
【リーク】シグマ 28mm F1.2の発売日はいつ?価格予想・比較・予約まとめ
シグマ「28mm F1.2」は、まだ公式発表のないレンズです。一方で11月に公開されたシグマの特許資料には、このレンズの核心となる光学データが複数記載されており、「シグマが広角・大口径の新たなステージを狙っている」ことがはっきり読み取れます。広角28mmという万人が扱いやすい焦点距離に、F1.2という最大級の明るさが組み合わされる可能性は、スナップから星景、動画撮影まで幅広いユーザーの興味を引きつけます。この記事では、特許データの事実を軸に、スペック・描写・市場背景・ライバル比較・価格・発売時期の考え方まで、現時点で読めるすべての情報をまとめました。
この記事のサマリー

シグマ「28mm F1.2」は、特許情報「2025-167449」に掲載された実施例から読み取れる大口径広角レンズ候補であり、フルサイズ向け28mm F1.2クラスの設計が含まれている。

実施例3の数値(焦点距離約28.8mm/F値1.24/全長約132mm/バックフォーカス約17.6mm)から、フルサイズ用28mm F1.2相当の光学系として解釈できる。

既存の「28mm F1.4 DG HSM Art」「35mm F1.2 DG DN」「50mm F1.2 DG DN」「35mm F1.2 DG II」と比較することで、サイズ感や価格レンジを現実的な範囲で予想できる。

発売日や予約開始時期は一切公式情報がなく、特許公開時期や過去の製品サイクルから「あり得るシナリオ」を予想することはできるが、具体的な年次を断定することはできない。

スナップ・星景・夜景・動画など、自分の撮影ジャンルとの相性をあらかじめ整理しておくと、仮に製品化された際に購入判断がしやすくなる。
シグマ「28mm F1.2」リークの概要

「28mm F1.2」という名前こそ直接的には特許情報に書かれてはいませんが、28mm F1.2に相当する光学系は特許に実在します。 公開番号「P2025-167449」に掲載された「実施例3」の数値に記載されています。発明の名称は「結像光学系」とされており、フルサイズミラーレス向けと思われる大口径広角レンズの実施例が複数掲載されています。ここでは、この特許がどのような内容なのか、なぜ28mm F1.2を想定した設計と見なされているのかを整理していきます。
公開された特許情報のポイント
話題の特許「特開2025-167449(結像光学系)」は、2025年11月7日に公開されたシグマの出願です。出願日は2024年4月26日と記載されており、比較的最近の設計であることが分かります。公開資料の概要欄には「大口径比でありながら高い結像性能と小型軽量化を両立し、軽量なフォーカスレンズ群を用いてフォーカスブリージングを抑える」ことが課題として掲げられています。
これは、明るさ・解像力・サイズ・動画適性(ブリージング抑制)を同時に狙った設計方針で、近年のミラーレス用ハイエンド単焦点レンズのトレンドと一致する内容です。実際の図面を見ると、複数の実施例が掲載されており、その中に35mmクラス・28mmクラス・24mmクラスと解釈できる焦点距離の案が含まれています。
28mm F1.2と24mm F1.2が想定される理由
特許中の「実施例3」には、焦点距離28.80mm、開放F値1.24、半画角75.31度、像高21.63mm、全長132.26mm、バックフォーカス17.55mmといった数値が示されています。
項目 | 数値 |
|---|---|
焦点距離 | 28.80mm |
開放F値 | 1.24 |
半画角 | 75.31度 |
像高 | 21.63mm |
全長 | 132.26mm |
バックフォーカス | 17.55mm |
焦点距離約28.8mm/F値1.24という組み合わせは、製品化される場合の製品名としては「28mm F1.2」と表記するのが自然なパラメータです。像高21.63mmという数値は、いわゆる35mmフルサイズセンサー(対角43.3mm)の半径に相当する値であり、APS-C向けではなくフルサイズ向け広角単焦点レンズの設計と考えるのが妥当です。同じ特許の「実施例5」には焦点距離24.70mm・F値1.24・半画角84.14度というデータも記載されており、こちらは24mm F1.2クラスに対応する光学系として矛盾のないパラメータになっています。
このように、特許文書には28mm F1.2/24mm F1.2に相当する焦点距離・F値・画角を持つ案が具体的な数値付きで掲載されており、「単なるリーク」ではなく実在する設計案として検討されていることが読み取れます。ただし、あくまで「候補の一つ」であり、必ずしも製品化されるとは限らない点は押さえておく必要があります。
リーク情報としてどこまで信じていい?
