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VILTROX 85mm F2 EVOのレビュー比較まとめ



小型・軽量で高画質、この両立を狙ったのがVILTROX AF 85mm f/2 FE EVOです。ポートレートの定番85mmにF2という明るさを組み合わせ、携帯性・操作性・描写のバランスを重視した設計が特徴とされています。発売直後から海外の媒体を中心に実写レビュー情報が複数挙がってきています。この記事ではVILTROX AF 85mm f/2 FE EVOのレビューまとめとして、基本スペック、実際の使用感、価格、競合比較までをフラットな目線で解説していきます。
この記事のサマリー

約340g・約φ69×76mm・58mm径。F2〜F16、静音STM、デクリック対応の絞りリング、USB‑CでFW更新に対応。

開放F2から中心は高解像、周辺は絞って向上しF4付近がピーク。LoCAはF2で出やすくF2.8〜F4で低減。歪曲は軽度の糸巻き、F2で周辺減光は強め。

AFは人物・日常用途で良好(スポーツ特化ではない)。ブリージングは発生し、対応ボディの補正で緩和可能。

価格は約4.5万円。軽さ×描写×操作性のバランスで、純正85/1.8やF1.4系の“間”を埋める実用選択肢。
要点まとめ:VILTROX 85mm F2 EVOが刺さる人・刺さらない人
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主な強みは約340gの軽さ、F2開放からの高い中心解像、そして入手しやすい価格帯です。純正の大口径85mmより軽量に運用したいユーザーに適します。一方、極端な浅Depth表現やスポーツ用途のAF追従を最優先する場合は別候補を検討する必要があります。
刺さるユーザー像
人物・家族スナップ・街歩きなど日常用途で、携帯性と安定した描写バランスを求める人。58mmフィルター径によりNDや拡散系を揃えやすい点もコスト面の利点です。
刺さらないケース
F1.2〜F1.4相当の極端なボケ量を常用したい場合や、モータースポーツ級のAF追従を必要とする用途では適合しません。最短撮影距離は0.74mで、寄り主体ならマクロ系の方が適します。
本レンズは歪曲・周辺減光の内蔵補正プロファイルを持たず、後処理でのプロファイル適用を前提とします。RAW現像環境の利用が前提なら問題は小さく抑えられます。
要素別レビュー早見表
項目 | レビュー内容 |
|---|---|
操作感・外観 | 金属外装で質感が高く、操作リングは滑らか。小型軽量ながら堅牢で好印象。 |
AF挙動と実撮影 | AFは静かで正確。日常・人物撮影には十分、スポーツ向きではない。 |
解像度 | 開放から中心が非常にシャープ。F4付近で全域がピーク。 |
ボケ描写 | 玉ボケは滑らかで自然。F2.8で猫目が改善し、F5.6で円形に復元。 |
ここから、それぞれの実際のレビュー詳細を解説していきます。
実際の操作感や外観のレビュー:小型ボディに実用スイッチを装備
外装は金属製で、重量はわずか約340g。
項目 | 内容 |
|---|---|
寸法 | 約φ69×76mm |
重量 | 約340g |
フィルター径 | 58mm |
操作系 | AF/MFスイッチ、Fnボタン、デクリック可能な絞りリング |
ファームウェア更新 | USB-C経由で対応 |
防塵防滴 | マウント部ガスケットのみ |
Optical Limitsの実写レビューではビルドを「金属外装でリングの操作感が良好、付属フードは円筒形、耐久性はマウント部ガスケットのみ」と評価しています。Fnボタンはカスタマイズ可能ですが、動作音はやや大きめとも述べられています。
絞りリングとFnボタン
絞りリングは1/3段刻みでクリック解除が可能です(動画での露出変化を滑らかにしやすい)。Fnボタンはカスタマイズ可能で、AF/MFスイッチも搭載されています。付属の円筒形(バレル型)フードは逆付け収納が可能です。
