
11/24発売 LAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamerの予約開始日・発売日・価格・比較最新情報まとめ
建築やインテリア、風景を本気で撮りたい人にとって、ティルトシフトレンズはずっと気になる存在。そこへVenus Optics(LAOWA)が新たに「LAOWA FF II TS 17mm F4」の予告発表をしました。「FF II TS 35mm F2.8 Macro 0.5X」と合わせての登場が予告されており、この超広角TS 17mmを巡る情報が一気に現実味を帯びてきました。この記事では、価格情報、スペックの注目ポイント、そしてTTArtisan 17mmやCanon TS-E 17mm、Nikon PC 19mmといった競合との比較まで整理します。
この記事のサマリー

LAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamerは、Venus Opticsが11月24日のリリース予定と案内しているフルサイズ対応のTS(ティルトシフト)レンズ

既存LAOWA T/S 55mm・T/S 100mmや、GFX専用の17mm f/4 Zero-Dの設計から、TS 17mm F4でも広いイメージサークルと大きなアオリ量、低歪曲「Zero-D」思想が受け継がれる可能性あり。

TS 17mm F4も20万円台前半の価格帯になる予想。一方、TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftは509ドル(税込79,000円)と大きく安く、両者は「価格重視か、作り込み重視か」で棲み分け。

Canon TS-E 17mm F4LやNikon PC NIKKOR 19mm f/4E EDは発売時の価格が約40万円前後だったため、LAOWA TS 17mm F4が前述の価格帯で出てくれば、純正よりも安価な広角TSの候補に。

建築・インテリア・風景撮影で垂直線の補正や高解像パノラマを多用する人にとっては有力な選択肢となるため、正式発表前に自分の用途・使用ボディ・予算を整理しておく。
LAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamerが11月24日発売と正式発表

Weibo上で、LAOWA公式からLAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamerが11月24日にリリースされる予告が正式発表されました。11月24日に公式ライブ配信が行われる予定です。まだ11月24日が発表・受注開始を指すのか、出荷開始を指すのかは不明なため、その日以降に順次マウントごとの予約情報が出てくると受け止めておくのが妥当です。
商品名 | LAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamer |
|---|---|
メーカー販売価格 | 未発表 |
発売日 | 2025年11月24日 |
予約開始日 | 2025年11月24日 |
予約・販売URL | 焦点工房 |
同時にLAOWA TS 35mm F2.8 C-Dreamer Macro 0.5Xも発表される予定です。新しい2本のティルトシフトレンズ(TSレンズ)がまとめてお披露目となります。
TSレンズシリーズ3本目・4本目としての意味
すでにLAOWAは55mm F2.8・100mm F2.8のティルトシフトマクロを市場投入しており、どちらもフルサイズ対応でティルト±10°・シフト±12mmという本格的な可動域を備えています。大きなイメージサークルを持ち、中判デジタル(Fujifilm GFXなど)でも一定のアオリ量で利用できることをメーカー自身が強調しています。
そこへ広角の17mmと35mmが加わることで、「マクロ域のTS」と「建築・風景向けのTS」の両方が揃い、Laowaとして一通りのTSシステムが見えてきます。特にTS 17mm F4は、これまで純正しか選択肢が少なかったフルサイズ超広角TS領域にサードパーティー製の本格的な選択肢を増やす存在として注目されています。
LAOWA TS 17mm F4のスペック予想と注目ポイント
スペック情報はまだ公式発表前です。ただし、既存のLAOWAティルトシフトレンズ(15mm/20mm Zero-D Shift)やGFX専用17mm f/4 Zero-D、そしてT/S 55mm・T/S 100mmのスペックを手がかりにすると、ある程度「狙ってきそうな方向性」は予想できます。ここで触れる数値はすべて現時点での予想であり、最終スペックと異なる可能性がある点は念頭に置いてください。