レンズ業界では「特許=すぐ製品化」ではありません。メーカーは将来の可能性を広く確保するために複数の案を出願するのが一般的で、そのまま製品化されずに終わる光学系も多数存在します。一方で、シグマは過去にも28mm F1.2クラスの光学系に関する特許(特開2019-215510など)が話題になっており、その後35mm F1.2 DG DN | Art(2019年)、50mm F1.2 DG DN | Art(2024年)、35mm F1.2 DG II | Art(2025年)といったF1.2レンズを実際にリリースしてきました。
今回の特許でも、35mm F1.2 DG IIと見なせる実施例と同じ枠内に28mm/24mmクラスの案が含まれているため、「シグマが広角F1.2単焦点を検討していること自体」はかなり確度高く予想できます。ただし、どの焦点距離がいつ、どの仕様で製品化されるかは外部からは分からず、「28mm F1.2が確実に、いついつ出る」といったレベルまで読み取ることはできません。現状では、現実味のある候補の一つとして注目しておく、というスタンスが適切です。
特許から読み解くシグマ28mm F1.2のスペック
特許文書は一見とっつきにくいですが、焦点距離・F値・全長・バックフォーカスといった数値に注目すると、実際の製品版がどのようなボリューム感になりそうか、かなり具体的にイメージできます。ここでは「実施例3」を中心に、28mm F1.2候補のスペックを、撮影現場での感覚に結び付けて整理してみます。
焦点距離・F値・画角の関係を整理する
実施例3の焦点距離28.80mmに対し、半画角75.31度という数値は、既存のシグマ 28mm F1.4 DG HSM Artが持つ35mm判画角75.4度とほぼ同等です。つまり、フレーミングの感覚は従来の28mmと変わらず、「少し広めの標準」としてスナップから風景まで幅広く使える画角のまま、開放F値がF1.4→F1.2付近まで明るくなった設計と捉えられます。
F値1.24という表記は、光学設計上の理論値に近いもので、市販される場合の表記は「F1.2」となる可能性が高いでしょう。レンズの世界では、実測値と表記値がわずかに異なることは珍しくなく、この点はそれほど神経質になる必要はありません。実際の撮影では、F1.4とF1.2の差は約1/2段で、暗所でのシャッタースピードやISO感度にわずかな余裕が生まれ、被写界深度もさらに浅くなります。
この差は劇的なものではありませんが、夜スナップや室内ライブ、光量の少ない星景などでは、ブレやノイズを抑える方向に少しでも振れるかどうかが効いてくる場面も多く、F1.2ならではのメリットを感じられるシチュエーションは確実に存在します。
全長とバックフォーカスから見えるレンズの規模感
実施例3では、光学系としての全長が132.26mm、バックフォーカスが17.55mmと示されています。バックフォーカスが約17.6mmという値は、ソニーEマウントのフランジバック18mmに近い数字であり、フルサイズミラーレス向けの設計と高い親和性があることを示唆しています。ただし、これはあくまで光学系側から見た数値であり、最終的なマウント仕様と1対1で結び付くものではありません。
F1.2というスペックを考えると、28mm F1.2候補は28mm F1.4 Artより長く・重くなる方向に振れる可能性が高く、「標準ズームより一回り大きく、太さもある」クラスのレンズになると見ておくと現実的です。ただし、実際のサイズは採用される鏡筒設計やAFユニット、絞り機構などに大きく左右されるため、ここではあくまで目安として捉える必要があります。
フローティングフォーカスとブリージング抑制への期待
特許の課題として明記されているのが「軽量なフォーカスレンズ群」と「フォーカスブリージングの抑制」です。図面を見ると、フォーカシング用レンズ群が複数に分かれたフローティングフォーカス方式が採用されており、近距離〜無限遠にかけて収差変動を抑えやすい構造になっています。フローティング方式は設計が複雑になる一方で、近接撮影時の画質や動画撮影時のブリージング特性を改善しやすい手法です。
