
【2026年版】Sony FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのレビュー比較まとめ マクロもポートレートも両立したい人に最適





SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは、最大撮影倍率1.0倍の等倍撮影に対応する中望遠マクロレンズです。細部まで写しやすい高い解像性能に加え、レンズ内手ブレ補正(OSS)を搭載し、花や昆虫、小物、商品撮影からポートレートまで幅広く使えます。開放F2.8から高い解像力を持ち、通常の撮影距離でも中望遠単焦点として使いやすいのが特徴です。一方、等倍付近では被写界深度(ピントが合って見える前後の範囲)が非常に浅くなるため、被写体や撮影目的に合わせて少し絞ったり、MFを併用したりする必要があります。この記事ではレビューをもとに、描写、AF、手ブレ補正、マクロ撮影での使いやすさを確認し、TAMRON 90mm、FE 50mm Macro、FE 100mm Macro GMとの違いまで紹介します。
この記事のサマリー

FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは、最大撮影倍率1.0倍の等倍撮影に対応し、花や昆虫、アクセサリー、商品撮影などで細かな質感まで写しやすい中望遠マクロレンズです。通常の撮影距離でも90mm単焦点として使いやすく、ポートレートや料理撮影にも対応できます

解像力はF2.8から高く、実機レビューでも中央部を中心に細部までしっかり描写できる点が評価されています。最大撮影倍率付近ではF4前後に絞ることで細かな部分がより明瞭になる傾向があり、撮りたい範囲に合わせて絞りを調整すると使いやすくなります

レンズ内光学式手ブレ補正(OSS)を搭載しているため、三脚を使いにくい場所での花や小物の手持ち撮影を補助できます。ただし、風で動く花や昆虫などの被写体ブレや、等倍撮影時の前後方向のピントずれまでは補正できないため、シャッタースピードやMFとの使い分けが必要です

AFは通常の撮影距離では静かで速く、フォーカスレンジリミッターを使えば撮影距離に合わせてピントの探索範囲を制限できます。さらに、フォーカスリングを前後にスライドしてAFとMFを切り替えられるため、等倍付近で細かな位置にピントを合わせたい場面でも操作しやすいレンズです

現在は、軽量なFE 50mm F2.8 Macro、12枚羽根を採用するTAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD、最大撮影倍率1.4倍に対応するFE 100mm F2.8 Macro GM OSSなども選べます。SEL90M28Gは、等倍撮影、90mmの使いやすい距離感、レンズ内手ブレ補正をバランスよく求める人に向いています
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのレビュー要点

