OM SYSTEM OM-1 レビュー比較まとめ。欠点やフルサイズとの比較も

OM SYSTEM OM-1 レビュー比較まとめ。欠点やフルサイズとの比較も

OM-1 Mark II 12-40mm F2.8 PRO II レンズキット
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出品待ち
大口径標準ズームと組み合わせた高品位なセット。風景やポートレート、テーブルフォトまで、被写体を選ばず安定した描写を得られます。緻密な階調と素直な色乗りで、空や肌の微妙なニュアンスを自然に再現。進化したAFと補正が動きにも強く、暗所でも頼れる相棒。直感的な操作系と確かなホールド感で、撮る流れが気持ちよく続きます。作品づくりの主力に。コントラストの激しい場面でも情報を粘り強く残し、編集耐性も高め。持ち運びやすいサイズで、旅や日常の記録にも活躍します。動画撮影でも安定感があり、一本で幅広い表現に対応。
OM-1 Mark II 12-45mm F4.0 PRO レンズキット
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軽快さと画づくりのバランスに優れたセット。携行性の高い標準ズームが日常から旅まで寄り添い、キレの良さと滑らかな階調で被写体の質感を丁寧に描きます。堅実なAFと手ぶれ抑制が室内や薄暗い場面でも心強く、風景やポートレート、テーブルフォトにも幅広く対応。操作は直感的で反応も俊敏。荷物を抑えつつ、しっかり撮りたい方にぴったり。コントラストの強い光でも白飛びや黒つぶれを抑え、色はすっきりと自然。背景を整理しやすい描写で主役が引き立ちます。長時間の撮影でも握りやすく、リズム良く構図を詰められるのも魅力です。
OM-1 ボディ
OM-1 ボディ
出品待ち
機動力と画づくりを兼ね備えたハイパフォーマンスモデル。素早いレスポンスと堅実なAF、手ぶれ抑制が心強く、動きものから夜景まで幅広く活躍します。すっきりとした発色と滑らかな階調で、風景の奥行きや人物の肌の質感を自然に再現。直感的な操作系と握りやすいグリップで、撮影のテンポを保ちやすいのも魅力。タフな設計でアウトドアでも頼れます。コントラストの強い光にも強く、後処理での追い込みにも応えます。持ち出しやすいサイズで、旅や日常の記録、野鳥や鉄道の撮影にも好相性。動画も安定感あり。一本で表現の幅を広げます。

OM SYSTEM OM-1は軽さ・防塵防滴・計算写真を武器に、野鳥・スポーツから山旅・Vlogまで幅広く狙える旗艦ミラーレスです。この記事では最新の動向、実写レビューの評価、欠点やフルサイズ機との比較まで、購入判断に必要な要点をまとめていきます。フラットに長所と欠点を見ていき、自分におすすめかを迷わず判定できるようにしましょう。

Author
筆者
みんカメ編集部
みんなのカメラ編集部によるカメラに関する最新情報・レビューなどを毎日配信しています!ためになるプロのテクニックもご紹介。

この記事のサマリー

チェックアイコン

OM-1は20MPながらDR・高感度・色が強く、ハイレゾ50/80MPで解像面も補える“軽量高画質フラッグシップ”

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AFは1053点CQP+被写体認識で動体に強く、50fps追従・120fps固定連写とプロキャプチャーで決定的瞬間を拾える

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IBIS最大8段とIP53耐候性、約600gの軽量ボディにより、悪天候・超望遠・長時間手持ちで圧倒的な実戦力を発揮

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動画は4K60p 10bit&ProRes RAW対応で十分だが、micro HDMIと動画UIは弱点で“動画特化機”には及ばない

チェックアイコン

計算写真(手持ちハイレゾ/Live ND)と軽いレンズ群でコスパ・携行性が高く、特に野鳥・スポーツ・旅撮影で強い選択肢になる

目次

OM SYSTEM OM-1のレビュー要点:どんな人におすすめ/不向き?

via: DPReview

まず結論。OM-1は「軽装でタフに撮り歩きたい」「小さな被写体を素早く確実に捉えたい」人に刺さる1台です。一方で「大きなボケ」「高画素のクロップ耐性」「太い外部端子や高ビット動画」を最優先するなら他のカメラに分があります。ここを押さえると迷いが減ります。

