにはTTArtisan 50mm F0.95 APS-C版もラインアップされており、B&Hなどでは4万円を切る価格で販売されている例もあります。センサーサイズが小さい分、フルサイズF0.95ほど被写界深度は浅くなりませんが、それでもF1.2〜F1.4クラスより一段浅いボケ量が得られるため、「APS-C環境で手軽に極薄ボケを楽しみたい」ニーズにはマッチします。
高級帯に目を向けると、ライカNoctilux-M 50mm f/0.95 ASPHが220万円$14,225(約223万円)クラス、ニコンNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctが約$8,650(約136万円)といった世界になります。これらは光学性能・ブランド性・コレクション性を含めた「憧れのレンズ」であり、Brightin Starと同じ土俵で比較する存在ではありません。ただ、「F0.95の描写」という一点だけに注目するなら、Brightin Starはそのエッセンスを数十分の一の予算で試せるレンズだと整理できます。
シーン別の使いこなし:ポートレート・夜景・動画
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIの本領が発揮されるのは、被写界深度の浅さとF0.95の明るさを活かせるシーンです。ここではポートレート・夜景・動画という3つの代表的な用途を想定しながら、「どんな設定でどう狙うとおいしいか」を整理します。MFならではのコツも合わせて押さえておくと、歩留まりがぐっと良くなります。
ポートレートで立体感と空気感を引き出す
人物撮影でこのレンズを使うときは、まず「どこにピントを置くか」を明確に決めることが重要です。F0.95では瞳にぴったり合わせても鼻先や耳がすでにボケ始めることが多く、少しでも迷うと「どこにもピントが合っていない」写真になりかねません。まずはF1.4〜2程度まで絞って顔全体にピントが乗る感覚を掴み、その後でF0.95に挑戦していくとスムーズです。
構図面では、背景との距離をできるだけ稼いであげるとボケが大きくなり、人物がふわっと浮かび上がります。背景に点光源やイルミネーションがある場合は、被写体から少し離れ、中望遠に近い感覚で撮ると大きな玉ボケが画面を彩ります。逆に背景との距離が近すぎるとボケがざわついて見えやすいので、撮影前に一歩下がるか、背景を整理してあげると安定した仕上がりになりやすいです。
MFでのピント合わせに不安がある場合は、ミラーレス側の拡大表示やピーキングを積極的に使いましょう。撮影前に一度ピントを拡大して合わせ、そのまま連写しておくと、わずかな体の動きがあってもどれか1枚はジャストになっている確率が上がります。慣れてきたら、被写体に少し動いてもらいながら「動きの途中の一瞬」を狙うと、ポートレートの表情が一気に豊かになります。
夜景・シネマティック動画での活用
Brightin Star 50mm F0.95 IIは、公式情報でも「夜景や星空、シネマティックな雰囲気のカット」に向いたレンズとしてアピールされています。街のネオンやビルの窓明かりを背景に人物を撮ると、暗闇の中に被写体が浮かび上がるような雰囲気が得やすく、ISO感度を必要以上に上げなくても成立しやすいのが強みです。
動画撮影では、F0.95の浅い被写界深度と滑らかなフォーカスリングが武器になります。手前のオブジェから奥の人物へ、あるいは人物から背景のライトへとゆっくりピントを送るだけでも、いわゆるシネマライクな雰囲気が生まれます。絞りリングのクリック仕様はロットによって差がある可能性があるため、本格的に動画メインで使いたい場合は、レビューや店頭で実機の操作感を確認しておくと良いでしょう。
具体的な設定の出発点としては、シャッタースピード1/50〜1/60秒・ISO 800〜3200・F0.95〜1.4あたりからスタートし、現場の光量に応じて調整していくのが扱いやすいです。ボディ側の手ブレ補正が強力であれば、ジンバルなしでも意外と粘れます。AFレンズと違い、撮影中に勝手にピント位置が移動することがないので、「自分でコントロールしている感覚」が好きな動画クリエイターには相性の良い一本です。
まとめ
Brightin Star MF 50mm F0.95 IIは、フルサイズ対応のF0.95レンズとしては手の届きやすい価格ながら、金属鏡筒や内蔵テレスコピックフード、10枚羽根絞りといった本格的な仕様を備えた一本です。開放では色収差やフレアなどクセの強い描写も見られますが、そこを理解して活かせば、他のレンズでは得られない立体感と空気感を写真や動画に与えてくれます。
購入を検討しているなら、まずは自分がよく撮るシーンを書き出し、「MFでもじっくり撮れる場面がどれくらいあるか」をイメージしてみてください。ポートレートや夜景、シネマティックな動画カットが多いなら、このレンズは強力な表現の武器になり得ます。一度F0.95の世界を体験すると、「このシーンならBrightin Starならどう写っただろう?」と想像してしまうはず。そのワクワクを楽しめる人にこそ、Brightin Star MF 50mm F0.95 IIはフィットするレンズです。
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