Sony Alpha Blogの実機感想でも、クリック解除できる絞りリングやAF/MFスイッチを含むエルゴノミクスは「非常に良好」で、サイズのわりに質感は高いとまとめています。
主要スペックおさらい:設計の狙いと数値の読み方
光学系のスペックは下記の通りです。
項目 | 内容 |
|---|---|
光学構成 | 8群10枚(EDレンズ2枚、HRレンズ2枚) |
絞り羽根枚数 | 9枚(円形絞り) |
絞り域 | F2〜F16 |
最短撮影距離 | 0.74m |
最大撮影倍率 | 0.13倍 |
フィルター径 | 58mm |
F2という選択
大口径F1.4より小型・軽量化しやすく、設計上の収差コントロールにも余裕が生まれます。結果として、開放からの中心解像と運用バランスに寄与しています。
AF駆動・更新
STMは静粛性と滑らかさに優れ、一般的な人物・スナップ用途では良好に動作します。更新はUSB-C経由に対応します。
ボディ内蔵の歪曲/ビネット補正プロファイルは提供されておらず、RAW現像でのプロファイル適用を想定します。
AF挙動と実撮影のレビュー:人物・ペット・街撮りでの使い勝手
合焦音は小さく速度も良好ですが、レビュー評価では「スポーツ向けではない」と明記されています。人物・ペット・街撮りなど日常用途では安定して使用できます。
Optical LimitsはAF駆動について「速度・静粛性とも良好だが、スポーツ用途のレンズではない」と整理しています。人物や日常用途での実用性は高いという評価です。
人物撮影の基点設定
屋外はAモードF2〜2.8、ISOオート上限640〜1600、1/250s以上を目安とすると歩留まりを確保しやすく、曇天は露出+0.3〜0.7EVで肌のトーンが整いやすくなります。
屋内は1/320s確保が難しい場面もあるため、ISO上限3200〜6400とし、AF-C+ゾーンの組み合わせを基本にすると意図した目に合焦しやすくなります。
動体・夕景での注意
急接近する被写体や障害物越しでは迷いが起きる場合があり、AF-ON再押下で復帰が速いケースがあります。逆光では顔/瞳優先AFとスポットAE連動の併用が露出と検出の安定に有効です。
解像度のレビュー:開放から高水準、周辺はF4でピーク
F2開放で中心は非常に高い解像・コントラストを示し、周辺・隅は絞るにつれて向上しF4付近でピーク。F11でも十分実用的な水準です。像面はフラットで、テスト個体のセンタリングも良好と報告されています。
Optical LimitsのMTF測定では、F2の中心は“素晴らしい”、周辺は“とても良い”。絞るにつれて周辺が伸び、F4付近で“とても素晴らしい”に到達、F11でも実用的と報告されています。Phillipreeve.netのフィールドテストでも、無限遠では「中心・中間画面はF2から非常に良好、隅はF4付近でベスト」。ポートレート距離では開放から極めて良好で、実用上のフォーカスシフトは小さいとされています。
近接と遠景
近接域でもF2でコントラストが保たれ、遠景ではF2.8〜F4で四隅が追いつきます。
高画素機では微ブレが見えやすいため、シャッター速度を余裕を持って確保し、電子先幕や姿勢安定で歩留まりを高めるのが有効です。
ボケのレビュー:玉ボケはクリーン、猫目はF2.8で改善・F5.6で復元
非球面レンズを使わない構成のため、玉ボケ内部の輪線は出にくい傾向です。中央はきれいな円形で、周辺の猫目はF2.8で改善、隅の円形復元はF5.6付近で明確になります。
phillipreeve.netも「非球面を使わないためオンionリングは出にくい」とし、ボケの質はF1.4系ほどではないが、F2としては良好というバランスの評価です。
人物ボケの作り方
被写体と背景の距離を確保し、F2〜F3.2を使い分けると、背景分離と被写体の立体感の両立がしやすくなります。
前ボケを加えると奥行きが強調され、玉ボケの縁取りが弱く見える配置を作りやすくなります。
色収差・ビネット・歪曲:補正の考え方