おすすめしたい人の具体像

野鳥・飛行機・レース撮影の遠征や、雨雪の登山・旅スナップが中心ならOM-1は有力候補です。50fpsのAF/AE追従、120fpsの超高速連写、AI被写体認識、さらにボディ内手ブレ補正と「ライブND/手持ちハイレゾ」など計算写真の組み合わせが、荷物を増やさず成功率を押し上げます。Digital Camera Worldは実機レビューでIP53耐候や強力な手ブレ補正、計算写真を高く評価しています。

もう一つの適性は「システム全体の軽さ」。同等の画角で比較した際にレンズ群が小型軽量で、長時間の手持ちでもバランス良く運用できます。Fstoppersの長期間使用レビューでも、望遠域を含めたセット全体の軽さ・扱いやすさが利点として挙げられています。

不向きになりやすいケース

背景を大きく溶かすボケ表現や、6000万画素級のトリミング耐性が最優先なら、20MP・マイクロフォーサーズの物理制約は壁になります。複数のレビューでも「ネイティブ20.4MPは割り切りが必要」と整理しています。商用の大型プリントや細部の余力を常に求める静物主体なら高画素フルサイズが堅実でしょう。

動画を主用途にして外部機器の接続性や操作体系を最重視する現場では相性が出ます。PetaPixelは良好な色と手ブレ補正を認めつつ、micro HDMI端子やAuto ISO周りの仕様を弱点と指摘しています。

要素別レビュー早見表

要素

レビュー要点

描写

20MPでもDRと高感度は優秀。大幅トリミングや巨大プリントはやや不向き。

AF・連写・プロキャプチャー

50fps追従+120fpsが強力。C-AF追尾のみ最上位フルサイズほどではない。

手ブレ補正・耐候性・携行性

7〜8段IBISとIP53で悪天候・長時間手持ちに強い。軽量で機動力が高い。

動画

4K60p 10bit・RAW対応は強いが、micro HDMIと動画UIは欠点。

操作性・UI・EVF・電源

EVF・新UI・PD給電は高評価。Auto ISOの自由度が低い点は課題。

計算写真

手持ちハイレゾ・Live NDなど“機材を減らせる機能”が実戦レベルで便利。

レンズとシステムコスト

小型・軽量で望遠が安く揃う。大きなボケ量はフルサイズに届かない。

基本情報のおさらい:発売状況・価格・主要スペック

OM-1は2022年3月発売。後継のOM-1 Mark IIが2024年2月に登場しましたが、OM-1も現在も新品/中古の流通があります。まずは現行の販売状況とスペックの要点を確認します。

OM-1 の販売状況

発売日は2022年3月18日です。現在は220,000円(税込)で販売されており、後継機OM-1 Mark IIは305,800円(税込)です。中古流通も盛んで¥15万台〜¥16万円台の掲載例が複数確認できます。

「無印の中古」か「Mark IIの新品」の選択を悩む人が多いですが、ここの選ぶ基準を持つと満足度が高くなります。

OM-1 の主要スペックの要点

OM SYSTEM OM-1の主要スペックは次の通りで、20.4MPスタックドBSIセンサーとTruePic Xにより、高速処理と高画質を両立させた軽量フラッグシップです。

項目

内容

センサー

20.4MP スタックドBSI Live MOS

画像処理エンジン

TruePic X(従来比 最大約3倍高速)

AFシステム

Cross Quad Pixel AF(1,053点・全点クロスタイプ)

連写性能

50fps(AF/AE追従)/120fps(AF/AE固定)

EVF

576万ドットOLED・0.83倍・ブラックアウトフリー

背面モニター

3.0型 162万ドット バリアングル式

動画

4K60p 10bit 4:2:0内部記録

外部出力

12bit ProRes RAW(Atomos Ninja V/V+)

耐候性

IP53(防塵・防滴)

手ブレ補正

5軸IBIS 最大7段/Sync-IS 最大8段

メディア

デュアルSD(両スロットUHS-II)

計算写真

手持ち50MP/三脚80MP、Live ND(ND2〜ND64)

1053点のCross Quad Pixel AFは広域を高精度でカバーし、連写はAF追従50fps・AF固定120fpsとクラス屈指。EVFは576万ドットで視認性が高く、IP53耐候と強力IBISにより悪天候や長時間手持ちにも強い設計です。動画は4K60p 10bitやProRes RAW外部出力に対応。手持ちハイレゾやLive NDなど計算写真も実用性が高く、軽快さ・堅牢性・高速性を一台に凝縮した万能型の性能が特徴です。

Digital Camera Worldはレビューで「当時世界唯一のIP53」「世界初のCross Quad Pixel AF」と記載。ライブNDのND64や高解像合成など、計算写真機能群を特筆した強みと評価しています。

描写のレビュー:20MPスタックドBSIの実力と色

via: Fstoppers

「20MPで十分か?」は購入前の大きな論点です。実写レビューで焦点となるのは、高感度ノイズ、ダイナミックレンジ、色再現の3点です。

静止画画質:DRと高感度はどこまで行ける?

