
【リーク】Canon RF 50mm F1.2L USM IIの発売日はいつ?価格予想・比較・予約まとめ
話題沸騰の「Canon RF 50mm F1.2L USM II」について、公開特許を起点に“いま言えること”を事実ベースでまとめました。噂情報を面白がるだけでは終わらせず、実戦で意味のある読み取り方、初代との使い分け、価格や予約の現実的な見通しまでをギュッと凝縮しています。

この記事のサマリー

日本公開特許公報「JP 2025-118483 A」は、AF高速化と収差補正の両立を狙う新光学設計を示している。

10の実施例はいずれも50mm F1.2仕様。図示のLa/Lb非球面ペアでサジタルコマ抑制を狙う。

一例では全長120mm・バックフォーカス16.33mm。現行108mmより長めの設計例が示される。

発売は未確定。特許=製品化の保証ではないため、購入判断は“必要性基準”で。

競合はSony FE 50mm F1.2 GMとNikon Z 50mm f/1.2 S。方向性と携行性の違いを理解する。
リークの結論:RF 50mm F1.2L USM IIはいま「特許段階」で見えている

話の出どころは日本公開特許公報「JP 2025-118483 A」。現行RF 50mm F1.2L USM(2018年発売)を置き換え得る光学設計が複数の実施例で示されています。まず押さえたいのは、これは“製品の説明書”ではなく“研究の断片”。過度な期待で空ぶりしないための前提です。
今わかっている事実
公開文献は「大口径で難しい各種収差の抑制」と「フォーカス群の軽量化によるAF高速化」を同時に狙う設計思想を明確に示します。10の実施例はいずれも50mm F1.2仕様で、方向性に一貫性があります。
現行が2018年登場という“経年”も、後継検討の妥当性を後押しします。ただし、公開=即発売ではありません。焦りは禁物です。
誤解されやすいポイント
「特許が出た→発売確定」ではありません。量産設計や歩留まり、コスト、製品ラインの優先順位など、越えるハードルは多いのが実情です。だからこそ“リークを読み解く視点”が大切です。
この章以降は、公開文献から読み取れる“意味がある情報”だけを拾い、実戦に落とし込みます。噂は燃料、最終判断はあなたの被写体です。
特許が示す光学の核:La/Lbの非球面ペアとサジタルコマ対策