軸上色収差(LoCA)はF2で見られ、F2.8で減少、F4付近で概ね解消。倍率色収差は小さい水準です。周辺減光はF2で2EV超、F2.8で大きく緩和。歪曲は約0.7%の糸巻き型と測定されています。
RAW現像の手順
プロファイル適用→色収差補正→ハイライト復元→周辺光量の順が扱いやすく、人物では周辺減光を少し残すと視線集中に寄与します。
逆光の白縁でLoCAが目立つ場合は、デフリンジのしきい値を必要最小限に上げると副作用を抑えられます。
逆光耐性・発色
開放でもゴースト・ベールの発生が少なく、逆光耐性は良好との報告が複数あります。phillipreeve.netの検証では、開放F2でもゴーストは問題にならず、ベールフレアも限定的。角度次第で軽微に出ても、構図変更で容易に回避できると報告されています。
動画適性:クリックレス絞りと静音AF
クリック解除可能な絞りリングと静音STMにより、Vlog〜人物カットまで扱いやすい構成です。フォーカスブリージングは発生するため、必要に応じてボディ側のブリージング補正を活用します。
絞り運用のポイント
露出変化は絞り側で滑らかに調整しつつ、シャッターは180°ルール相当を基準に、感度併用で回折の影響が出やすい過度な絞り込みを避けます。
被写体の移動が大きい場面ではAELで露出を一定に保つと画の明滅を抑えられます。
価格とコストパフォーマンス
日本国内での販売価格は45,450円(税込)です。ここまでの実運用性の高さを加味して5万円未満という水準は、価格と品質のバランスはかなり強みではないでしょうか。
また58mm径のND・拡散系・保護フィルターを共用しやすく、アクセサリー費を抑制できます。軽さは持ち出し頻度の向上に直結します。
購入前のチェック
最短0.74mというワーキングディスタンスはテーブルフォトで制約になる場合があります。内蔵補正プロファイル非対応の点はRAW前提だと支障が少なく、スポーツやライブの主力は別レンズ併用が現実的です。
競合比較:純正85/1.8・Samyang 85/1.4・VILTROX 85/1.4 Pro
主な比較軸はボケ量・重量・価格・操作性。Optical LimitsはソニーFE 85mm F1.8を主要競合として挙げ、明るさとAF速度で僅差の優位がある一方、価格はEVOの2倍超としています。Samyangの85/1.8 P FEも価格的に中間に位置します。
純正FE 85mm F1.8との違い
純正はAF追従とボディ連携で有利、EVOは軽量・価格・絞りリング搭載が利点です。用途に応じた選択が可能です。
Samyang 85/1.4・VILTROX 85/1.4 Proとの住み分け
F1.4群はボケ量で優位ですが、サイズ・重量・フィルター径が増大します。EVOは携帯性と価格面でバランスが取れており、暗所での1段分の明るさを重視する場合は1.4群が適合します。
購入判断の最終チェック:ここだけ見ればOK
価値の核は「軽さ×解像×価格」。F2で十分な背景分離、デクリック対応の絞りリング、静音AF、58mm径という運用面の利点を備えます。スポーツ用途でなければ日常の人物・街・旅で主力にしやすい選択肢です。
判断のポイント
人物主体/軽さ重視/RAW現像での補正前提、これらに当てはまれば、コストを抑えつつ高い実用性を得られるはずです。逆に暗所でより明るさが必要・高速AF追従が必須・高倍率の近接を多用なら別レンズを併用します。
まとめ
VILTROX AF 85mm f/2 FE EVOは、約340g・58mm径・F2という設計により、携帯性と描写のバランスを追求した中望遠単焦点です。中心は開放から高解像、周辺もF4付近で優秀、内蔵補正プロファイル非搭載の前提でRAW処理すれば歪曲や周辺減光も整えやすい特性です。価格は約4.5万円で、ソニーFE 85mm F1.8などの競合と比べても導入ハードルが低いのが実情です。
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