Digital Camera Worldは「従来機よりダイナミックレンジが約1段改善、ノイズも低減」とし、ISO性能は“フルサイズに匹敵する”と表現しています。先代E-M1 Mark II/IIIから乗り換えたプロの声も、DRとノイズの伸びを裏付けています。FstoppersのIvor Rackham氏は実機レビューにて、OM-1では「ダイナミックレンジが実質2倍、ノイズ制御は4倍良くなった」と表現し、高感度・長秒撮影の両方で違いが分かると述べています。

一方でネイティブ解像は20.4MPのため、必要画素に応じた割り切りも提案しています。PetaPixelは「階調とトーン、自然な色が素晴らしく、RAW現像耐性も高い」と結論づけています。スタックドセンサー由来の読み出し速度でローリング歪みが少ない点にも好意的です。

競合比較:フルサイズ高画素との住み分け

高画素フルサイズと比べると、等倍精細やトリミング耐性は不利です。ただし機材総重量が軽いことで撮影機会が増え、ブレやピントの成功率が稼げる現場もあります。ここは「総合成果」で見る視点が有効です。Mark IIではハイレゾの14-bit化やAFチューニングなど、細部の改良が進みました。無印でも基礎画質は十分です。

AF・連写・プロキャプチャーのレビュー

OM-1のキラーカードは速度。被写体認識AF、50fps連写(AF/AE追従)、120fps(AF/AE固定)に加え、シャッター前から記録する「プロキャプチャー」で決定的瞬間を拾いやすくなります。

実写評価と注意点

PetaPixelは50/120fpsの速さを評価しつつ、電子シャッター読み出しが概ね約1/125秒相当で、α1やZ9などの高速読み出し機に劣ると指摘しています。高速被写体では機械シャッター(10fps)との使い分けが現実的です。一方で野鳥撮影に限ると、成功率の向上を強く実感しているレビューが目立ちます。

Fstoppersの長期使用記事でも、「AI被写体認識はファーストクラスで、小さなスズメが枝葉に半分隠れていても素早く検出してピントを保持する」と報告されており、鳥など小型動体の追従成功率向上がみられます。またその後3ヶ月使い込んだ続報では、「小さく速く動く鳥でも、ほぼ100%がジャスピンになった」とまで述べられており、被写体認識AFとプロキャプチャーの組み合わせが、動きものの歩留まりを大きく変えることが示されています。軽いレンズとの組み合わせが歩留まりに寄与する事例です。

もっとも、すべてのレビューが無条件でAFを褒めているわけではありません。DPReviewは「全体として高速かつ応答性の高いAF」「被写体認識モードは良好」としつつも、「C-AFトラッキングは依然として期待には届かない」と辛口評価。顔認識とAFポイント選択が別系統になっているUIも課題として挙げており、“速いが完璧ではないAF”というニュアンスが伝わります。

競合比較:G9 II/フルサイズ高速機

最大コマ速は条件で分かれます。OM-1はAF/AE固定で120fps、AF/AE追従で50fps。G9 IIはAF追従で最大60fps(AFS 75fps)。読み出し速度やAFアルゴリズムではフルサイズ上位機が有利な場面もありますが、機材重量と価格は跳ね上がります。

プロキャプチャー(OM-1)やプレバースト(G9 II)を「ここぞ」で併用する運用が効率的です。

手ブレ補正・耐候性・携行性のレビュー

via: Fstoppers

OM-1の“持ち出せる強さ”は、強力なIBIS、IP53の耐候、小型軽量のレンズ群という三位一体で成り立ちます。悪天候や長時間の手持ちで撮影継続性が高いのは実益です。

IBISと防塵防滴の評価

実戦レベルでのIBIS評価として象徴的なのが、Digital Camera Worldによるアイスランド遠征記です。風景写真家Tom Ormerod氏は、「OM-1では2秒(それ以上も)手持ちで撮っても、歩留まりが大きく向上し、体感で8割以上が“キープカット”になった」と述べ、「多くの場面で三脚の必要性がほぼなくなった」とまで書いています。同記事では、砂埃まみれの登山〜川渡り〜雹という過酷な状況でザックのストラップにぶら下げっぱなしでも不安がなかったと、IP53耐久性も実例付きで評価されています。

