.webp?fm=webp&q=75&w=1152)
広角レンズ・超広角とは?メーカー別おすすめ広角レンズ早見表




広角レンズの意味・基準値を最短で理解し、メーカー別の適切なレンズ選びまでを掴んでいただける記事です。より具体的にNikon・Canon・SONY・Fujifilm・LUMIX/OM SYSTEM・PENTAXにくわえサードパーティSIGMA/TAMRON/LAOWAまでを網羅し、メーカーごとの広角レンズを用途別にまとめました。カメラの広角をうまく活用していきましょう!

この記事のサマリー

広角レンズとは35mm換算で35mm以下=広角/24mm未満=超広角のこと。

広角レンズのメリットは2つ:より広い範囲を撮れる・迫力や奥行きを表現しやすくなる

Nikon・Canon・SONY・Fujifilm・LUMIX/OM SYSTEM・PENTAX+SIGMA/TAMRON/LAOWAの広角レンズを紹介

選び方は「焦点域・F値・フィルター・最短距離・手ブレ・AF」の6点

風景・建築・Vlogでの歪み/露出/逆光の実践TIPSを掲載
広角レンズとは
.webp?w=320)
「広角レンズとは?」の定義はシンプルです。フルサイズ換算でおおむね35mm以下を広角、24mm未満を超広角と考えるのが一般的です。スマホの“超広角 カメラ”は13mm前後が多く、室内や集合写真で威力を発揮します。
この記事では数値のみに振り回されず、実際の使い方を軸に広角レンズの活かし方・選び方を見ていきましょう。
広角レンズのメリットとは
まず多くの人がイメージする通り、広角レンズは「より広い範囲を一枚に収める」ための道具です。旅行先の絶景などで"これ以上後ろに下がれないから全体を映すことができず、壮大さを伝えるができない"と悩んだ経験もあると思います。そんなときに役立つのが広角レンズで、同じ位置からでもより広い範囲をフレームに入れることを実現させる便利なレンズです。
またもう1つ大きなメリットがあり、広角レンズを使うとより迫力や奥行きを表現しやすくなります。広角レンズは画角が広く、被写体同士の距離が強調され、結果的に遠近感を立たせやすくなります。広く撮るだけではなく、被写体に近寄って撮影すると手前の被写体をより大きく見せ自然と遠近感が増すという効果もあります。
広角レンズ・超広角の目安
一般的な広角レンズの数値感です。24mmが風景の定番、16mmは空や建築を大胆に取り込めます。さらに12〜14mmの超広角は、人の視界に近い“包まれる感じ”を作れます。
焦点距離(フルサイズ換算) | 分類 | 主な被写体・得意ジャンル | 特徴・印象 | 備考 |
---|---|---|---|---|
35mm | 準広角 | スナップ・街歩き・日常風景 | 自然な遠近感で肉眼に近い。歪みが少なく万能。 | 人物+背景の「環境ポートレート」にも最適 |
28mm | 広角 | 旅行・風景・建築 | 標準より広く、遠近感がほどよく強調される。 | スナップでも違和感が少ない定番画角 |
24mm | 広角(定番) | 風景・都市夜景・内観 | 広角の代表格。バランスの取れた遠近感とスケール感。 | 風景・建築の“定番焦点距離” |
20mm | 広角(広め) | 風景・星景・建築 | スケール感が強調され、空や地平線を広く表現可能。 | 星景撮影の人気焦点域 |
16mm | 超広角 | 建築・インテリア・ダイナミックな風景 | 遠近感が劇的。空や建築を大胆に収められる。 | 構図の整理と歪み対策が鍵 |
14mm | 超広角 | 星景・建築・狭小空間 | 非常に広く、人の視界に近い包まれる描写。 | 光条や歪み補正に注意 |
12mm前後 | 超広角(限界域) | 建築・特殊表現・星景全景 | 画角約110〜120°。圧倒的広さで“包まれる”構図を演出。 | 出目金レンズが多くフィルター制約あり |
