
Sigma Aizu Primeに21mm/100mm/125mm T1.3 LFが追加 ラージフォーマット対応シネレンズが11本体制へ
Sigmaが、ラージフォーマット対応シネレンズ「Aizu Prime Line」に新たな3本を追加しました。今回発表されたのは、21mm T1.3 LF、100mm T1.3 LF、125mm T1.3 LFです。日本国内では、3本とも2026年11月発売予定。希望小売価格は各1,980,000円(税込)と案内されています。マウントはPLマウント用とソニー Eマウント用の2種類です。Aizu Prime Lineは、すべての焦点距離で開放T1.3をそろえるラージフォーマット対応のシネマ用単焦点レンズシリーズです。すでに発売されている25mm〜75mmの8本に、今回の21mm、100mm、125mmが加わることで、ラインアップは11本になります。18mm T1.3 LFもシリーズ構成には含まれますが、今回の発売時期決定の対象は21mm、100mm、125mmの3本です。
この記事のサマリー

Sigma Aizu Prime Lineに、21mm/100mm/125mm T1.3 LFの3本が正式追加されました

日本では2026年11月発売予定で、希望小売価格は各1,980,000円(税込)です

3本ともT1.3、46.3mmイメージサークルに対応し、ラージフォーマット収録を想定したシネレンズです

PLマウント用とソニー Eマウント用を展開し、Cooke /i + ZEISS eXtended Dataによるメタデータ連携にも対応します

21mmと100mmはレンズ前枠径95mm、125mmは114mmのため、アクセサリー運用時は前枠径の違いに注意が必要です
Sigma Aizu Primeに21mm/100mm/125mm T1.3 LFが追加