軽量システムは疲労を抑え、連続撮影の集中力に直結します。長時間の待機と瞬発力が要る鳥・モータースポーツなどでは特に効きます。

競合比較:重さと成功率のトレードオフ

フルサイズは高感度やボケで優位ですが、同等の画角・明るさを揃えるとレンズ側で重量・体積が増えます。結果として“持ち出し回数×成功率”でOM-1が優位に働く場面があります。

一方、描写ピークや端子類の自由度を最大化したい現場では大型センサー/上位機が適します。ジャンルで最適解を選ぶ視点が重要です。

動画のレビュー:4K60pと色、そして限界

OM-1は4K60p 10-bit内部、Atomos Ninja V/V+経由の12-bit ProRes RAWに対応。手ブレ補正と自然な色で、走り撮りやVlogに適性があります。一方でmicro HDMI端子や設定体系はプロ動画機には及ばない点もあります。

実写レビューの評価

静止画寄りのカメラとしては動画もかなり健闘しており、PetaPixelはDCI 4K 60p・10bit 4:2:2・OM-Log400の組み合わせを「ローリングシャッターも少なく、他の非グローバルシャッターシネマ機と肩を並べる」と高く評価しています。一方で、同じレビュー内で「シャッターアングル表示やフォルスカラー、オープンゲート、静止画と動画設定の分離がない」とも指摘しており、動画専用機と比べると“あと一歩”というスタンスです

GH/G9系の動画機は内部記録の自由度や端子で優位です。OM-1は携行性とIBISで“荷物を減らす動画運用”に向きます。

競合比較:G9 IIや動画特化機との棲み分け

動画特化の視点では、G9 II側に軍配が上がるレビューが目立ちます。PetaPixelによる直接比較では、「動画はOM-1の得意分野ではなく、最高のディテールとダイナミックレンジは10bitログ撮影に限定される」とコメント。一方で同じテスト内で「G9 IIはわずかに高画素だが、ノイズとダイナミックレンジの良さはOM-1が上」とも述べられており、“静止画重視ならOM-1、動画重視ならG9 II”という棲み分けが現実的な選択肢となる見立てです。

操作性・UI・EVF・電源のレビュー

via: DPReview

OM-1はE-M1系のグリップを踏襲し、EVFは5.76Mドットに更新。新しいメニューで項目整理が進みました。

UI/EVFの見どころと不満点

The Vergeは発表記事で「5.76MドットEVF」「新メニュー」「IP53」を紹介しています。なお、複数媒体で特に批判が集中しているのがAuto ISOの設計です。PetaPixelは「Auto ISOオプションは最悪だ」とまで表現し、「世界最高クラスの手ブレ補正を持ちながら、選べるのは“1/焦点距離相当”か固定シャッター速度だけで、ズーム使用時には全く現実的でない」と指摘しています。その結果、シャッター速度を自分で決められるシャッター優先モードやカスタムモードに逃げる運用になりがちで、せっかくのIBISを活かしきれないという声も見られます。

計算写真:手持ちハイレゾ/ライブND/合成

三脚や大掛かりなフィルターを省き、軽装のまま作品性を底上げできるのがOM-1の持ち味です。ライブNDはND64(6段)まで、手持ちハイレゾは50MP、三脚ハイレゾは80MPで、現場完結のワークフローを後押しします。

手持ちハイレゾとライブND

IBISと組み合わせる手持ちハイレゾは微細描写とノイズ低減の両面で実効性があります。滝の絹流しや街灯のグロー表現など、装備を増やさず狙えます。

フォーカス合成はカメラ内で完結(最大15枚の合成)。マクロの被写界深度確保に有効です。

レンズとシステムコスト:MFTの真価

OM-1の強さはボディ単体では完結しません。M.ZUIKO PROを中心とした豊富なマイクロフォーサーズレンズが、小型軽量で実戦的な焦点域を広くカバーします。

小型軽量の“総合力”

同等の画角で比較した場合、MFTのレンズは総じて小さく軽く、長時間の歩き撮りや超望遠の手持ちにも向きます。Fstoppersでも“システム全体の軽快さ”が繰り返し言及されています。最新PROズーム/単焦点の描写は現行基準で十分で、AF・IBISと噛み合って歩留まりに効きます。

競合比較:フルサイズの“沼”とどう向き合う?