(Via:Photography Blog)
FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは、等倍マクロと90mmの中望遠単焦点を1本で使えるレンズです。Digital Camera Worldでは、中央部の解像力はF2.8から非常に高く、周辺部も少し絞ることで改善すると評価されています。色収差も少なく、マクロだけでなく通常撮影にも使いやすいという評価です。
2015年発売のレンズですが、AF/MFを素早く切り替えられるスライド式フォーカスリング、フォーカスレンジリミッター、フォーカスホールドボタン、OSSなど、現在でも実用性の高い機能が揃っています。2025年にはFE 100mm F2.8 Macro GM OSSが加わったため、最大撮影倍率や最新のAF性能まで求める場合は比較して選ぶとよいでしょう。
おすすめな人
花、昆虫、アクセサリー、時計など、小さな被写体を大きく写したい人にはFE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gが向いています。最大撮影倍率1.0倍では、被写体をセンサー上に実物大で写せるため、細かな模様や表面の質感まで写真に残せます。90mmなので50mmクラスのマクロより被写体との間を取りやすく、昆虫撮影や照明を組む商品撮影でも扱いやすい焦点距離です。
ポートレートや料理、商品撮影など、通常の中望遠単焦点として使いたい人にも候補になります。F2.8でも撮影距離によっては背景を大きくぼかすことができ、同じ大きさで人物を写す場合は広角・標準レンズより距離を取りやすいため、背景との遠近感が詰まって見える構図も作りやすくなります。
不向きな人
日常スナップを中心に撮り、広い範囲を1枚に収めたい人には90mmの画角が狭く感じられるでしょう。特に室内では十分に後ろへ下がれないことがあり、家族写真や旅行の記録を1本で済ませたい場合は標準ズームや35〜50mm前後のレンズのほうが使いやすい場面が増えます。
APS-Cボディでは35mm判換算約135mm相当の画角になります。遠くの被写体や屋外の花などには使いやすい一方、室内では構図を作るための距離が必要です。また、スポーツや走る動物を主に撮るなら、マクロ撮影を前提とした広いフォーカス範囲より、動体撮影向けの望遠レンズを選ぶほうが用途に合います。
要素別レビュー早見表
実機レビューを確認すると、FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは解像力だけでなく、AF/MFの操作性やOSSまで含めた完成度が評価されています。一方、最大撮影倍率付近の開放描写や強い逆光、動画撮影時のフォーカスブリージングには確認しておきたい点があります。
要素 | 評価まとめ |
|---|---|
解像力 | F2.8から高水準。最大撮影倍率付近ではF4に絞ると細部がさらに明瞭になる傾向 |
ボケ味 | 全体として滑らか。条件によって点光源の輪郭や形が目立つ場合がある |
色収差 | 少なく、強いコントラストがある場面でも比較的目立ちにくい |
逆光耐性 | レビューによって評価が分かれる。強い光源の位置によってゴーストやコントラスト低下が出る場合がある |
AF速度・挙動 | 通常距離では静かで速い。フォーカスレンジリミッターで探索範囲を制限できる |
MFのしやすさ | フォーカスリングをスライドしてMFへ切り替えられ、近接撮影で細かな調整がしやすい |
手ブレ補正(OSS) | レンズ内光学式手ブレ補正を搭載。被写体が静止している場面の手持ち撮影を補助する |
重量バランス | 約602g。軽量レンズではないが、中望遠マクロとしては一般的な範囲 |
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gの基本情報

FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは2015年6月26日に発売された、35mmフルサイズ対応のEマウント用マクロレンズです。最短撮影距離は0.28m、最大撮影倍率は1.0倍。レンズ内手ブレ補正を搭載し、内部でピントを合わせるインナーフォーカス方式のため、ピント位置を変えても鏡筒の全長は変化しません。
Photography Blogでは、最大撮影倍率1.0倍、OSS、インナーフォーカス、防塵・防滴に配慮した構造などを評価しています。レビュー時に使用したα7R IIではAFも静かで比較的速く、近接撮影だけに用途を限定しないレンズとして紹介されています。
現在はFE 100mm F2.8 Macro GM OSSという新しい選択肢もあります。100mm GMは最大撮影倍率1.4倍、別売りの2倍テレコンバーター装着時は最大2.8倍に対応しますが、SEL90M28Gは約602gで、等倍撮影を中心に考える場合は現在も比較する価値があります。
主なスペック要点
購入前に確認しておきたい主な仕様をまとめました。
項目 | 値 |
|---|---|
対応マウント | ソニーEマウント(35mmフルサイズ対応) |
焦点距離 | 90mm(APS-Cでは35mm判換算135mm相当) |
レンズ構成 | 11群15枚 |
開放F値 | F2.8 |
最小絞り | F22 |
絞り羽根 | 9枚・円形絞り |
最短撮影距離 | 0.28m |
最大撮影倍率 | 1.0倍(1:1) |
手ブレ補正 | レンズ内手ブレ補正方式 |
フィルター径 | 62mm |
絞りリング | なし |
サイズ | 最大径79×長さ130.5mm |
重量 | 約602g |
発売日 | 2015年6月26日 |
ソニーストア販売価格 | 151,800円(税込)2026年9月1日時点) |
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SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのデザインと操作性のレビュー
マクロレンズでは、ピント位置を細かく調整する機会が多いため、フォーカスリングやレンジリミッターの使いやすさが撮影のしやすさに直結します。FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは、フォーカスリングを前後にスライドしてAFとMFを切り替えられる構造を採用しており、通常撮影と近接撮影を切り替えながら使いやすい設計です。
Imaging Resourceでは、金属製の鏡筒によるしっかりした作りに加え、フォーカスレンジリミッターやフォーカスホールドボタンなどの操作性が評価されています。質量は約602gで小型の単焦点レンズと比べると重さがありますが、インナーフォーカス方式のため、ピントを合わせてもレンズの全長は変わりません。マクロ撮影でもレンズ先端と被写体の距離を保ちやすい設計です。
約602gの鏡筒と防塵・防滴に配慮した設計
外形寸法は最大径79×長さ130.5mm、質量は約602gです。Photography Blogではアルミニウム合金を使った鏡筒について作りの良さを評価しており、SONYも防塵・防滴に配慮した設計としています。ただし、ほこりや水滴の侵入を完全に防ぐ構造ではないため、雨天時などは通常のカメラ機材と同じく注意が必要です。
90mmのマクロとしては極端に大型ではありませんが、約600gあるため、小型ボディではレンズ側の重さを感じる場合があります。長時間持ち歩く用途なら重量を確認しておきたいものの、商品撮影や花、ポートレートまで1本で使う場合は、レンズ交換を減らせる点も含めて判断するとよいでしょう。
スライド式フォーカスリングとフォーカスレンジリミッター
フォーカスリングを前方にすると通常のAF/MF操作、手前へ引くとマニュアルフォーカスへ切り替えられます。近接撮影でAFからMFへ移りたいときにレンズ側のスイッチを探す必要がなく、そのままリング操作へ移れるのが特徴です。CameraLabsでは、リング位置によって可変式とリニア式のMF操作を使い分けられる点を特徴として挙げています。
フォーカスレンジリミッターは「FULL」「∞-0.5m」「0.5-0.28m」の3段階です。撮影距離に合わせてAFの探索範囲を制限できるため、通常距離の人物撮影では近接側を外し、マクロ撮影では近距離側に限定するとピント合わせがしやすくなります。絞りリングは搭載していないため、絞り値はカメラ側で変更します。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gの画質評価(解像・コントラスト・周辺)

(Via:Dustin Abbott作例)
FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gは、発売から時間が経った現在でも解像性能を高く評価されているレンズです。Digital Camera World、CameraLabs、Dustin Abbottなど複数の実機レビューで、F2.8から中央部の解像力が高く、色収差も少ないという結果が確認できます。
Dustin Abbottのレビューでは、高い解像力とコントラスト、色収差の少なさを評価しています。完全に収差がないわけではありませんが、通常撮影から近接撮影まで細かな質感を写しやすく、90mm単焦点としても使いやすい描写です。
開放F2.8から高い解像力
Digital Camera Worldのテストでは、中央部はF2.8から高い解像力を示し、周辺部は絞ることでさらに改善しています。ePHOTOzineでも中央部はF2.8からF16まで高い評価となっており、F22では回折の影響による解像低下が見られるものの、全体として良好な結果です。回折とは、絞りを小さくしすぎることで細部がわずかにぼやけて見える現象を指します。
数m程度離れた静物や人物でも、ピントを合わせた部分の細部をしっかり描写できます。マクロ専用として考えるより、「近くまで寄れる90mm単焦点」と捉えたほうが、このレンズの用途をイメージしやすいでしょう。
最大撮影倍率付近ではF4への絞り込みも選択肢
CameraLabsは通常距離での高い解像力と、像面湾曲が少ない点を評価しています。像面湾曲とは、本来平面であるはずのピント位置が曲面状になる収差です。平らな商品や複写物を撮る場合、像面湾曲が少ないレンズは中央と周辺のピントを揃えやすくなります。
最大撮影倍率1.0倍では、CameraLabsのテストでF2.8よりF4のほうが中央からAPS-C相当の範囲で細部が明瞭になっています。ただし、撮影目的によって適した絞りは変わります。背景を大きくぼかしたいならF2.8を使うこともできますし、花粉や商品の細かな模様を広い範囲で見せたい場合は、必要な被写界深度を確認しながら絞る方法が適しています。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのボケ・色再現のレビュー