近年のシグマ50mm F1.2 DG DN | Artや35mm F1.2 DG II | Artでは、リニアモーターを用いた高速AFと、動画を意識したフォーカスブリージングの低減が大きな特徴になっています。28mm F1.2が製品化される場合も、同様の思想が反映される可能性は十分に考えられます。「開放F1.2だけれど、AFと動画運用も現実的」という方向性が実現すれば、静止画・動画両方を本気で撮るユーザーにとって強力な選択肢となるでしょう。
想定マウントと対応ボディを考える
次に気になるのが「どのマウントで出るのか」という点です。特許そのものは特定マウント名を明記していませんが、バックフォーカスの値やこれまでのシグマ製品ラインアップを踏まえると、現実的な候補や可能性の高低をある程度予想できます。
ソニーEマウント向けの可能性
シグマのフルサイズミラーレス用F1.2レンズは、35mm F1.2 DG DN | Art(2019年)でスタートし、50mm F1.2 DG DN | Art(2024年)、35mm F1.2 DG II | Art(2025年)と、ソニーEマウント/Lマウント向けに展開されてきました。ソニーEマウントはサードパーティAFレンズの選択肢が最も豊富なマウントの一つであり、シグマにとっても最重要市場と考えられます。
今回の特許におけるバックフォーカスの値がEマウントのフランジバック18mmに近いことも踏まえると、28mm F1.2がもし製品化されるなら、Eマウント版が用意される可能性は十分にあると言えます。ただし、現時点でシグマからマウント構成に関する情報は出ていないため、「Eマウントで出る」と断定することはできません。
Lマウント(LUMIX・SIGMA fp)ユーザーの期待値
シグマはLマウントアライアンスの一員でもあり、fpシリーズやパナソニックSシリーズ、ライカSLシリーズに向けて多くのレンズを供給しています。35mm F1.2 DG DN | Art、50mm F1.2 DG DN | Art、35mm F1.2 DG II | ArtはいずれもソニーE/Lマウントの2本立てとなっており、F1.2クラスのレンズを両マウントに同時展開する方針がうかがえます。
この流れから考えると、28mm F1.2が製品化される場合もEマウントとLマウントの両対応になるシナリオは十分想定できます。ただし、これもあくまで過去製品の傾向から導いた予想であり、Lマウント版が必ず用意されるとまでは言い切れません。LUMIX S5IIやSIGMA fp Lなど、動画・静止画兼用ボディと組み合わせたときの相性は良さそうで、もし実現すれば強力な広角F1.2の選択肢になるでしょう。
ニコンZ・キヤノンRFマウントはどうなる?
ニコンZマウントとキヤノンRFマウントは、現時点でもサードパーティAFレンズの展開が限定的なマウントです。ニコンは純正としてNIKKOR Z 35mm f/1.2 Sなど大口径広角レンズをすでに投入しており、キヤノンもRF24mm F1.4/28mm F1.2/35mm F1.2などに関連する特許出願が複数確認されています。
一方で、シグマはまだZ/RF向けフルサイズAFレンズを正式には投入しておらず、28mm F1.2クラスがこれらのマウントに登場するかどうかは不透明です。今後のマウント戦略次第では状況が変わる可能性もありますが、少なくとも「まずE/Lマウント向けから」という順番を想定しておくほうが現実的です。ニコン・キヤノンユーザーが28mm F1.2級のレンズを狙う場合、当面は純正の大口径広角や既存のサードパーティMFレンズを軸に検討することになるでしょう。
F1.2・28mmというスペックがもたらす描写
スペック表の数字だけを眺めていても撮影シーンのイメージは湧きにくいものです。ここでは「広角寄りの28mm」と「大口径F1.2」という組み合わせが、実際の撮影でどのようなメリットをもたらしそうかを整理してみます。すでに発売されているシグマ35mm F1.2/50mm F1.2の描写傾向も、ある程度の参考になります。
明るさとシャッタースピードのメリット
F1.4とF1.2の差は約1/2段です。例えば、F1.4で1/60秒・ISO12800がギリギリだった室内ライブのような場面で、F1.2なら1/90秒・ISO9000程度まで余裕を持たせられるケースがあります。差は小さく見えますが、被写体ブレと高感度ノイズの双方を少しずつ軽減できるため、ブレやノイズにシビアなシーンほど恩恵を感じやすくなります。