焦点距離17mm・ティルト/シフト量のイメージ
名称からわかるように、TS 17mm F4は焦点距離17mm・開放F4の組み合わせになると見られます。このスペック自体はCanon TS-E 17mm F4Lと同じで、フルサイズでは約104°前後の画角です。高層ビル全体を近距離から収めたり、狭いインテリアを一枚に写し込むのに適した超広角ゾーンと言えます。
可動域については、T/S 55mm・T/S 100mmがティルト±10°・シフト±12mmという本格的な仕様を採用しているため、TS 17mmでも同等クラスのアオリ量が採用される可能性が高いと考えられます。参考までに、Canon TS-E 17mm F4Lはティルト±6.5°・シフト±12mm、TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftはティルト±8°・シフト±8mmという仕様です。もしTS 17mm F4が±10°/±12mmクラスで登場すれば、スペック表の段階で競合より一歩踏み込んだアオリ量を持つレンズになるでしょう。
イメージサークルと対応マウントの予想
LAOWA 17mm f/4 Zero-D GFXは、Fujifilm GFX用に設計された中判対応の超広角レンズで、113°の画角と大きなイメージサークル(フルサイズ換算13.5mm相当)を持ち、フィルター径は86mmです。このレンズは「Zero-D」ブランドの一員として、歪曲収差の少なさを大きくアピールしています。
TS 17mm F4がこのGFX用17mmと完全に共通の光学系になるかは不明ですが、ティルト/シフト機構を成立させるためにはフルサイズより一回り大きいイメージサークルが必要になるのは確かです。T/S 55mm・T/S 100mmが「フルサイズ用だが、大きなイメージサークルによりGFXなど中判デジタルでも一定のアオリ量で使用可能」とされていることから、TS 17mm F4もフルサイズ向けを基本としつつ中判にある程度対応できる設計になる可能性があります。
対応マウントについて公式情報はまだ出ていませんが、T/S 55mm・T/S 100mmがE/Z/RF/L/GFXの5マウント展開となっているため、TS 17mm F4も同様のマウント構成になると予想しているユーザーが多い状況です。とはいえ、現時点では確定情報ではないため、「どのマウントで出るか」は正式発表を待つ必要があります。
Zero-D思想とフィルター対応の可能性
LAOWAの「Zero-D」シリーズは、建築・インテリア用途を強く意識した「ほぼゼロ歪曲」の設計が特徴です。GFX用17mm f/4 Zero-Dも、113°という超広角ながら歪曲の少なさに加え、86mmのねじ込み式フィルターネジを備えており、多くの超広角レンズのように巨大な角型ホルダーに依存しなくて済む点が評価されています。
TS 17mm F4についてフィルター対応の有無はまだ公表されていません。ただ、もしZero-Dシリーズの思想を引き継ぎ、十分なイメージサークルを確保しつつも前玉の出目を抑える設計になっていれば、ねじ込み式フィルターや100mm幅フィルターホルダーに対応する可能性もあります。純正のCanon TS-E 17mm F4LやNikon PC NIKKOR 19mm f/4E EDはともに前玉の張り出しが大きく、基本的にはねじ込み式フィルター非対応で専用ホルダー頼みになるため、フィルターワーク重視のユーザーにとってはLaowa側が魅力的な選択肢になるかもしれません。
価格予想|LAOWA TS 17mm F4はいくらになりそうか
次に気になるのが、LAOWA TS 17mm F4のおおよその価格帯です。まだ公式価格は発表されていませんが、既存のLAOWAのTSレンズや競合製品の相場を並べていくと、ある程度の予算感をイメージできます。
既存LAOWATSレンズの価格帯から逆算する
LAOWA 55mm・100mm F2.8 Tilt-Shift 1X Macroは、海外ではいずれも1,249ドル(税込約193,600円)で販売開始されました。フルサイズ対応の1:1マクロかつティルト/シフト機構を備えたレンズとしてはかなり強気な価格設定です。