また魚眼は直線が曲がる特殊系、一般的な広角は直線をできるだけ真っすぐ描く点が違いです。被写界深度が深くピント合わせが寛容、手ブレにも強いという特性は初心者の味方です。
センサーサイズと換算の考え方
この基準は全てのカメラで共通ではなく、フルサイズを起点にした際の基準です。なのでAPS-Cは焦点距離に1.5倍(ニコン/ソニー等)や1.6倍(キヤノン)を掛けて換算します。たとえば10-18mmの場合は、フルサイズ換算15-27mm級で、旅行やVlogにちょうど良い守備範囲です。マイクロフォーサーズは2倍換算。7-14mmで換算14-28mmになり、システム全体が軽くまとまります。
センサー形式 | 換算倍率 | 例:10-18mmレンズのフルサイズ換算 | 備考 |
---|---|---|---|
フルサイズ(35mm判) | ×1.0 | 10-18mm → 10-18mm | 基準となるサイズ |
APS-C(Nikon / SONY / Fujifilmなど) | ×1.5 | 10-18mm → 約15-27mm | 一般的なAPS-C(23.5×15.6mm) |
APS-C(Canon) | ×1.6 | 10-18mm → 約16-29mm | Canon独自のAPS-C(22.3×14.9mm) |
マイクロフォーサーズ(MFT) | ×2.0 | 7-14mm → 14-28mm | OM SYSTEM / LUMIX G など |
こちらの記事もおすすめ
メーカー別の広角レンズの特徴・扱い方
.webp?w=320)
まずは早見表として、各メーカー及びにサードパーティの広角レンズの簡易的な特徴を表にまとめています。
メーカー | 主なマウント | 代表的ズーム(例) | 代表的単焦点(例) | 特徴 | フィルター運用の傾向 | 特に向いている用途 |
---|---|---|---|---|---|---|
Nikon | Z / F | Z 14-30mm F4、Z 14-24mm F2.8 | Z 20mm F1.8 | ミラーレス最適化で軽量×高描写 | 14-30はねじ込み可、14-24はホルダー系 | 風景・星・内観・旅 |
Canon | RF / EF | RF 15-35mm F2.8、RF 14-35mm F4、EF 11-24mm F4 | RF 16mm F2.8 | 広角端が強い+IS連携が実用的 | RFはねじ込み多め、EF11-24はホルダー | 建築・内観・動画・旅 |
SONY | E(FE/APS-C) | FE 16-35mm F2.8 GM、FE 12-24mm F2.8 / F4 | FE 14mm F1.8 GM、FE 20mm F1.8 G | AF・動画適性が高く万能 | 12-24系はホルダー、他はねじ込み多め | 星景・動画・オールラウンダー |
Fujifilm | X | XF 8-16mm F2.8、XF 10-24mm F4 | XF 16mm F1.4、XF 14mm F2.8 | 色作り&“寄れる広角”が得意 | 10-24はねじ込み、8-16はホルダー | 旅スナップ・色表現・街歩き |
OM SYSTEM | MFT | M.Zuiko 7-14mm F2.8 PRO | — | 小型軽量で機動力◎ | ホルダー系 | 登山・旅・室内 |
Panasonic LUMIX S | L | S 14-28mm F4-5.6、S 18-40mm F4.5-6.3 | — | フルサイズでも小型実用ズーム | ねじ込み中心 | 旅・Vlog・日常 |
SIGMA | E / L / X / RF(APS-C) | 14-24mm F2.8 DG DN、16-28mm F2.8 | 20mm F1.4、24mm F1.4 | 高画質×価格バランス | 14-24はホルダー、他はねじ込み | コスパ重視の風景・星 |
TAMRON | E / RF(APS-C) | 17-28mm F2.8、16-30mm F2.8、11-20mm F2.8 | — | 軽量・実戦的・AF良好 | 67mm統一が多く運用ラク | 旅・動画・汎用 |