星景撮影では露出の自由度が限られており、シャッタースピードを伸ばしすぎると星が流れ、ISOを上げすぎるとノイズが増えます。28mm F1.2であれば、既存の28mm F1.4よりも短いシャッタースピードと低めのISOの組み合わせが取りやすくなり、星の形とノイズのバランスを取りやすいのが利点です。
28mmでボケを活かすシーン
28mmは「広角寄りの標準」として、スナップや環境ポートレートで使いやすい画角です。F1.2と組み合わせることで、被写体との距離次第では背景を大胆にぼかしながら、周囲の情報もフレーム内に残す描写が可能になります。例えば、街灯やネオンが並ぶ夜の路地で人物を撮る場合、F1.2なら看板や照明が大きな玉ボケとなって画面を彩り、人物を印象的に浮かび上がらせることができます。
テーブルフォトでも、28mm F1.2なら手前の料理を主役にしつつ、奥のカウンターや店内の雰囲気を柔らかいボケとして取り込めます。24mmほど誇張感は強くなく、それでいて背景情報をしっかり入れられるため、「その場の空気感も残したい」シーンで効果的な選択肢になりえます。
星景・夜景・動画で期待したいポイント
シグマは既存の28mm F1.4 DG HSM Artや35mm F1.2 DG DNで、星景撮影を意識したサジタルコマフレアの抑制を強く打ち出してきました。28mm F1.2候補の特許でも広角・大口径を前提にした収差補正が謳われており、もし製品化される場合も、星の形を崩しにくい設計が期待されます。
夜景スナップや夜景動画では、F1.2の明るさがそのままISOとシャッタースピードの余裕につながります。さらに、特許で重視されているフォーカスブリージング抑制が実機にも反映されれば、ピント送りを多用するシネマティックな動画撮影でも構図変化が少なく、自然なフォーカスワークを実現しやすくなります。
サイズ・重量・携行性のイメージ
フルサイズの広角F1.2レンズと聞いて、多くの人が真っ先に気にするのがサイズと重量です。ここでは、特許に記載された全長や、既存のF1.2/F1.4レンズのスペックをもとに、シグマ28mm F1.2候補がどの程度の「大きさ」になりそうかを現実的な範囲でイメージしてみましょう。
全長132mmクラスという数字から考える
実施例3で示されている全長132.26mmは、光学系の長さを示したもので、実際の製品はこれにマウント部や外装、フィルター枠などが加わります。既存の28mm F1.4 DG HSM Artは全長約107.7mm(SA/EF/Fマウント)で、Eマウント版やLマウント版ではマウントアダプタ相当部が付くためさらに長くなります。
これらを踏まえると、28mm F1.2候補は「標準ズームよりやや長く、前玉も大きめ」というボリューム感になる可能性が高いと考えられます。カメラバッグに入れたときに存在感があるクラスで、「今日は28mm F1.2で撮る」と決めて持ち出す主役レンズになりそうです。
重量は800〜900gクラスを覚悟しておく
重量は特許文書には記載されていないため、既存レンズからの予想になります。参考として、28mm F1.4 DG HSM Art(SAマウント)は約865g、NIKKOR Z 35mm f/1.2 Sは約1060g、Laowa Argus 28mm f/1.2 FFは約562gです。シグマ50mm F1.2 DG DN | ArtはソニーEマウントで約740gと、F1.2レンズとしては比較的抑えた重量に収まっています。
28mm F1.2候補は広角側であることや必要なイメージサークルの大きさを考えると、800〜900g台に落ち着くシナリオが一つの目安と言えます。とはいえ、最終的な重量は採用される光学構成と鏡筒設計によって大きく変わるため、「コンパクト単焦点」とはならないものの、「1kgオーバーの超重量級までは行かない可能性がある」くらいのイメージにとどめておくのが現実的です。
ボディとのバランスと持ち歩き方