一方、15mm F4.5 Zero-D Shiftや20mm F4 Zero-D Shiftも20万円前後の販売価格です。光学系の複雑さやイメージサークルの大きさを踏まえると、TS 17mm F4の価格は「Zero-D ShiftシリーズとTSマクロシリーズの中間〜ややTSマクロ寄り」、つまり20万円台前半あたりに収まる可能性が高いと考えられます。
TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftとの価格差
2025年10月に登場したTTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftは、Sony EとFujifilm GFX向けから展開を始めたフルサイズ/中判対応のティルトシフトレンズです。64mmのイメージサークルをカバーし、ティルト±8°・シフト±8mmに対応、レンズ構成は11群17枚、最短撮影距離0.3m、10枚羽根の絞りといった仕様が公表されています。販売価格は509ドル(税込79,000円)です。
仮にLAOWA TS 17mm F4がTSマクロと同等の1,249ドル前後(税込約193,600円)、または国内で20万円台前半のレンジで登場するとすれば、TTArtisan 17mmの2〜3倍程度の価格差がつく計算になります。コストだけ見ればTTArtisanが圧倒的に有利ですが、歪曲の少なさやフィルター運用のしやすさ、回転機構や可動域の精度など、細部の作り込みでどこまで差別化できるかがLAOWA側の勝負どころと言えるでしょう。
競合レンズとの比較|TTArtisan 17mm・Canon TS-E 17mm・Nikon PC 19mm
LAOWA TS 17mm F4を検討するうえで外せないのが、すでに発売されている競合レンズとの比較です。手頃な価格でフルサイズとGFXをカバーするTTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftに加え、長年建築撮影の定番として使われてきたCanon TS-E 17mm F4L、そして高精度な可動機構を備えたNikon PC NIKKOR 19mm f/4E ED。この3本を軸に、TS 17mm F4が狙っている立ち位置を整理してみます。
項目 | TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shift | Canon TS-E 17mm F4L | Nikon PC NIKKOR 19mm f/4E ED |
|---|---|---|---|
焦点距離 | 17mm | 17mm | 19mm |
開放F値 | F4 | F4 | F4 |
ティルト量 | ±8° | ±6.5° | ±7.5° |
シフト量 | ±8mm | ±12mm | ±12mm |
マウント | 主に Sony E / Fuji GFX 他対応予定 | Canon EF(RF使用にはアダプター) | Nikon F(Z使用にはアダプター) |
イメージサークル/対応中判 | 約64mm(フルサイズ+一部中判) | フルサイズ専用 | フルサイズ専用 |
特色/強み | 価格破壊的な17mmTS、入門向け | 建築写真定番、実績・信頼のある17mmTS | 高精度な可動機構・レンズ構成、19mmというやや「広角より標準寄り」設計 |
ユーザー適合 | TSを低予算で試したいユーザー | 建築/インテリアプロユース、EFマウント使用者 | 高精度を求めるプロ/Fマウント主体のユーザー |
TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftとの違い
TTArtisan 17mm F4 Tilt-Shiftは、フルサイズとGFXをカバーする約64mmのイメージサークルを持ち、ティルト±8°・シフト±8mmに対応したレンズです。レンズ構成は11群17枚、最短撮影距離0.3m、絞り羽根10枚という仕様で、発売当初のマウントはSony EとFujifilm GFX、その後Nikon Z・Canon RF・Lマウント版が順次投入されると案内されています。
価格は509ドル(税込79,000円)と、同クラスのTSレンズとしてはかなり攻めた設定です。LAOWA TS 17mm F4がTSマクロと同等クラスの価格帯になると仮定すると、TTArtisanの約2倍以上の価格差が生じることになります。そのため、「まずは低コストでTSを試したいならTTArtisan」「歪曲の少なさやフィルター運用の自由度、回転機構の作り込みまで含めて長く使える一本を狙うならLAOWA」といった棲み分けになる可能性があります。