LAOWA | 多マウント | 10-18mm F4.5-5.6 | 12mm F2.8 Zero-D、9mm F2.8 | 尖った超広角/ゼロD系 | ホルダー/特殊径が多い | 建築・表現特化・超広角遊び |
PENTAX | K(フル/APS-C) | D FA 15-30mm F2.8、DA★ 11-18mm F2.8 | FA 20mm F2.8、FA 31mm F1.8 | 一眼レフ堅持・星景特化の高信頼設計 | 15-30は出目金ホルダー系、他はねじ込み | 星景・風景・堅牢性重視 |
Nikonの広角レンズ|Z・Fマウントの鉄板
Nikonの広角レンズはZマウントの完成度が高く、風景〜星〜動画まで対応範囲が広いのが特徴です。まずは携行性か明るさかを決め、Z 14-30mm F4 / Z 14-24mm F2.8 / Z 20mm F1.8を軸に選ぶと用途に合わせやすくなります。
レンズ名 | マウント | 種別 | センサー対応 | 焦点距離 / 開放F値 | フィルター | 主な用途/特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
Z | ズーム | フルサイズ | 14-30mm F4 | 82mm ねじ込み可 | 風景/旅行。軽量・フィルター運用しやすい | |
Z | ズーム | フルサイズ | 14-24mm F2.8 | 専用/リア差し等 | 星景/建築。高解像・F2.8通し | |
Z | 単焦点 | フルサイズ | 20mm F1.8 | 77mm | 夜景/室内/スナップに◎ | |
Z | ズーム(PZ) | APS-C | 12-28mm F3.5-5.6 | 67mm | Vlog/動画。電動ズーム・VR |
Zマウント:携行か画質かで主軸を決める
Z 14-30mm F4は前面に82mmねじ込みフィルターが装着可能で運用しやすい設計です。Z 14-24mm F2.8は広角端14mmからF2.8通し。単焦点派はZ 20mm F1.8で夜景&室内を軽快に扱えます。
APS-C(Z DX)には電動ズームのNIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ VRがあり、可変速度のパワーズームと静音駆動で滑らかなズーム操作に対応します。広角画角は手持ちでも揺れが目立ちにくく、Vlog用途と相性が良好です。
Fマウント/中古の狙い目
一眼レフ派は16-35mm F4 VRや14-24mm F2.8Gが定番。中古は玉数が多くコストを抑えやすい一方、保護フィルターやフードの有無、前玉のコート傷は必ず確認しましょう。超広角は前玉トラブルの影響が出やすいです。
Canonの広角レンズ|RF/EFの実力と選択肢
CanonはRF 15-35mm F2.8・RF 14-35mm F4・RF 16mm F2.8が三本柱。用途と予算が明確なら絞り込みやすい構成です。EF資産を活かす人は11-24mm F4や16-35mm系も引き続き有力です。
レンズ名 | マウント | 種別 | センサー対応 | 焦点距離 / 開放F値 | フィルター | 主な用途/特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
RF | ズーム | フルサイズ | 15-35mm F2.8 | 82mm | 動き物/暗所/動画。IS搭載 | |
RF | ズーム | フルサイズ | 14-35mm F4 | 77mm | 旅行/風景。軽量・広角14mm | |
RF | 単焦点 | フルサイズ | 16mm F2.8 | 43mm | 超広角入門/街歩き | |
EF | ズーム | フルサイズ | 11-24mm F4 | 専用/ホルダー系 | 建築/内観/絶景 |
RF:15-35/F2.8と14-35/F4で大半をカバー