(Via:ePHOTOzine作例)
マクロレンズは解像力が注目されやすい一方、花やポートレートでは背景の見え方も重要です。SEL90M28Gは9枚羽根の円形絞りを採用しており、Photography BlogやCameraLabsでは滑らかなボケとして評価されています。
ePHOTOzineでも、背景のボケは滑らかで、解像力や色収差の少なさと合わせて高く評価されています。一方、ボケの見え方は背景の模様や点光源までの距離によって変わるため、どの条件でも完全に均一になるわけではありません。
滑らかなボケは花・小物・人物で使いやすい
花を撮影すると、背景に細い茎や葉が重なり、ボケの輪郭が目立つ場合があります。CameraLabsの比較では、TAMRON 90mmやNIKKOR Z MC 105mmと比べてもSEL90M28Gの背景は滑らかで、ピント面から背景へ移る部分も自然に見えると評価されています。
Dustin Abbottでは、全体の背景ボケを良好としながらも、近距離の点光源では9枚羽根の形が見えたり、条件によって背景がやや複雑に見えたりする例も紹介しています。ボケは主観的な評価が大きいため、「常に滑らか」と断定するより、作例を見て好みに合うか確認するのがおすすめです。
色収差が少なく、細かな輪郭を保ちやすい
レンズによる色再現はカメラ側の設定やRAW現像にも左右されるため、「暖色」「寒色」といった傾向だけで評価するのは難しい部分です。一方、複数のレビューで共通しているのが色収差の少なさ。Digital Camera Worldでは色にじみが非常に少なく、ePHOTOzineでも中央部ではほぼ確認できず、周辺部でも低い水準に抑えられています。
金属やガラス、アクセサリーなど明暗差の大きい被写体では、輪郭に紫や緑の色が付く色収差が気になることがあります。SEL90M28Gではその影響は比較的小さいものの、強い逆光では別の注意点があります。CameraLabsでは強い光源を画面内外に置いた条件でゴーストやコントラスト低下を確認しているため、光源の位置を変える、付属フードを使用するなどの対応が考えられます。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのマクロ撮影性能レビュー
SEL90M28Gは最短撮影距離0.28mで最大撮影倍率1.0倍に対応します。最短撮影距離は被写体からセンサー面までの距離を示す数値で、レンズ先端から被写体までの距離とは異なります。CameraLabsでは等倍撮影時に約13cmのワーキングディスタンスを確保できるとしています。ワーキングディスタンスとは、レンズ先端から被写体までの実際の作業距離です。
CameraLabsの実機テストでは、最大撮影倍率付近でも細かな部分を十分に解像しており、F4に絞ることでさらに明瞭になる傾向が確認されています。被写体との距離を保ちやすい90mmと合わせて、花や昆虫、商品撮影に使いやすい構成です。
90mmは50mmマクロより被写体との間を取りやすい
50mm前後のマクロレンズは小型化しやすい反面、等倍撮影ではレンズ先端が被写体へかなり近づくことがあります。たとえばFE 50mm F2.8 Macroは最短撮影距離0.16mで、Digital Camera Worldでは等倍時にレンズ先端から被写体まで約4.5cmとされています。
SEL90M28Gはそれより距離を取りやすいため、昆虫へ必要以上に近づかずに撮影したり、商品撮影で被写体とレンズの間に照明やレフ板を配置したりしやすくなります。焦点距離が長いほど必ず優れているわけではありませんが、近接撮影で作業スペースを確保したい人には90mmの長さが使いやすいでしょう。
等倍では被写界深度と実効F値に注意
等倍付近では被写界深度が非常に浅くなります。カメラをわずかに前後へ動かしただけでもピント位置が変わるため、AFだけでなく、MFで位置を細かく合わせたり、カメラ位置そのものを微調整したりする方法も有効です。風で動く花や昆虫では、手ブレだけでなく被写体そのものの動きも考える必要があります。
また、SEL90M28Gのカメラ上の絞り表示はF2.8〜F22ですが、CameraLabsによると最大撮影倍率1.0倍では入射する光量が通常距離より約2EV少なくなり、F2.8設定時でも明るさとしては実効F5.6相当になります。これはマクロ撮影で撮影倍率が高くなることによって起こる現象で、F22より先まで絞り値を設定できるという意味ではありません。等倍撮影で暗く感じる場合は、シャッタースピード、ISO感度、照明などを撮影条件に合わせて調整します。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28GのAF・MF性能レビュー