フルサイズのレンズ選択肢は豊富ですが、明るい長玉は高価で重い傾向です。望遠主体の人ほど“総重量と総額”の最適化が効きます。

旅・山・街スナップでも小型軽量は持ち出し回数を押し上げ、良い瞬間に当たる確率を高めます。

OM-1 欠点まとめ(買う前に必ず読む)

長所が強烈なぶん、欠点も素直に押さえておきましょう。ここを許容できるかで満足度が決まります。

主要な弱点と運用回避

実機レビューでも複数から欠点として挙げられている内容は下記に集約されます。

  • 20.4MPでトリミング耐性は限定的
  • ベースISO200
  • 電子読み出し速度は上位機に劣る(約1/125秒相当)
  • 機械シャッター10fps
  • micro HDMI
  • Auto ISOの仕様に不満の声

特に動画周りでは、端子類の評価も厳しめです。PetaPixelは、12bit ProRes RAW出力に対応しながらフルサイズHDMIではなくマイクロHDMIを採用している点について、「野心的な動画スペックに対して、この端子は心許ない」とコメント。DPReviewも「8bit動画のディテール不足」「AF機能とインターフェース統合の甘さ」「手持ちハイレゾでの動体補正非対応」「充電器同梱なし」といった細かな“弱点リスト”を挙げており、スタジオ撮影や動画専業の現場では他機に分があるという評価が多いです。

競合比較:欠点が気になる人は?

高画素や深いバッファ、太い端子が必須ならフルサイズ中上位機やGH/G系を検討しましょう。OM-1は“現地対応力”で点を取りに行くタイプです。

「高画素が必要な時だけ借りる/サブを併用する」といった運用も現実的です。

OM-1とフルサイの比較:画質・ボケ・暗所・コスト

via: PetaPixel

結論は「どこで戦うか」。センサーの物理差を理解し、勝てる土俵を選ぶことがポイントです。

ボケ・暗所・高画素はフルサイズの土俵

同一画角・同一被写界深度で比べれば、ボケ量・高感度S/N・高画素はフルサイズ有利です。高速読み出しやAFアルゴリズムでも上位機がリードする場面があります。

一方でMFTは「軽さで機会を増やす」「IBIS+計算写真で補う」戦略が有効。結果として“撮れ高”で逆転する現場もあります。

総合コスト・荷物と成功率

同等の焦点域と明るさでフルサイズを組むと、費用・重量は増えがちです。遠征や山行、街歩きでは「軽装=成功率」が成り立ちます。OM-1は“撮影回数×成功率”を高める考え方にフィットします。“フルサイズ一択”か“MFT最適化”かは被写体と移動手段で決まります。二刀流も現実解です。

PetaPixelは、フルサイズとの比較を非常に現場感のある比較説明をしています。結論として「他フォーマットで同等のパフォーマンスを得ようとすると、ボディ価格は2倍以上かかり、レンズは同等の焦点距離で2〜3倍のサイズと重量になる」とし、その差が遠征費・体力・撮影機会に直結すると指摘。FstoppersもA9 II、Z9、R3との価格差を具体的に並べ、「スタックドセンサー機としてはOM-1は驚くほど割安」とまとめています。

OM-1 Mark IIとの違い:どちらを選ぶ?

Mark IIは「最大8.5段IBIS」「Live GND」「ハイレゾ14‑bit」「バッファ拡大」「AF改良」など、屋外で効く強化が軸。外観はほぼ同等です。

ライブGNDの追加やハイレゾ14‑bit対応は、フィルターや三脚の携行を減らしたい現場に有効です。野鳥・モータースポーツで深いバッファやAF粘りを重視するならMark II、コスト重視や静物中心なら無印の良質中古が有力です。

OM SYSTEM OM-1のレビューまとめ

OM-1は「軽さ・耐候・計算写真・高速AF/連写」で“撮れる回数と成功率”を底上げするカメラです。一方で20MP・micro HDMI・Auto ISO仕様など弱点も明確。フルサイズ比較ではボケや高画素は譲り、携行性と効率で戦うのが勝ち筋です。予算は「無印の良質中古」か「Mark IIの実戦強化」を中心に検討を。次の休みに標準ズームと軽い単焦点、それから望遠を一本。あなたのフィールドで、まずは50枚——軽快な機材が撮影体験を変える事実を確かめてみてください。


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OM-1 Mark II 12-40mm F2.8 PRO II レンズキット
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