動き物や暗所が多いなら15-35/F2.8、旅重視なら14-35/F4の手ブレ補正活用が有効です。RF16/F2.8は軽量・低価格の“超広角入門”。ねじ込みフィルター運用もしやすく、街歩き/室内スナップに適しています。
RFユーザーは手ブレ補正の協調効果を活かせるボディ選びも重要。超広角の歩き撮りを多用するなら、電子ISの品位やローリング歪み耐性も合わせて確認。Vlogなら14〜20mm域の画角設計が扱いやすいでしょう。
EF:名玉の再評価と活かし方
EF 11-24mm F4は広い画角と直線重視の設計で建築・内観・絶景の切り取りに適しています。16-35mm F2.8 IIIやF4 ISは周辺まで安定し、EF機はもちろんRFボディにアダプターでも運用しやすいのが強みです。
中古で狙う際は後玉/マウントのガタ、ズームリングのトルク感を必ずチェック。広角は微妙なガタが像流れに繋がることがあります。フィルター径や専用フードの入手性も確認しておくと、運用がスムーズです。
SONYの広角レンズ|Eマウントの定番
ソニーはズームなら16-35mm F2.8 GMと12-24mm F2.8 GM、単焦点は14mm F1.8 GMと20mm F1.8 Gが定番構成です。AFや手ブレ補正搭載ボディとの組み合わせで、静止画・動画の広角用途を幅広くカバーできます。
レンズ名 | マウント | 種別 | センサー対応 | 焦点距離 / 開放F値 | フィルター | 主な用途/特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
E | ズーム | フルサイズ | 16-35mm F2.8 | 82mm | 万能広角/ポートレート寄りの表現も | |
E | ズーム | フルサイズ | 12-24mm F2.8 | 専用/ホルダー系 | 星景/建築/内観 | |
E | ズーム | フルサイズ | 12-24mm F4 | 専用/ホルダー系 | 旅行/軽量重視 | |
E | ズーム | フルサイズ | 16-35mm F4 | 72mm | 取り回し/動画 | |
E | 単焦点 | フルサイズ | 14mm F1.8 | 専用/後部等 | 星景/夜景 | |
E | 単焦点 | フルサイズ | 20mm F1.8 | 67mm | スナップ/室内/動画 | |
E | ズーム | APS-C | 10-18mm F4 | 62mm | 旅・Vlogの定番 |
ズーム:16-35/2.8GMと12-24/2.8GM
16-35/2.8GMはポートレート寄りのボケも活かしやすい一本。12-24/2.8GMは星・建築・内観案件に対応しやすく、F2.8の明るさでシャッター速度を確保しやすいのが利点です。
軽快さが重要な場合は12-24/F4や16-35/F4 Gも候補。旅行では“軽さ=撮影機会の増加”に直結します。
単焦点:14/1.8GM・20/1.8Gの二枚看板
14/1.8GMは14mm F1.8の代表的な選択肢の一つで、星景や都市夜景など低照度でもシャッター速度を確保しやすいレンズです。
APS-CはE 10-18/F4やサードの10-18/2.8が手堅い選択。1.5倍クロップで15-27mm相当の“使いやすい広角”を1本で網羅。動画の手持ちやジンバル運用でも安定します。
Fujifilmの広角レンズ|色表現と“寄れる広角”の魅力
FujifilmのXマウント広角レンズは、独自の色再現性とコンパクト設計で評価が高く、スナップから本格風景まで幅広い撮影スタイルに対応します。ズームでは8-16mm F2.8と10-24mm F4が二本柱。単焦点ではXF 16mm F1.4 R WRとXF 14mm F2.8 Rが長年の定番で、いずれも開放から高い描写力を誇ります。
レンズ名 | マウント | 種別 | センサー対応 | 焦点距離 / 開放F値(換算) | フィルター | 主な用途/特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