今回の公開文献で注目なのが、図面上で示されるLa/Lbの非球面ペア配置。周辺の点像が羽根状に伸びるサジタルコマフレアを狙い撃ちし、夜景や星景、周辺ボケの品位向上を狙う発想です。
非球面ペアの狙い
非球面は枚数より“配置”が効きます。La/Lbを対で効かせる発想は、収差バランスを最適化し、開放からの点像再現性を高めます。結果、ポートレートの周辺ハイライトも崩れにくくなります。
「開放でも周辺が素直」という性格は、構図の自由度を底上げします。端へ被写体を寄せても安心感が増し、実戦の歩留まりが上がる可能性があります。
サジタルコマとボケ
サジタルコマ低減は点像再現に直結します。一方、玉ボケの縁形状(いわゆる“猫目化”)は主に口径食の影響で、文献から直接の改善可否は読み取れません。最終的な描写は実機の光学設計と絞り機構に依存します。
“名玉の素養”は、スペック表より仕上がりに現れます。数字は入口、写真が答え。そこに踏み込んだ設計である点が光ります。
AFと取り回しの刷新:フォーカス群軽量化の意味
大口径の宿命は“動かすガラスが重い”こと。文献ではフォーカス群の軽量化と後群を撮像面側へ寄せる配置が示され、AF速度やサイズ最適化を狙う設計意図が読み取れます。静音性についての明示はないため、動画用途での駆動音は実機確認が必要です。
フォーカス群軽量化が効く領域
重い群を動かすほどモーター負荷と制御難度は上がります。群を軽くすれば加減速が俊敏になり、合焦時間短縮や揺れの少ない駆動につながる可能性があります。
“駆動音”はモーター種別や制御にも依存します。文献では種別に踏み込んでいないため、音の程度は不明です。
AF駆動方式は未記載
公開文献は光学思想が中心で、モーター種別は明記されません。とはいえ軽量フォーカス群の恩恵は駆動方式を問わず有効です。ここでは“高速化を狙う”方向性が読み取れます。
要は“速くて安定”に寄せる意志が透けて見える、という理解が実務的です。スペック名より実装の質がものを言います。
実施例スペックを読む:48.5mm / F1.25 / BF 16.33mm
代表的な実施例では「焦点距離48.50 / F1.25 / 半画角24.04° / イメージハイト21.64mm / 全長120.00mm / バックフォーカス16.33mm」。数値は“完成品の確定値”ではなく、最適化過程のスナップショットと捉えるのが妥当です。
“48.5mm”で書かれるワケ
実焦点は設計段階でこまかく揺れます。製品名は丸めて50mmでも、実測は48〜51mmに落ちることは一般的。パースと被写体距離の運用は、50mmとして扱えば問題ありません。
端数に惑わされるより、収差バランスがどう整っているかを見るほうが作品に効きます。文献の“狙い”がそこにあります。
F1.25表記と実効F値
F1.25は実施例の設計値。製品ではF1.2表記が通例です。開放解像とボケの両立を優先するなら、F1.2採用は自然な判断です。
無理に明るさを追わず、画質とサイズのバランスを取る思想も読み取れます。
バックフォーカス16.33mmの含意
後群をセンサーへ寄せることで、ミラーレスのショートフランジの利点を活用。周辺像質や諸収差の管理に寄与すると解釈できます。
ただし量産ではセンサースタック差や製造許容差を吸収する調整が入ります。設計値=そのまま製品値ではない点は念押しです。
サイズ比較とバランス:全長120mmは“長めの設計例”
実施例の全長は120mm。現行RF 50mm F1.2L USMは長さ108mm・重量約950g・フィルター径77mmで、今回の設計例は“やや長め”です(現行仕様は公式公開値)。
120mmの読み方
全長差12mmは重心に影響し得ます。中重量単焦点では左手支持の安定感が増す場合もありますが、体感差はボディやリグ構成に左右されます。
携行性はボディとの組み合わせ次第。大型グリップのEOS R3/EOS R1系なら相性良好、EOS R6クラスはL型ブラケット併用でしっくり来るケースが多いでしょう。
重量の見立て(予想)
【予想】特許から重量は読み取れません。大口径と構成要素から800〜1,000g級の可能性はありますが、確定情報ではありません。フォーカス群軽量化により“感じる軽さ”が改善する見込みもあります。
要は“重さの質”。AF追従が伸びるなら、現場ストレスは数値以上に軽くなり得ます。
想定シーン別メリット:星景・夜景・ポートレートで何が変わる?
サジタルコマ抑制とAF高速化の設計意図は、作品の“歩留まり”向上に直結し得ます。星景・夜景・ポートレート・動画、それぞれで体感差が出るポイントを整理します。
星景・夜景
周辺の点像が崩れにくいことは、天の川の粒立ちに効きます。開放寄りでの像面均質性が高まれば、短時間露光やモザイク枚数の削減に寄与する可能性がありますが、効果の度合いは実写検証が必要です。
都市夜景でも端のライトが“ほつれ”にくい利点は大きい。画面の隅々まで“整う”ことで、見た目の気持ちよさが一段上がることが期待されます。
ポートレート
周辺の点像再現が改善すれば、背景の強いハイライトを含む構図でも破綻しにくくなります。髪の毛のキワやまつ毛の芯の粘りは、開放の説得力を支える要素です。
AFの粘りは瞬間を逃さない“声を出さないアシスタント”。振る舞いの良さは被写体とのコミュニケーションにも好影響です。
動画撮影
フォーカス移動時の姿勢変化やカタつきが抑えられれば、手持ちショットの質は底上げされます。呼吸(ブリージング)や駆動特性の良否は実機待ちですが、AF高速化を狙う姿勢は文献から読み取れます。
一本で写真・動画を完結させたいユーザーにとって、挙動の安定は評価軸の一つです。
いま買うか、待つか:初代RF 50mm F1.2Lとの向き合い方