フルサイズミラーレスはボディがコンパクトになったぶん、重いレンズを装着したときの前後バランスがシビアになりがちです。28mm F1.2クラスをα7シリーズやLUMIX S5IIのような中型ボディに組み合わせると、どうしてもレンズ側が前に大きく張り出す感覚になります。
このクラスのレンズを日常的に使うなら、ストラップを斜めがけにしてレンズを体側に沿わせる、ピークデザインなどのクイックリリースシステムでバッグとの付け替えを素早くする、といった持ち歩き方の工夫が有効です。一方で、重量級レンズには「構えたときの安定感」というメリットもあり、動画撮影では手ブレ補正と組み合わせることで、思った以上に手持ちで粘れるシーンも多くなります。
既存レンズとの比較で見える立ち位置
シグマ28mm F1.2候補がもし製品化された場合、すでに存在する28mm F1.4 Artや他社の大口径広角レンズとどのように住み分けられるのかが気になるところです。ここでは、代表的なライバルと比較しながら、28mm F1.2がどのようなポジションになりそうかを整理してみます。
シグマ 28mm F1.4 DG HSM Artとの違い
まず社内競合となるのが、28mm F1.4 DG HSM Artです。これは一眼レフ時代の設計をベースにした大口径広角で、フィルター径77mm、全長約107.7mm、質量約865gというスペックを持ちます。光学性能は非常に高く、開放からシャープでボケも滑らかですが、AF駆動系やブリージング特性は最新ミラーレス専用設計のレンズに比べると不利な面もあります。
28mm F1.2がミラーレス専用の新しいArtラインとして登場する場合、F1.2という明るさ自体に加えて、リニアモーターによるAF、高度なフローティングフォーカス、動画を意識したブリージング抑制などが差別化要素になってくると考えられます。「光学性能は優秀だが一眼レフ設計由来の旧Art」と、「ミラーレス時代に最適化された新Art」という棲み分けが想像しやすいところです。
ソニーFE 24mm F1.4 GMやニコンZ 35mm f/1.2 Sとの比較
ソニーEマウントには、FE 24mm F1.4 GMという非常に評価の高い広角単焦点があります。24mmというより広い画角と約445gという軽さで、星景からスナップまで万能に使われているレンズです。一方、ニコンZ陣営ではNIKKOR Z 35mm f/1.2 Sが約1060g・全長約150mm・約2800ドルという堂々たるスペックで登場しており、「究極の35mm」として位置づけられています。
シグマ28mm F1.2候補は、この中間的な画角・スペックを持つ存在として、人物と背景のバランスを重視するユーザーに刺さる可能性があります。24mm F1.4 GMほどの軽快さは期待できないものの、「環境ポートレート」「夜スナップ」「ライブ撮影」など、被写体と背景の距離感が重要なシーンでは28mm F1.2のほうがハマる場面も多いでしょう。価格面でも、純正F1.2よりは抑えめのレンジに収まることが期待されます。
F1.2広角レンズ市場のトレンド
ここ数年、35mm前後のF1.2レンズが各社から続々と投入されています。ニコンZ 35mm f/1.2 S、シグマ35mm F1.2 DG DN/35mm F1.2 DG II、Viltrox AF 35mm F1.2 LAB FE、さらにマニュアルフォーカスのLaowa Argus 28mm f/1.2 FFなどが代表例です。かつては「一部のプロだけが使う特殊な超大口径」だったF1.2レンズが、今では「頑張れば手が届くハイエンド単焦点」として現実的な選択肢になりつつあります。
シグマ 28mm F1.2が実際に登場すれば、24mm F1.4、28mm F1.2、35mm F1.2、50mm F1.2といった「明るい広角〜標準ライン」を、純正+サードパーティをまたいでどう組み合わせるかという楽しみが一段と広がります。Laowa ArgusのようなMFレンズと、シグマのAF対応F1.2レンズをどう使い分けるか、といった選択も生まれてくるでしょう。
価格予想とコストパフォーマンス