X | ズーム | APS-C | 8-16mm F2.8(12-24mm相当) | 専用/ホルダー系 | 超広角の主力 | |
X | ズーム | APS-C | 10-24mm F4(15-36mm相当) | 72mm | 旅行/街歩き/手ブレ補正 | |
X | 単焦点 | APS-C | 16mm F1.4(24mm相当) | 67mm | “寄れる広角” | |
X | 単焦点 | APS-C | 14mm F2.8(21mm相当) | 58mm | 風景/建築 |
ズーム:8-16mm F2.8と10-24mm F4で用途を分ける
XF 8-16mm F2.8 R LM WRは、換算12-24mm相当の超広角ズーム。防塵防滴構造とF2.8通しの明るさで、星景・建築・ダイナミック風景など、描写重視のシーンに最適です。前玉が出ているためフィルターはホルダー運用が前提ですが、その分、四隅まで解像感が高く、コマ収差や歪みも極めて少ないプロ仕様の一本です。
一方のXF 10-24mm F4 R OIS WRは、軽量で手ブレ補正付き。旅や街歩きでの携行性に優れ、換算15-36mm相当の幅広い画角をカバーします。OIS(光学手ブレ補正)は最新モデルで最大3.5段分まで効き、手持ちでの夜景・室内撮影も安定。日常から旅行まで万能な常用広角ズームとして最も人気があります。
単焦点:16mm F1.4・14mm F2.8の実力派コンビ
XF 16mm F1.4 R WRは、“寄れる広角”の代名詞。最短15cmまで被写体に接近でき、F1.4の大口径で被写体を浮き立たせる表現が可能です。風景からテーブルフォト、星景まで守備範囲が広く、「富士の単焦点一本勝負」で選ばれる代表格です。
XF 14mm F2.8 Rは軽量で歪みが少なく、建築や街角スナップに最適。光学的に素直な描写で、絞って隅々まで解像するクラシカルな描写が特徴です。携行性も良く、旅行スナップや手持ち風景に最適な“旅の相棒”といえるでしょう。
LUMIX/OM SYSTEMの広角レンズ|小型軽量×強力IBISで“持ち出し勝ち”
マイクロフォーサーズ(MFT)の広角は、機材を軽くまとめつつ画角をしっかり確保できるのが強みです。ボディ側の強力な手ブレ補正(IBIS)と相性が良く、三脚なしの手持ち・旅撮影・Vlogで威力を発揮。ズームは携行性と使い勝手、単焦点は明るさと“寄り”で選ぶと失敗しにくい構成になります。
レンズ名 | マウント | 種別 | センサー対応 | 焦点距離 / 開放F値(換算) | フィルター | 主な用途/特徴 |
---|---|---|---|---|---|---|
MFT | ズーム | MFT | 7-14mm F2.8(14-28mm相当) | 専用/ホルダー系 | 明るい超広角 | |
MFT | ズーム | MFT | 8-18mm F2.8-4(16-36mm相当) | 67mm | 旅行/汎用 | |
L | ズーム | フルサイズ | 14-28mm F4-5.6 | 77mm | 軽量/近接対応 | |
L | ズーム | フルサイズ | 18-40mm F4.5-6.3 | 67mm | 小型・日常/動画 |
ズーム:8-18 / 7-14 / 8-25 を使い分け
Panasonic Leica DG 8-18mm F2.8-4は換算16–36mmをカバーし、ねじ込みフィルター対応でPL/ND運用がラク。旅・風景・動画の“常用広角”としてバランスが良く、軽さと描写の両立が魅力です。
M.Zuiko Digital ED 7-14mm F2.8 PRO(OM SYSTEM)は換算14–28mm・F2.8通しの“本気の超広角”。M.Zuiko Digital ED 8-25mm F4 PROは換算16–50mm相当まで伸びる実用派。前面フィルターが使えるPRO広角として希少で、1本で超広角〜標準域をカバーしたい登山・旅撮影に好適です。