答えはシンプル。“必要なら今すぐ買う”。発売未確定のII型を待つより、撮れる瞬間を取り逃がすほうが痛手だからです。初代は今なお王道。現行Rボディと組み合わせれば、第一線で戦える実力があります。
すぐ必要な人
仕事・作品でF1.2の描写が必須なら初代を確保しましょう。長さ108mm・重量約950g・フィルター径77mmという扱いやすい外形に、実績ある描写と防塵防滴を備えます(いずれも公式仕様)。
中古相場も安定しています。万一II型が来ても、用途別で使い分ける価値は十分にあります。機材は“投資”ではなく“表現ツール”。回収は作品で。
待てる人
星景や周辺ボケの品位、AFの高速化に特化したいなら待ちも選択。初代を売却するのは“公式発表後”が安全です。空白期間の機会損失を避けられます。
特許=発売保証ではない点は最後まで忘れずに。必要なときに必要な道具を持つのが最短です。
価格・予約の現実的シナリオ:予算計画の立て方
初代の直近国内新品価格は概ね30〜34万円帯で推移しています(例:最安値約30.2万円〜)。II型が来るなら上振れも想定して資金計画を。予約は“発表直後に一次ロットを確保”という動きが功を奏する場合があります。
予算目安の作り方
本体価格に加えて、保護フィルター・保険・予備バッテリー・決済枠をセットで見積もると安全。資金のやり繰りで作品機会を逃さないのがプロの段取りです。
必要経費を書き出し、“いま撮る仕事”で回収可能かを試算。無理なら初代+別投資のほうが総合点で勝つ場合もあります。
予約の立ち回り
公式オンライン+量販の二段構えが安心。初期不具合の情報収集とキャンセルポリシー確認も同時に。過去の高人気Lレンズ同様、品薄になる可能性があります。
“買えるタイミングで買う”は武器。下取り増額などキャンペーンを活用し、動くときは一気にいきましょう。
競合比較の要点:Sony FE 50mm F1.2 GM / Nikon Z 50mm f/1.2 S
50mm F1.2の世界は三つ巴。Sonyは軽量・静粛AFで携行性(長さ約108mm・約778g・72mm径/AFは4基のXDリニアモーター)。Nikonは巨大でも光学の破綻が少なく、情報パネル(OLED)やコーティングも充実。CanonのII型は“持ち運べる高像質”という中庸解を狙うシナリオが現実的です。
Sony FE 50mm F1.2 GMの強み
取り回しの良さと動画適性が魅力。静かで素早いAF、72mm径でフィルター運用もしやすい設計です。ジャンルを選ばず、現場で万能に振る舞えます。
「軽くて写る」は現場で正義。長丁場や旅撮でも疲労が溜まりにくく、チャンスに強いのが美点です。
Nikon Z 50mm f/1.2 Sの強み
直径約89.5mm・長さ150mm・重量約1090g・82mm径。巨大でも開放から周辺まで“鉄壁”の描写。情報パネル(OLED)やARNEO/Nano Crystal Coatも心強い装備です。
機動力より結果で勝つ一本。中望遠感覚で構えると手が合います。体力とリグが許せば最強クラスです。
RFユーザーの立ち位置
2025年9月時点、フルサイズRF用のAF 50mm F1.2は純正のみで、サードパーティ製は公表されていません。II型が“周辺像質×AF挙動”で伸びれば、システム全体の説得力がさらに増します。
初代の完成度はすでに高く、“今撮りたい写真”がある人は迷わず走ってOK。道具で迷う時間はもったいないです。
Rボディとの相性と設定Tips:初日から引き出すコツ
II型が来るとしても、R5/R6系のAF資産を活かすのが王道。被写体認識+絞り優先の基本に、ケース別の微調整を加えるだけで歩留まりは変わります。今日から試せるTipsに絞ってまとめます。
初期設定の鉄板
被写体認識は人物・動物・乗り物を状況で切替。瞳優先とAFトランジション速度は意図に合わせる。動画はAF速度を“ゆっくりめ”に振ると自然です。
ボタンカスタムでAF-ON+一時的MF(またはピーキング)を呼び出せるように。迷ったときの最後の決め手になります。
アクセサリー最適化
保護フィルターは高透過・低反射の薄枠を。夜景や逆光でのゴースト抑制に効きます。手持ち主体なら小型一脚やLブラケットも相性良好。
ストラップは伸縮タイプが便利。重量級単焦点でも“肩が持つ”。足回りを整えることが、描写を最後の一滴まで引き出します。
リスクと留意点:特許=発売確定ではない
あらためて強調。特許は“研究の証跡”であって“発売の約束”ではありません。製品化は設計・製造・マーケ全方位の意思決定がそろって初めて動きます。
不確実性への備え
買い替え前に初代を手放すのは避けましょう。公式発表を見届けてからでも十分間に合います。空白期間の機会損失は想像以上に大きいからです。
情報は偏りやすいもの。一次情報(特許・メーカー発表)と信頼できる媒体をクロスチェック。熱狂と現実のバランス感覚を大切に。
最後に:判断基準は「被写体」
人を撮るのか、星を撮るのか、動画で回すのか。必要条件があなたの正解を教えてくれます。新作はワクワクの源ですが、いま目の前の瞬間の方が尊いです。
道具は目的のための手段。あなたの写真にとって、最短の選択を。
まとめ
RF 50mm F1.2L USM IIのリークは、日本公開特許公報「JP 2025-118483 A」に基づく“研究段階”の情報です。La/Lbの非球面ペアとフォーカス群軽量化で、サジタルコマ抑制やAF高速化を狙う設計思想が読み取れます。実施例には全長120mm/BF16.33mmも含まれ、現行108mmより長めの設計例。ただし発売は未確定。結論は「必要なら初代を今使い、II型は公式発表を待ってから判断」。あなたの被写体と締切が、最良のタイミングを教えてくれるはずです。
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