Canon TS-E 17mm F4Lとの比較ポイント
Canon TS-E 17mm F4Lは2009年に登場したフルサイズ用超広角ティルトシフトレンズで、焦点距離17mm・F4・ティルト±6.5°・シフト±12mmという仕様を持ちます。約104°の画角と高い光学性能で、現在でも建築系プロの定番レンズとして広く使われています。
一方でEFマウント設計のため、現行のEOS Rシリーズで使う際にはマウントアダプターが必須です。また前玉が大きく張り出した構造のためねじ込み式フィルターには非対応で、使用する場合は専用ホルダーや巨大な角型フィルターシステムが前提になります。ここにTS 17mm F4がミラーレスネイティブマウントで登場し、もし前玉形状やフィルター対応に配慮した設計になっていれば、「古典的な名玉」と「最新設計のサードパーティーTS」という構図で比較されることになるでしょう。
Nikon PC NIKKOR 19mm f/4E EDとの立ち位置
Nikon PC NIKKOR 19mm f/4E EDは、フルサイズ用19mmのPCレンズで、ティルト±7.5°・シフト±12mmのアオリ量と独立回転可能な機構を備えた高性能レンズです。EDレンズやナノクリスタルコート、フッ素コートなどをふんだんに用いた光学設計により、高い解像力と逆光耐性に定評があります。
発売時の希望小売価格は税別41万円、量販店価格も約40万円前後と非常に高価で、Zマウント機で使用する場合はFTZアダプターが必須になります。LAOWA TS 17mm F4が20万円台前半で登場し、Zマウント専用版が用意されれば、画角こそ17mmと19mmでわずかに異なるものの、「Zボディにアダプターなしで使える広角TS」として強い選択肢になる可能性があります。純正の安心感を取るか、コストと画角の広さを重視するかで選び方が変わってくるでしょう。
購入前にチェックしたいポイントとおすすめユーザー像
最後に、LAOWA TS 17mm F4の予約・購入を検討している人向けに、事前に整理しておきたいチェックポイントをまとめます。ティルトシフトレンズは決して安価な機材ではありませんが、自分の撮影スタイルとの相性と、具体的に使うシーンをイメージできていれば、投資に見合うリターンが期待できます。
どんな撮影スタイルに向いているか
TS 17mm F4がもっとも威力を発揮するのは、やはり建築・インテリア・都市風景といったジャンルです。垂直線が重要になるシーンや、室内を広く、かつ誇張しすぎずに見せたい案件が多い人ほど、一本持っている意味が大きくなります。
逆にスナップ中心で、パースの誇張をむしろ表現として楽しみたい人にとってはオーバースペックになりがちです。自分の写真を振り返って「垂直線が気になってトリミングや遠近補正を多用しているか」「室内や建築の撮影仕事がどれくらいあるか」を一度見直してみると、TS 17mm F4が本当に必要かどうかが見えやすくなります。
ボディとマウント選びのポイント
対応マウントは正式発表を待つ必要がありますが、T/S 55mm・T/S 100mmやTTArtisan 17mmのラインアップから考えると、ミラーレス主要マウント(E・Z・RF・L)やGFX向けが候補に挙がります。どのボディで使うにしても、ライブビューの拡大表示やフォーカスピーキング、電子水準器などはTSレンズ運用で非常に重宝する機能です。
高画素機ほどシフトパノラマや細部描写の恩恵は大きくなりますが、そのぶんブレにもシビアになります。ボディ内手ブレ補正の有無や三脚運用のしやすさも含めて、システム全体でバランスを取っておくと、実戦投入したときの歩留まりが上がります。
LAOWA TS/S 17mm F4 C-Dreamerのまとめ
LAOWA TS 17mm F4は、11月24日のリリース予告が出た段階で、建築・インテリア・都市風景を本格的に撮りたいユーザーから強い関心を集めています。17mmという超広角画角にティルト/シフト機構を組み合わせたサードパーティーレンズはこれまで選択肢が限られており、価格次第では「純正の高額TSレンズしかなかった領域」に現実的な代替案を提示する存在になり得ます。TTArtisan 17mm、Canon TS-E 17mm、Nikon PC 19mmといった既存レンズの特徴と価格帯を踏まえつつ、自分の撮影スタイル・使用ボディ・予算を整理しておきましょう。
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