Sigma公式から今回発表された3本は、Aizu Prime Lineの画角レンジを広げるための重要な焦点距離です。
21mm T1.3 LFは、既存の25mmよりさらに広い画角をカバーする広角レンズです。室内、車内、狭いロケーション、人物と背景を同時に見せたいカットなどで使いやすい焦点距離になります。
100mm T1.3 LFと125mm T1.3 LFは、人物のクローズアップや圧縮感のある画作りに向いた望遠寄りのレンズです。既存ラインアップの75mmより長い焦点距離が加わることで、人物の表情を整理して見せたい場面や、背景を大きくぼかしたカットを組み込みやすくなります。
Aizu Prime Lineは、25mm、27mm、32mm、35mm、40mm、50mm、65mm、75mmの8本が先に展開されていました。今回の3本により、超広角寄りから望遠寄りまでを同じシリーズ内で組みやすくなった点が大きなポイントです。
発売日と価格:日本では2026年11月 各1,980,000円(税込)
日本国内での発売日は2026年11月予定です。希望小売価格は、21mm T1.3 LF、100mm T1.3 LF、125mm T1.3 LFのいずれも1,980,000円(税込)です。
3本とも、PLマウント用とソニー Eマウント用が用意されます。1本のレンズで両マウントに対応するのではなく、マウント別のモデルとして選ぶ形です。シネマカメラを中心に組むならPLマウント用、ソニーのEマウント採用機で運用するならソニー Eマウント用が選択肢になります。リグ、フォローフォーカス、マットボックス、レンズサポートとの組み合わせも変わるため、導入時はマウントだけでなく周辺機材との相性も確認したいところです。
主要スペック比較
今回追加された3本の主な仕様は以下の通りです。
項目 | 21mm T1.3 LF | 100mm T1.3 LF | 125mm T1.3 LF |
|---|---|---|---|
発売日 | 2026年11月予定 | 2026年11月予定 | 2026年11月予定 |
希望小売価格 | 1,980,000円(税込) | 1,980,000円(税込) | 1,980,000円(税込) |
対応マウント | PL / ソニー E | PL / ソニー E | PL / ソニー E |
T値 | T1.3〜T22 | T1.3〜T22 | T1.3〜T22 |
絞り羽根枚数 | 13枚 | 13枚 | 13枚 |
最短撮影距離 | 0.35m | 1.0m | 1.25m |
最大撮影倍率 | 1:9.7 | 1:8.8 | 1:8.9 |
イメージサークル | 46.3mm | 46.3mm | 46.3mm |
レンズ前枠径 | 95mm | 95mm | 114mm |
長さ(PLマウント) | 120.1mm | 144mm | 152.8mm |
長さ(ソニー Eマウント) | 154.1mm | 178mm | 186.8mm |
質量(PLマウント) | 1.6kg | 2.2kg | 2.2kg |
質量(ソニー Eマウント) | 1.7kg | 2.3kg | 2.3kg |
レンズサポートフット | SF-61 | SF-71 | SF-71 |
3本ともT1.3、46.3mmイメージサークル、270°のフォーカスリング回転角、70°の絞りリング回転角を備えています。
一方で、レンズ前枠径は完全共通ではありません。21mmと100mmは95mmですが、125mmは114mmです。マットボックスやクランプ式アクセサリーを使う場合は、125mmだけ別対応が必要になる可能性があります。
T1.3の意味:暗所だけでなく、浅い被写界深度を作りやすい
Aizu Prime Lineの大きな特徴は、シリーズ全体で開放T1.3をそろえていることです。T値は、レンズを通って実際に届く光の量を基準にした明るさの指標です。写真用レンズでよく見るF値に近い考え方ですが、シネマレンズでは露出をそろえやすいT値で表記されます。
T1.3は非常に明るい値で、暗い場所で露出を確保しやすいだけでなく、背景を大きくぼかして被写体を浮かび上がらせる表現にも使えます。特にラージフォーマットのカメラと組み合わせると、浅い被写界深度を活かした立体感のある画作りがしやすくなります。
ただし、開放T1.3を常に使えばよいというわけではありません。被写界深度が浅くなるぶん、ピント合わせはシビアになります。現場では、作品のトーン、被写体の動き、フォーカス送りの難しさ、照明やNDフィルターの設定まで含めて使いどころを決めるレンズです。
46.3mmイメージサークルでラージフォーマットに対応
Aizu Prime Lineは、46.3mmのイメージサークルを備えています。イメージサークルとは、レンズがカメラのセンサーに投影できる像の範囲のことです。この範囲が広いほど、大きなセンサーサイズや広い記録モードに対応しやすくなります。
46.3mmのイメージサークルにより、フルフレームやSuper 35だけでなく、ARRI ALEXA LF Open GateやVistaVisionといったラージフォーマットでの収録にも対応すると案内されています。シネマ制作では、作品ごとに使うカメラや記録モードが変わることがあります。レンズ側に余裕のあるイメージサークルがあると、同じレンズセットを複数のカメラシステムで使いやすくなります。
21mmは広く撮れて寄れる広角レンズ
21mm T1.3 LFは、今回追加された3本の中でも特に画角の広さが特徴です。最短撮影距離は0.35mで、広角ながら被写体に近づいた撮影にも対応しやすい仕様です。
広角レンズは、単に広い範囲を写すためだけのものではありません。人物に寄りながら背景の情報を残したり、狭い室内で空間の広がりを見せたり、プロダクトを手前に大きく見せながら周囲の雰囲気を入れたりできます。