(Via:CameraLabs)
マクロレンズは無限遠から等倍までピント移動の範囲が広いため、AF性能を見るときは単純な速さだけでなく、探索範囲を制限できるか、MFへ切り替えやすいかも重要です。SEL90M28GはダイレクトドライブSSMを採用し、フォーカスレンジリミッターとスライド式フォーカスリングを備えています。
DPReviewの製品情報でもAF/MF、OSS、最大撮影倍率1.0倍といった基本仕様が整理されています。実際のAFについてはDustin Abbott、CameraLabs、Photography Blogなど複数のレビューで静粛性と精度が評価されており、マクロレンズだから常にAFが遅いという性格ではありません。
通常距離では静かで速いAF
Dustin Abbottは、フルレンジでAFを動かした場合でも反応が速く、これまで使用したマクロレンズの中でも高速な部類と評価しています。Photography Blogでもα7R IIとの組み合わせで静かかつ比較的高速としており、大きなピント迷いはほとんど確認されなかったとしています。
CameraLabsのテストでもAFの再現性は高く、通常撮影では大きな問題を指摘していません。ただし、撮影距離や使用するカメラによってAF性能は変わります。遠距離の人物を撮るなら「∞-0.5m」、マクロ域を中心にするなら「0.5-0.28m」とレンジを制限すると、不要な距離までピントを探さずに済みます。
等倍付近ではMFでピント位置を細かく合わせやすい
最大撮影倍率付近では被写界深度が非常に浅いため、AFが合っていても狙った細部とピント位置が数mmずれることがあります。昆虫の目や花のしべ、アクセサリーの刻印など、合わせたい部分が明確な場合は、AFでおおよその位置を決めてからMFで調整する方法も使いやすいでしょう。
SEL90M28Gはフォーカスリングを手前へ引くとMFへ切り替わり、距離と撮影倍率の目盛りも確認できます。CameraLabsではリニアな操作でフォーカスを動かせる点を動画撮影にも使いやすいと評価しており、写真と動画のどちらでも手動操作を取り入れやすい構造です。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gの手ブレ補正(OSS)レビュー
SEL90M28Gはレンズ内光学式手ブレ補正を搭載しています。マクロ撮影ではわずかなカメラの揺れも画像上で目立ちやすいため、三脚を使えない場面では手持ち撮影を補助する機能になります。ただし、被写体そのものが動く場合や、カメラと被写体の距離が前後に変わってピント面から外れる場合まで防げるわけではありません。
Enthusiast Photography Blogでも、OSSを使った手持ちマクロを検証し、シャッタースピードが遅くなるほど結果にばらつきが出る一方、補正によって手持ち撮影の範囲を広げられるとしています。手ブレ補正の結果は撮影者の構え方や撮影倍率でも変わるため、一定のシャッタースピードなら必ず止まると考えないほうがよいでしょう。
手持ち撮影を補助するレンズ内OSS
Imaging Resourceは独自の手ブレ補正テストを行い、通常のテスト条件ではOSSをオンにした場合に手持ちでシャープな画像を得られる範囲が広がったと報告しています。テストでは約2.5段分の改善を測定していますが、これは同媒体のテスト条件で得られた結果であり、最大撮影倍率1.0倍で同じ結果を保証するものではありません。
室内の小物や風の少ない日の花など、被写体がほぼ静止している状況ではOSSを利用しやすくなります。ISO感度やシャッタースピードとの組み合わせは光量や被写体によって変わるため、撮影画像を拡大してブレがないか確認しながら調整するのが確実です。
OSSでは被写体の動きやピント位置の変化は止められない
風で動く花や歩いている昆虫は、カメラ側の手ブレ補正だけでは止められません。この場合は被写体の動きに合わせたシャッタースピードを選び、必要なら光量やISO感度も調整します。