MFT/Lマウント:軽量か万能か
MFTは7-14/2.8と8-18の二択で大半をカバー。機材を軽くして撮影機会を増やす戦略が有効です。フルサイズLマウントのLUMIX Sでは14-28mm F4-5.6 MACROや18-40mm F4.5-6.3(メーカー公表の「世界最小・最軽量」)など、コンパクトな広角ズームが選べます。
室内やVlogが多い人は、広角端の歪み補正と電子手ブレの品位も確認。歩き撮りの自然さはスペック以上に仕上がりを左右します。フィルター運用のしやすさもセット選定の決め手です。
PENTAXの広角レンズ|耐久性と星景で選ぶ
PENTAXは一眼レフ(Kマウント)を主軸に防塵防滴・耐低温の堅牢ボディ+強力なボディ内手ブレ補正(SR)を武器に、星景・風景で根強い支持を受けています。広角ズームはD FA 15-30mm F2.8(フルサイズ)とDA★ 11-18mm F2.8(APS-C)が双璧。どちらもF2.8通しで暗所・星空に強く、AW/WR系の耐候シーリングで山岳や悪天候でも安心です。
レンズ名 | センサー | 種別 | 特徴 |
---|---|---|---|
フルサイズ | 広角ズーム | 防塵防滴・星景向け・角型フィルター推奨 | |
APS-C | 広角ズーム | 防塵防滴・AW構造・星景対応 | |
フルサイズ | 広角単焦点 | 金属鏡胴・高質感・WR構造 | |
APS-C | 広角単焦点 | 小型・軽量・美しい光条・ねじ込みフィルター対応 |
ズームの主力:D FA 15-30mm F2.8 / DA★ 11-18mm F2.8
D FA 15-30mm F2.8(フルサイズ)は、超広角15mmからF2.8通しで、星景や内観を“余裕のシャッター速度”で攻められます。前玉は出目金で前面ねじ込みフィルター不可。その分、逆光・周辺の粘りは良好で、防塵防滴(WR)と相まって信頼性が高い一本です。
DA★ 11-18mm F2.8(APS-C)は、K-3シリーズ等と組む星景“鉄板”。AW(All Weather)構造とヒーター想定の鏡胴設計で、寒冷地の長時間露光にも強い実戦派。F2.8通し・広角端11mmで、天の川の弧から前景の配置まで“広く・明るく・キレ良く”まとめやすいのが魅力です。
単焦点の注目株:D FA 21mm F2.4 Limited / FA 20mm F2.8 / DA 15mm F4 Limited
HD PENTAX-D FA 21mm F2.4 Limited DC WR(フルサイズ)は、Limitedらしい金属外装・WR・DCモーターの“現代版リミテッド”。開放から芯がありつつ、周辺の描写も素直。最短撮影距離が短めで寄れるため、旅スナップやテーブルでも立体感が作りやすい万能広角です。
smc/HD PENTAX-FA 20mm F2.8は軽量コンパクトで、フルサイズでの街歩き・夜景の“常備広角”に。世代設計ゆえ周辺は絞り目が基本ですが、軽さと取り回しで今も現役。HD PENTAX-DA 15mm F4 Limited(APS-C)は小型・軽量、美しい光条と携帯性で“常時カメラに付けておく”一本。日中の都市景観・旅スナップで歩留まりが高く、ねじ込みフィルター運用可でPL/NDワークも楽です。
サードパーティ広角|SIGMA/TAMRON/LAOWA
純正で届かない価格・重量・焦点域を埋めるのがサード。SIGMAのArt/Contemporary、TAMRONの軽量F2.8ズーム、LAOWAの“尖った一本”は要チェックです。性能は世代更新で変わりやすいため、最新作例の確認を推奨します。
メーカー | 主な特徴 | 代表的ズームレンズ | 代表的単焦点レンズ | フィルター運用 | 対応マウント | 向いている用途 |
---|---|---|---|---|---|---|
