岩尾城跡

岩尾城跡は、尾根筋に曲輪や土塁が段状に残る山城で、歩くほど地形が写真のリズムになります。落葉期は遺構が読みやすく、朝夕の斜光で堀切や切岸の影がくっきり。広角で登城路の消失点を作り、望遠で土の層や苔むした石、木の根を圧縮すると“山城の硬さ”が出ます。霧が出る日は背景が整理され、城の気配が濃くなる狙い目。雨上がりは土が黒く締まり質感が上がる一方、足元は滑るので無理せず。人影を小さく入れるとスケールも伝わります。春は点在する山桜を前景に土塁を重ねると一気に華やぎ、夏は濃い緑と木漏れ日の斑で立体感が出ます。空を入れるなら雲の形まで整理し、露出は少し抑えて階調重視で。