また、等倍付近では撮影者がわずかに前後へ動くだけでピント位置がずれる場合があります。OSSに任せるだけでなく、カメラを安定して構える、壁や台など安全な場所で体を支える、連続して数枚撮影してピント位置を確認するといった方法を組み合わせると、狙った部分にピントを合わせやすくなります。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gの動画・商品撮影でのレビュー
SEL90M28Gは静かなAFとOSSを備え、商品の細部を撮る動画にも利用できます。Photography Blogは動画撮影でもAFが静かだと評価しており、Dustin Abbottもフォーカス移動が滑らかで、MFのスライド式リングを使いやすいとしています。
一方、動画で注意したいのがフォーカスブリージングです。フォーカスブリージングとは、ピント位置を変えたときに画角が変化して見える現象。CameraLabsの実測では、無限遠から約1.07mへピントを移した際に画像の大きさが約9%変化し、動画では目立つ可能性があると評価されています。大きなピント送りを多用する場合は、撮影前に構図の変化を確認しておくほうがよいでしょう。
テーブル上の商品動画では90mmの狭い画角を生かしやすい
料理、ガジェット、アクセサリー、ハンドメイド作品などを撮る場合、90mmは画角が狭いため背景に余計なものが入りにくく、被写体を中心に構図をまとめやすい焦点距離です。最大撮影倍率1.0倍まで寄れるので、商品の全体像からロゴ、刻印、素材の細部まで同じレンズで撮影できます。
被写体との間をある程度確保できるため、照明やレフ板を配置しやすい点も商品撮影では便利です。ただし、狭い部屋では全体を写すための距離が足りないことがあります。商品の全景や作業する人物まで入れたい場合は35〜50mm程度のレンズと使い分けると構成しやすくなります。
大きくピントを移動する動画では画角変化を確認
AFそのものは静かで、通常距離では実機レビューでも良好に評価されています。商品が静止している撮影ならAFを利用できますし、狙った位置へ一定の速度でピントを移したい場合はMFも選べます。
ただし、前述のとおりSEL90M28Gでは実機テストでフォーカスブリージングが確認されています。商品の手前から奥へ大きくピントを移す映像では、ピント位置と同時に構図も変化して見える可能性があります。動画を重視する場合は、この点も100mm GMなど新しいレンズと比較しておきたいところです。
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gと競合機の比較
SEL90M28Gが発売された2015年と比べ、現在はEマウント用マクロレンズの選択肢が増えています。TAMRONには90mm F/2.8 Di III MACRO VXDがあり、SONYには小型なFE 50mm F2.8 Macroと、高倍率撮影に対応するFE 100mm F2.8 Macro GM OSSがあります。
比較するときは単純な新旧だけではなく、最大撮影倍率、レンズ内手ブレ補正、重量、焦点距離を確認したほうが選びやすくなります。
機種 | 主な違い | レンズ内手ブレ補正 | 重量 |
|---|---|---|---|
FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28G | 最大1.0倍・90mm | あり | 約602g |
TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD(Model F072)ソニーE用 | 最大1.0倍・12枚羽根 | なし | 約630g |
FE 50mm F2.8 Macro SEL50M28 | 最大1.0倍・小型軽量 | なし | 約236g |
FE 100mm F2.8 Macro GM OSS SEL100M28GM | 最大1.4倍・テレコン対応 | あり | 約646g |
TAMRON 90mm:レンズ内手ブレ補正の有無と操作性で比較