SIGMA(シグマ) | 高画質×高コスパ。Artシリーズは純正に匹敵する描写力。 | 16-28/単焦点はねじ込み可、14-24はホルダー式 | E / L / X / RF(APS-C) | 風景・星景・建築・高画質を求める層 | ||
TAMRON(タムロン) | 軽量・運用性重視。67mmフィルター径統一で実戦的。 | 多くがねじ込み対応(67mm統一) | E / Z / RF(APS-C) | 旅行・動画・日常スナップ・Vlog | ||
LAOWA(ラオワ) | 独創的な設計と“Zero-D(歪みゼロ)”シリーズで人気。MF専用が中心。 | 出目金や特殊径多く、角型ホルダー運用推奨 | E / Z / RF / X / MFT など | 建築・超広角表現・星景・クリエイティブ用途 |
SIGMA:高画質と価格のバランス
14-24/2.8 DG DNは広角ズームの定番。他には16-28/2.8は軽量で使いやすく、単焦点は20/1.4が主流です。APS-Cの10-18/2.8は小型で、対応マウントはE / L / X / RF(APS-C)に拡大しています。
購入時はプロファイル補正対応、フィルター運用、最短撮影距離、AF静粛性を確認。世代差でAFや逆光の傾向が変わることがあるため、実写サンプルの更新日にも目を通すと安心です。
TAMRON/LAOWA:個性で選ぶ
TAMRON 17-28/2.8や16-30/2.8、20-40/2.8は軽く実戦的。APS-Cの11-20/2.8は“広く明るく軽い”の三拍子。LAOWAは9/2.8や12/2.8 Zero-Dなど、直線性や極端画角で表現の幅を広げます。
失敗しない広角レンズの選び方
.webp?w=320)
広く撮る場合でも、広角レンズのみに逃げないようにすることが大切です。カメラの広角で迷ったら、焦点域・F値・フィルター対応・最短撮影距離・手ブレ補正・AFの6項目だけを押さえましょう。最初に「自分が撮りたい被写体」を書き出しておくと選びやすくなります。
焦点域・F値・フィルター対応を優先
風景中心なら14-30mmや16-35mm、室内多めなら12-24mm級が快適です。星を撮るならF2.8やF1.8など大口径が有利。滝や海でND/PLを使う人は、ねじ込み式が付く前玉形状か、ホルダー対応かを先に確認しましょう。出目金は迫力画角の代わりにフィルター運用の手間が増えます。
超広角ほど周辺描写やコマ収差の差が出やすいので、広角端の四隅を要チェック。最短撮影距離が短いと“寄れる広角”になり、料理や小物でも立体感を作れます。ズーム全域でのAF精度や逆光耐性も総合点に直結します。
AF・手ブレ・最短撮影距離の実用目線
ボディ内手ブレ補正(IBIS)が強力でも、広角のレンズ内補正が加わると歩き撮りは安定しやすくなります。動画やVlogではズーム時の挙動や駆動音も確認しておくと安心です。AFは被写体認識への対応と駆動音の静かさもチェックしましょう。
最短撮影距離は使い方を変えます。20cm級ならテーブルで臨場感ある皿盛り、15cm前後なら広角マクロ遊びも可能。数字が近すぎるモデルはワーキングディスタンス(前玉〜被写体距離)も合わせて確認し、ライティングの余地を残しましょう。
風景・建築・旅行で広角を活かす
.webp?w=320)
広角は「広く写る」だけではもったいない。最初のメリットで挙げた通り、近景を置いて奥行きを作る、垂直を正して建物を美しく見せる。いろんな活用法があります。
風景:手前を主役にして奥行きをつくる
手前に石や花を大きく入れ、奥に山や空を置くと遠近が強調されます。F8〜11でパンフォーカス、ピントは画面1/3付近に置くのが定石。PLとNDを使い分け、空のコントラストや水面の表情を整えると“見せる広角”に仕上がります。
夜明け・夕景はホワイトバランスを固定(晴天/曇天など)して色を作ると、現場の空気が乗ります。風が強い日はSSを短めにして枝葉のブレを止めるか、あえて長秒で流して“動きのある広角”に振るのも面白いでしょう。
建築・旅行:整えるor誇張するを選ぶ