まだ正式発表前のレンズなので、ここから先は完全に予想の領域になります。ただし、すでに存在するシグマ50mm F1.2 DG DN | ArtやNIKKOR Z 35mm f/1.2 S、ソニーFE 24mm F1.4 GMなどの価格帯から考えると、現実的なレンジをイメージすることはできます。具体的な価格を断定することはできませんが、どの程度の投資を見込んでおくと精神的に準備しやすいか、という観点で整理してみましょう。
50mm F1.2 DG DNの価格から逆算する
シグマ50mm F1.2 DG DN | Artは242,000円(税込)で販売されています。同じArtラインのF1.2単焦点という位置づけで28mm F1.2が登場する場合、「50mm F1.2と同等か、やや上」といったレンジが一つの目安になってきます。
広角側は設計難度が高く、レンズ枚数も増えやすいため、50mmよりわずかに高くなる可能性も考えられます。あくまで他レンズとの比較から導いた仮の試算ですが、20万円台半ば前後になるシナリオは十分にあり得る価格帯と言えるでしょう。
競合レンズとの価格帯比較
比較対象として挙げやすいのが、NIKKOR Z 35mm f/1.2 S(税込437,800円)、Viltrox AF 35mm F1.2 LAB FE(税込169,200円)、ソニーFE 24mm F1.4 GM(税込235,400円)あたりです。これらと並べて考えたとき、シグマ 28mm F1.2が25万円前後に収まれば、「純正F1.2よりはかなり安く、コスパ志向ブランドよりは高いが、性能とサポートを考えると妥当」というポジションになりそうです。
シグマArtラインの強みは、光学性能に対して価格が比較的抑えられている点です。F1.4 Artシリーズでも純正より一回り安い価格設定で支持を集めてきたため、28mm F1.2でも「ハイエンドだが現実的に狙えるライン」を狙ってくる可能性があります。ただし最終的な価格は、社内でのポジショニングや為替状況などに大きく左右されることを忘れてはいけません。
購入検討前にチェックしておきたいポイント
最後に、シグマ 28mm F1.2クラスのレンズがもし登場したときに、購入前に整理しておくと後悔しにくいポイントをまとめておきます。価格もサイズもヘビー級になりやすいスペックなので、「なんとなく予約したけれど、重さや画角が合わずに出番が少なかった」という状況はなるべく避けたいところです。
ボディとの相性とAF性能を確認する
まず前提として、自分が使っているボディのAF性能を把握しておきましょう。最新世代のAFアルゴリズムを搭載したボディほど、F1.2の浅い被写界深度でも瞳AFや被写体追従を高い精度で活かせます。少し前の世代のボディでは、開放F1.2でのAF精度に不安が残る可能性もあります。
発売済みのF1.2レンズ(シグマ50mm F1.2 DG DNやViltrox 35mm F1.2など)をレンタルや店頭で試し、自分のボディとの相性を事前に確認しておくと安心です。その体験があれば、28mm F1.2クラスのレンズが出たときに、AF面の期待値をより現実的に見積もれます。
レンズラインナップ全体の中での役割を決める
すでに24mm・35mm・50mmあたりの単焦点を複数所有している場合、28mm F1.2をどのポジションに置くのかをはっきりさせておくことが重要です。「広角側は28mm F1.2を軸にして、24mmはズームでカバーする」「人物は35mm F1.4に任せ、28mm F1.2は夜スナップ専用にする」といった役割分担を決めておくと、レンズ同士の守備範囲が重なりにくくなります。
レンズ沼にハマりたくない場合は、「単焦点は3本まで」といった自分なりのルールを決め、その枠の中に28mm F1.2クラスを入れる価値があるかを冷静に評価してみてください。
シグマ 28mm F1.2のまとめ
シグマ「28mm F1.2」は、特許情報「2025-167449」に掲載された実施例を見る限り、実在する光学設計案として検討されていることが分かります。28mmという扱いやすい広角にF1.2の明るさ、フローティングフォーカスやブリージング抑制などの要素が組み合わされれば、スナップ・星景・夜景・動画まで幅広く活躍するポテンシャルを備えた一本になるでしょう。
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