TAMRON 90mm F/2.8 Di III MACRO VXD(Model F072)は2024年10月24日発売の等倍マクロです。最大撮影倍率1.0倍、最短撮影距離0.23m、質量はソニーE用で630g。12枚羽根の円形絞りを採用し、フォーカスレンジリミッターやフォーカスセットボタンも備えています。一方、レンズ内光学式手ブレ補正はありません。
AFも高速で、レンズフードにフィルターを回すための小窓があるなど操作面にも工夫があります。SEL90M28Gを選ぶ理由はレンズ内OSSやスライド式MFリング、TAMRONを選ぶ理由は12枚羽根やLens Utilityによるカスタマイズなど、必要な機能を比べると違いが分かりやすいでしょう。
SONY FE 50mm Macro:小型・軽量を優先するなら候補

FE 50mm F2.8 Macro SEL50M28は約236gと、SEL90M28Gの602gより大幅に軽いマクロレンズです。最大撮影倍率は同じ1.0倍ですが、最短撮影距離は0.16m。APS-Cでは35mm判換算75mm相当となり、135mm相当になるSEL90M28Gより広い範囲を写せます。レンズ内手ブレ補正は搭載していません。
Digital Camera Worldでは、標準単焦点とマクロの両方に使える小型レンズとして画質と操作性を高く評価する一方、AFは正確ながら遅めで、近接ではピントを探す場合があるとしています。等倍ではレンズ先端が被写体から約4.5cmまで近づくため、昆虫や照明を組んだ商品撮影では90mmのほうが距離を確保しやすくなります。軽さと広めの画角を重視するなら50mm、被写体との距離を取りたいなら90mmという選び方が分かりやすいでしょう。
SONY FE 100mm Macro GM:1.4倍撮影とテレコン対応が大きな違い

FE 100mm F2.8 Macro GM OSS SEL100M28GMは2025年11月21日発売で、レンズ単体で最大撮影倍率1.4倍に対応します。別売りの2倍テレコンバーターSEL20TCを装着すると最大2.8倍まで拡大でき、従来の等倍マクロより小さな被写体を大きく写せます。質量は約646gで、SEL90M28Gとの差は44gです。
TechRadarでは、90mm Gと比べてAF、手ブレ補正、最大撮影倍率、テレコンバーター対応などが強化された点を高く評価しています。一方、PetaPixelでは最大撮影倍率付近ではAFだけに任せず、MFで最終的なピント位置を調整する場面もあったと報告しています。
1.0倍までの撮影が中心ならSEL90M28Gでも十分な撮影範囲があります。反対に1.0倍を超える拡大撮影やテレコンバーター、最新世代のAF・操作系を重視するならFE 100mm Macro GMを比較したいところです。
詳しいレビューは以下の記事で紹介しています。
【2026年版】SONY FE 100mm F2.8 Macro GM OSSのレビュー比較まとめ|高倍率マクロと動画性能を解説
SONY FE 90mm F2.8 Macro G OSS SEL90M28Gのレビューまとめ
SEL90M28Gは、最大撮影倍率1.0倍のマクロ撮影と、90mmの中望遠単焦点としての使い方を両立できるレンズです。Digital Camera WorldやCameraLabsなどの実機テストではF2.8から高い解像力が確認され、色収差の少なさ、静かなAF、スライド式フォーカスリング、レンズ内OSSも高く評価されています。
最大撮影倍率付近ではF4へ絞ることで細部が明瞭になる傾向があり、MFやフォーカスレンジリミッターも活用できます。一方、動画ではフォーカスブリージングが目立つという実測結果があり、強い逆光ではゴーストが出る場合もあるため、この2点は用途に応じて確認しておきたい部分です。
小型・軽量を優先するならFE 50mm F2.8 Macro、等倍撮影とレンズ内OSSの組み合わせを求めるならSEL90M28G、TAMRON独自の操作性や12枚羽根を重視するなら90mm F/2.8 Di III MACRO VXD、1.0倍を超える拡大撮影まで求めるならFE 100mm F2.8 Macro GM OSSと、現在は目的に合わせて選びやすくなっています。花、昆虫、小物、商品、ポートレートのうち何を多く撮るかを考えながら、自分に必要な撮影倍率、焦点距離、手ブレ補正の有無を比較して選んでみてください。
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