建築は水平・垂直の管理が命。ライブビューの水準器を常時ON、水平方向は後補正より撮影時に出すのが実戦的です。旅行では人を画面の端に置かず、中央寄りに配置して歪みの悪目立ちを防ぎます。広角端と24〜28mm付近を使い分けましょう。
ホテル室内は対角の壁を使うと広く見えます。窓に映り込む自分や三脚に注意。集合写真は端の人が伸びやすいので、必要なら一歩下がって焦点距離を少し長めに。広角は“寄る勇気”と“引く判断”の切替がコツです。
歪み・パースのコントロール術
広角の悩みは大半が「端の伸び」と「建物の倒れ」。
人物・集合写真での歪み回避
顔は中央へ、端には置かない。どうしても入り切らない時は、一歩下がって焦点距離を伸ばします。カメラは胸〜顔の高さで水平を保ち、ロー/ハイは控えめに。端の引き伸ばしを抑えるだけで印象が大きく変わります。
グループは列を緩やかな弧にすると端の人が自然に。背景に水平・垂直の目印があると顔の歪みが目立つので、背景は整理するか、少しボケやすい焦点域に切り替えておきましょう。撮影後の“ゆがみ補正”は最後の微調整に。
建物の垂直・水平を素早く整える
ファインダーの水準器を常時表示、グリッドは三分割を選びます。建物は中央列に主塔、左右は対称を意識。どうしても煽りたい時は、ゆがみ覚悟で大胆に寄り、後処理で遠近補正。余白を多めに撮っておくと仕上げが楽です。
室内は三脚を低めに、カメラは水平をキープ。天井のラインが揃うと“整った広角”になります。ソフトのプロファイル補正とトランスフォームで垂直を合わせ、必要なら微妙にトリミング。撮影と現像の二段構えが王道です。
超広角を動画/Vlogで活かす
”超 広角 カメラ”は映像でも強力。歩き撮りの安定感、室内での画作り、背景情報の豊かさは視聴維持率にも関わります。揺れ・歪み・顔の端伸びを抑えつつ、気持ち良い視界で見せましょう。
歩き撮り:手ブレと画角の最適点
12〜16mm相当は歩きでも視聴に優しい画角。電子ISとIBISの併用、シャッター1/100前後、シャッタースピード優先やISOオートで露出を安定させます。グリップは両手、肘を体に寄せて呼吸揺れも減らしましょう。
顔の端伸びを避けたい場合は、カメラを目線の少し上にして腕を短く持つのがコツ。広角端で被写体に寄り過ぎると歪みが強く出るので、気持ち引き気味の運用が視聴者に配慮した見え方になります。
室内・商品:最短距離とライティング
最短撮影距離が短いレンズは、狭い部屋でも大きな画面設計が可能。トップライト+レフ板で反射を整え、PLでテカりを抑えます。ホワイトバランスは固定して色の一貫性を出すと編集が楽です。
商品レビューは20〜24mm付近に切り替えて形状の歪みを抑えると見やすい画に。被写体に合わせてズームを細かく調整し、“見やすい広角”を意識します。音声のS/Nも同時に上げましょう。
まとめ
広角レンズは「広く写す」以上に、近景で奥行きを作り、整えたい直線を真っすぐ見せ、旅の臨場感を盛り上げる武器です。選び方は焦点域・F値・フィルター対応・最短距離・AF/補正の6点で十分。Nikon/Canon/SONY/Fujifilm/MFT/PENTAXに加え、SIGMA/TAMRON/LAOWAも強力な選択肢です。まずは1本の広角ズームを手に入れ、手前主役・水平垂直・逆光の三課題で一週間練習してみましょう。次の週末には、あなたの“広角”が確実に進化しています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
撮影テクから最新ギア情報まで、“次のステップ”を後押しするネタをみんなのカメラSNS公式アカウント(X / Threads / Instagram / TikTok / YouTube )で毎日発信中。
あなたの作品がタイムラインに流れる日を、編集部一同楽しみにしています📷✨
みんなのカメラのアプリでは、最新のリーク情報や人気商品の予約・在庫情報をプッシュ通知でお届け!無料ダウンロードはこちら!