Aizu Prime Lineの既存ラインアップは25mmから始まっていたため、21mmの追加は広角側の表現を広げる意味が大きいです。ロケーションの空気感を入れたい作品や、被写体と環境の関係を見せるカットで使いやすい焦点距離になります。
100mm/125mmはクローズアップと圧縮感に強い
100mm T1.3 LFと125mm T1.3 LFは、人物の表情やディテールを整理して見せたい場面に向いた焦点距離です。
75mmより長い画角が加わることで、バストアップやクローズアップの設計がしやすくなります。背景を大きくぼかしたい場面や、遠近感を圧縮して落ち着いた画にしたい場面でも選びやすいレンズです。
ただし、重量はPLマウント版でどちらも2.2kg、ソニー Eマウント版で2.3kgです。ジンバル、ステディカム、ハンドヘルドで使う場合は、搭載重量だけでなく前後バランスの確認が重要になります。また、125mmはレンズ前枠径が114mmです。21mmや100mmの95mm前枠径と異なるため、アクセサリーを共通化する前提の現場では事前確認が必要です。
統一ルックで、焦点距離を変えても画をつなぎやすい
Aizu Prime Lineは、カラーバランス、コントラスト、フレアやゴーストの特性をラインアップ間でそろえる設計をうたっています。
シネマ制作では、同じシーンの中で複数の焦点距離を使うことがよくあります。そのとき、レンズごとに色味やコントラスト、フレアの出方が大きく変わると、カットをつないだときに違和感が出やすくなります。
シリーズ内でルックがそろっていれば、撮影時の判断やポストプロダクションでの調整がしやすくなります。特に人物撮影では、肌の見え方や背景のボケ方が焦点距離ごとに大きく変わりすぎないことが、作品全体の統一感につながります。
Cooke /i + ZEISS eXtended Data対応でVFXにも配慮
Aizu Prime Lineは、Cooke /i + ZEISS eXtended Dataに対応しています。Cooke /iやZEISS eXtended Dataは、撮影時のレンズ情報を扱うための仕組みです。焦点距離、フォーカス位置、絞り値などのレンズメタデータを記録・活用することで、VFXやカラーグレーディングなどの後工程で役立てやすくなります。
また、Sigmaはディストーションとシェーディング補正データを含む出力にも対応すると説明しています。ディストーションは直線が曲がって見える歪み、シェーディングは画面周辺が暗くなる現象のことです。
合成や補正を前提にした制作では、こうした情報をデータとして扱えることが重要になります。レンズの描写を活かす場面と、補正して整える場面を分けやすくなるため、VFXを含む現場では導入理由のひとつになります。
PLマウント用とソニー Eマウント用を展開
今回の3本は、PLマウント用とソニー Eマウント用が用意されます。
PLマウントは、シネマカメラや映画制作の現場で広く使われているマウントです。フォローフォーカス、マットボックス、ワイヤレス操作などを含めた本格的なリグ構成に組み込みやすいのが特徴です。
ソニー Eマウント用は、Eマウント採用のシネマカメラやミラーレス機で使いやすい選択肢です。Sigmaは、ソニー Eマウント用について、ソニー株式会社とのライセンス契約のもとで開発・製造・販売していると案内しています。
同じ焦点距離でも、PLマウント版とソニー Eマウント版では長さと質量が異なります。たとえば21mmはPLマウント版が120.1mm・1.6kg、ソニー Eマウント版が154.1mm・1.7kgです。リグやジンバルに載せる場合は、マウント別の寸法と重量で確認する必要があります。
11本体制になったAizu Prime Line、残る焦点距離は18mm
今回の3本追加により、Aizu Prime Lineは以下の11本が見える状態になります。
- 21mm T1.3 LF
- 25mm T1.3 LF
- 27mm T1.3 LF
- 32mm T1.3 LF
- 35mm T1.3 LF
- 40mm T1.3 LF
- 50mm T1.3 LF
- 65mm T1.3 LF
- 75mm T1.3 LF
- 100mm T1.3 LF
- 125mm T1.3 LF
Aizu Prime Lineは18mmから125mmまでの12本構成として展開されるシリーズですが、今回の発表で発売時期が決まったのは21mm、100mm、125mmの3本です。
既存の25mm〜75mmを中心にしたセットに、広角側の21mmと望遠側の100mm/125mmが加わることで、作品の画角設計はかなり組みやすくなります。今後18mmが加われば、さらに広い画角まで同じT1.3のシリーズ内でそろえられることになります。
Sigma Aizu Prime新レンズ発表まとめ
Sigma Aizu Prime Lineに、21mm T1.3 LF、100mm T1.3 LF、125mm T1.3 LFの3本が追加されました。日本国内では2026年11月発売予定で、希望小売価格は各1,980,000円(税込)です。3本ともT1.3、46.3mmイメージサークル、PLマウント用とソニー Eマウント用を展開し、Cooke /i + ZEISS eXtended Dataにも対応します。21mmは広角側の表現を広げ、100mm/125mmはクローズアップや圧縮感のある画作りに向いた焦点距離です。
一方で、レンズ前枠径は21mmと100mmが95mm、125mmが114mmです。アクセサリーを共通化する現場では、この違いを確認しておきたいところです。Aizu Prime Lineは、既存8本に今回の3本を加えて11本体制になります。ラージフォーマット対応、全焦点距離T1.3、統一されたルック、メタデータ対応を重視する映像制作向けに、より使いやすいレンズセットへ拡張されたと言えます。
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